まごころせいじつ堂

浜町庄金 研究開発  マイコンで遊んでばっかりで

レトロPC

MZ-80K2E ディスプレイ制御基板の修理

 前回、MZ-80K2E ディスプレイの故障 の続き。

 MZ-80K2Eのブラウン管不良ということがわかったので 水没!MZ-80C のブラウン管を使って動作確認。しかし表示しない。で、ディスプレイ制御基板から発煙が。

以前の状態はこのとおり。

MZ-80K2Eのブラウン管+MZ-80K2Eの制御基板。
2023-08-21 01.09.50

MZ-80K2Eのブラウン管+MZ-80Kの正常な制御基板。
2023-08-23 21.15.07

 今回発煙したMZ-80K2Eのディスプレイ制御基板は垂直方向の振幅が足りないように思える。そこでサービスマニュアルを参照しながら垂直振幅関連の部分からコンデンサ交換を行ってみる。

MZ80CRT-VSYNC

uPC1031Hは垂直振幅出力のICで、近辺のコンデンサは以下のとおり。

☆C2005 1000u/16V
―C2006 .0033u
―C2007 .0033u
☆C2008 4.7u/25V
☆C2009 1u/35V(TN タンタル)
★C2010 22u/16V
―C2011 .033u
☆C2012 4.7u/25V
☆C2013 22u/16V
☆C2014 22u/16V NP?
☆C2015 100u/10V
★C2016 1000u(2200u)/16V

これらのうち☆、★が電解コンデンサ。C2016はサービスマニュアルでは1000uFだが実際は2200uFの品が搭載されていた。

 では手持ちの関係でC2016から交換。このMZ-80K2Eのディスプレイ制御基板はサービスマニュアルと若干異なっていて、C2016の+側からD2007,R2049が接続された箇所の間に2.83Ωの抵抗が基板裏に取り付けてある。他にももう一箇所抵抗が取り付けてある箇所がある。

 外したC2016の容量を調べてみると0.05Ω。ショートしている。発煙箇所はここかもしれない。
2023-08-29 23.39.37

 いきなり当たりを引いた感がある。これを2200u/35Vと交換。ついでに同じ配線上にあるC2010 22u/16Vも交換。こちらはもともと異常なし。

 修理したMZ-80K2Eディスプレイ制御基板とMZ-80Cのブラウン管を組み合わせて動作確認。が、MZ-80K2Eの電源が入らない。この前まで動いていたのに。しかたがないので正常に動いているMZ-80Kのディスプレイとして接続。動作確認OK。発煙もない。
2023-08-30 00.33.03

は〜 電源故障か。次々と壊れていくのはどういうこったい。とりあえずディスプレイ関連は解決。

MZ-80K2E ディスプレイの故障

今回はブラウン管周辺の分解を行います。

※※※ ブラウン管周辺は高電圧がかかり危険 ※※※
※※※ どこに高電圧がかかるか知らなければやめろ ※※※

 MZ-80K2E、電源を入れるとこのような表示になる。キー入力は可能。水平側はなんとなく文字が見えるが垂直側にゆがみがある。横一という症状に近い。
2023-08-21 01.09.50

 左側は最近いただいたMZ-80K。こちらは画面表示も正常。こちらのブラウン管やディスプレイ制御基板を使って問題の切り分けを行う。
2023-08-21 01.10.42

 MZ-80系のディスプレイを外すにはケースを開けてネジ6箇所を外す。ケーブルは本体基板に1本だけなので簡単に外せる。長い柄のドライバーは入らないのでこのような短いものと、ネジ頭を舐めやすいのでネジザウルスも用意。
2023-08-23 20.52.41

 ディスプレイのガワは底面ネジ4箇所、背面4箇所。M3ネジより大きいのはブラウン管の固定なので外さない。MZ-80K2Eは音量調整が背面にあるのでこのツマミを外す。
 ここからブラウン管とディスプレイ制御基板の取り外し。ブラウン管のネック部分のコネクタ、偏向ヨークのコネクタ、アノードキャップを外し、基板とブラウン管をより線で接続されている箇所のハンダを外し、基板を固定しているネジ4箇所を外す。スピーカーへのケーブルはファストン端子で繋いであるので引っ張って外す。作業に邪魔なようならスピーカーも外す。
2023-08-23 20.59.25

 さて正常動作するMZ-80Kのディスプレイ制御基板をMZ-80K2Eのブラウン管に接続し、MZ-80K2Eの本体に組み込んだらこのような表示となった。若干の改善が見られるがやはり波打っている。
2023-08-23 21.15.07

 となるとブラウン管の故障である可能性が高い。同様の症状を探してみると以下の例が見つかった。

MZ-2000モニタ交換計画(Nibbles lab. HomePage)
MZ80を起動せよ!モニター修理というか交換しました(水彩はんだこて)

 SNSで教えてもらったのだが、MZ-80K2E以降の機種はブラウン管にこの経年劣化があるらしい。比較のために正常なMZ-80Kのブラウン管と故障と思われるMZ-80K2Eのブラウン管について、垂直/水平 偏向ヨークの測定を行った。

水平偏向ヨークは赤-黄の端子で、MZ-80Kは0.3Ω/0.07mH、MZ-80K2Eは0.6Ω/0.07mH。
垂直偏向ヨークは黒-緑の端子で、MZ-80Kは2.4Ω/3.1mH、MZ-80K2Eは5.2Ω/135mH。

 故障したブラウン管の垂直偏向ヨークのインダクタンスが2桁違う。当初巻線の絶縁不良と推測していたがショートならば抵抗もインダクタンスも下がるはず。なぜ上がるのか、ちょっとわからない。
2023-08-24 23.15.52

2023-08-24 23.16.53

次回は 水没!MZ-80C のディスプレイ部分を使ってやってみます。

PASOPIA16情報

 PASOPIA16(PA7020)について。8088を採用したIBM PC互換機で640x500のグラフィックスと漢字ROMを搭載。フロッピードライブは2DD。北米ではT300、欧州ではPAPの名前でスペックが若干異なる(メモリ搭載量や漢字ROMなど)

2023-07-19 01.10.01

Toshiba Pasopia 16 (Wikipedia)
PASOPIA 16 / T300 / PAP (old-computers.com)


