2014年10月

今朝から大きく報じられているニュースだ。

「生レバー危険性認識か 京都の焼き肉店、30分回収ルール」
「『裏メニュー』 生レバー提供 容疑で焼き肉店経営者ら逮捕」

京都の焼き肉店で生レバーを出してたんだそうな。客からの要望が多すぎ、違法なことは分かっていたが、安全に配慮して、30分で皿を下げるなど、気をつけたりしながら、あくまで「裏メニュー」として出していたとのこと。

いや、もうね…どこから突っ込んでいいのか迷うが、僕は「普通の人」が感じていることをそのまま書きたい。

何故か新聞やテレビではそのまんま報じられており、怒りの声や素朴な疑問を投げかけない報道が続いているのだが、方向、完全に間違ってるだろ。キャスターの連中も、もっとはっきりと本音を言えよ、と言いたくなる。

2012年、生レバーを禁止した…

あの時の民主党政権がアホだっただけだって。

なんで言わない?みんなそう思ってんのに。
「裏メニュー」?
アホか、と。
僕は取材の関係で、47都道府県すべてで宿泊した経験がある。一番少ない石川県(←石川県は事件などが少なかったのです)でも2回宿泊している。日本全国回って、色んなところでいろんなものを食べてきたが…

裏メニューなんざ、常識だろ。

山口や北九州の皆さん、フグの裏メニュー、逮捕らしいっすよ?気をつけてね。アホ警察たちがヒマなのをいい事に、こんなくだらない逮捕とかやってますから、巻き込まれないようにしててね。

警察の皆さん、皆さんがとても普段頑張ってくださってるのは重々分かった上で、あえて言う。逮捕する人間、他に山ほどいるだろ。何、弱いところからやっちゃってんの?カッコ悪い。




時計の針を2011年に巻き戻す。時は民主党政権。しかも末期。支持率もご存じの通りで、政権はテレビや新聞で報じられたことに対して、不必要に敏感になり、何か報道があったらとにかく対処、、とにかく対処というムードが漂う時期だった。ま、政権末期にはよくある話だ。

そんな中、ある焼き肉店でユッケを食べた人が食中毒で死亡。
こりゃ、危険です!と。
いや、もともと生肉は危険なんです!と。
テレビは頑張って視聴率稼ぎのために煽るだけ煽りまくった。

僕のブログを見てくださってる方や本を読んでくださってる方はもう知ってるだろうが、テレビは視聴率を稼ぐために煽ってんです。新聞は部数を稼ぐために煽ってんです。たいして危険じゃなくても、怖いBGMかけながらやってんのは商売だからやってるだけであって、ニュースでやってる事、そのまんま信じないでください。
なのにテレビをそのまんま信じてそのまんま反応したのが、あの時の政権です。

2011年の死亡例は、確かに悲しい出来ことだったことは言うまでもない。だが、僕は以前にも「日本の『海の規制』」についても同じことを言ったのだが…取り締まるべきは…その「問題となった焼き肉店一店舗」であって、なんで日本全国、ちゃんとした安全を配慮してメニューとして出してた店まであおりを喰らわなきゃいけないんだって話。

日本の行政の規制はとかくこういう「雑(ざつ)」なものが多い。

以前、「テレビがつまらなくなった理由」ってことを考察する中で、日本はギュウギュウに堅苦しくなっているのではないか?と書いた。その理由として、「トップダウンで『雑』な線引きをして、『あれやめろ、これやめろ』と言うことに満足して、規制ばっかり作ってる」と指摘したのだが、その中で例として出したのがその「海の規制」の事例だった。

ある海では、前年に悲しい事件などが起こっていた。治安なども悪くなっていた。

そこで、その海では「酒はダメ」「音楽もダメ」。様々なものをダメダメにしまくったところ、客が6分の1にまで減少した。海の家の経営者などが悲鳴を上げている話を書いた所…

何もわかってないバカたちが
「このアナウンサーは死亡事件の事も知らないのか!」
「治安のいい方がいいに決まってるじゃないか!」
と頭スッカラカンの意見を書いて来ていたが、んな事件くらい知っとるわ、というツッコミは置いといて、要は、

