2010年09月29日
コーヒーブレイク 眼底検査
心臓病や脳卒中、認知症も 将来は予防に貢献
(ふくろう医者さんのブログより)
http://blogs.yahoo.co.jp/ewsnoopy
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失明につながる糖尿病網膜症や緑内障、加齢黄斑変性症など
眼病の診断に欠かせない眼底検査。
近年、心筋梗塞や脳卒中などの生活習慣病や認知症の発症
予測、予防に役立てようという動きが出てきた。
近い将来、目を見れば発症の危険度がピタリと分かる時代
が来るかもしれない。
▽内臓をのぞき見
眼底検査とは、瞳孔の奥にあって光を受け取る細胞が並んだ
網膜の血管や視神経の状態、出血の有無などをカメラを使って
調べる検査だ。
眼科医が行う検査は健康診断などで使われる簡易型と異なり、
広範囲の眼底を観察するために点眼薬で瞳孔を広げる。
このため検査時にややまぶしく感じるが、外来で安全にできて
痛みもない。
短所は視界が2、3時間、ぼんやりすることぐらいだ。
本来は目の病気を調べるのが目的だが、網膜は発生学的に
脳の一部が成長したもの。
山形大医学部の山下英俊教授(眼科学)は「体を切り開かない
で、内臓の血管をのぞき見ることができるのは網膜だけ」と話す。
心筋梗塞や脳卒中などは動脈硬化が原因だが、動脈硬化は心臓や
脳だけでなく全身に及ぶことから、網膜の血管が動脈硬化の状態
を反映しているというわけだ。
▽認知症の予測も
眼科で眼底検査を受けて「高血圧ですね」「糖尿病が進んで
ますよ」などと言われたことがあるかもしれない。
もともと糖尿病の診断基準は網膜の血管が壊れて網膜症になる
血糖値を定めたもので、網膜の状態と糖尿病とは密接な関係が
あることが知られている。
最近になって、心臓病や脳の病気などの発症リスクと眼底
所見の関連についてのデータが世界的に集められてきた。
眼底検査では、動脈が一部で細くなっているか、動脈と
静脈が交差しているように見える交差現象があるか、網膜に
出血があるか、網膜下に血管が新生しているか、などが
着眼点となる。
山下教授によると
(1)網膜出血があると10年後に心臓病で死亡するリスクが
約2倍
(2)血管の新生を伴う加齢黄斑変性症があると5年後に
脳卒中を発症するリスクが約2倍
(3)動脈が細くなっていると5年後に高血圧を発症する
リスクが約.6倍―といった研究結果が内外で報告され、発症
予測の可能性が示された。
認知症でも、関連を指摘する報告は相次いでいる。
脳脊髄液で満たされた脳の空間である脳室が拡大すると
脳血管性認知症やアルツハイマー型認知症を発症するリスク
が高まることが知られているが、網膜出血や交差現象は脳室
拡大のリスクを約2倍高めるという。
また、進行した加齢黄斑変性症の患者では、アルツハイ
マー型認知症のリスクが約2倍になったとの報告もある。
▽精度向上が課題
今後の課題は、眼底の病状がどの程度進行していると発症
リスクがどのくらい高まり、それが個々の患者にどのように
当てはまるかを見極めることだという。
現在のところ、個々人の眼底所見の差を定量的に示すこと
が困難で、高い予測精度となって現れてこないという問題点
がある。
山下教授は「今は疫学研究のレベルだが、予測精度を
高めて日常臨床にも役立つ水準にもっていきたい」と話し、
将来的には眼底検査のデータを数値化して発症リスクを内科
などに提供することで、病気の予防に貢献したいとしている。
眼科医で構成する日本眼科医会は「現在でも、眼科専門医
であれば高血圧や心臓病などの危険性は大まかに判断できる。
眼病の早期発見のためにも、40歳を超えたら年1回は
眼底検査を受けてもらいたい」と呼び掛けている。
(共同通信 戸部大)
http://www.47news.jp/feature/medical/2010/09/post-421.html
出典 47NEWS 2010.8.25
版権 共同通信社
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acupunも若かりし頃、友人のお兄ちゃんの目医者さんのところで