PASOPIA/PASOPIA7については以下で調べたがPASOPIA16もすこし入っている。PASOPIA16はPASOPIAとPASOPIA7の間。

以下は『PASOPIA16 講習会テキスト T-BASIC16 基礎/入門』より:

4つまでのオプションスロットに装着可能なもの
PA7107 カラーグラフィックカード
PA7108 拡張グラフィックカード
PA7102 拡張メモリカード(拡張メモリチップ装着可)
PA7115 リアルタイマー
PA7371
PA7116 増設RS-232Cインタフェースカード
PA7113 5インチハードディスク接続カード
PA7211 8インチフロッピーディスク接続カード
PA7110 ミニフロッピーディスク接続カード

PASOPIA(初代)との共通周辺機器
PA7150 グリーンディスプレイ
PA7161 ファインカラーディスプレイ
PA7251 ドットプリンタII
PA7200 ミニフロッピーディスクユニット
PA7201 〃
PA7371 IEEE-488インタフェースカード (※誤植?オプションスロットはない)

PASOPIA16本体にはDIN8ピンのキーボードインターフェース、Dsub25メスのRS-232C、Dsub25オスのプリンタインターフェース、DIN8ピンデジタルRGB出力(8色)、Dsub9ピンメスアナログRGB出力、RCAピンジャックのモノクロ映像出力、連動ACアウトレットがある。

映像出力は15kHz対応のディスプレイでは表示が流れてしまう。PA7161は初代PASOPIAのディスプレイで使えるとあるが、PASOPIA7用のPA7165カラーディスプレイにPASOPIA16を接続しても正常に表示できなかった。PA7161が対応しているか、もしくは資料の誤記。表示については今のところPA7165が必要。

 電源を投入すると”シバラクオマチクダサイ”と表示されて自己診断が始まる。カタカナ表示で日本向けとわかりますね。
 ここでキーボードが接続されていないと黄色で"KB ERROR"と表示されストップする。ディスクからブートするにはキーボードが必要。このキーボードはDIN8ピンでIBM PCとピンの互換性はない。PASOPIA16は時期的にPC-AT以前の機種なのでPS2インターフェースではなさそう。

まずはここまで。

YISVIDEO2 YAMAHA MSX YISシリーズ用ビデオ接続アダプタ

YISVIDEO YAMAHA MSX YISシリーズ用ビデオ接続アダプタ の後継となるシンプルな変換アダプタを作りました。

2023-05-28 18.33.58

2023-05-28 18.23.43

YAMAHAもしくはVictorのDIN5 AV出力を持つMSXに対応します。

YAMAHA CX5,CX5F,CX5MC,CX5MU,YIS-303,YIS-503
Victor HC-5,HC-6,HC-7,HC-60,HC-80
(太字は実機確認済)

回路図
YISVIDEO2-sch

 3.5mmステレオピンプラグからRCAプラグに変換するケーブルを使用し、Lチャンネルにオーディオ出力、Rチャンネルにビデオ出力を取り出すことができます。

boothにて販売します。↓ どうぞよろしく



CGA2RJ45V CGA出力をRJ45に変換(FM-16β)

 Dsub9ピンのCGA対応映像出力(RGBI)からVGAエクステンダーで使用されるRJ45コネクタに変換するアダプタです。

2023-07-09 01.36.15


関連:



 が、CGA対応機種を持っていないため(PASOPIA16はどうも異なる)、ピン配置がほぼ同一のFM-16βで動作確認しました。水平同期周波数が対応しているディスプレイであれば表示できます。

回路図:
スクリーンショット 2023-06-01 023539

  貫通部品は立てて面積を減らしています。表面実装部品を使ってもこの程度のはず。
スクリーンショット 2023-06-01 023312

部品表 すべて秋月電子で揃います。
D1~D3 1N4148
R1~R4 330Ω or 300Ω


 FM-16βでは1pinが+12Vとなっており、CGAのGNDとショートするのでJP1で切っています。
2023-06-22 20.15.19

 ハンダ面にJP1。
2023-07-09 01.36.45

 このアダプタはRGBI対応ですがR1,D1,D2,D3をはずしR2,R3,R4を150ΩにすればRGBに対応します。これは本体未改造ではRGB出力のみのFM-77L4に接続した例。
2023-06-22 02.58.41




FM77VIDEO FM77からコンポジットビデオ信号を取り出す

 FM77VIDEOはFM-77のCRT端子から白黒のコンポジットビデオ信号を取り出すアダプタです。


 3.5mmステレオプラグーRCAピンプラグ変換などのケーブルを使ってディスプレイに接続します。RCAピンプラグはどちら側を使用してもかまいません。
2023-06-19 23.47.36

 Dsub9ピンの信号はそのままスルーします。
2023-06-19 23.46.06

 FM-77 D1(200ライン,15kHz)でのブラウン管への出力例。
2023-06-19 23.46.28

回路図
FM77VIDEOV01L01-sch

FM77VIDEOV01L01-pcb

 FM-77の200ライン表示のみ対応します。400ライン(24kHz)ではこのような表示になります。24kHz対応のディスプレイが必要です。
2023-06-20 22.50.33

 3.5mmの2極プラグ-RCAピンプラグ変換のケーブルを使用すると動作しません。これは3.5mmジャックのRing部分が2極プラグだとGNDにショートするためです。以下の✕でカットすると2極プラグが使用できます。(正方形のランドが目印)
FM77VIDEO-CUT

 boothにて販売します。どうぞよろしく ↓





AV40SXVGA FM77AV40SX用VGAアダプタ

 FM77AV40SX用のアナログRGB端子をVGA端子に変換するアダプタを作りました。

2023-06-10 23.20.18

 FM77AV40SXにはコンポジットビデオ出力端子があるのでとりあえずの表示はできますが、アナログRGB端子はDsub25ピンオスの独自ピンアサインで一般的なディスプレイに接続するには何かしらの変換が必要となります。そこで今まで作ったSMC777VGAやTOWNSRGBSなどと同じように変換基板を製作しました。

回路図
AV40SXVGAV01L02-sch

AV40SXVGAV01L02-pcb

部品表:
J1 Dsub25メス 基板取付型コネクタ https://akizukidenshi.com/catalog/g/gC-17662/
J2 シュリンクDsub15メスコネクタ
SW1 SW_DPDTx2 https://akizukidenshi.com/catalog/g/gP-02627/
U1 74HC86
R1 330Ω 1/6W
C1 0.1uF 50V