事件には「その事件に対しての対処」をすべきなのだ。

酒もたばこも音楽も全部やめることは、他の「真面目に楽しんで迷惑などかけていないお客さん」の「自由を奪っている行為」以外何物でもない。そこが全然わかっていない。その細かく丁寧な努力を手抜きして、単に「全部やめろ!」となったので客にドン引きされただけだ。要は規制のかけ方が…会議室の中で適当にやってしまってるので「雑」なのだ。

2011年の焼き肉店の死亡例に関しては、その焼き肉店を取り締まればいいだけの話だ。そもそも、日本の歴史上、何人の人間がユッケを食べてきてるのか?そもそも問題が起きるまでの間、多くの焼き肉店は「生の肉」に対してとても丁寧に扱ってきていたのだ。本当にみんな努力して気をつけてきていたのだ。
もちろん、消費者だって「生肉」はみんな気をつけながら食べている。それらは自己責任の上で、許される自由な行動の範囲のはずだ。法で規制する話じゃない。全部辞めりゃあいい話じゃないだろう、と思う。そのまま「生だから」って理由で「寿司」でも規制して「安全ですね~」ってほざいてみるか?かりそめの安全神話に満足してみるか?いつかやりそうで怖い。日本だと。



「日本の中で『ある一店舗だけ』が適当な管理をしていて、食中毒が起きましたよ」って話と…
「法で規制して、今まで真面目に出してた『全ての店で全部レバーはやめろ』!」って話は…

全然違う。なんでテレビや新聞はそこまで突っ込まない?なんでキャスターはそれを言えないのか?大人しい意見しか言えない腰抜けキャスターを見ていると、なんだか悲しくなる。今、「タブーなし」を掲げるTOKYO MX(9チャンネル)でキャスターをやってるからだろうか?本音を言っていないテレビが最近、哀れに見えてくるようになってきた。

法を犯しました。

これはダメ。なので、今回の逮捕も、いったん「全部を理解しない!」とは言わないけれど、その元になってる法律がそもそも間違ってんです。あの民主党政権が作った規制自体が的を射ていないんです。

と、言うか個人ブログなので全部はっきり書くが、現在も日本中で「裏メニュー」くらいある。フグも然り、ユッケも然り。そこらじゅうの焼き肉屋さんで、今でも頼めば「ユッケ」くらい出てくる。その焼き肉屋さん、全部逮捕する気かよ、と問いたくなる。警察のみんな。そこまであなた方、暇じゃないはずだが?



京都府警に告ぐ。

即刻、その逮捕した焼き肉店の店主を釈放すべきだ。

見せしめのつもりかもしれないが、恐らくあなた方の逮捕は世間的にはあまり理解されにくいのではないかと思う。違法な行為とはいえ、世間は「悪質かどうか」で判断すると思う。報道を見ても、店主が「お客様の声に懸命にこたえようとしていた」姿勢がうかがい知れる。悪質性はないと思う。

即刻釈放して、その上で、その店に署のみんなでその店に行ってみたらどうだろう?そして「裏メニュー」を頼んで食してみてはどうだろうか?今の日本で、どれだけ素晴らしいものが食べられなくなっているか?理解できるのではないかと思う。


トピックニュースさんで取り上げられていたが、おなじみのマツコ・デラックスさんが宮沢大臣のSMバー問題で気炎を上げている。

マツコ・デラックス、国会議員のSM趣味は問題ないと力説

相変わらず見事な意見だ。完全にマツコさんの言っていることが正しい。他のテレビでこういう意見が全く出ていないことが悲しい。「5時に夢中」が「今、一番面白い番組」と方々で言われている訳が分かる。

小渕優子さんの後をついで経済産業大臣に就任した宮沢さん。あの宮澤喜一元総理の甥っこさんだ。しかし就任早々に
「スキャンダルが発覚した!」
と報じられた。広島にあるSMバーに行ったときのお金1万8000円ほどを政治資金として(名目は「交際費」)報告していたのだ。(本人は『事務所スタッフが行ったときのもの』と説明)

もう、マスコミ、大喜び。

「辞任ドミノの再現か!」
「ネギ大臣からSM大臣へ!」

気持ちは分かる。気持ちは。さすがにそこまでカマトトぶる気はない。しかもちょっと面白い。が、面白がっててもダメだ。自分もやってたので、自戒の念を込めて、心から言いたい。はっきり言ってこんな揚げ足取りばっかやってたら、本当に日本はまずい方向にしか行かないと思う。そろそろいい加減にすべきだ。大臣がコロコロ変わりましたって言っても、喜ぶのは視聴率が取れるマスコミだけだ。日本のためには何の役にも立たない。

