「株価は下がっているが、一時的なものだと考えている」
と済ました顔で言っておけば良かったのではないか。事実、和解報道で株価は上がったのだから。
昨日の報道ステーションで逆切れした堀江社長の姿が映し出された。どうせ記者がろくな質問をしなかったのだろう。怒る気持ちはわからないでもないが、あのような態度は、比較的世論を重視したライブドアとしては不利になるのではないだろうか。
対するフジテレビは、世論はそれほど重視せずあくまで勝負にこだわった。
全てを守って全てを失うのではなく、世論やニッポン放送など捨てるものは捨て守るべきもの(フジテレビの支配権)は守ろうという姿勢である。善悪は別としてこれは一つの戦い方として正解だと思う。
対するライブドアは、弱者として日本人特有の判官びいきに訴えたり、プロ野球騒動で作り上げた旧体制への挑戦というイメージを最大限活用してどちらかというと世論を味方につけていた。その効果はフジの視聴率低下という効果で現れたのである。
この場合、戦い方としてフジもライブドアもその方針で突き通すことが大事である。フジでいえば、変に世論に迎合して中途半端な対抗策を打ち出したり、ライブドアでは世論を敵に廻すことはできるだけ避けた方がいいだろう。その点では、堀江社長の昨日の態度は良くなかった。

そして、今日の読売が「ライブドアとフジ、月内にも和解へ」と報じた。
内容は、
1 ニッポン放送の株を保有するライブドアの子会社ライブドアパートナーズをフジテレビが買収する。(株の買収価格を明らかにしないための工夫と思われる)
2 ライブドアは引き続き重要事項の拒否権を有するニッポン放送株の1/3を保有する。
3 ライブドアが第三者割当増資を行い。フジテレビが引き受ける(ライブドアの全株の15%程度)
4 両者で業務提携を行う。
1から3の内容は合意をみたようである。4は著作権の扱いをめぐって両者に対立があるようである。 
いずれにせよ、ニッポン放送の株の取り扱いが決まれば和平交渉としては9割方決まったようなものである。あとは、ネットとメディアの融合を錦の御旗に抱えるライブドアが納得いくような業務提携がまとまればいいだけである。フジテレビ、ニッポン放送、ライブドア3社の株が上がっているところを見ると市場もそれを促しているように見える。

ただ、私は疑問に思うのは、有利なフジは、和解ではなく一気にライブドアの殲滅に出ないのだろうか少し不思議ではある。
このまま交渉を続けているだけでも株価は下がり、ライブドアは自滅しそうな雰囲気である。やはり視聴率の低下が気になったのだろうか。そうであればライブドアの世論対策は成果があったということになる。
また、実際の戦争では、相手は圧倒的戦力で包囲した場合、退路が断たれ死に者狂いの抵抗で自軍に被害がでるのを押さえるため、わざと退路を開けておくということがある。フジもライブドアを追いつめると、捨て身の反撃をしてくる可能性はあるし、そうするとまたフジテレビ株の増配のように防御のためのコストがかさむし、ソフトバンクなど第三者の介入を許すことになりかねならない。勝ちが見えたところで余裕を持って和平交渉を結んだ方が、被害が少ないとみたのかもしれない。
条件的には、損をしなければ名前を売っただけでもライブドアが有利な気もするが、フジがこれでいいとすれば和解はまとまるのだろう。

和解になったら、私は、フジテレビの日枝会長と村上社長は退任するのではないかと見ている。ニッポン放送の社長は辞意表明しているのと同じ、グループを乗っ取られそうになった責任を取ってである。
そうすれば、株主に対する経営者としてのけじめもつけられるし、自らの会社の支配のために戦ったわけでないことを世の中に示せる。また、自らが悪役を引き受けてフジテレビから立ち去ればフジのイメージ回復にもつながり、世論対策としても、いろいろ言われる前にすっぱと辞めれは逆に賞賛されるかもしれない。
日枝、村上個人としても莫大な退職金はもらえるし、グループを救った功労者として永く栄誉も手にすることが出来るのでとくに問題はない。もう既におそらくその覚悟が出来ているような気がする。

さて、我らの堀江社長は、今後どうするのだろうか。また新たな獲物を狙うのだろうか。次は何か楽しみである。


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