誰が為の警鐘【Blog】

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木枯し紋次郎

木枯し紋次郎 <15> さらば峠の紋次郎 (笹沢左保)

【中古】 木枯し紋次郎(15) さらば峠の紋次郎 光文社時代小説文庫/笹沢左保(著者) 【中古】afb

旅人の最後は旅で終わるが最上である。
どこかに安住の地を見つけ、腰を落ち着ける最後なんてらしくない。旅のラゴスも温かい帰る場所があるにもかかわらず、最後はデーデを求め消えって行ってしまった。旅人は死ぬまで旅人なのである。

木枯し紋次郎もとうとう最終巻となった。これほどまでに江戸という文化が江戸時代という歴史が好きになった作品を自分は他に知らない。紋次郎の生き様がいろいろなものを自分に教えてくれた。一人で生きていくということの過酷さ、寂しさ、侘しさ。往く季節、来る季節の厳しさと暖かさ。そして、その中で彩られる人間模様。作中では江戸はおろか栄えている町には全く近づかなかった紋次郎だが、それでも江戸時代の人間たちの息遣いがよく伝わってくるのは興味深いものだった。

股旅物という作品はいつでも終わることの出来る作品だと思う。ある意味、いつまでもやめられない作品かもしれない。木枯し紋次郎という作品は宿敵として小文太を登場させ、彼との決着をひとつの終着駅とした。しかしながら、もちろんのこと旅は終わらない。峠から現れた紋次郎は、今日も峠へ去っていく。その背中を誰も追うことはできない。今回ばかりは読者さえも…
小文太の呟きとともに、我々もその言葉を口にする。

さらば、木枯し紋次郎・・・・・・

木枯し紋次郎 <14> 女の向こうは一本道 (笹沢左保)

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紋次郎の宿敵、峠花の子文太。
武士崩れの渡世人であり、直心影流の達人。野花を愛し、口にはいつも花をくわえている。同じ渡世人でありながら、喧嘩剣術をふるい爪楊枝をくわえている紋次郎とは対称的な人物である。

子文太は紋次郎を恨んでいる。自分の妹が紋次郎に拐かされ、売られたと思い込んでいるのである。人に恨まれることには慣れている紋次郎だが、見に覚えのねぇ怨みで剣術の達人から追われるとあってはたまったものではない。14巻以降の作品では、この子文太がちょくちょく話に登場してくる。

ある意味では典型的なライバルキャラである。決して悪人ではなく、紋次郎を倒すのは俺だ!他のやつには殺させねぇ!タイプである。紋次郎以外で固定キャラが出てくるのは、このシリーズでは非常に珍しい。というか基本的にない。こういう例外が現れてくるというのは、作品として終りが近いことを示唆しているとも言える。最後は、この子文太と決着をつけて、紋次郎の旅は終わるのだろう。そんな予感を感じさせられてしまう。果たして紋次郎は子文太に勝てるのであろうか。いよいよ紋次郎作品は次巻で最後となる。

木枯し紋次郎 <13> 人斬りに紋日は暮れた (笹沢左保)

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あとがきに興味深い話があったので拾っておこう。
紋次郎生誕の話である。

紋次郎といえば上州新田郡三日月村にて間引きぞこないとして生まれてきたことは周知であろう。そういう話ではなく、キャラクターとしての紋次郎生誕の話である。著者は新しいヒーローを誕生させるにあたって、名前を考える際、歴史的資料を漁り当時よく使われていた名前として50個ほど候補を挙げたらしい。そして編集者とお互い別々にその中から名前を選んだところ、二人共同じ名前を選んでいたのだそうだ。紋次郎を。

そして次に主人公が持つべき小道具を選んだ。手に持っていては武器が使えない、必然的に口にくわえているものとなり、口に加えているものといえば楊枝。しかし只の楊枝ではみすぼらしい。そこでまた歴史的資料を漁ったところ、当時としては15cmある楊枝も普通だったということを発見する。こうして楊枝をくわえた渡世人紋次郎が出来上がった。あとは一芸として爪楊枝から木枯しのような音を鳴らすというスキルを付け加える。

木枯し紋次郎の生誕である。

木枯し紋次郎 <12> 奥州路・七日の疾走 (笹沢左保)