…繰り返すが…確かに僕も昔、先頭に立ってやってたことだ…。本当に心から反省してるから言ってる事だ。

宮沢大臣のSMバー支出問題は、結論から言うと「ただのミス」でしかない。
しかも金額もたった1万8000円だ。もちろん、これは修正申告すべきであり、このミスは叱られるべきだ。しかし、政治家、毎年毎年、いったい何枚の領収書を整理し、まとめなければいけないのか、という観点から考えると、逆に、この1枚しかツッコミどころのなかった宮沢さんは、やはり基本的には真面目に政治活動に取り組んできた方の人と、僕は判断する。

と言うよりも、マスコミのこの「SM」という言葉に対しての余りにもキャッチ-な取り上げ方に反論をせざるを得ない。

なんか悪いか?SMが?

僕はこの手の趣味は確かに全くない。へー変わった趣味してんなーくらいにしか思わない。でも、日本人の持つ、「異なるものを徹底的に差別する」この目線は、本当に気持ち悪くてかなわない。

生まれつき、A地区で生まれました、で差別。「やーいやーい、A地区しゅっしーん!」
生まれつき、背が低かったです、で差別。「やーいやーい、チビー!」
生まれつき、胸が小さかった、で差別。「やーい、ひんにゅ~!」
生まれつき、心が女だったから、で差別「気持ちわりー、おかま~!」

いい加減にしないか?日本人?
本気でおかしいぞ?

世界的に、これは心の底から言うが、マジで恥ずかしすぎる文化だ。髪の毛の薄い人に対して「ハーゲ、ハーゲ」と言うのも、もうそろそろやめにした方がいい。2020年、世界中から人を呼ぶんだろ?頭の薄い外人さんに、指でも指しながらそう言ってバカにする気か?FacebookやTwitterで即時、世界に広まるんだぞ?日本人はこんなクズだって。

今、僕は自分の番組にカルーセル麻紀さんにレギュラーで出演していただいている。
カルーセルさんはご存じの通り、生まれつき心が女だった。30歳を過ぎて、性転換をするまで、本当につらくて大変だったそうだ。カルーセルさんが明るくて、トークスキルも見事で…差別され、蔑視されながらも前向きにやってきたから、日本でも彼女と同じような悩みを持つ人たちが差別されることが減ってきた。やっと世界から遅ればせながら、心と生物としての性別にギャップがある人が受け入れられ始めた。今の「オネェブーム」ってやつだ。

だが、そもそもそういう人たち、なんか悪い事でもしたのか?人間、悪いことをした時に責められるべきだ。生まれつきのものでバカにするなんて、人としてあまりにも下品で軽蔑されるべき行為だ。

SMだって、そういう趣味で生まれてきた人がいるんだろ?で、そういう人達にとっちゃ、そういうバーがとっても楽しい場所なんだろ?誰にも迷惑かけてないじゃん。

なんかおかしいか?違法なお店でも何でもないのにさ。あんまりバカにした報道をするなよ。ただの職業差別だろ、んなもん。

今、世界では「差別」は本当に恥ずかしいことだとされている。人間は元々多様で、いろんな価値観、色んな宗教、色んな趣味や意見があっていい。そんな当たり前のことがいまだに理解されていないのが日本だ。人の色んな趣味や価値観を理解し合い受け入れるのは、先進諸国として当たり前の義務だ。

まとめると、宮沢大臣がSMバーの支出を計上していたのは「すぐに訂正すればいいだけのミス」でしかない。年間数千万円を使う政治家の、その中の1万8000円だろ?しかも、SMバーの領収書だってんだから、どう考えても、単純ミスだ。そんなもん、真面目に計上してる訳がない。


もう、何度も何度も言ってる事だが、政治家は「政策」を責められるべきだ。宮沢さんの「これからの政策」がグズグズなら、その時、僕もこのブログで徹底的に糾弾する。でも、宮沢さんは代役として、急に大臣になったばかりだ。面白半分に視聴率の道具にすべきじゃない。

まずは、経産大臣としてどんなものか、しっかりと見極めるべきだ。叩きのめす必要があるなら、その後にすべきだと思う。

小渕さん、松島さんの流れを受けて、考えなしに「第1次安倍内閣の辞任ドミノの再現か!?」とかアホなことを書いてるメディア記事が見受けられるが、んな訳ないだろ。一応当時、政治ニュースを伝え続けていた人間としてちょっとだけ解説させて欲しい。