FM77AV40SXのアナログRGB端子のピンアサインは以下を参考にしています:


2023-06-10 18.53.15

 通常のVGA液晶ディスプレイに接続するときはスライドスイッチを~HSYNC側に、スキャンコンバータGBS8200に接続するときはCSYNC側に設定します。
 FM77AV40SXはフロントにある200/400ライン切り替えスイッチで水平同期周波数15kHz/24kHzを切り替えます。それぞれの水平同期周波数に対応したVGAディスプレイが必要です。
 200ラインモードでは背面にあるスライドスイッチをインタレース以外に設定します。
2023-06-10 18.54.19

 さて試作V01L01ではアナログRGB端子にあるビデオ入出力も3.5mm4極ジャックで取り出してみましたが、本体側にRCA端子があることとビデオ入力はソフトがないと試せないこと、またピン5/ピン18のコンポジット入力/出力はさきほどの参考資料では入出力が逆で不明だったので省略。(まあ観測すればわかるかも) 複合同期信号(CSYNC)についてもこれらの端子はコンポジット信号なのかCSYNCそのものなのか不明でスキャンコンバータGBS8200用に使えるかどうかもわからなかったので74HC86+330Ωで~HSYNCと~VSYNCから生成。電源はピン21から拝借。ここはAV Control用の信号なのであまり電力はあてにできないがHC86 1個ならまあよかろうということで。
 スキャンコンバータGBS8200使用時は予想どおり~HSYNC/~VSYNC出力では表示できず~HSYNC端子にCSYNC信号を与えることで表示OK。ただ、Aliexpressで購入できる15kHz対応の GIVIFENI 9.7インチ高精細モニター ではなぜかCSYNC出力でも表示できた。


boothにて販売します。どうぞよろしく → AV40SXVGA FM77AV40SXのアナログRGBをVGAに変換

富士通FMシリーズのキーボード覚え書き

 富士通のパソコンFMシリーズのキーボードに関するメモ。

・キーボードレイアウト

・FM-8 / FM-7 / FM-New7
これらはキーボード一体型。キーを押したときだけキーコードが送出される。キーが離されたときがわからないのでゲームなどに不向きだった。

・FM-77
24ピンアンフェノールコネクタで接続する外部キーボード。FM-7のキーボードのキーマトリクスが外部に出たような構造。

・FM-11
DIN 8ピンコネクタで接続する外部キーボード。シリアル通信(9600bps パリティあり evenかoddかうちょっと忘れた)。INSキーのLEDとBREAKキーは直結。
ピンアサイン ※FM-7/11活用研究より
1 .. *RESETB
2 .. *CLOCK
3 .. *DATA
4 .. *BREAK
5 .. Vcc
6 .. *INS
7 .. NC
8 .. GND

・FM-16β
DIN 8ピンコネクタで接続する外部キーボード。FM-11互換のコードモードとキーを離したときのコードも送出するキーアドレスモードを持つ。コードモードとキーアドレスモードの切り替えはこのキーボード自体に何らかの設定をPC側から送信する。
FM-11のキーボードをFM-16β本体に接続して使うこともできるが、起動時に"R"のキーが入力されたような動作になった。


・FM77AV ※FM-TechKnowより
RJ-9(FM77AV) , RJ-11(AV20/AV40) , Mini Din 4P(EX)。本体へはスキャンコードの送出のみ。INSキーのLEDは本体にある。初代FM77AVのキーボードは赤外線送信機能ありでワイヤレスで使用でき、Nキーロールオーバーにも対応していた。
JIS9bitモード / FM-16β準拠モード / スキャンコードモード を持つ。
JIS9bitモードはFM-7と互換。FM-16β準拠モードはJIS9bitモードに無変換/変換のキーに対応するコードが割り当てられ、FM-16βのコードモードと互換。スキャンコードモードはFM-16βのキーアドレスモードと同じくキーを離したときのコードも送出する。(完全互換かどうかは未確認)
モードの切り替えは本体内のキーボード担当のマイコンの仕事。


・FMR / FM TOWNS / OASYS
相互に互換性あり。


HX-M200 PASOPIA IQ HX-20/21/22用漢字ROM

東芝のMSX、PASOPIA IQ HX-20/HX-21/HX22用の漢字ROMカートリッジ HX-M200。

2023-04-03 16.42.51

 X-20/21/22内蔵のマスクROMには日本語ワープロが内蔵されているが、漢字ROMがないと利用できない。このカートリッジを取り付けてMSX BASICから call jwp で起動する。HX-22ならRS232Cで文書を送受信する機能がある。最大4800bps。

回路図を起こした。

PASOPIAIQKROM_sch

 I/Oのみ使用してアクセスする。アドレスはD8Hに漢字アドレスの下位6bit、D9Hに漢字アドレスの上位6bitを書き込んでD9Hを32回読み出せば16x16ドットのフォントが得られる。
 デコーダのA1/A2が抜けているためD8H~DFHの範囲でイメージが発生する。32回リードはそれ以上繰り返すとデータも繰り返す。HX-M200はおそらくMSX用の最初の漢字ROMなのでその後に決められたDAH,DBHの第2水準漢字ROMの領域と競合してしまう。
 マスクROMは パソピアの漢字ROMPAC2 PA7247 と同じTMM23256P 0174-0177。0174,0175,0176,0177の順に8バイトずつ読み出す。


MSXの漢字ROMに関する資料:
MSX Datapack Volume 1 p.305~
MSX Datapack wiki化計画
複数の漢字ROM

RJ45コネクタを使うシリアル通信の調査

 まずは前回、PASOPIAのシリアルインターフェース PASOPIA232C の続きから。

 当時のシリアル通信、RS-232Cの主なコネクタの形状はDsub25ピンだった。これを現代のパソコンにつなごうとするとDsub9ピン(EIA-574)かそれをUSBに変換するUSBシリアルケーブルを使うことになる。これが結構煩雑で途中にクロス変換やジェンダーチェンジャーが必要になることがある。PASOPIA232Cはストレートとクロス接続をスライドスイッチで切り替えるのでクロス変換は不要だがそれでもこんなかんじになる。
2023-02-18 19.32.04

 そこでCISCOルータとのコンソール接続に使われるRJ45コネクタを使ったシリアル通信を流用することにした。RJ45-8P8Cのジャックなら通常のLANケーブル(CAT5以上の全結線)が使えて取り回しも楽になるはず。

以下はCISCOのコンソールポートに関する資料:

これらの資料によると、CISCOルータ側のコンソールポートであるRJ45ジャックのピンアサインは以下のとおり。

1 - RTS
2 - DTR
3 - TXD
4 - DCD
5 - GND
6 - RXD
7 - DSR
8 - CTS

このピンアサインはうまくできていて、逆順だとシリアル通信のクロス接続になる。これはLANケーブルのクロス接続とは異なり、ストレートに対してロールオーバーと呼ばれている。

 さてこのルータ側にあるコンソールポートはDTEかDCEか?

