28ef7719.jpg午後、『公開授業』「国語・算数科におけるICTの活用」(児童四十名参加)
今日は筑波大付属小の授業も見られる大変有意義な日となった。
 最初は白石先生による「六年国語 短歌と俳句」の学習だ。とてもやわらかく(田中先生もそうだが)学級児童と応じあい、児童の信頼の上に子どもの多様な(ときにとっぴな)発言を丁寧に採り上げて丹念に授業を構成していった。冒頭の詩の群読は児童に読みの良し悪しは多少ありながらも詩の雰囲気を表そうとよく努めていた。次はひらがなばかりの短歌の短冊をいきなり提示。「これはなんて書いてあるか、わかりますか。」そこから子どもたちは文節を探したり、意味を考えたりしながら 短歌の「五・七・五・七・七」の形式に気づいていく。このあと次第にプラズマディスプレィに表した「デジタル教科書」を使っていった。音声だけで先に伝え、音数の構成に気づかせた後、文章を見せた。隠して音声が出て、見せてペンで仕切るまでが、同一のボード上でできる。
 次は、田中博史先生。 「わかる算数」シリーズ「かんじるさんすう1.2.3」で、あまりにも有名。ぜひ一度、実際に見させていただきたいと思っていた。前の白石先生が調子よく1時間を超えたので、2回も会場に現れていた。二度目は業を煮やし、黒板の後ろから声かけ。お二人は他県でも児童を借りて授業をされ、実力はつとに有名。もまず最初に児童は、各自手にした「ジャマイカ」なるものを使って遊ぶ時間を取っていた。(これは、Webリンクでの説明としたい。) 同じように、プラズマ上にも「ジャマイカ」を表してみんなで考えさせた。この部分やこのあとも課題は、 「スクールプレゼンター」というオーサリングツールを使っていた。プレゼンテーションソフトの感覚で、日々の教材を簡単に作ることができるというもので、この日の教材も田中先生の手作りだそうだ。授業は、正方形をつないで作った図形の辺の数を数える活動を通して、その求め方を自分なりの式や図で表したり、友達の式や図から考え方を読み取ったりするというものであった。感心したのは、児童の考えを巧みに次への課題へとつないでいく先生の持ち味ばかりでなく、次の会の場でご自身が言われていたように、前に出て自分が示したやり方があまりよくないと気づいた児童の表情が、着席してから「みるみる変わっていった」ことで「これはいけない」と、その後の活動にその考えを生かす場を取っていったことだ。そこにあまり寄り添わないほうが、より構成の良い授業となったかもしれない。「授業内容」以上に「担任」として子どものの心を大事にしたひとときを見せていただいた。