診療助手をしていたことが、ありました。
この記事を読みながら、「ああ、お兄ちゃんも検査のとき、
患者さんに同じ事を説明してはったなぁ。」と懐かしく思いました。
検査の結果が、未病治へと繋がり始めたということのようです。
「(この検査の)短所は視界が2、3時間、ぼんやりする・・・」
というのは、眼の底を診る為に、黒目を一過性にマヒさせるため
「ヒカリ」と「カゲ」だけの時間を味わうことになります。
休息の時間と思い定めて、この検査、~ぷんからもお勧めします。
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2010年09月25日
JAXAからのダイレクトメール
以前に、宇宙飛行士野口聡一氏の宇宙からのtweetとして、「筋肉・骨・神経の実験」のお話をご紹介しましたね。
地上に戻ったサンプルのその後が知りたくて問い合わせしました。きっちりと、お返事が来ていますので、遅れ馳せながら、ご紹介いたします。
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JAXA ウェブサイトへようこそ
~ Welcome to JAXA Website ~
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2010/9/1
K様
宇宙航空研究開発機構(JAXA)広報部です。
この度は「きぼう」日本実験棟でのライフサイエンス実験にご興味を持っていただき誠にありがとうございます。
軌道上実験のサンプル等は2010年5月26日、アトランティスにより無事地上へ戻されました。
地球帰還後は解析を担当する研究室等で本格的に解析され、今後研究に利用されていきます。
【宇宙実験経過リポート】2010年6月30日
http://kibo.jaxa.jp/experiment/theme/second/fishscales/report_3.html
研究結果については今後、共同研究を行っている
大学等各研究機関から順次発表があると思われます。
またJAXAのウェブサイトでも、発表論文や研究の
内容については、これからも掲載を行って参りたいと
存じます。
各実験の詳細についてのページを下にご案内致します。ご参照いただければ幸いです。
ライフサイエンス実験 Myo Lab
http://kibo.jaxa.jp/experiment/theme/first/myolab/
ライフサイエンス実験 Neuro Rad
http://kibo.jaxa.jp/experiment/theme/first/neurorad/
ライフサイエンス実験 Fish Scales
http://kibo.jaxa.jp/experiment/theme/second/fishscales/
地上でのサンプル解析は始まったばかりでございますが、同研究へ引き続きご注目をいただければ幸甚に存じます。
今後とも、宇宙開発事業への変わらぬご理解とご支援を賜りますよう、よろしくお願い致します。
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宇宙航空研究開発機構(JAXA) 広報部 問合せ担当
URL:http://www.jaxa.jp
Email:proffice@jaxa.jp
Tel:03-6266-6400/Fax:03-6266-6910
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ここではやはり、西洋医学・化学薬品の開発の気配しか有りませんが、広く鍼灸の解明にも繋がって欲しいと切望しています。 acupun
2010年09月14日
食物繊維の働き ふくろう医者さんのブログより