 これ以前のルータはコンソール接続にDsub9ピンオスのコネクタが使われていた。これがコストダウン目的かRJ45のコンソールポートに変化した。PCとの接続はクロスケーブルだったはずで、そうなるとこのピンアサインはDTEになるはずだが決め手となる文書が見つからない。
 ということでPASOPIA232Cを元にRJ45コネクタに変更したPASOPIARJ45Sを作ってみた。この基板はRJ45コネクタを2つ搭載し、ストレートとロールオーバーに対応させている。

使用部品:
※PASOPIA232Cと同じく接続にはDIP CABLE(16P)が必要

IMG_20230307_173454

PASOPIARJ45S-sch

PASOPIARJ45S

 これをUSB-RJ45変換のコンソールケーブルを使用して接続する。互換品はたくさんある。



RTSが1番ピンのJ2コネクタに接続したら通信できた。これがコンソールポート相当になる。
IMG_20230307_173425

さてこのRJ45-USBケーブルは、パソコン側にDsub9ピンオスのシリアルポートがあれば以下のRJ45-Dsub9メスケーブルと同等。

ピンアサインは以下のとおりでRJ45のRTS-1番ピンに対応するのがDsub9の8番ピン、CTSに接続されている。つまりこれらのコンソールケーブルはRS-232Cのクロスケーブルになる。ということはPASOPIARJ45SのJ2コネクタはDTEということになる。

スクリーンショット 2023-03-13 1.06.48

 さて以上をふまえてもうちょっと一般的なものを作ってみますよ。Dsub25オスをRJ45コネクタ2つに変換するDSUB25RJ45S 、昔のPCなどの本体側に直接接続しLANケーブルを使って通信する。

DSUB25RJ45SV01L01-sch

DSUB25RJ45SV01L01-pcb

IMG_20230312_234759

 確認したとおりRTSが1番ピンのRJ45コネクタで通信できた。
IMG_20230312_213434

 ここで使った機器は東芝のMSX、PASOPIA IQ HX-22で当時のMSXとしてはめずらしくRS-232Cインターフェースを内蔵している。MSXでRS-232Cを使用するには拡張BASICが必要となり、それも内蔵している。以下の操作で接続先PC側のTeraTermと通信できた。

call comini("0:8N1NNNNN",9600,9600,30)
call comterm("0:")




↓こういうのもあるのでテスターで調べてもよかったんですけどね

PASOPIAのシリアルインターフェース PASOPIA232C

 PASOPIAは内部にRS232C引き出し用のコネクタを持っている。これを引き出してDsub25ピンに変換し外部接続可能な基板を作った。

 スライドスイッチによりストレート/クロス接続切り替え可能。

2023-02-18 18.31.50

部品表:

PASOPIA本体との接続には16ピンのICソケットどうしを接続するDIP-CABLEが必要です。長さは15cm以上。

このようなコネクタを使ってケーブルを自作してもよい。

丸ピンICソケット16PをDIP-CABLEに刺して、PASOPIA232Cに接続すると端子を保護できます。

接続例:
秋月USB-シリアル(Dsub9Pオス) - ジェンダーチェンジャー(メスーメス) - Dsub9P-25P変換(オスーオス)
2023-02-18 19.32.04

T-BASIC 例: TERM 300,&H4C,F (300bps,パリティなし/1ストップビット/キャラクタ長8bit,全二重)
第1引数 : 75 / 110 / 150 / 300 / 600
第2引数:i8251の設定 
 bit 7:6 ストップビット 00 .. なし 01 .. 1bit 10 .. 1.5bit 11 .. 2bit
 bit 5:4 パリティ 00 .. なし 01 .. Odd 11 .. Even
 bit 3:2 データ長 00 .. 5bit 01 .. 6bit 10 .. 7bit 11 .. 8bit
 bit 1:0 00
第3引数:H .. 半二重 F.. 全二重
SHIFT + (STOP)でTERMモードを抜ける。

OA-BASIC 例: TERM 5,N,1,1,F
TERM {速度},{パリティ},{ストップビット},{キャラクタ長},{モード}
速度 : 5 .. 1200bps 4 .. 600bps 3 .. 300bps
2 .. 150bps? 1 .. 75pbs? 0 .. 110bps? ←これらは未確認
パリティ : N .. none O .. odd E .. even
ストップビット : 0 .. 0bit 1 .. 1bit 2 .. 1.5bit 3 .. 2bit
キャラクタ長 : 0 .. 7bit 1 .. 8bit
モード : H .. 半二重 F .. 全二重
CTRL + (STOP)でTERMモードを抜ける。

残念ながらT-BASIC,OA-BASICともDISK版でないとBASICから入出力を制御する命令が動かない。TERMコマンドのみ。

内蔵シリアルの制御は8255とZ80CTCの組み合わせでやっているので多分ソフトを書くのは簡単ではない。
2023-02-18 19.32.25

DIP CABLEの接続(1) プリンタ用のコネクタ上部を通す場合は、プリンタ用のコネクタを固定しているネジをいったん外してから通す。
2023-02-21 21.41.51

