SBC8080ボードができたので手持ちのコレクションについて動作確認。

 まずはソ連製の8080クローン、580GF24(8224)/580BK38(8238)/580BM80(8080)。
SBC8080+SUBボードで 5.03V 0.31A。PALO ALTO BASIC動作した。
2019SBC8080-1

 では、CPUを8080AクローンのKP580BM80Aに交換してみる。
2019SBC8080-2

 すると、このような表示に。最初はカタカナが連続して表示される(途中で繰り返すように見えるのはリセットを1回かけたため)。
2019SBC8080-3

 これはどういうことだろう。SBC8080ボードではCPUの周りのアドレスバスはHC541×2、データバスと制御信号は8238(8228)でガードされている。ということでまずはアドレスバスを疑いHC541→LS541に交換してみたが現象変わらず。次にデータバスと制御信号について、NEC uPB8228C / NEC uPB8224Cに交換してみたがこれも現象変わらず。
 SBC8080ボード用フリーランテストボードで確認してみたが00H(NOP)によるフリーランはできている。
2018SBCLED-3

 さて、どうしようか。の前にソ連製の8080クローンについて。

USSR 8080 microprocessor family(CPU-World) によると、3種類の8080/8080Aクローンが存在する。
・580VM80 8080のクローン
・KR580IK80A 8080Aのクローン
・KR580VM80A 8080Aのクローン、2.5MHz動作
独自に作られたものもあるようだ。ソ連はずっと8080互換でやってたんだろうか。
・KR580BM1 5V単一電源、5MHz動作、ピン非互換

なおKR580VM80Aはアルファベット表記で、本来は КР580ВМ80А とキリル文字で表記するらしい。キリル文字の方で検索するとロシア語のドキュメントに当たりやすい。

 580BM80Aについてはビデオゲームの修理にそのまま交換部品として使われていたりリバースエンジニアリングでVerilogソースまで調べられているので、論理的には同一のはず。

 PALO ALTO BASICでは調査も難しいのでもっと簡単なテストプログラムで確認してみる。SBC8080 CPUルーズキットで提供されているSBC8080データパックにある、TEST80というプログラムを使用する。これは8251を使ったエコーバックテスト。で、TEST80.HEXをROMに焼いて電源をいれると580BM80Aではプロンプト">"は出るがエコーバックせず。キーを押しても応答なし。いきなり当たりか?念のためSBC8080SUBボードの82C51を8251に変えてみたが現象変わらず。まあ文字の送信ができているということは8251の初期化はできているっぽい。

 端末からデータを受信すると8251はRXRDY信号を上げる。これは8080のINT入力に接続され、RST7割り込みが発生する。TEST80プログラムは割り込み発生後、38H番地からのコードで8251から1文字読んでメモリ上のバッファに書き込み、割り込みを再度許可する。TEST80プログラムはメインルーチンではバッファに何か文字があるとそれを送信し、バッファを空にする。

 ということで割り込みの状態を監視してみる。8080のINTE(pin16)を観測。以前作ったロジックチェッカーを使用した。で、NEC 8080Aでの結果はINTEは一瞬LになるがすぐHにもどる。つまり割り込みを受け付けられる状態になる。580BM80Aはリセット直後はINTEはHだが、キー入力があるとLになりそのまま。これ以降は割り込みを受け付けない。
2019SBC8080-4


 ここからはTEST80にパッチを当てながら確認していく。最初は38HにEI命令を入れてすぐに割り込みを許可するようにした。NEC 8080Aでは連続して割り込みが発生。これは8251の割り込み要因を落としていないので期待通りの動作。580BM80AではINTE信号がH→Lとなりそのまま。

 8080は割り込みが発生するといったんINTEをLにする。割り込み処理のプログラムで割り込み要因を落とした後、最後で割り込みを許可する。なので割り込み自体は受け付けている。あとは本当に38H番地に飛んでいるかどうかだ。
 さてそれをどう確認するかだが、SBC8080SUBボードにちょっとLEDを追加した。8251のTXRDY端子にLEDカソード側を接続、アノード側をVccへ。これで送信バッファがフル(=1文字送信中)の時に光るはず。
2019SBC8080-5

 パッチは38H番地にOUT C0Hを書き込む。これはAccにあるダミーデータを1文字送信する。580BM80Aでは一瞬も出なかった。念のためロジックチェッカーで監視しても同じ。つまり38H番地には飛んでいないということになる。

 以上から手持ちのKP580BM80Aは
・INT割り込みで割り込みをdisableするが38H番地へは分岐していない。
・別の番地へ飛んでいるのかHALTしているのかはバスの観測が必要。
・CPUの差し替え事例から個別故障の可能性がある。


ということで別に手配したKP580BM80Aを使って確認する予定。


インテル8080伝説
Posted with Amakuri at 2019.1.2
鈴木哲哉
ラトルズ