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積読をあらかた消化してしまったのでレビューをさっさとやってしまおう。
本書は今までの紋次郎とは打って変わって一冊がひと続きの話になっている。要するに長編作品となっている。こういう形式が変わった事に出くわすと「あれ?」っと思うと同時に、「この作品もそろそろ終わりが近づいているのでは?」という思いが浮かぶ。

まあそれはさておき、長編ではあるが毎度のごとく人間が複雑に巧妙に絡み合い物語が進んでいく展開はいつもの通り。いつもの通り面白いのだが、だからこそ長編だと微妙な違和感を感じてしまう。やはり短編だからこその圧縮された濃密な人生観こそが紋次郎なのではないだろうか。そんな感想を抱きながら紋次郎の後ろ姿を追い次巻へ向かうことにする。

木枯し紋次郎 <11> お百度に心で詫びた紋次郎 (笹沢左保)

木枯し紋次郎 11/笹沢左保
木枯し紋次郎 11/笹沢左保

紋次郎の物語は無駄が無い。紋次郎の肉体のように無駄がそぎ落とされている。ふとそれは、詰め将棋に似ているなと感じた。短い物語の中で、一登場人物や一シーンが必ず絡み合い結末へ繋がっていく。それはもはや一手一手に無駄が無く終局へと向かっていく詰め将棋のようであると、そう感じたわけである。
しかしながら、いつも「詰む」のは「幸せな結末」なのだが・・・・・・

木枯し紋次郎 <10> 虚空に賭けた賽一つ (笹沢左保)

木枯し紋次郎 (10) 虚空に賭けた賽一つ
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久しぶりの紋次郎。
よく購入する通販サイトが品切れになり、放っておいたら絶版になっていた。このままではマズイと思い、早急に別のサイトで残り全巻購入。それほどまでに紋次郎は自分にとって重要なのだ。

本巻で注目すべき作品は「旅立ちは三日後に」。この作品が実に秀逸で研ぎ澄まされていて、それでいて切なくて、物悲しくて、胸に突き刺さった。いつも追われるように旅を続けていた紋次郎だが、この作品では珍しく(もはや事件的なレベルだが)特定の場所に留まり渡世人を辞めようかと考える。「え!」と思える事態だが、それにはちゃんと伏線を張っており、また紋次郎を受け入れようとしてくれる家庭の温かさが脱渡世人の説得力としては十分なものなっている。

しかし、我々は知っている。紋次郎はまた旅立つことを。タイトルがそれを冷たく無慈悲に語っているではないか。それでなくても物語が続くためには、そうならざるをえないことを理解している。「木枯し紋次郎」がそういう物語であることを痛いくらいに知り尽くしてしまっている。だから・・・だからこの平穏が続かないこと、暖かな未来を夢見えないことを我々は分かってしまっている。そして紋次郎自信も・・・。

やがて旅立ちの時は訪れる。その展開がまた上手く伏線を回収しており痛快。痛快でいて痛切。去っていく紋次郎の後ろ姿が、涙で滲む。

「さあ、紋次郎さんの気持ちを、聞かせておくれな」
「へい。許されることなら、あっしに異存はござんせん」

木枯し紋次郎〈9〉三途の川は独りで渡れ (笹沢左保)

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著者:笹沢 左保
販売元:光文社
(1997-09)
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何だろう。この紋次郎の圧倒的な魅力は。
巻を追うごとに拍車をかけて人助けを避ける紋次郎。相も変わらず救われない登場人物たち。徹底してハッピーエンドは訪れず、カタルシスをどこに求めて良いかも分からない。それでも最後に楊枝が飛んでいった時、また紋次郎の背中を追いたくなってしまう。何度関わりが無いといわれようとも。

あとがきに紋次郎のルールという面白いものが記載されていたので記載していおく。
‖衞召砲六代小説を思わせるような語を入れ、末尾に現代的な動詞または形容詞を用いなければいけない。
∋代背景になるような事柄を、できるだけ専門的に調べなければいけない。
L羲]困郎埜紊飽象的な楊枝の使い方をしなければいけない。
ぞ説は意外性をもって終わらなければいけない。
ゾ説の終わりに、記録の引用を持ってこなければいけない。

思わずうんうんと唸ってしまう。これでこそ紋次郎。
付け加えるならば
κ玄]困療仂譽掘璽鵑砲脇暫羚膠、手甲脚絆、三度笠、長脇差そして楊枝の詳細な描写がなければいけない。
これで完璧!
明日から君も紋次郎作家だ。同人作成へGO!