2023-02-21 21.44.27


DIP CABLEの接続(2) リセットボタン横にある穴から出す。

2023-02-21 21.56.33

2023-02-21 22.03.38

回路図

PASOPIA232C-sch

PASOPIA232c-pcb

参考資料:
『パソピアの内部構造』より
PASOPIA-SERIAL-16P

PASOPIASERIAL-25P

『PASOPIA全回路図』より
PASOPIASERIAL1

PASOPIASERIAL2

設計データ一式は後日公開予定。

boothにて配布開始しました。→ PASOPIA232C 基板


雑誌広告から調べたパソピアと周辺機器

 パソピアのカタログは持っていないので当時の雑誌広告などから拾い集めて調べてみた。

パソピアの最初の記事は I/O 1981.11 東芝パーコン『PASOPIA』

I/O 1981.12 よりPASOPIA広告掲載
 この時点での競合:MZ-80B,BML3,FM-8,PC-8001,PC-8801(予定)
I/O 1983.4 PASOPIA16広告 初登場
I/O 1983.7 PASOPIA7広告 初登場
I/O 1983.9 PASOPIA5広告 初登場
I/O 1984.6 PASOPIA IQ(MSX)広告 初登場
ここからPASOPIA IQと旧機種の広告がまじる
旧機種の広告はI/O 1985.4まで

I/O 1985.5 よりPASOPIA IQ HX-20,21,22の広告


PASOPIA周辺機器
(マイコン1983.1 I/O1982.12 I/O1982.3 広告より)

PA7161 ファインカラーディスプレイ 168,000
PA7200 ミニフロッピーディスクユニット 280kb x2 290,000
PA7251 ドットプリンタII 153,000
PA7240 4Kバイト RAM PAC2 14,000
PA7242 16Kバイト RAM PAC2 28,000
PA7244 32Kバイト RAM PAC2 未定
PA7246 漢字 ROM PAC2 40,000
PA7520 T-BASIC(ROM PAC1) 33,000
PA7522 OA-BASIC(ROM PAC1) 33,000
PA7540 MINI-PASCAL(ROM PAC1) 33,000
PA7210 8インチフロッピーディスクユニット 375,000
PA7202 片面ミニフロッピーディスクユニット 79,000
PA7300 拡張ユニット 78,000
PA7504 ジェネラルプログラムローダー 5,000
PA7521 T-DISK BASIC 18,000
PA7523 OA-DISK BASIC 18,000
PA7419 ユニバーサルカード 4,800
PA7426 RS-232Cケーブル
PA7500 CP/M 34,000
PA7150 グリーンディスプレイ 45,000
PA7160  カラーディスプレイ 79,000
PA7170 液晶ディスプレイ 40,000
PA7201 増設フロッピーディスクユニット280kb x2  266,000
PA7250 ドットプリンタI 69,000
PA7370 カラーTVアダプタ 13,000

PASOPIA7周辺機器
(I/O 1983.7 I/O 1983.12 I/O 1984.2 広告より)

PA7152 グリーンディスプレイ 29,800
PA7165 ファインカラーディスプレイ 98,000
PA7171 液晶ディスプレイ 60,000
PA7207 ミニフロッピーディスク 79,000
PA7208 増設片面ミニフロッピーディスク 69,000
PA7230 データレコーダ 12,800
PA7253 ドットプリンタII 139,000
PA7290 カラープロッタプリンタ 39,800
PA7373 カラーTVアダプタ 14,000
PA7380 RS-232Cアダプタ 27,000
PA7502 CP/Mシステム 34,000
PA7528 パソピアT-BASIC 9,800
PA7234 パック拡張ユニット 18,000
PA7241 RAM PAC 4KB 14,000
PA7243 RAM PAC 16K 28,000
PA7245 RAM PAC 32K 39,000
PA7247 漢字ROM PAC 40,000
PA7390 ジョイスティックアダプタ 27,000
PA7470 EP ROMホルダー 9,000
PA7221 ミニフロッピーディスクユニット(両面倍密) 158,000
PA7291 カラープリンタ PA7291 123,000
PA7232 コンパクトフロッピーディスクユニット 69,800
PA7381 ボイスユニット 29.800
PA7248 RAM PAC 64KB 56,000

元の広告にあった誤記はできるだけ直したけど間違えてたらごめんね。

パソピアの漢字ROMPAC2 PA7247

 PASOPIA / PASOPIA7用の漢字ROMカートリッジを入手したので調査。

漢字ROMPAC2 PA7247。旧版はPA7246でおそらく同じもの。
2023-02-12 00.02.17

第一水準の漢字ROM TMM23256P 0174~0177
2023-02-12 00.02.04

PAC2のI/Oポートは&H18~&H1B。漢字ROMの場合は
&H18 : ROMアドレスA7~A0
&H19 : ROMアドレスA15~A8
&H1A : ROMアドレスA16(最下位ビット)
上記をセットした後で&H18~&H1Bの任意のI/Oポートを読み出すと漢字ROMのデータが読める。

 最近出たKiCad7の操作練習も兼ねて回路図起こし。
PASOPIA-PAC2KROM

U3 LS74、U5 LS374、U4 LS374でPASOPIA側からのA16~A0を保持。漢字ROMのフォントは16x16ドットでROM 0174~0177は8バイト(8x8dot)づつ左上/右上/左下/右下を構成している。PASOPIA側から見てA0とA4でROMを選択、A1/A2/A3でフォントの1/4(8x8dot)にあたる8バイトを読み出せる。連続たアドレス32バイト読むと漢字1文字分のフォントが2バイト(16dot)x16行として読める。


PAC2インターフェースは8bitの双方向バスにアドレスCAD1,CAD0の2bit、セレクト信号の*CSEL2、リードライトの*CRD / *CWR。ここにPPI 8255をつなげるような信号になっており、実際ジョイスティックインターフェースや4KRAMカートリッジは8255が使われている。PAC2の信号は漢字ROMカートリッジ内6.8kΩでプルアップされている。

PYUUTAJOY3 ぴゅう太用MSXジョイスティックアダプタ

 ぴゅう太のパッド型コントローラの代わりにMSXジョイスティックを接続するアダプタの三作目、
PYUUTAJOY3を作りました。

2023-02-02 21.10.47

 前作 PYUUTAJOY2 と同等の機能で2本のMSXジョイスティックが接続可能、SL/SRのトリガボタンを入れ替えることができます。
 PYUUTAJOY2は基板1枚を1P/2P兼用の設計にして上下に合体させるしくみが自分でも気に入っているのですが、部品点数が多くなり組み立てるのが面倒でした。これを部品削減とコネクタを垂直に取り付けることにより同一面積で同じ機能を実現したのがPYUUTAJOY3です。

