考えさせられる

2008年11月30日

【映画】青い鳥

重松清さん原作の映画「青い鳥」を見てきました。

予告


公式サイト
映画『青い鳥』公式サイト


これは傑作です。

今年は非常に面白い映画が多いですが、この映画は間違いなく僕の中で、今年のトップ5に入ってくる作品だと思います。重松清さんの作品は「流星ワゴン」しか読んだことがありませんが、その時も「人間の心理描写を非常にきめ細かく、そして温かく書く作家さんだなぁ。」と思いました。この映画でも重松さんらしさがでていると思います。

概要:
青い鳥 : 映画情報 - 映画のことならeiga.com
重松清の同名短編小説を、阿部寛主演で映画化した人間ドラマ。いじめによる自殺未遂があった中学校を舞台に、臨時派遣教師として赴任してきた吃音の村内先生(阿部)と、自殺未遂の生徒がいたクラスの生徒たちとの心の交流が描かれる。監督は吉田喜重、原田眞人、長崎俊一らの作品で助監督を務め、本作が長編映画デビュー作となる中西健二。共演は伊藤歩、「シルク」「テニスの王子様」の本郷奏多。

テーマは、中学校でのいじめですが、僕はこの作品にはもっと深いメッセージがあるように思いました。それは、いじめ以前に「人とどう接するか。」です。他人と接するときに、その関係を簡単にリセットすることが出来ないんだよ、という言葉が込められているように思えました。とても熱い映画です。

上映館数が少ないので、なかなか劇場で見る機会もないかもしれません。そんな人にもぜひDVDで見るようにお薦めしたい作品です。音楽も素晴らしいですし、また「静寂」を非常に上手に使っています。画面に釘付けになります。そして、阿部寛の演技も抜群です。文句なしの傑作だと思います。

あ、あと音楽担当の「まきちゃんぐ」ですが、なんと僕と同じ岡山県出身です。他の曲も聴いてみましたが、なかなか心にしみる良い音楽だと思います。これから注目したいと思います。

harubon8 at 00:11コメント(2)トラックバック(0) 

2008年11月27日

【book】日本語が亡びるとき(水村美苗著)

水村美苗さんの「日本語が亡びるとき」を読んでみましたよっと。

日本語が亡びるとき―英語の世紀の中で
水村 美苗
筑摩書房
売り上げランキング: 18
おすすめ度の平均: 3.5
2 日本語は不滅です、但し・・・・・・・
5 「叡智を求める人」必読の書
5 ある稀有な経験を持つ女性がたどり着いた境地とは
4 オモシロイ
5 推理小説よりスリリング


僕は、今まで水村さんのという作家すら知りませんでした。それが梅田望夫さんのブログで知り、小飼さんも読んでいるんだなと思ったのでした。

何せ、梅田さんが「すべての日本人がいま読むべき本だと思う」とおっしゃるくらいだから、興味津々で読んでみたのでした。ただ、いつもの気軽に読める小説と違って、これは評論文です。ベストセラーで出回っているような小説と比べると語彙も難しいし、いろいろ頭を柔らかくして読まなきゃいけない。それで、読み終わるのに時間がかかりました。

で、読んだ感想ですが、確かにこれは今の日本人が読んでおいた方が良いなぁと思いました。まあ、梅田さんほど強くは押しませんけど、今の「英語の世紀」に生きている僕たちにとって、日本語を見つめ直す、そういう機会を与えてくれる本だと思います。

全部で七章あり、一章、二章は著者が日本語を見つめ直す体験を得た話、そして三章(僕はこの章が一番読むのに難儀した)、四章、五章は、著者が考えている日本語の話、そして六章で一気にインターネットを交えた現代的な話に展開し、七章でまとめに入っています。

この本は、一回読んだだけでは、十分に体に染みこまないような気がするので、もう一回読んでみたいと思いますが、今のところの感想としては、この本を読むと、近代日本文学に触れてみたくなります。近いうちに、二葉亭四迷や夏目漱石、樋口一葉の本を読んでみようと思います。

どうか、一人でも多くの日本人がこの本に接する機会が多くなりますように。

harubon8 at 22:03コメント(0)トラックバック(0) 

2008年10月04日

【映画】イントゥ・ザ・ワイルド

映画「イントゥ・ザ・ワイルド」を見てきました。

予告


公式サイト
映画『イントゥ・ザ・ワイルド』オフィシャルサイト

これ、予告を見たときに、「あぁ、見たいなぁ。」と思いました。なぜなら

  • 悩んでいる青年の一人旅
  • アメリカの大自然
  • (たぶん)過剰でなさそうな演出

というような要素が感じられたからです。で、僕がひいきにしているおすぎさんも、ブログで絶賛していたので、確実に見に行こうと思ったのでした。神戸では、三宮にあるシネフェニックス1館しか上映していません。

見てきた感想ですが、「とても面白かった!」でもなく、「つまらなかった・・・。」というのでもありません。ただ、「印象に残る映画」だと思いました。映画全体に、主人公の悩みというか、ちょっと「ずしりとしたもの」が漂っていて(うまく言葉で言えない)、じーっと映像に見入ってしまう自分がいました。

この映画は実話が基になっているとのことですが、やはりエンターテイメント性はそれほど前面に出さず、丁寧に作り上げていった印象を受けます。なんて言うんでしょうか、制作者の思いを極力抑えて、淡々と映像を作り、そして観客にこの映画の善し悪しを判断してもらおうということでしょうか。

この作品はちょっと重くて、明るくはない映画です。僕は比較的明るい映画が好きですので、「この映画は大好き!」とは言えませんが、何かこう考えさせられるものがあります。映画が終わった後も、何となくいすから立ち上がりづらかった、いつものハリウッド映画では味わえない感覚がありました。良作だと思います。

harubon8 at 21:38コメント(0)トラックバック(0) 
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