haruku666のblog

晴薫という名前でやっていた、雨の日の日曜日は・・・というブログの後継です。 教養書の備忘録、小説、エッセイ、ノンフィクションの読後記録。 映画、スポーツ観戦の感想が主でしたが、最近は安室奈美恵と萌え系のアニメにもはまっています。 オープンスポーツカーも好きで今は981型ボクスターGTSでサーキットを走っています。

リズと青い鳥@何故、みぞれのキャラデザインを変えたのか? 山田尚子監督の作家性

私の楽しみはサーキットでタイムアタックする事と、萌え系映画を観に行く事。

サーキットなんてそうそう走れるものじゃないし、萌え系映画も中々ないんですが、なんと本日公開の「リズと青い鳥」は!

作品の提供元として絶大な信頼感を持つ京アニが!

青春モノとして、百合モノとして傑作の誉も名高い「響けユーフォニアム」から希美とみぞれのサイドストーリーを!

才人、山田尚子監督が!

二人の愛を描くという、もう絶対に初日に行かなくてどうする!という作品公開日でした。

 

ただファンとして少し気がかりだったのは、事前に公開されていたみぞれのキャラクターデザインが大きく変わってしまっていた事・・・
彼女だったのに、
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こう変わった。
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こうだったのに、
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こうなった
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それでも、

それでも本人まで可愛い山田尚子監督ならなんとかしてくれると期待したのですが、結果は微妙でした。

 

良い作品か、と問われれば上質な作品です、と答えられます。

山田監督は、安易な萌え百合路線に妥協する事なく、希美にあったみぞれへの隠れた嫉妬心と、みぞれにあったのぞみ依存への執着を、文学的ともいえるレベルで描き出し、見事な作品に仕上げてしました。

 

しかし、なにもcitrusレベルを期待した訳ではないけれど。

trickみたいのが観たかった訳じゃないけれど・・・

ちょっと静かすぎて文学的に過ぎて、娯楽作品としては・・・ね。

 

なんでこうなったか、というと、希美にもみぞれにも、レズ的傾向がなかったからだな。

レズと青い百合、なんてこっちが勝手に思い込んでいただけで、二人にあったのは、才能への嫉妬と、不安を紛らわせてくれる依存だったんだ。

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騎士団長殺し第二部遷ろうメタファー編 村上春樹@アホらしいストーリーとキャラクターたち、なれど文章は絶品

「目に見えるものが好きなの。目に見えないものと同じくらい」

大人相手にこんなセリフを吐く、胸も未だ平板な年端もいかない無口系美少女。

綾波レイやら長門有希やら、すぐに思い浮かぶキャラですが、なんと天下のノーベル文学賞候補作家、村上春樹大先生の作品にも出て来てビックリでした。

ロリコンホイホイの心算なんでしょうか?

 

問題はアニメですでに使い古されたようなキャラを恥ずかし気もなく出す事ではなく、そのキャラに全く魅力がない事です。

「もし形にして、それが善くないものだったとしたどうするの?もしそれがこちらに手を伸ばしてきたとしたら」

こんな事言う13歳@美少女なんていないよとツッコミたくなりますが、そこはフィクションですから、読者が納得出来れば良いのです。

 

例えばSスタローンの映画。

彼は筋肉ムキムキの上半身を丸出しにジャングルを駆け回り、クライマックスでは、両手に自動小銃を抱えながら咆哮しつつ敵をバタバタと倒します(かつ敵の弾は当たりません)

ジャングルの中で、汗まみれになって裸でいたら、あらゆる吸血系の昆虫やらヒルやらがよって来て、戦闘どころではないと思うのですが、我々は気にしません。

両手に自動小銃ってのも相当オカシイと思うけど、感じるのはカッコ良さだけ。

ロッキーのボクシングシーンだって、本物を観慣れていればツッコミ処満載ですが、映画を観ている間、あるのは感動だけで、それこそがフィクションの魔力であり魅力なんです。

 

NY市警にジョン・マクレーンはいないし、ロス市警に刑事コロンボはいないし、警視庁に古畑任三郎はいない。

彼らの活動は明らかにオカシイけど、鑑賞者は夢中になってしまい、残るのは感動です。

 