その1:Dsubコネクタの垂直取り付けフットプリント
 KiCad(5)にはDsubコネクタを垂直に取り付けるためのフットプリント DSUB-9_Male_Vertical_P2.77x2.84mm というのがありますがどうみても端子の穴が小さいので自前のフットプリントライブラリにコピーして編集。1番ピンの四角いパターンは円に変更し、デフォルトでぎりぎり端子間に配線が通るよう穴を拡大。
DSUB9VLH

 サイズは2.1mm、穴は1.6mmでOK
DSUB9VLHpad

実際に挿入してみるとDsubコネクタ両端は6mmスペーサが適合、もう少し押し込めることができるくらい。ハンダ付けは端子間の内側からするとよい感じ。
2023-02-03 23.51.47

その2:ダイオード削減
 ぴゅう太のコントローラは6個のダイオードを内蔵しておりPYUUTAJOY2でも合計12個のダイオードを使用していた。が、回路図を見てみると減らせそうな感じがする。

ここからは回路図 ぴゅう太 (TP1000) キーボード、コントローラまわり を参照。
キーマトリクスはJ2、コントローラはJ3のコネクタ。

キースキャン出力はLS138のY0~Y7出力がダイオードを介してJ2-1,2,3,4,5,6,7,8に対応。どれか1つだけが"L"になりその他はダイオードのおかげでオープン。キーマトリクスを通ってJ2-9,10,11,12,13,14,15,16がLS251の入力D0~D7に対応。LS251のセレクト端子A,B,Cでどれか1bitを選択して読み取る。
コントローラはコモン端子がLS138のY4,Y5でそれぞれJ3-1,J3-2に対応。J3-3,4,5,6,7,8はキーボードマトリックスのJ2-11,12,13,14,15,16に対応し、それぞれがコントローラのSL,SR,Down,Left,Up,Rightボタンに対応する。これらはキーボードマトリックスの
[Oラ] [Pセ] [Lリ] [;レ] [.ル] [,ネ]
[¥ヘ] [@ヲ] [:ケ] [ ム] [/メ] [ ロ]
に対応する。なのでコントローラを接続しなくても対応するキーを押したら反応するはず。

LS138からの出力はダイオードを介しているので複数キーを同時に押しても"L"と"H"がショートしないようになっている。しかしコントローラのコモン端子はなぜかLS138の出力が直接出ている。このためコントローラ内の6個のボタンそれぞれにダイオードが挿入されているのだが、LS138の出力もLS251の入力も同時に1bitずつしか行わないのでコモン端子をダイオードの先から出していればコントローラにダイオードはいらなかったはず。ということでPYUUTAJOY2を改造し、コモン端子側にダイオードを挿入し本来ダイオードを入れるべき箇所をすべてショートしてみたら問題なく動作した。

PYUUTAJOY3回路図
PYUUTAJOY3V01L01-sch
※ダイオードが並列になっているのは貫通部品と表面実装部品を選択するためで実質1本

PYUUTAJOY3V01L01-pcb

 組み立てると高さがあり送料が高くなりそうなので今回はキットで配布する予定です。設計データなども公開予定。


SORDm5F V01L04 ROM&RAM&シリアルカートリッジ基板

 SORDm5Cカートリッジ基板の後継となるSORDm5F V01L04カートリッジ基板が完成しました。
8KB/16KBのROMイメージに加えてBASIC-Fで使用する20KBのROMイメージに対応し、SI-5相当のシリアルインターフェースを追加します。

2023-01-17 21.55.30

仕様:
・64KB ROM(27C512)にROMイメージを格納。32KBを単位として2バンク使用。
 バンクごとに以下の内容でROMイメージを設定する。
 ・16Kモード(EXMSEL=OFF) 16KBイメージx2 さらに16KBのイメージを8KB単位で入れ替え
 ・20Kモード(EXMSEL=ON) 20KBイメージx1 BASIC-F用
・$8000~$FFFFに拡張RAM 32KB
・シリアルインターフェース 6ピンTTLレベル入出力 USB-シリアル変換使用可能
・リセットスイッチ

設定:
・DIPスイッチ A15SEL / A14SEL / EXMSEL / A13R
A15SEL 32KB単位のバンクを切り替える。ROMのアドレスA15に対応。ON=0,OFF=1
A14SEL 16KモードでのROMのアドレスA14を切り替える。ON=0,OFF=1
A13SEL 16KモードでのROMのアドレスA13を入れ替える。ON=そのまま,OFF=入れ替える
EXMSEL ONで20Kモードを設定する。
 20Kモード時、EXMSEL=ON,A14SEL=OFF,A13R=ON

SORDm5F V01L04回路図
SORDm5FV01L04-sch

SORDm5FV01L04-pcb


部品表

C1 - 3.3~10uF 10V以上 電解コンデンサ
C2,C4,C4,C5 - 0.1uF 50V積層セラミックコンデンサ
J4 - 6P L字ピンヘッダ
RN1 - 集合抵抗 10kΩx4
SW1 - 4P DIPスイッチ
SW2 - タクトスイッチ
U1 - 27C512 (28P ICソケット)
U2 - 62256 (28P ICソケット)
U3 - 74HC86
U4 - 74HC02
U5 - 74HC04
U6 - 8251A

・U1はWinbond W27C512、U2はNEC D43256AC-10L で確認
・U6は3.5MHz以上で動作するもの。MITSUBISHI M5M82C51AP で確認
・U3,U4はHCでもLSでも可ですがどちらかに揃えてください
・U5はHCでもLSでも可
・Cはすべて電源用、RはDIPスイッチのプルアップ用です。


ROMイメージ書き込み例

ROMアドレス
- - - - - バンク0 - - - - -
0000 - 1FFF 8K BASIC-I
2000 - 3FFF 8K m5terminal
4000 - 7FFF 16K BASIC-G
- - - - - バンク1 - - - - -
8000 - 9FFF 8K あき
A000 - EFFF 20K BASIC-F
F000 - FFFF 4K あき


作例1:シリアルI/Fを使わない場合はU5,U6,C5が省略できます。BASIC-GやBASIC-Fを実行したい場合はRAMが必要です。
2023-01-17 21.08.07