木枯し紋次郎〈8〉命は一度捨てるもの (笹沢左保)

木枯し紋次郎〈8〉命は一度捨てるもの (光文社文庫―光文社時代小説文庫)
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「誰かを助けるのに理由がいるかい?」
と言う名言があるが、紋次郎の場合はむしろ
「誰かを助けるために理由を探す!」と言えるかもしれない。

誰も助けず、誰にも助けられずを心情とする紋次郎だが、結局最後には助けちゃう紋次郎。でもやっぱり時既に遅しでバッドエンドを迎えてしまう。もっとはやく助けてやればいいのに!と読者を焦らす紋次郎。紋次郎は探しているのだ。「助ける理由」を。紋次郎は待っているのだ。「助ける理由」が生まれるのを。決して焦る素振りも見せずに助けるタイミングを追い求める、そんな紋次郎の姿に我々は多少の辟易を覚えつつものめりこんでいってしまうのである。

今回収録されている「狐火を六つ数えた」に注目したい。この話では珍しく紋次郎が見ず知らずの人間を「いきなり助ける」。読者は驚く。いきなり助けちゃう紋次郎なんて、楊枝を咥えていない紋次郎である。存在し得ない。有り得ない。紋次郎をよく知る者なら正気を保てなくなるレベルである。しかし見ず知らずの少女を助けたのである。

しかしこれにはちょっと前話がある。この少女を助ける前に、そこまでの道中でひとりの女性を見殺しにしてしまっているのだ。あまりにも非道な話である。助けてとすがる女性に対し、いつものごとく「あっしには関わりのねえことでござんす」よろしく目の前で見殺しにする。「手の届く範囲なら助ける」とか正義を振り回す侍も腰を抜かすレベルの「手の届く範囲をあっさり見殺し」である。しかしこれが紋次郎なのだ。我々はこの紋次郎の姿を見て安心するのである。ところがこの女性、実は赤子持ちだったのである。ここで紋次郎が一言。「赤子が居ると先に言ってくれれば助けたのに(´・ω・`)」。あんまりなセリフに苦笑を禁じ得ない。

結局紋次郎はこのことを負い目に感じ、前述の少女を助けることにした次第である。読んでもらうとわかるが、助ける理由としてはかなりこじつけに感じてしまう。しかし、ここに紋次郎の心中を読み解く鍵があるような気がする。そう、「助けるためにこじつけでもいいから理由を探す」。これもまたひとつの紋次郎の姿なのかもしれない。「さっさと助けてやればいいじゃない」なんて考えてはいけないのだ。

木枯し紋次郎〈7〉木枯しは三度吹く (笹沢左保)

木枯し紋次郎〈7〉―木枯しは三度吹く (光文社文庫―光文社時代小説文庫)
木枯し紋次郎〈7〉―木枯しは三度吹く (光文社文庫―光文社時代小説文庫)
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さて、まだまだ続く渡世人紋次郎の旅。頼みごとをされては断り、誰かが不幸になった挙句、自分も結局巻き込まれて皆アンハッピー!が様式美となりつつある紋次郎。感想も書くのも難しくなってきた。

てなわけで、前々からよく分からなかった紋次郎用語の紹介でも。7巻まで読んできたけど未だによく分からないまま読み進めていた言葉が幾つかあります。それは「月代」「貸元」。読んでりゃなんとなくは分かるけれど、結局これらは何なのか。紋次郎の世界観を今ひとつ掘り下げるためにも調べてみましょう。

さかやき - Wikipedia

普通にいわゆる「ちょんまげ」の事なんですな。「さかやき」ってまず読めない。「月代」という字になんとも言えない趣きがある。伸びきった月代という言葉が印象深く、紋次郎のイメージを深めている。

貸元 - Wikipedia

これはほぼイメージ通りか。言葉通り賭場の経営者ととって問題なさそうだが、広義にとれば要するにヤの親分ということですな。その下が代貸。

日本刀 - Wikipedia

あと、念のため確認したけれど鐺(こじり)は鞘の先っちょで良いようだ。鉄鐺は紋次郎の貴重な武器だしね。

これでまた一歩、渡世人に近づいたかな…?