2006年・7年。

小泉大人気政権の後を継いだ安倍内閣は信じられないほどの高い支持率とともに、最初、かなり期待を背負った内閣として誕生した。もう今から7年も前の話だ。
閣僚を安倍さんと交流の深い人間で固めたことから「お友達内閣」と揶揄されることもあったが、最初はそこまででもなかった。しかし、松岡さんの辺りから雲行きが怪しくなり始める。

覚えてるかなぁ…。僕はさすがに忘れられないけれど、「ナントカ還元水」って言ったら皆さんも思い出すだろうか…?

そこからの流れはヒサン、の一言だった。

農水相だけじゃなく、とにかく、次々と大臣が辞任に追い込まれていった。60%以上あった支持率は危険水域といわれる30%を割り込み、20%台前半にまで落ち込んだ。

その時の状況を僕たちマスコミは「辞任ドミノ」と騒いでみた。次々と大臣が倒れていく様を表現した訳だが、あの時、何があったのか?そのポイントを丁寧に整理する必要がある。あの時の状況を整理しておくと、ポイントは3点だ。

1、当時の安倍さん側は実は…本当に「お友達を集めて」内閣を作っていた。これはびっくりだが、本当にあの「お友達内閣」という言葉は言い得て妙だったのだ。なので、はっきり言って隙だらけだった。ろくに身体検査をされていないだけではなく、軽はずみな失言をする人物も平気で入閣させてしまっていた。

2、追及する民主党側はトップの小沢さんをはじめ、「野党の追及」という行為に慣れ始めた議員たちだった。要は、どうやって攻撃すればいいのか、こなれはじめていた。何より、小沢さんがいる以上、選挙は安心して任せていられた。若手の民主党議員たちは…言い方は悪いが、自民党の「揚げ足取り」に集中して精を出せばよかったのだった。

3、国民は国民で自民党一党独裁に飽き始めていたし、何より小泉さんの政権で、いい所は沢山あったものの、格差がかなり拡大してしまい、低所得者層の可処分所得(←実際に使えるお金)がどんどん減っていってた。なので、自民党に対するフラストレーションがたまりまくってた。「新しい可能性」にかけてみるのも悪くない、そう感じ始めていた。

などの条件が重なっていたのだ。かいつまんで言うと、安倍さんはあの時、「失点してはまずい状況」だったのだ。

で、だ。

今の状況をしっかり考えて欲しいが、どう転んだら、

「ウチワの追求、マジで見事っすね~!やっぱし民主党っすよ!」

と言って、あの追求を見て今の民主党に投票するバカがいるんだ?あの3年間で何が起きたよ?さすがにまだ忘れてないだろ。まだ。
まず、民主党に今必要なことはあの体たらくだった3年間を真剣に分析して反省して、新しい民主党の方針をちゃんんと打ち出すことだ。何がダメだったんだ?何を治したんだ?そんなもんもろくに提示しないで…やってる事はウチワ追及ですか?週刊新潮さんの乗っかり追求ですか?
今の民主党がやってるのは、2006年7年ごろに単に逆戻りしただけだ。単なるイチャモン野党なら共産党の皆さんの方がよっぽどいい。追及も上手い。民主党はもう「新しい可能性」ではないのだ。そこがまるでわかっていないのが残念すぎるところだ。


…念のために、一応フォローしとくが…


確かに、僕の周りにも「ウチワなんてどーでもいい!」と怒ってらっしゃる人が少なくないが、気持ちは分かる。気持ちは分かるのだが、公選法というのは、けっこう真剣にみんなが守ってる法律で、グレーゾーンの部分も含めて、バカバカしく見えるかもしれないが、永田町で生きる皆さんにとってはあのウチワの話はそこまで「どーでもいい」と言えるほどの話でもなかったりする。
他の議員ならいいのだが、一応、松島さんは法務大臣だし。僕も個人的にはあの追求はされても仕方なかったレベルかな、とも思ってる。もう一言言っとくと、松島さんに関して言えば、答弁が絶望的に下手過ぎる。後々に何か問題を起こす可能性を考えて、このタイミングでの辞任(←こう報じられてますが、あれは更迭です。簡単に言うとクビだと思っててください)は適切だったと感じてる。ただ、一点言えるのは、あのウチワ問題の追及って、国民には超伝わりにくい話だってことだ。僕は世間で言われてるほどは「どうでもいい追求」とは思っていない。


