haruku666のblog

晴薫という名前でやっていた、雨の日の日曜日は・・・というブログの後継です。 教養書の備忘録、小説、エッセイ、ノンフィクションの読後記録。 映画、スポーツ観戦の感想が主でしたが、最近は安室奈美恵を神と崇拝し、萌え系アニメも愛好しています。 718ケイマンGT4でサーキットも走ります。

2016年11月

株式会社カラー10周年記念展に行って来ました@500円で冊子付、3点の映像作品に感動、ヱヴァ熱盛り上がってしまった

ラフォーレ原宿で開催されていたスタジオカラーの10周年記念展に行って来ました。

東京での展示は終ってしまいましたが、素晴らしい展覧会でした。
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まず入場料が500円!

これに今回、場内で公開されている掌編アニメの原作になった安野モヨコの作品が掲載されている小冊子が付く。

 

場内に入ると沢山の原画が展示されているのですが、写真撮影までOKという太っ腹。IMG_1485

混み合ってはいるけど、許容範囲だったし、入場まで待たないで済むし、いう事ないですね。

このサービス精神、他のアニメ企画展も見習って欲しいです。

あんまり厳しい条件だと、行く気しなくなる。IMG_1492

ゴジラや巨神兵の展示もありましたが、なんと言っても感動的だったのは3点の映像作品で、

1)宇多田ヒカルの桜流し

ヱヴァQバージョンだったんですが、会場で間近で観ると、その心動かされるパワー、甚だしく、改めて、これほどの名曲だったのかというね。

この時点ですっかり夢中にさせられました。

 

2)おおきなカブ

安野モヨコ原作のアニメで、庵野さんとスタジオカラーの歩みをユーモラスに描いています。

ま、ユーモラスにでも描かないと、実際の深刻さに押し潰されそうだった実状には、驚くのみ。

庵野、スマナカッタ。

てっきりサボっているばかりと俺は誤解していた。

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寒灯 西村賢太@西村賢太は山田洋次で北町貫多は寅さん

寒灯・腐泥の果実 (新潮文庫)
西村 賢太
新潮社
2013-11-28

相変わらず、最低な男が最低な事をする話ですが、読み始めると終いまで読んでしまいます。

前の記事にも書いたのですが、結局、西村賢太って文章が巧いんです。

 

驚くべきは登場人物から、話の展開までが同じなのに読んでしまう事です。

出だしは明るく朗らかな日常なのに、やがて不吉な暗雲が垂れ込めるや(貫多が不機嫌になる)、嵐になる(貫多が怒鳴る、場合によっては秋恵を殴る)

 

もう読んでる方は、先刻承知で、出だしが明るくても、すぐに波乱が訪れるぞ、っと思い、雲行きが怪しくなると、キタキタと不安とも期待ともつかぬ心持ちになり、最後の爆発を見届けることになる。

 

読み出す前から、展開が読めるダメ男の話。

このパターン、どこで憶えがあると思ったんですが、男はつらいよと同じ構図ですよね。

人情味のある寅次郎と卑小な根性悪の貫多を一緒にするなって話もありますが、寅さんだって身内にいたら大変だよね。

 

短編集なんですが、具体的には

「陰雲晴れぬ」

秋恵イジメがメインでなく、思わぬ敵に、強気になれるのは、弱い相手だけということが露わになる展開は新鮮で、どこまでも矮小な男なんだな、と思い切り呆れられて、不思議なカタルシスがありました。

「肩先に花の香りを残す人」

ラスト、捻りの効いた幕切れは、短編の技法として評価出来ます。

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トランプ相場で何を買うか@インフレ連動債、リート、株式、商品が各々出した数字

【下記記事はラブライブサンシャインとアニメ艦これ好きが書いたモノなので、信用したら負け。いうまでもなく投資投機は自己責任ね】

 

トランプ大統領誕生で、世界経済への見通しは激変。

新たなシナリオに沿った投資方針はどうあるべきでしょう。

 

トランプの政策は財政支出によるインフラ投資と大幅減税。

中銀による金融緩和一辺倒の世界へ財政を出す、ということです。

 

そうなるとまず最初に思いつくのはインフレ連動債。

一番手堅く間違いなく上がるでしょう。

それならただ今沸騰中の株はどうか?