作例2:フル実装
2023-01-17 21.55.30

SORD m5での使用例。USB-シリアルインターフェースは設定が5V、上側がGNDになります。
2023-01-17 22.42.30

SORD m5 Jr. での使用例。シリアルインターフェースはケースに干渉しません。
2023-01-17 22.44.10

 USBシリアルインターフェースは、USBケーブルの取り回しによっては引っ張られて外れやすくなります。
 シリアルインターフェースをサポートしているのはBASIC-Fとm5terminalです。使用法については別記事で追加予定。設計データも公開しますのでしばらくお待ち下さい。


boothにて配布予定です。


SORDm5F カートリッジの試作その3


 V01L03基板で20KBのBASIC-Fイメージとその他8K/16Kイメージの動作確認ができた。この部分の動作に必要な汎用ロジックはLS86とLS02の2個で前作SORDm5Cと規模は変わらず上位互換。シリアル周りにミス連発。

 SORDm5FV01L03回路図
SORDm5FV01L03-sch

SORDm5FV01L03-pcb


 メモリ部分の切り替えはOK。64KBの27C512を32KBの2バンクに分け、バンクはA15SELで選択。

・BASIC-Fのイメージを置く場合
先頭から8KBを空けてBASIC-Fの20KBを書き込む。
DIPスイッチの設定:
EXMSEL=ON("L")
A14SEL=OFF("H")
A13R=ON("L")

・BASIC-I(8KB)やBASIC-G(16KB)のイメージを置く場合
DIPスイッチの設定:
EXMSEL=OFF("H")
A14SELで32KB内の前半と後半を切り替えて選択
A13RでA14SELで指定した16KB内の前半と後半8KBを入れ替える

 これにより27C512にBASIC-F,BASIC-G,BASIC-I,m5terminalを書き込んで選択することができる。

2023-01-07 23.06.07


 さてシリアル周りだがミス連発。ここの部分は@morecat_labさんがV01L02を先行して動作確認してくださったので動くことはわかっているのだがV01L03でのミスが多く難航した。


V01L03での修正点は以下のとおり:
・8251のリセット反転を追加したインバータLS04に変更
・8251のRxRDY→*EXINT接続にインバータ挿入
・8251の*DSR-*DTRのショートプラグをオープンに

動作確認時に発覚した問題点:
・USBシリアル変換へのピンアサインミス
 何を参考に作ったのかピンアサインが全然違ってた。しかもTxD/RxDが入れ替わっているという。TxDとRxDをショートさせてループバックテストは確認できるのだが入れ替わりはこれではわからない。

・8251のTxDに挿入したダイオードとプルアップ抵抗の削除
 これはSORD m5から相手側への送信だけできなかったことから発覚。そもそもは電流の回り込み防止のためにRxDに入れるべきもの。削除。

・SORD m5 Jr.でのシリアル端子の干渉
 実際に使ってみて干渉したので2.54mm上にずらした。

・8251の*DSR-*DTRのショートプラグをショートに戻す
 シリアルインターフェースSI-5の回路図を参照するとオープンだったが、@morecat_labさんに確認してもらったV01L02のボードではショートだったことから元に戻した。

・シルクに説明など追加


2023-01-09 00.50.48


m5terminalについて
 m5terminalはシリアルカートリッジSI-5に内蔵されていたと思われる通信ソフト。設定についていくつか注意点がある。接続の相手先はWindowsのTeratermで確認。

CODETYPE: ASCII8だと相手先が8bit長でも文字がカタカナなどに化ける。JIS8か7bit長ならJIS7を選択。
BAUDLATE: 300だと相手は600ボー、600だと相手は1200ボー。なぜか2倍。
MODE: IGNOREに設定。WAITだと応答しない。
その他は自由に設定可能。Xon/Xoffは設定するのならば相手側に合わせておく。

 1200ボーの速度でTeraterm側から長めのテキストを送信してみたが特に取りこぼしは確認できなかった。


 ここまでの修正を反映しV01L04として発注。今後は以下を確認予定。

ハードウェア
・Z80CTCのEXCLK出力観測(8251のTxC/RxC)
・EXO-3発振器を使い任意のボーレートを設定できるかどうかの実験

ソフトウェア
・BASIC-Fでの通信確認 デバイスディスクリプタ "SIO:"
・BASIC-GやBASIC-Iからの設定と通信ができるかどうかの確認

ということでV01L04着荷まち。

SORDm5 クロック周りとGA015

 SORD m5のクロックについて調査。
 VDP(TMS9918)がクロックジェネレーターを兼ねている。クロックの源発振は10.738635MHzのクリスタル。CPUCLK出力はその1/3の3.579545MHzでMCKとしてSGCに供給されている。Z80Aのφ入力はTTLコンパチではなくフルスイングを要求するのでMCKをインバーターで反転後、470Ωプルアップで接続。Z80ACTCもこの出力を使っている。
スクリーンショット 2022-12-18 0.38.09

GROMCLK出力は源発振の1/24で447.443125kHz。TCKとしてZ80ACTCのチャネル2に与えられる。これはシリアルI/F 8251のクロック(EXCLK)の元として選択できる。チャネル0はタイマー、チャネル1はシリアル8251の割り込みを受け付け、チャネル3はVDPからの割り込みを受け付ける。このようにZ80ACTCは簡単な割り込みコントローラも兼ねている。

 カスタムIC GA015について。GA015はSORD m5内部のデコーダ等をまとめてある。
入力はA15~4、D1,D0,~MRQ,~IORQ,~RD,~WR,~RST。COMは未接続で不明の端子。デコード内容は図のとおりだが、PSTBとREMはラッチで値を保持する。PSTBはプリンタのストローブ端子で数十ms程度保持する必要がある。またREMはデータレコーダー用のリレーをON/OFFする。このためラッチが必要。PSTBはデーターレコーダーへ書き込むときの値も兼ねている。
今だとGAL 16V8 2個ぐらいでできそうなかんじ。

追記:表の訂正 ~ROM2のデコード範囲
スクリーンショット 2022-12-18 23.24.01





SORDm5F カートリッジの試作その2


 SORDm5C相当の修正。U3 pin5を上げて+5Vに。U6 8251AのRxRDYと*EXINTの間を反転させるために U4 pin4,5,6を上げて pin6=GND、pin5=RxRDY、pin4=*EXTINTに接続。JP5、JP2をカット。
SORDm5FV01L01MOD-sch