腸をきれいにしてくれる食物繊維はなんとなく体によさそうです。 しかしその素顔はあまり知られていません。 ビタミン以上に種類も豊富で、その健康効果もものによって 微妙に違うようです。 また、食物繊維の摂取の仕方を誤ると、逆に便秘を悪化させて しまうようです。 ~~~~~~~~~ ~~~~~~~~~ ~~~~~~~ #食物繊維の働き 食物繊維は、人の消化酵素で消化されない食物中の成分の 総称です。 食物繊維は主に穀類、野菜、果物、海草、甲殻類、ごぼう、 イモ類(特にさつま芋)、豆類などに多く含まれる成分で、腸内 の発がん物質など有害物質を排泄してくれますので、腸内が きれいになって、善玉菌が増え、自然治癒力を高めます。 #食物繊維の種類 食物繊維は、水に溶けにくいタイプと水に溶けるタイプに 分かれます。 水に溶けにくいタイプを「不溶性食物繊維」といい、水に 溶けるタイプを「水溶性食物繊維」といいます。 不溶性食物繊維 (IDF : insoluble dietary fiber) ・不溶性食物繊維は、植物の細胞壁をつくっている成分で、 主に穀物では「リグニン」「セルロース」「ヘミセルロース」 など「糖」がたくさんつながった構造をしており、水に溶け ません。 レタスやゴボウなどの野菜に含まれています。 ・その種類には、野菜や穀物に含まれるセルロース、未熟な 果実に含まれるプロトペクチン、キノコ類に含まれるグルカン、 エビやカニの殻に含まれるキチン・キトサンなどがあります。 ・不溶性食物繊維の働きは、繊維自体が水に溶けない分、 水を多く吸収して数倍に膨れ、これが腸を刺激してぜん動 運動を活発にさせることによって、腸内の老廃物を排せつ、 便秘などを予防します。 水溶性食物繊維 (SDF : soluble dietary fiber) ・水溶性食物繊維は、植物の細胞の中に貯蔵されたり、 植物が分泌する成分に含まれ、やはり「糖」がたくさん つながってはいますが、不溶性食物繊維とは構造上の違い から、水に溶けるという特徴があります。 ・その種類には、熟した果物や、ニンジンなどの野菜に多く 含まれるペクチンや、コンニャクに含まれるグルコマンナン、 海藻類(コンブやワカメなど)に含まれるフコイダンなどが 知られています。 ・水溶性食物繊維の働きは、繊維自体が水に溶ける分、 体の中でドロドロのゲル状になり、このため食べた食品の 移動が緩やかになって小腸での栄養吸収を和らげ、糖の 吸収速度を遅くします。 このことによって血糖値の急な上昇を抑えたり、 コレステロールを減少させる働きをします。 またゲル状になった繊維は、大腸内の善玉菌のエサに なるため、腸内環境を整えるとも言われており、便秘解消 効果も期待できます。 水溶性、不溶性ともに腸内環境をよくするという共通した 働きがありますが、水溶性は胃腸の中をゆっくりと移動して 食べ過ぎを防いでくれるのに対し、不溶性は便のかさを 大きくします。 便秘になる理由はまちまちです。 食が細く炭水化物(糖質)をあまりとらずに、便のかたまりが できない人も多いのです。 ただ、食物繊維がいいからといって、水分なしで不溶性 ばかりをとってしまうと腸の中で硬い便のかさだけが増え、 「膨満感」がひどくなります。 それでは、食物繊維をうまくとって便秘を解消するには どうすればよいのでしょうか。 それには水溶性と不溶性の食物繊維の摂取バランスを 考える必要があります。 水溶性1に対してと不溶性2の割合がよいといわれて います。 国民健康・栄養調査では、現状は両者の割合が1対3 となっています。 便秘解消の面からは水溶性食物繊維が不足していると いえます。 総食物繊維量に占める水溶性の割合は、穀類・めん類 での中ではライ麦パンやパスタ、 野菜・キノコ類ではオクラ、トマトなどが高いといわれて います。果物はどれも水溶性をたっぷり含みます。 2対1にこだわる必要はありませんが、こうした食材を 積極的にとることが便秘体質から抜け出すヒントです。 日本人の食物繊維の摂取量はじわじわ減っています。 1日平均15グラムといわれ、終戦直後と比べるとおよそ 半分です。今や米国人よりも低いといわれています。 とくに穀類からの摂取量が減少しています。 朝晩の主食のごはん(精白米)に大麦(米粒米)を 2~3混ぜるだけで、摂取量は改善するそうです。 日経新聞・朝刊 2010.9.1 |