木枯し紋次郎〈5〉夜泣石は霧に濡れた (笹沢左保)

木枯し紋次郎〈5〉夜泣石は霧に濡れた (光文社文庫―光文社時代小説文庫)
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今回は本巻の珠玉である「夜泣石は霧に濡れた」に焦点を当てて紋次郎を語っていくこととしよう。本巻のタイトルにもなっている作品である。

どんなヒーローにも弱点はある(セガールを除く)。どんな厳しい環境でもしぶとく生き、どれだけの敵に囲まれても切り抜ける紋次郎だが、彼にも弱点はある。それが「蒟蒻」である。紋次郎は蒟蒻が食べれないのだ。餓死寸前の状態であっても蒟蒻だけは食べれない。そういえばどこかの泥棒の仲間に蒟蒻が斬れないという人もいたような気がするが、まあそれは置いておく。

紋次郎はご存知のとおり「間引きぞこない」の人間である。生まれてまもなく間引かれそうになるところを、姉の機転で救われ生き延びた人間である。そして紋次郎の地方では、子供を間引くときに蒟蒻を顔に押し当て窒息死させていたのだという。この二つが重なり、紋次郎のトラウマとなっている。蒟蒻が食べれないのも当然と言えるだろう。

ヒーローでも弱点はある。その弱点が紋次郎の場合は、その生涯の過酷さと悲しさを物語るひとつのパーツにもなっていると言えるだろう。またひとつ、紋次郎というキャラクターの深さを垣間見た作品だった。

どうしても許せねえことが二つある。一つはてめえの倅を間引きの手先に使ったこと。もう一つは、おめえさんが平気な面をして蒟蒻を扱えるってことだ。

木枯し紋次郎(6)上州新田郡三日月村

木枯し紋次郎(6)

5巻を飛ばして6巻を読んでしまった…。
しかしそれでも問題がないのが股旅物。
それでも気づかないのが股旅物。
だって主人公には何の変化もないのだから。
物語というものは多少なりとも人間が変化していくものだと思うのだけれど、紋次郎は一貫している。頑なに自分の生き方を変えようとはしない。美人が困っていようと助けない。美人が襲われていようと助けない。美人が苦しんでいようと助けない。それが紋次郎STYLE。でも最後には助けちゃう、テヘッ。それも紋次郎STYLE。

タイトルから分かるとおり、紋次郎は生まれ故郷に辿りつく。旅関連の物語はだいたい故郷に辿りつく。そしてひとつの山を迎える。旅のラゴスもそうだった。キノの旅は…どうだっけ。まあいい。
しかしながら生まれ故郷に戻ろうとも紋次郎にとっては矢張り「ただの通過点」でしか無かった。そして読者にとっても「ただのいち物語」にしかなり得なかった。紋次郎が自分の故郷をどう思っているか、自分の境遇をどう思っているか。それがよくわかる話だったと言えるだろう。

申し訳ござんせん。あっしはただの、通りすがりの者で…

木枯し紋次郎〈4〉無縁仏に明日をみた (笹沢左保)

木枯し紋次郎〈4〉無縁仏に明日をみた (光文社文庫―光文社時代小説文庫)
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木枯し紋次郎も四巻目。全巻は十五巻。まだまだ旅は長し。
意外な展開が持ち味のミステリー風味股旅物であるが、「意外な展開」が常なので、流石にだんだんと展開が予想できるようになってきてしまった。それでいても飽きが来ないのがこの作品の不思議なところ。本巻に収められている「女郎蜘蛛が泥に這う」なんかは、短いながらも物語の構成が実に良く出来ており唸らせられる作品だった。

一つ一つの話に痛快なストーリーと計算された展開が含まれ濃密な時間を読者に提供してくれる。一つの話だけでも引き伸ばせそうなポテンシャルがあり、読者としてはまだまだ見たいという気持ちも引き起こされるものがある。しかし、作者は、紋次郎は、潔くそれに背を向け、それを捨てていく。読者は後ろ髪を惹かれつつも新しい物語、新しい旅へと連れていかれるのである。この刹那感。これこそが「木枯し紋次郎」に於ける中毒性の要因なのかもしれない。

あっしは、振り向くことが嫌いな性分なんでござんす。ごめんなすって……

木枯し紋次郎〈3〉六地蔵の影を斬る (笹沢左保)