 試作基板を修正しBASIC-IとBASIC-Gの動作を確認。
2022-12-16 03.06.32

 さてここでソフトの問題が。BASIC-Iはおそらくシリアルポートをサポートしていないだろうが、BASIC-Gは電子展望の記事『ソードM5アプリケーションレポート』によるとLIST #4といったチャネル指定でシリアルポートに出力できそうなことが書かれている。しかし実際にはERR 4(Variable type mismatch)発生。LIST #3ではプリンタ対象で予想通りハングアップすることからチャネル番号自体はサポートしている。発売時にはシリアルポートのサポートは外されたのかもしれない。
 BASIC-Fはデバイスディスプリプタで入出力をチャネル番号に割り当てることができる。デバイス名は"CNS:"、"GRP:"、"PRT:"、"PRI:"、"CMT:"、"FX:"がマニュアルに記載されている。シリアルポートの記載はなかったが透視能力により"SIO:"であることがわかった。BASIC-Fはシリアルポートをサポートしていそうだ。ただちょっとちぐはぐなところがあって、BASIC-FのINP()関数の説明ではプログラムでシリアルポートからの読み出しをサンプルコードとして掲載してある。シリアルポートの記述を完全に消しているわけではなさそう。

 SORD m5のマニュアル類は http://m5.arigato.cz/en_index.html を参照した。SORD m5のことを調べるためには我々はチェコスロバキア(当時)に行かねばならない。


Trans Slovenia Express 2
Various Artists
EMI Import
2006-09-25


SORDm5F カートリッジの試作その1

 SORDm5C V01L02 SORD m5用ROM/RAMカートリッジ の改良版としてBASIC-FのROMイメージとシリアルインターフェースを追加したSORDm5Fを試作しました。

SORDm5FV01L01-sch

まずはメモリマップのおさらいから。

0000 - 1FFF 8KB *ROM0 モニタハンドラ(内蔵)
2000 - 3FFF 8KB *ROM1 (内部にソケットあり)
4000 - 5FFF 8KB *ROM2
6000 - 6FFF 4KB *EXM
7000 - 7FFF 4KB 内蔵RAM
8000 - FFFF 32KB 拡張RAM領域

*ROM0 , *ROM1 , *ROM2 , *EXM はカスタムIC GA015からの出力で、これらは同時にアサートされることはない。ROMはU1 27C512で容量は64Kx8。A15とA14をDIPスイッチで選択しているので16KB単位で4バンク使用。
ここではやくもミスが。BASIC-Fは2000 - 6FFFの20KBを使用するのでA14をデコードに含まないといけない。A14SELのスイッチはなくしてカートリッジのA14に接続しROMは32KB単位の2バンク構成にしないといけない。
または、*EXMと*EXMSELスイッチでBASIC-Fの*EXMに対応する4KBを有効にしたかったが、修正するならば*EXMSELスイッチで*EXMか*A14SELを選択してU1 ROMのA14に与える。
U4Cで*ROM0と*ROMDSをandしているがここは間違い。*ROMDSはSORD m5内部にあるROMソケット(*ROM1)のチップセレクトを抑止するための信号で、モニタハンドラ(*ROM0)の抑止ではない。これは0000-1FFFをdisableできると勘違いしたため。しかしそうなるとCP/Mはどうやって実現してるんだろうな?あと、*ROMDSは内部ROMのdisableと考えると各種カートリッジではGNDに落としてあるんじゃないだろうか。→手持ちのカートリッジを調べたら特に何もしていない

追記:CP/M実現のためにGA015→内蔵モニタハンドラROMの*CSに抵抗を入れて外部から内蔵ROMを強制的にdisableにする改造をしている。

※U3 HC86のピン5を上げてピン14(+5V)に接続すればSORDm5C相当になります

シリアルインターフェース部分は8251でCPUのクロックが与えられるため3.5MHz以上で動作するグレードが必要。I/Oアドレスは60Hと61H。このセレクト信号はGA015からの出力*EXIOAで与えられる。GA015はA3~A0をデコードしないためアドレスの範囲は60H~6FHとなる。ここを厳密にデコードしようとU5 LS138を入れているが実際には不要なので、実装せずにU5の4ピンと15ピンをショートする。
EXCLKは8251のTXCLK/RXCLKで、Z80CTCの#2から供給される。システムクロックの4分周。さらに高速化できんかと元の発振クロックを設定で分周できるEXO-3を実装できるパターンを用意している。
シリアル通信の制御線まわりは独自に起こしたのだが以下に海外での解析した回路図があった。
これによると*EXINTは反転しないといけない。*DSR - *DTRはオープンだがここはジャンパを用意しているのでカット。*CTSはGNDに落とすオプションがある。あと、*ROM1で選択される8KBのROMは不明。BASICなどと領域がかぶるしBASIC-GやBASIC-Fでシリアルも制御できるはずと思っているがどうなんだろうか。

拡張RAMはU2 HM62256(32Kx8 SRAM)で割り当ててある。

SORDm5FV01L02-pcb

2022-12-10 23.39.04

U5を廃止できるので汎用ロジックはあと1個分は余裕があるが修正どうしようかなあ。

FMシリーズのモノクロビデオ出力について

 FM-7/8活用研究、FM-7/11活用研究、FM-7/11活用研究第二集よりFM-7,FM-11,FM-77のモノクロビデオ信号部分について抜き出してみた。


・FM-7。B/R/G信号から重みを付けてモノクロ8階調を作っている。内部的にはI(Intensity)もあるがジャンパオプション。

スクリーンショット 2022-11-23 1.30.13
・FM-11はB/R/G/I対応で16色表示可能だが、モノクロ出力は8階調。

スクリーンショット 2022-11-23 0.58.29


・FM-77もB/R/G/I対応だがデジタルRGB出力はR/G/Bのみ出力。Iはジャンパオプション。この回路はG信号を無視してI信号を使っている。誤記だろうか。
スクリーンショット 2022-11-23 0.58.59

  ということで調べた限りではRGBIの16階調対応モノクロ出力はなさそう。もし作ったとしてもFM-11は水平同期周波数24kHzで一般的なビデオ出力としては使えない(15kHzはあるけど200ライン)。

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