もちろん私は宇宙世紀は全部見ているし、ガンプラ世代だし、ファースト劇場版を劇場で見ているし、ジオニストなのでありますが、ORIGINの劇場公開は逃してしまっていたのです。でも、UCもそうだったし、傷物語もそうだったし、今だとガルパンもそれにあたるのだが、OVA前提の劇場分割上映って、作品としてどうなのよと思うのです。きっちり完結していないものを見せるってどういうビジネスなんだよ、と。作品を愚弄し、ファンをないがしろにし、いったい何を見せるというのか。ま、実際のところは、忙しくて初回を見逃してしまい、その後ズルズルと時間が過ぎてしまったのではありますが、やはりこの際はっきり言った方がよいだろう。分割二期とか三期とか、劇場版第一部とか第二部とか、どんだけ金を引っ張るつもりなんだよ!! huluに来るまで、見るの我慢してたわ!
 そういう憤りを感じはするのですが(つーか素直に劇場行けよ)、なんだかんだでORIGINガンダムの映像クオリティは最高なのであります。安彦良和の絵柄のまま、コミック版ストーリーをほぼ忠実に映像化、連載時に「?」となってしまった表現も改善され、6本一気に観賞しても全然胃にもたれません。さらに、ガンダムエース連載時に次々と披露された新解釈の中でも最もうならされたルウム戦役を、今になって大迫力の映像で見られる喜び。
 あぁ、そうだ、これだ、これが見たかったのだ。
 暗黒の新訳Zに飽き足らず、00やSEEDなんかのスーパーヒーロー系ガンダムにコレジャナイ感を覚えざるをえない昭和のジオニストに、ぐっさり刺さる出来栄え。UCだかNTだか知らんが、そんな余裕があるのならなぜこのクオリティでファーストをリメイクしないのか。安彦良和が元気なうちに、我々は真のガンダムを見たいのです。
 CGモビルスーツのチャラい機動マニューバと、還暦をとっくに越えてしまった主演声優達のカツゼツに少々幻滅はしました(でもカイさんは天晴れ!)。つい最近では白石冬美の訃報が流れたように、オリジナル声優は次々に物故者となり、NHKにおいてまるで「過去の出来事」のようなガンダムインタビュー特集が放送され、カントクの新作発表もとんと音沙汰無くこのままフェードアウトしそうな「今」。今こそ最後のチャンスなのではないでしょうか? 
 亜流傍流、ナントカ世紀のわけのわからんヒーローガンダムなどもうたくさんなのだ。
 地べた這いずり廻って、硝煙に驚きと血煙にむせ、敵味方の軍人の生き様・死に様に涙し、「愛機」も所詮兵器であることに打ちひしがれ、戦略と作戦と戦術が高度にアウフヘーベンした果ての、人類の革新を見たいのです! 我々はオデッサを見たい! 大西洋で泣きたい! ジャブローで! ソロモンで! ア・バオア・クーで! 
 もう時間はあまり残っていないのです。
 サンライズよ、有り金はたいて、採算度外視で、ただちに取り掛かるのだ!!





 うーん、それにしても、ことぶきつかさって、同人界隈のヒトだと思っていたのだが、これは歴史に名を刻む仕事になりましたな。