小説であれ、映画であれ、フィクションは造り物であって、よってなんでもアリなん(水槽にヒロインが何人浮かんでいたって良い)ですが、問題はそれを鑑賞者が納得するかどうか。

それが成功か失敗かの基準なんです。

 

その点で、この小説は前述の美少女に限らず、色っぽい叔母さんも、バッハやモーツァルトを爪弾く金持ちも、突如才能に目覚める主人公もみんなアホらしい。

一番まともなのは、認知症の大画家だった、なんてシャレにもなんなんよ。

セックスシーンも相変わらず義務的で、読んでいてちっとも色っぽくない。

なんで義務みたいに書き続けるのか理解不能。

 

特にアホらしいのはストーリーで、

(こっから話の内容を書いていくので、読みたくない方はここまでで)

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ウルフギャング パーティー・メニュー@フレンチやイタリアンがフェラーリならコルベット・スティングレーって感じのレストラン

娘がNYで食べて美味しかったというウルフギャングというお店。

米国最強のステーキ店という事ですが、本日、某お祝いを祝して行ってまいりました。

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頼んだのは一般的なステーキでなく、パーティ・メニューという2万円コース。

食前にお祝いなので、季節のフルーツとシャンパンカクテル
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果物はシャーベットになっていて、潰して飲みます・・・というか半分食べ物ですね。

見た目が美しく、添えられたローズマリーの香りも爽やかでした。

 

フレッシュキャビアプレート@ベルーガ
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キャビアに周囲の諸々、お好みで添えて食べられます。

なんとなくグレートギャツビーって感じの一品

 

ウルフギャング、オリジナルモヒート
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本日、お祝いなんで、カクテル二品目

 

ビバリーヒルズチョップサラダ
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一目、なんだこりゃ、でしたが、チーズが効いていて食すれば美味しい。

刻んであるため、量もかなり取れるという工夫の一品でした。

 

ロブスタービスク
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同じようなフレンチやイタリアンの一流どこと比べると、大雑把な感ありますが、これも米国流って感じで良かったです。

 

プライムTボーンステーキ
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アメリカの一流って感じです。フレンチや和食のステーキが繊細なフェラーリなら、こっちは豪快なコルベット・スティングレーって感じ。

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騎士団長殺し第一部顕れるイデア編 村上春樹@楽しく読めるが文学とは思えない

デビュー当時から大ファンになり、小説だけじゃなく、エッセイも翻訳も大いに楽しんでいた村上春樹ですが、自ら本業と称する長編小説には、昨今、マンネリ気味で萎えつつあったのでした。

決定的だったのは、オカシナ反日発言で、それならもうイイやと。

別に買ってまで読みたいほどではなくなった、とこの作品もスルー。

ところが先日図書館に行ったら寂し気に放置されていたので、読んでみるかと第一部顕れるイデア編読了です。

 

結果、楽しく読めるもこれが文学とは思えない一品でした。

ノーベル賞というと毎年、名前が上がりますが、新しいモノになるに連れ、文学的な評価という点では低くなっていると思います。

テーマのマンネリズムは甚だしく、かつ輝きは落ちている。

そもそも文学とは何か?と言われると、どこまでも長い話になりそうですが、読後、それまでとは世界が違って見えるような作品。

あるいは、村上春樹自身がどこかで書いていたような記憶もあるのですが、魂の底深く、暗黒の何があるとも知れない場所へと続く階段に読者を誘うような小説でしょうか。

文章から描き出される絢爛たるイメージに、目が眩むような作品でも良いですね。

 

この作品にはそのいずれもない。

あるのはいつものように、小人が異世界から出現し、主人公はアチコチでやたらにセックスするという村上作品の定番です。

主人公にセックスさせずにおかれないというのは、村上さんがお持ちになっているオブセッションなんでしょうか。

かつてなら魔法のような文章から夢のように豊穣なイメージが溢れたのですが、この作品では鮮やかなイメージも失せ、枯れ果てた印象。

ただその分、ストーリーの構成は明瞭になり、ミステリアスな謎の提示は名人芸で、惹かれてページを繰り続ける事になりました。

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コンビニ人間 村田沙也加@読後、世界が違って見える。これは傑作だ