銅を中心に上がりだした商品はどうか?

金利上昇を嫌気してサエナイREITは止めとくべきなのか?

ということですが、とりあえず数字を出してみました。

 

銘柄を細かくやっていくとキリがないので、インフレ連動債は、バークレイズの世界物価連動国債インデックスに連動するi-mizuho先進国インフレ連動債インデックスで見てみます。

この銘柄、総資産が少ないのが不安だけど、手数料無料だし、中核資産にするつもりもないし、だいたい今回はパフォーマンスを比べるだけなので一応見ると、大統領選のあった119日からの金曜日までの上げ幅は

10838円から11694円へと7.8%の上昇。

ただコレ、外貨建てなんで、円の下落分、6.9%位は下駄履いてます。

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劇場版艦これ@圧巻の戦闘シーンなど私の評価を、展開を割らずにご紹介

制作が発表されてからずっと楽しみにしていた劇場版艦これ。

いよいよ本日ロードショ―ということで観て来ました。

 

以下、未見の方に配慮したつもりで紹介しますが、内容をまったく知りたくない、という人はご覧になってからお読みください。

 

1)行くべきか、何故、オジサンがいないのか

興味があるなら当然行くべきです。

戦闘シーンだけでも見る価値あります。

しかしなんでこの手の映画、オジサンが少ないのでしょう。

今日なんて、中学生みたいな子ばっかりで、劇場販売のクリアファイル、二枚欲しいけど、電車賃がなくなる、なんて悩んでいる。

大人の私は当然、両方買いましたが、オジサンたちも行って下さい。file_set_a

(ちなみに先日のラブライブサンシャインのローソンキャンペーンでは、高校生たちがどのキャラにするか悩む中、割って入って全種類揃えたのは私です。なんか中高生と同じ領分で張り合ってます)

今回、劇場版を前に、アニメを観かえしたんですが、オモシロイよ、艦これ。

全体の構成が、ちょっとギクシャクしているけどね。

オジサンたちよ。

なんでガルパンばっかりなの?

萌えアニメ全般に目覚めよ!(布教)

 

2)圧巻の戦闘シーン

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ミシン2/カサコ 嶽本野ばら@ロートレアモン、マルドロールの歌だったのね

ミシン2 カサコ
嶽本 野ばら
小学館
2004-07-01

星のアリスさま、があまりに酷い出来だったので、この本も読むの止めようかと思ったんですが、ミシンの続編なんで手に取りました。

 

読み出して驚いたのは、この本の題名にしてヒロイン二人の名前が、ロートレアモンのマルドロールの歌、

「解剖台の上での、ミシンと雨傘との偶発的な出会い」

から取られていたって事です。

だからナンダ?って話なんですが、ミシンは美心とされていたけど、一般にミシンと言えば縫製器機だよね。

なんて変な名前付けたんだろうって思っていたんだけど、カサコは傘子で、まさにそのまま、この小説は二人の少女の出会いと純愛の物語。

解剖台の上でのミシンと傘の話なのでした。

 

印象的だった言葉は、神様は人類に怒り、言葉が通じないようにした、というのは一般に災厄と捉えられているけど、ホントに他人の気持ちが分かってしまったら、人は耐えられない、という件ですね。

ミシンの純粋さ故に持たざる得なかった過激な行動を納得させる一文でした。

 

二人が属するバンド、死怒靡瀉酢(シドビシャス)の演奏のシーンは、私が陥っている聖安室奈美恵様症候群が出てしまって、ライブ観戦時だけでなく、小説を読んでいても症状が出るのねと驚きました。

 

聖安室奈美恵様症候群とは、他のミュージシャンのライブを観ている時、安室様に比べ、なんと未熟なのか?品位に欠けるのかと思ってしまい、口直しにBD再生機に入れっぱなしになっている安室様のライブを二、三曲観てしまう症状です。

小説を読んでいて、幾らミシンが凄い、凄いと描かれても、いやいや現実の安室の方が凄いから、と反射的に感じてしまう。

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不連続殺人事件 坂口安吾@日本ミステリー黎明期の巨星は、未だ輝くか?

