今日の記事は本当に誰得と言われそうな記事です。朝にちょこっと興味を持って調べてみました。

じゃあ初めて行きましょうか。
 
先日私はDynabook SS RX2というPCのHDDをSSDに交換しました。

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ちょっと古いのですが、RX2のホームページです。

12.1インチサイズでマグネシウム合金、重さは800gと当時では世界最軽量。しかもLavieZよりも打ちやすいパンダグラフキーボード。当時としては技術の粋を積み込まれていました。当時は利用していたビジネスマンを見たこともあります。

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この加工技術は素晴らしいです。RX2を触っているとこれでもか、というほど様々な軽量化の仕掛けを感じることができます。

さて、このRX2というパソコンを使った人は誰でしょうか?

東芝CSR
今日紹介したいのは、ここで出てきた、古賀裕一さんです。この人がDynabook SS RX2を作った産みの親でした。
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これはRX2の次に開発されたインタビューですが、ここに一つ気になるところがありました。



商品企画時に多くのお客様の声を集めますが、私はユーザーの代表者としても、商品開発に貢献できていると自負しています。

今回開発したRX3の当初の提案は、前機種を”とことん薄く軽くした環境配慮型ノートパソコン”でした。重量は前機種のRX2と比べ約20%削減し700gで、光学ドライブ搭載12.1型ワイド液晶ノートパソコンでは、世界最軽量の挑戦と意気込んでいました。

しかし、企画会議で営業部門からは「技術的にすばらしくても、市場ニーズに合わなければ売れません」と厳しい評価をいただき、技術者魂をへし折られました。

その時、”ビジネスとモバイルを両立した”パソコンという命題を戴きました。これは、オフィスのパソコンと同程度の高機能と大きなモニターを備え、しかもモバイルとしての軽量、薄型、長時間駆動と丈夫さが必要です。そして、環境配慮型ノートパソコンであることです。

今は2015年も後半ですので、この決断が正しいかどうか述べるのはフェアではありません。しかし、ここには東芝のパソコン事業のミスが隠されていました。

それは企画会議で営業部門から、「ニーズに合わせろよ!」という一言で方向性が変わったところです。

お客さんに直接接している営業部門ならばよく使ってくる魔法の一言です。これは何がよくないかというと市場ニーズに合わせた結果(他の企業の製品にちょこっとついているものが多い)、その製品の魂とも言える強烈な個性が消えてしまうことがあるのです。そして出来上がったものはどこかで見たような製品&重くて値段もお高いものになってしまうのです。

RX3では13.3インチになった結果、重さが1.26kgになりました。ここにはCD-ROMも当然入っています。しかしビジネスマンにとっては1キロを超えるPCというのはやっぱり重いのです。

さて、続きの話をしていきましょう。2013年はどうやらKIRAを開発していたようです。設計開発センター デジタルプロダクツ&サービス設計第一部グループ長 古賀裕一氏という肩書きですね。

さて、この記事の中にこのような一文があります。(これは古賀さんではないですが、グループの中の一人です。)



商品統括部 コンシューマPC商品部 主務 高草木将彦氏 「今のPC市場を見ますと、低価格化が進んでいます。正直なところ“安くないと売れない”という風潮があるもいえます。そんな潮流の中、国内のみらなず海外のPCメーカーとの競争もますます激化し、事業環境は厳しくなっています。

 コストが重要視されることは多いのですが、それとは別にユーザー視点に立った商品企画に今一度立ち返る必要があるのではないかという疑問もありました。満足していただけるような製品を作らないと、お客様が離れてしまうのでは、と我々は考えました。そこで“満足”とは何だろうと考えたわけですが、それは何年経っても『買って良かった』とお客様に思っていただける商品にすることだ、という結論に達し、スペックでは表せない「作りこみ」にこだわろうということになりました」。