大卒後、18年間コンビニのバイトを続け36歳になってしまった女性の話、という事で、昨今流行りというか、すっかり日本の映画界、小説界の定番になった貧困ネタかなと思ったんですが、とてつもない作品でした。

 

本当に凄い小説や映画、音楽を聴くと、その瞬間から世界が違って見えるようになります。

真のパワーがある芸術作品は、人が世界と触れている時空間を切断し、知覚を変容させるのです。

例えばカフカの「変身」とか、マーティン・スコセッシの「タクシー・ドライバー」とかね。

この小説はそのレベルにある・・・というとちょっと大げさだけど、一読、ショックを受ける作品なのは確かです。

 

以下、内容に触れるので、未読の方は是非、私のブログより本書を読んで下さい。

内容は保証します。

 

小説は冒頭、主人公の極めて特異なキャラクターから語り出します。

子供時代に死んだ小鳥を焼き鳥にして食べようとする処から始まって、シャベルで殴って喧嘩を止めようとする辺りで、読者は吹き出すと同時に薄ら寒くなる。

この子は何者なんだろうか、って事です。

 

やがて大学生になり、人の気配のない、白くて綺麗なビルだらけの、模型のような光景の中で出会う、透明な水槽のように見える開店準備中のコンビニエンスストア。

まさにそこは主人公にとっての異界への入り口なんですが、その異界に我々はすでに住んでいる訳です。

縄文人の時代のままに、です。

 

縄文人の時代のまま、とは、嫌らしいダメ人間の典型であるこの小説の登場人物、白羽に言わせれば、

「一番大きな獲物を獲る男が一番綺麗な娘を取り、獲物を取らない男と、古い子宮の子供を産めない女の居場所はない」という事で、それは白くて綺麗なビルだらけの現代でも変わらない、とする事です。

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ノルウェーの森 村上春樹@雨の香り、夜の息遣い、ブームになったのは良く分かる

この小説は、私にロックバンドのQueenを思い出させるのです。

後に世界的人気バンドになるQueenですが、デビューアルバム「戦慄の王女」は大して話題にならなかった。

でも私はなんと色彩豊かな音楽をやるグループだろうと秘かに感心していたのでした。

決定的だったのはセカンドアルバム「クイーンⅡ」で、その特にブラックサイドの圧倒的スピード感にはすっかりやられて、大ファンに。

サードアルバム「シアーハートアタック」は飛びつくように買ったのですが、内容がすっかりポップになっていてガッカリ。

シングルカットされた「キラークイーン」も、こういう風にはなって欲しくなかったという曲だったのですが、それが大ヒットして、自分のセンスはやっぱりちょっと変わっているんだな、と自覚したのでした。

 

村上春樹も、デビュー作「風の歌を聴け」、「1973年のピンボール」、「羊をめぐる冒険」と読んできてすっかりお気に入りの作家となっていたので、「ノルウェーの森」は、書店に出るや上下巻とも即行レジに持っていき、帰宅して読みだして数ページで放り投げたのです。

 

私の期待したファンタジックなモノから離れた完全恋愛モノで、これは萎えたな、と失望したんですが、世間ではオオウケで、1000万部を売る超ベストセラー。

・・・自分のズレっぷりに溜息ですなあ

 

結局、読まずにほっといたんですが、数十年の時を超え、捨てる前にせっかく買ったんだし読んでみようと読了です。

 

結果、分かったのは、確かにあの当時、この本を初めて読んだ読者はみんな感心するだろうな、という事です。

最近の色あせた描写ではない、圧倒的な才能が、目覚める時に見せる輝きに満ちた比喩に溢れた文章は、詩的なイメージ喚起力にあふれ、夜の闇を描けば、その息遣いから闇の深層にひそむ神秘に至るまで。

雨を描写すれば、過去幾多の詩人たちが雨を歌った理由が分かるような、香りから肌触りに至るまで、伝わってくるような文章で、あの当時、これを読まされたら一般の読者層はまいるだろう、とは思いました。