不連続殺人事件 (角川文庫)
坂口 安吾
角川書店
2006-10

どんな分野であれ、それが歩み出した時期に、大きな光を放った存在は、歴史と共に伝説になるモノです。

日本プロ野球なら沢村栄治とかね?

メジャーリーグならベーブ・ルースとか、ボクシングならシュガー・レイ・ロビンソンとかね。

 

この作品は、日本ミステリーの黎明期に、文豪、坂口安吾が残した歴史的名作とされる一品です。

果たしてそれは、今の読者にとって読む価値はあるのか?

ベーブ・ルースや沢村栄治を現代に召喚したらどの位の選手になるのか?

シュガー・レイ・ロビンソンは今やっても強いのか、という事ですが、結論から言いますと、やはりトリックは素晴らしいです。

ただこのトリック、これ以降の小説、映画で翻案されて使われまくっているからな。

でもこれほど見事に、この手を使った作品がないのも事実なので、やっぱり元祖は大したモノだ、ということですね。

 

残念なのは、「不連続殺人事件」というオドロオドロシイ題名と、坂口安吾著という事からイメージするには、文章がクダケすぎていて、妖艶な凄味に欠ける事。

今でこそミステリーといえばある種のステイタスと共に語られるモノですが、この時代なら探偵小説、ってノリだったんでしょうね。

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日光サーキットで事故@危ない事をする人がいない社会になると

日光サーキットで不運な事故があったようですが、またまたテレビのワイド―ショーとかで事故の様子とかやっているんでしょうか?

私はその手の番組、一切観ないんで、分からないんですが、テレビ番組的には、ドリフトなんて派手でオイシイ絵柄になりそうです。

モータースポーツは危険なのか、なんて言われれば、危なくない訳がない。

 

大谷投手が165キロ出した!なんて騒ぎになってますが、富士SWなら165キロ出ないクルマを探す方が難しい。(軽自動車位?でも軽ならショートサーキットが楽しいよね。)

富士のストレート、パワーのあるクルマなら、265キロ位で第一コーナーに向かって突っこんで行く訳で、大谷投手の最高速プラス100キロだもんね。

 

それがボールじゃなく、自分自身の身体を、シートベルトで縛り付けて1トン以上の鉄の固まりと走らせている訳で、なんかあったら危なくない訳がない。

 

でもそれを承知でみんなやっているんで、仕方がないです。

古代ローマの戦車競走じゃないんだから、奴隷になってサーキットを無理矢理走らせられている人はいない。

ちょっと考えれば分かるんですが、どんな娯楽でも活動的なのはみんな危ないんです。

山に行けば滑落、遭難、山の事故。

海や川でも水の事故。

冬山なんてモチロン、釣りをやっていたら流されたとか各種マリンスポーツまで、毎年、沢山の犠牲者が出ています。

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最も危険な運転を避けるには@ポルシェレーシングエクスペリエンスには前泊して参加しました

先日のポルシェレーシングエクスペリエンスには前泊して参加しました。

オマエの家から富士SWに前泊とかナメテんの、と言われそうですが、イベントが一日掛かりだったんで、帰りの高速で居眠り運転するのが怖かったのです。

 

私は免許を取ってウン十年。

人身はモチロン、物損事故もないのですが、二度ほど非常に危ない事がありまして、両方とも居眠りでした。

一度は勤め先から実家に帰る途中で居眠り。

代車の軽に乗っていたんですが、歩道の縁石にタイヤを蹴られ、もう一度は遠方よりのドライブ中、対向車のクラクションに起こされた居眠りでした。

共に長距離、疲労の挙句という共通要因があり、つくづく疲れは怖いです。

 

