まごころせいじつ堂

浜町庄金 研究開発  マイコンで遊んでばっかりで

データセット

PET2001 データセットの修理 メカ編

 Commodoreのパソコンで使うデータセットの写真集


で、今度は横長のデータセットの修理。

 症状はPLAYを押してもちゃんとテープが動かない。早送り/巻き戻しはOK。
2021-05-18 20.27.26

 縦長のデータセットとはメカが異なる。ゴムベルトのテンションを確認したが問題なさそう。正常に駆動しているが念のために交換。
モーター:角1.2φ 75mm
カウンター:角1.2φ 55mm
カウンター用のゴムベルトは55mmでは若干ゆるかったので元に戻した。
※角0.95φの40mmまたは50mmが適合。
2021-05-18 20.39.51

 ベルトは交換したけど現象は変わらず。分解した状態で観察したらキャプスタンとピンチローラーの間が滑っている。ここが密着していないとテープは正常に走行しない。まずピンチローラーをアルコールで清掃。
2021-05-18 21.07.46

 ピンチローラーを押し上げるバネが弱いのだろうか。外して少しひろげてみる。
2021-05-18 21.17.36

 広げたバネを付け直してみたがキャプスタンとピンチローラーがどうも密着していない。ピンチローラー部分を下から押し上げると引っかかりがある。指の感覚をたよりに探ってみると、ピンチローラー右の金具が歪んでいた。ここに引っかかっているようだ。
2021-05-18 21.29.01

 そういえばカセットのフタがEJECTボタンを押してもきちんと開かなかったのだが、この部分がEJECTボタンと連動してカセットのフタを押し上げている。ペンチで直してキャプスタン部分もカセットのフタも期待通りに動くようになった。ロード/セーブもOK。

 金具の歪具合からみて、カセットのフタを開けた状態で無理やり閉めるか落としたか、そのようなことで壊れてしまったようだ。逆に考えるとEJECTボタンでフタがきちんと開かないものはここが疑わしいということでしょう。

 今回電気とまったく関係ありませんでした。









PET2001 データセットの修理 回路編

 前回でメカの部分は修理したがまだロードやセーブができない。ということで次は電子回路部分を追っていきます。

データセット内の基板はいくつかのバリエーションがあって、今回調べるのはこれ。
※回路図は診断コネクタのpin6(READ DATA)とpin5(+5V)が入れ替わっています!

主な部品はデュアルオペアンプLM358 x2、7414 x1。
2021-04-23 22.37.35

 症状だがロード(読み出し)、セーブ(書き込み)ができない。他のデータセットを使って記録したカセットテープも読み出せないが、セーブすると内容は消去される。つまり録音再生ヘッドの部分は動作せず消去ヘッドは動作している。

 コネクタから基板までの導通チェックをしても問題なし。読み書きともできないということで磁気ヘッドを疑う。テスターで録音再生ヘッドの導通チェックをすると約310Ω。基板から磁気ヘッドの配線を外して確認しても同様なので、断線などはしていない。
2021-05-03 00.54.37

 次にスイッチ。これはRECボタンと連動する3極6連のプッシュスイッチで、このうち3連使っている。
赤で囲んだ部分がすべてショートしていた。これは録音再生ヘッドの信号を受けるオペアンプの初段入力が7414の出力と常にぶつかっている状態になる。
2021-05-03 01.54.39-1

 ということでスイッチ部分を洗浄。IPAを使ったら赤錆が出てきた。さらにニューリレークリーナーで洗浄し、正常に動作するようになった。


 以下の写真ではもし改善しなかった場合に備えて未使用の3Pスイッチ部分が使えるようにランドを剥がしている。結局使わないで済んだ。
2021-05-03 15.15.58

 動作確認。相変わらず読み込めないがセーブはできた。スイッチの切り替えは期待どおりであとは磁気ヘッドからのアンプ部分が疑わしい。

 アンプ部分はLM358の4段で、磁気ヘッドから反転増幅(-33倍)/イコライザー(-6.3倍)/イコライザー(-14.4倍)/非反転増幅(221倍)の順に繋がっている。トータルで4419倍になり、最後はインバータ7414の2段を通ってPET2001本体に繋がっている。インバータの入力スレッショルド電圧から考えると磁気ヘッドの出力はmVのオーダーとなる。
 何も考えなければLM358の交換だけやってみるけど今回はファンクションジェネレータを使って追ってみる。

 これ最低の振幅が200mVだけどまあいいか。1kHz正弦波を入力し、オペアンプの出力をオシロスコープで確認。しかしCRを介して結合している箇所を除き波形が全く見えない。リファレンス電圧を生成している部分を確認したら1.8V出ている。同時に2個壊れることってあるのかな?

2021-05-07 05.59.53

 LM358を2個とも交換する。ハンダブリッジなどやってしまったがこれでOK。
2021-05-07 06.05.26

 さて、このデータセット自身でのテープの読み書きはできるようになったのだが他のデータセットではどうか。あらかじめ別のデータセットで保存しておいたカセットテープは読み込めたが今度はその別のデータセットで読み書きができなくなってしまった。こんどはこっちか、ヤンナルネ

→ニューリレークリーナーでのスイッチ洗浄で直りました












PET2001 データセットの修理 駆動編

 前回はPET2001本体の部品交換と別の動作するデータセットを用意して解決したが、手元に動かないデータセット2台と預かり品の1台があるため修理してみた。
 データセットはCommodore 1530 またはC2Nという名前で、Commodore64まで共通に使える。ここでは縦長のデータセットを扱います。



 初代PET2001に内蔵のデータセットは市販のカセットレコーダを流用している。カットされたケース部分にはスピーカーグリルと電池ボックスの跡がある。
2021-04-24 23.56.18

 これは外付けのデータセット。
2021-04-23 22.37.35

 これは別の外付けデータセットの基板。パターンが手書きではなくなっている。
2021-05-03 01.15.56

 ほとんどの場合、ゴムベルトが劣化して切れているが弾性がなくなっているのでこれを交換。角ゴムベルトの直径80mm、厚さ1.2mm。


 フライホイール(一番大きくて重い灰色の円盤)を固定している箇所のネジを緩め、ゴムベルトを通してモーターとプーリーに引っ掛ける。


 モーターそのものが動かない場合は6Vの電圧をかけて単体で回転するかどうか確認する。モーターはらは茶色のシールド付きケーブルが1本、基板にはんだ付けされている。
2021-04-11 19.34.18

 モーターはCANON MD39-R5CN-F または MD39-R24CN-F。最大12V 3800rpm、PETでは約6Vで駆動している。ebayで入手可能。
2021-04-13 23.45.03

 カセットのメカ自体はフレームを留めているネジ3本を外すと上部カバーを外すことができる。通常はここまでバラす必要はない。
2021-05-03 01.02.14

 PET2001に接続して巻き戻しや早送りができれば駆動系に関しては済。手持ちの1台はこれだけで使えるようになった。この状態でセーブやロードができなければ基板その他の電気系に問題がある。

つづく

記事検索
プロフィール

hardyboy

カテゴリ別アーカイブ
月別アーカイブ
QRコード
QRコード
  • ライブドアブログ