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アンソニー・ジョシュアvsジョセフ・パーカー@マーク・ハントじゃなかったパーカー

ヘビー級の4団体統一戦に向けた準決勝は、圧倒的な前評判のアンソニー・ジョシュアとWBOチャンピオンのジョセフ・パーカー。

ジョシュアに比べれば見劣りするレコードも24戦24勝18KOと、充分以上です。

 

私が注目したのは、パーカーのサモア系の血筋。

サモア人の強さと言えば我々日本人はマーク・ハントという男を通して良く知る処です。

パーカーがもしハントのような規格外の打たれ強さと強打を持っていれば、もしや・・・という波乱を試合前には予感していました。

 

ところが試合が始まると、両者の体格の違いは歴然。

筋肉隆々のジョシュアと対すると、パーカーの身体はすっきりと細く1階級下なのでは、という印象。

ほとんど交換がなくてもジョシュアのパンチは強いのか、プレッシャーを掛けられるパーカーの腰は引かされ気味に見える。

 

プレッシャーを掛けるジョシュア。

押され気味のパーカーという展開が変わったのは、6R

スピードに勝るという評判通り、速い動きでジョシュアに迫り出し、何故これを1Rからやらなかった、と思うのは、巨大会場で行われたあまりにも壮大なセレモニーも効いていた?

ワイルダーとジョシュアが次戦戦うとすればアメリカでやるのか、英国でやるのかというホームアドバンテージの問題は、案外結果に影響するかも、という事も頭によぎりました。

 

結局、速さを見せたパーカーの攻勢も、ジョシュアはスムーズなフットワークでさばき、不発。

一方のジョシュアもワイルダーがオルティスを倒した10R、意識したのか、KO狙いの攻勢を強めるも、パーカーがしのぎ切るや圧倒的判定までの流れに戦略を変更して試合は終了。

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リッキー・ハットンは強かったvsフロイド・メイウェザー@歴史の中の錯覚は何故起こったか

リッキー・ハットン。

シャンバ・ミッチェル、コンスタンティン・チュー、ルイス・コラージョ、ホセ・ルイス・カスティージョを破り無敵の突貫ファイターとして快進撃を続けながら、メイウェザーとパッキャオという歴史的レジェンド二人に絵に描いたようなKO負けを喫し、すっかり彼らの引き立て役になってしまったボクサーですが、メイウェザーとの試合を見返すと非常に見事な戦いぶりだったこと、今更ながら実感出来ます。

 

ハットンの戦略は、メイウェザーのスタンド@ジョジョ、「時空間の支配」を出させない事。

相手との間に空間が出来れば、メイウェザーは、それを自在に切り取って、一方的に打ちまくり、自分のパンチは完封されるという事になるので、自慢の体力で、距離を潰す。

パンチ1発、2発の被弾は覚悟で押し込んで、空間を無くしてしまえば、体力に勝る自分が勝てる、でした。

 

メイウェザーも試合前からその戦略は読んでいて、いつもは多用し「自分のスタンド空間」を造る左ジャブは封印。

何故ならジャブじゃハットンは止まらないからで、代わりに使ったのが右ストレート。

距離の近い左フックも警戒されているので、あえての使用ですが、本来なら、相手から遠い右のパンチを初発で出すのは定石外です。

でもボクシングの定石が通じないのがメイウェザーというボクサーで、ノーモーションのパンチが突進するハットンを迎え打つ。

それでもハットンは止まらず、思惑通り、メイウェザーとゼロ距離での乱打戦に持ち込んで、6Rまでは良い勝負でした。

 

ただハットン陣営の誤算は、メイウェザーはゼロ距離でも何故か被弾しないというスタンドの持ち主だった事で、次第に顔を腫らされて、突進力を奪われ、避け勘を鈍らされて8R、とうとう連打を浴び、無類の闘志で9Rは乗り切ったモノの、ついに10R

あのコーナーから左フックを食ってしまった事でした。

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18冬アニメ概括@大豊作でもDVDを買ったのは

大豊作と言われた今期ですが、はたしてBDまで買った作品は・・・

 