「自分たちのよいと思うのを作るのか、客が求めるものを作るのか。」どちらの意見を中心として取り上げるかは製品開発の永遠の課題です。

ちなみに古賀さんはグループ長なのに技術的な説明をしていますw



 設計開発センター デジタルプロダクツ&サービス設計第一部 グループ長 古賀裕一氏 「こうしたことは、デザイン上だけでなく、設計上も大きなチャレンジでもありました。品位を上げるために隙間などの精度を上げるということを、それぞれの部分で数値化して、各部の担当者に納得してもらう必要がありました。ここの隙間を半分に、ここの隙間を3分の1に、という感じです。そうした中で実際にはどこが気になるのか、設計者としても、普通ですと『そこまでこだわらなくても』という部分はあります。結局、20ヵ所くらいベンチマークをとって部品精度を上げました。従来に比べ50%くらいは、隙間や段差の精度が上がっています」。

めっちゃ頑張っていますね。確かにkiraは質感が高かったです。ただしお値段はそれに輪をかけて高かったです…。

2014年になると、古賀さんはビジネスソリューション事業部の部長になりました。


ところがここで東芝リストラの記事がでてきます。2014年9月


その後の2014年12月の記事です。


このインタビューの中にも気になる1文がありました。



私も年齢的にエンジニアとして立ち回るよりは、マネジメントを行うという立場になっています。そういう意味では、ノートPCを作り込んできた東芝のDNAを一度でも断ってしまうと、これまで培ってきた「東芝らしいPC」が二度と作れなくなってしまうということも、より真剣に考えるようになりました。「やはり、これが東芝だよね」というPCを今後もずっと継続して送り出していくためには、若いエンジニアのモチベーション維持が鍵になると思っています。

このDNAがこれからも維持されるのでしょうか。

次に2015年6月のお記事です。

ここにも古賀さんの名前がでてきているので、リストラはどうやら乗り越えられたようです。

ところでここで名前がでてくるdynabook R82という機種は個人的にも注目していた一台で、ようは全部載せのノートPCです。ノングレア、スタイラスペン、USB2つとminiUSB一つ、法人向けならSIMもOKだそうです。

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しかしただ一つ欠点があって、それはキーボードも含めた重さが1400グラムということです。着脱式キーボード付の中で考えたら軽い方ですが、持ち運びを考えたときに1400グラムなら重いから止めておこう、というレベルです。そしてほとんどが職場で使うノートパソコンと考えた場合、同じ重さで他の安い機種が選択されるのではないでしょうか。

持てる技術を駆使して1400グラムまで抑えたのは頑張ったのと思うのですが・・・。何だかそこ頑張るところと違う、という気がします。言い方悪いけどこじつけのような・・・。

ちなみに現在のお偉いさんは高草木 将彦さんです。東芝のデスクトップ部門(Qosmio)あがりの人ですね。一眼レフの編集を行う層(60代でお金も時間もある層を狙い打ちにしていく)にアピールしていくのでしょうね。

http://www.toshiba.co.jp/saiyou/shinsotsu/special/business/pcs_vol1_j.html

ただ個人的に願わくば、一番最初に古賀さんの考えた、700グラムのB5のRX3を開発した上でそのモデルを正常進化させてほしかったです。そして、モデルチェンジを何度も行うよりも、let's noteやthinkpadのように、CPUのスペックやSSD化を進めて外装はそのまま使えるようにすればコストも引き下げられたのではないでしょうか。

昔は同じようなコンセプトのビジネス用のノートPCを作る会社が4つ(thinkpad、let's note,vaio,toushiba)はありました。

ビジネス用に使おうと思った場合、今ではlet's noteか、価格面で魅力なvaio13marik2のどちらかではないのでしょうか。ちなみにvaio13mark2がsimオプションをありにして、サイズを増やせばもっと流行りそうな予感。

長くなったので最後に一言。

東芝の技術部門の人がもっと声を大にして製品開発を頑張ってくれることを願っています。

お盆になりましたね。私も大阪の谷町にあるお墓に近いうちにお参りする予定です。皆さんはどのようにして過ごされているのでしょうか。