警察はスピード違反ばかり捕まえますが、ホントに危ないのは、酒酔いとか居眠りとか、意識喪失系だよね。

スピードに関しては、どの位出すという点で自分の判断の余地があります。

酒に関しては、ともかく飲まないこと、と自分で決められる。

これで解決ですが、疲労となると、自分の都合が通じない場合が多い。

誰だって疲れた上で運転なんてしたくないし、まして居眠りなんてしたくない。

それでも疲れれば、ふと意識が遠のく事、ないとは言えず、それが高速だったら、大きな事故になりかねないですね。

 

今回のイベントは、朝早くからBライ講習があり、それに出ることが、その後のレーシングコース走行の条件であり、となると、万一にも遅刻は出来ず、高速なら途中、突発的な事故渋滞とか考えざる得ず、早出になり、帰りは夕方過ぎとなると相当疲れていると考えて間違いない。

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Miniクロスオーバー、フィアット500ツインエアに試乗する@ポルシェがブツケられて118iを見なおす

買うまで散々迷ったあげく買った当時はこんなに評価していたのに、三か月で飽きてしまった118i

今度はSUVに乗りたいと思っているんですが、

1)近場しか乗らない。

2)妻は運転が苦手。

3)私も不精なので、取り回しが面倒な大きなクルマは嫌、

という事で狙いは小さなSUV

流れならBMWX1なんですがiDriveがともかく気に入らないので、行かない。

 

そんなクルマ、そうそうないよねえ、とボンヤリしていたら、iPhoneMiniのクロスオーバーの広告が入っていて、なるほどとさっそく休日にディーラーへ。(この記事に書いた顛末は、10月半ばの話です)

 

Miniってなんか可愛らしさアピールがあざとい感じで、選択肢から完全に外れていたんだよね。

ディーラーで、展示車に乗り込むと、まずその居心地の良さに感動。

中に座っているだけで、良い気持ちになれる。

なんかとんでもなく良い処にいる感じ満々。

驚くべき事に、それは後席に座っても同じで、

「ああ、もうずっとここにいたい。むしろここで暮らしたい」という気持ちにすらなる。

ミニブランド、恐るべし・・・

どんなマジック使っているんだか知らないけど、伊達に高い値段付けしてないです。

この時点では、なんで春にミニを考えなかったのかと後悔したのですが、試乗用のディーゼル車が目の前に現れると、やっぱりちょっと気になるエンジン音。

乗りだしてもトルクはあれどBMW1に比べると荒い感触のエンジンには萌えない。

エンジンのフィールが好きで、年間2000キロしか乗らない私にはディーゼルは合わないですね。

回さなくなりそうで、ゆっくり走るようになるのは、良いかな・・・

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星のアリスさま 嶽本野ばら@ファン、辞めようかな、と思うような酷い出来

乙女の感性を伝道するカリスマ、嶽本野ばらさん。

私は下妻物語に爆笑させられ、下妻物語完のミステリー度合に驚かされ、ミシンに究極の恋を見て、それいぬの美意識に惚れ込んで、すっかりお気に入りの作家だったのですが、この作品は酷い出来です。

星のアリスさま
嶽本野ばら
国書刊行会
2014-06-30



表紙の絵柄に惹かれて手に取って、中を見れば、主人公の名前が星野アリス。

これはどんなに素敵な物語なんだろうと期待して読み始めたのですが、冒頭3pで失望しました。

主人公は小さな星に住んでいるという、これは不思議の国のアリスと星の王子様をフィーチャーした物語なんですが、とても真面目に書いているとは思えません。

プロの作家ですから、出来の良くない作品を出さざる得ない事もあるのでしょうが、人に売る商品なんですから、少なくとも真面目に書くのは礼儀でしょう。

 

ワープ航法で旅に出ては、「なにもかも皆なつかしい」というセリフが挿入され、イスカンダリウムという貴重とされる資源に、毛沢の東という共産主義の星とか、まったくオモシロくなかったですし、なにより冒頭数ページの下品ネタは許し難い。

どんな事が嫌だったのかと書くのも嫌だ。

 

嶽本野ばらの本を手に取る時、私が期待するのは、汚れのない、どこまでも清らかな世界です。

 

汚れ仕事は西村賢太にでもまかせておけば良いのです。

というか、自分の領域ではない場所で戦っても、勝ち目はないよ。


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