木枯し紋次郎〈3〉六地蔵の影を斬る (光文社文庫―光文社時代小説文庫)
木枯し紋次郎〈3〉六地蔵の影を斬る (光文社文庫―光文社時代小説文庫)
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木枯し紋次郎も3冊目。この作品を読んでいると日本が好きになる。和の良さについて色々と気付かされる。そんな作品であると感じ始めた。

まず紋次郎のカッコよさに付いては改めて指摘するまでもないだろう。和物ヒーローの完成形と言える。言える。大事なことなので何度でも言える。洒落た侍とか、鎧着た武者とか巷にはかっこつけた和物キャラクターが溢れているが、紋次郎の身繕いには遠く及ばない。三度笠に道中合羽、手甲脚絆。この姿の完成度はずば抜けたものがある。紋次郎をモチーフとしたシレンがカッコ良いのも当たり前というわけだ。

あとは日本風俗の勉強になる作品である。一見大雑把な活劇物といったイメージを持たれがちな作品だが、その実はかなりことこまかに江戸時代のことや地方のことが調べあげられている作品である。当時の日本がどのような生活をしていたのか(食べ物や賃金、娯楽)などといったことが色々と説明されている。ストーリー自体ももちろんだがそういった事を知るのも非常にたしめる作品となっている。

まさか…
時代物が好きになるということは、歳ということか…!?

木枯し紋次郎〈2〉女人講の闇を裂く (笹沢左保)

木枯し紋次郎〈2〉女人講の闇を裂く (光文社文庫)
木枯し紋次郎〈2〉女人講の闇を裂く (光文社文庫)
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自分は股旅物が好きだ。
短編的な読み物でありながらも主人公は一貫しているし、世界観も統一されている所が良い。限られた紙面の中で展開し、さっくりと一話完結していくところがなんとも言えない。

紋次郎シリーズもさることながら「キノの旅」も股旅物として好きだ。後者はどちらかというと寓話や風刺的な要素が強くも感じるが…。そんなキノと紋次郎の2作品を比べていたところ、ある共通点に気がついた。キノ好きな人ならキノの作品に於ける「お約束的な言い回し」と言えば何のことだか分かるだろう。毎回毎回キノ登場のたびに必ず登場するモトラドの説明に関する下りである。似たようなものが紋次郎にもある。紋次郎でも一話ごと一話ごとに必ず「楊枝の説明」が入る。楊枝といえば紋次郎の象徴とも言えるものである。

毎回同じ主人公であるにもかかわらずこういったお約束の人物紹介が入るのはいったい何なんなのだろうか。よく分からないが、今ではこれらの一文を見ないと落ち着かないようになってしまった。そろそろか?そろそろか?と思いながら文頭を読んでいる始末である。

時雨沢恵一は紋次郎好きなのだろうか。それとも股旅物ではこういった表現が結構当たり前なのだろうか。ちょっと元出を知りたくなってしまった。

木枯し紋次郎 (一) 赦免花は散った (笹沢左保)

木枯し紋次郎 (一) 赦免花は散った (光文社文庫)
木枯し紋次郎 (一) 赦免花は散った (光文社文庫)
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紋次郎…それは男なら一度は憧れる姿。男なら黙って紋次郎。三度笠に道中合羽、そして手甲脚絆を身につけ今日も旅から旅へと消えてゆく。寡黙で積極的に誰かを助けようともしない。口癖は「あっしにはかかわりのねえこって」。口に加えた長い楊枝がトレードマーク。その姿、寡黙さはシレンのモデルになったといわれるのも納得出来る。

特にシレンつながりというわけでもなく、たまたまTVでドラマを見ていて紋次郎にはまった。紋次郎の良さに付いてはゆくゆく話て行くことにしよう。紋次郎DVDBOXが欲しかったのだが、お金が無くとりあえず小説から読んで行くことにした。

おもしろい。一話完結型の股旅構成になっており、1冊に5話ほど収録されている。一話目から痺れた。表現するならば和ハードボイルド。マカロニウェスタンのカウボーイのポンチョを道中合羽にテンガロンハットを三度笠に銃を長脇差にしたら紋次郎になる。それにミステリー風味を軽く味付けしたのがこのシリーズと言えるだろう。

赦免花は、散ったんでござんすよ
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