1)  citrus@衝撃のハード百合だったけど・・・

男が女性同士を見て、女性は男同士を見るという倒錯した時代ですが、アニメ化されてヒットしたというと「ゆるゆり」でしょうか。

Citrusも悪くないというかオモシロいんですが、激しければ良いというモノでもなく、DVDの購入には至りませんでした。

ゆるゆりはギャグが笑えたよね。

雰囲気の楽しさが、BDも持って何回も観たいと思わせてくれました。

citrus
 

2)宇宙よりも遠い場所@サムゲタン騒動を乗り越える力量の女監督

せっかくクオリティ高く仕上げたさくら荘ですが、サムゲタン騒動の一発で、叩かれた、いしづかあつこ監督。

しかし力量は折り紙付きで、ノーゲームノーライフ、ハナヤマタと成功させ、今回の作品も素晴らしい。

それぞれが影を含む4人のキャラクター造形と、勢いのあるストーリーは、今期随一でしょう。

特に私のお気に入りは名言を連発する三宅日向。

でもスマン。

DVD購入には今一歩足りなかった。

キュアメイドカフェでコラボしているので、行ったんですが、混みあっていて階段待ちとなり、離脱。

良く出来ているんだけど、なんか縁がない事の象徴かも。

劇場版を造ってくれたら行きます。

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3)恋は雨上がりのように@中年男性の夢を嫌味なく描いた

中年男性に恋する女子高生という、現実には、ないない、と思われる男の白日夢物語。

これまた良く出来ていて、女子高生の一途さは男の夢だし、中年男の気弱さも観ている方としは好感度というか、良く分かる。

コレ、手出したら、解雇。逮捕、無職、流浪の身か?

またオッサンに夢を見させて、その手は食わないよ、と思いつつ、作品の出来具合は感心するレベルなんだけど、DVDは買えないな。

 koiame


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ダ・ヴィンチ絵画の謎 斎藤 泰弘@特別な画家の特別であった秘密は、暗黒の微笑

レオナルド・ダ・ヴィンチは、綺羅星の如く輝く巨匠たちがひしめく美術史の中でも特別な存在だ。

なにせ完成された作品が10枚有余しかないのに、巨匠中の巨匠の中でも最高位を占めている。

それだけ一枚一枚の価値が高いという事で、作品当たりの平均値をだしたら断トツという事だろう。

 

ウフィツィ美術館ではボッティチェリもティツィアーノも見た。

ウルビーノのヴィーナスもプリマヴェーラも、文句なしに素晴らしい名画だ。

それでも

ダ・ヴィンチの受胎告知は、見比べると格が違う。

 

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ティツィアーノやボッティチェリは、大画家であっても人であり、作品は極限の才能を持った天才が描いた究極の名画という感じ。

それに対してダ・ヴィンチの絵には、人知を超えた何者が触れたような感触がある。

受胎告知の、見れば見るほどに、これは本当に絵なのだろうか、と思わせる何かとは何だろうか。

 

この本を書店で発見した時、またダ・ヴィンチ本が出たかと思ったのだが、手にとると著者は、ダ・ヴィンチ絵画の専門家でなく、ダ・ヴィンチの残した膨大な草稿の研究者だという!

レオナルド・ダ・ヴィンチを、草稿から読み解く!

斬新な視点であって、今までとは違った角度からダ・ヴィンチが読み解けるとすれば、逃さずにはいられないと、レジ直行の一冊でした。

 

ただ期待が大きすぎたのか、読みだしてすぐガッカリする。

文章がくだけ過ぎ、軽薄な調子で語られるのに、違和感がある。

一般の人に読みやすく配慮したとの事だが、一般人でもわざわざレオナルド・ダ・ヴィンチの本を読もうという人なら、軽薄調の書き方より格調を欲しがるのではないか。

 

軽く楽しみたいなら、他にいくらでも本は溢れるほどにある。

さらに当時はダ・ヴィンチといえど無学な職人扱いとしていて、その上から目線の書き方が、ダ・ヴィンチ信者としては気に障る。

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拙著@電子書籍
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