話を戻すが、民主党は、今回の追求によって2人の大臣を辞任に追い込んだ、と喜んでいるのかも知れないが、僕は今回、自民党にも民主党にもダメージになったのではないかと推察している。
マスメディアにとっては久しぶりに数字の取れる政治ニュース。毎日朝から晩までストーカーみたいに政治家に張り付いてる記者のみんなにとってもアドレナリンの出る展開ではあると思うが、僕は

絶対に辞任ドミノにはならない

と断言するし、仮になったとしても、安倍さんは躊躇することなく、一気に解散に持ち込めばいいだけの話だ。「国民の信を問う!」なんつって。それでおしまいだ。また自民党が圧勝しておしまいだ。今の状態で自民党は確実に負けないと見る。
繰り返しになるが、日本には自民党以外の選択肢が、今のところ本当にない。多くの方はそう感じているというのが僕の見方だ。マスコミとしては「辞任ドミノの再来かぁ!!ひゃっほう!」と騒ぎ立てたくなる気持ちは分からんでもないが、

政治は視聴率稼ぎのための道具じゃない。

あんまり変な煽り方をするのは空気を読んでなさすぎなのでやめた方がいいと思う。今の国民のリアルな生活レベルをもっと感じ取った方がいいと思う。ウチワ揉めやってる場合じゃなくなってきてるので。

残念だが…小渕さんは月曜日か火曜日に辞意を表明すると思われる。
で、だ。
本当に一体裏で何があったんだって話だが、これは、複数の政治家や永田町関係者にメールなどで話を聞いたところ、
「なんで長谷川さんが分からないかな~(笑)」
と笑われた。悪かったな。どうせ、現場から離れて4年たってるよ。けっ。

大体の裏事情が分かって、あぁ、そういう事か、とブロゴスの他の記事を読んでたら、昔、一緒に飲んだ井戸まさえさんがすでにブログで書いてるし→こちら

一応、ブログ越しに突っ込ませていただくが、井戸さん…使ってる写真、サギです、マジで。照明、当てすぎじゃないすか?パッと見、分かんなかったんですが。



ええと、月曜か火曜日に、小渕さん自身が説明するとは思うが、想像するに、完全に正直には話せないはずなので、小渕さんの問題、裏に何があったか、ちょっと先に解説しとこうと思う。結論から言うと、ハッキリ言って誰でもやってる程度の話だ。特に昔の自民党議員さんたちは。

整理しとくと、小渕さん、毎年、お父さんの恵三さん(←元総理のね)の時代から、地元の人を1000人以上招待して、明治座での公演会をしていた訳だ。地元の支援者たちにとってはきっと楽しかったろう。みんなでワイワイ、しかも、あのランクの政治家となると、これがまたけっこうな大物芸能人もツモってこられるので、きっとお得感満載だったろう。

問題は公職選挙法の221条。

政治家は有権者に対して「利益」になることをしちゃいかんのはご存じの通り。選挙が公平に行えなくなるから。地元の有権者たちに、なんらかの利益になることをした場合、選挙法違反で怒られることになる。これを「利益供与」と言って、小渕さんが疑われてるうちの一つがこれだ。

小渕さん側が明治座に支払った金額が数千万円。
でも、小渕さんが参加者から集めてたお金は数百万円。

おいおい、この差額は何なのよ?って。利益供与ですかって。まぁそうやって責められてる訳だ。それに対して小渕優子さん自身、
「なんでこうなっているのか、私にも分からない」
と答えてる。なんでそんなことになったのか…。

想像するに、小渕さんの事務所、きっと世代交代か何かして、若い会計担当が記載しちゃったんだろう。それだけの話だ。何があったかを説明する。
要は「動員」の結果だ。
ほんと、この程度がすぐに分からなくなってる自分に情けなくなったが、反省は後回し。


昔は政治家って「先生!」「先生!」っつって、尊敬を集めてたし、なんだか人がたくさん集まってた。でも、時代は移って、最近はそこまで田舎に行っても政治家が集客力がなくなってきているのだ。
なので、明治座での公演のように、芸能人で人集めをするのだが…
ここで大変なのが事務所の人たちだ。

「先生、あなたの魅力があんまりないので、今年も人が集まんなかったっス!」

と正直に言える日本人はなかなかいない。NOと言える日本人はまだ少ないのだ。結果、たいして人も集まんないのに

「先生の講演は毎年、満員ですね~~~(揉み手、揉み手)」

と言いながらヨイショするためにも…「動員」をかける。これは確かに政治用語だと思う。ま、皆さんに分かるようにハッキリ言っちゃうと「サクラ」だ。
日頃からよくしてくれている支援者に対して「無料のチケット」を渡す。
「タダですから来て下さい」作戦
だ。支援者も
「まぁタダでこんな公演が見られるのなら…」
みたいな感じでわりと来てくれるようになる。そして、

会場は一応、満員となる。

「センセイ」方はご満悦となる。事務所のみんなはホッと一息。こうして永田町には、また空気の読めないKYな裸の王様集団が形成されていくのだが、こんなもん、永田町では当たり前の光景だったりする。

僕も取材に行って、政治家の講演の様子などを撮影しようとすると…
「ちょっとだけ待っててもらえますか?人数が集まっていなくて…」
と、止められる。よく見ると、会場、スッカスカ。なんなんだ?いつまで待てばいいんだよ?と待ってると、次々にタクシーがやってくる。そして、人が集まってくる。要は「動員」してるのだ。こうして

私の候補者はこんなに人気あるんですよ~

こんなに人が集まるんですよ~

アピールをする。特にこの傾向は自民党の昔の事務所に強い。野党軍団はあんまりこういう事をしないケースが多い。ま、僕らマスコミも、サクラが集まるまで待ったげるんだけどね。可哀想だし。何回こういう経験をしたか。ある政治家の街頭演説、3カ所回ったけど、3カ所とも、人であふれてたが、3カ所とも同じ人たちしかいないケース、あったな~(苦笑)…少なくとも、熱狂的に手を振ってる前の方の人たちはみんな同じ人たちだったりしてたな~(笑)。あのテレビの映像、正直いってしまえば「やらせ」だ。




で、だ。話を戻すが、小渕さんの裏側に何があったかって話だが…繰り返すが、明治座は1000人の客が入らなければ、貸し切りできない会場なんだそうだ。
そして、客からは1万2000円の会費を集めてた訳だ。
で、収支報告書には…2010年のデータとかだと、372万8000円しか計算されてない訳でしょ?要は、金を払ってまで集まった人って…

300人ちょっとだったって訳。1000人以上の会場で。

それだと、会場がスッカスカで、小渕家のお嬢さんが可哀想でしょ?なんだか自信失っちゃうわけだ。だって、お父様の時代には客はパンパンに入ってるって信じてる訳だから。なので、サクラを入れるだけ入れて、小渕家の大切な大切なお嬢ちゃまには
「いや~今年も沢山の人が集まりましたね~さすがの人気ですね~」
なんて報告してたって訳。これがズレの正体。でも、まさかサクラだらけなんて知らされていない、なーんも知らん小渕優子さん。真正直に委員会で答えてたのが木曜日と金曜日の映像って訳だ。

「なんでこういう報告になっているか分からないです」
「知らない、で済む話ではないと思っております」

多分、委員会で小渕優子さんから出てきた言葉、全部正直な本当の気持ちのはず。もちろん、僕の個人ブログなので、今の話は僕の想像だってことにしといて欲しい。99,99%確実にあってると思うけど。

と、言うか、個人ブログなので、思いっきりぶっちゃけようと思うのだが、こんなもん、はっきり言って政治記者のみんなは全部知ってる話だし、そもそも永田町じゃ当たり前程度の話だ。

「利益供与」

なんてものは永田町ではそもそも横行している。マスメディアだってみんな知ってる。上記した例で言えば、サクラをタクシーで動員するのだって、そのタクシー代は言うまでもなく利益供与にあたる。ただでタクシー出してもらって政治家の講演を聞けるんだから。細かいことを言えば日本の政治活動なんて、実際はアウトだらけなのだ。でも、んなもん、僕らマスメディアも黙認してる。キリないし。利益供与が全部ダメって言いはじめたら、日本の政治の歴史は根本から崩れちまう。

皆さんの周りにも無駄な道路、あるでしょ?工事、やってるでしょ?
あれ、要は「自民党の権力者に投票しなさいね」って。「投票すれば仕事を与えるぞ」ってやってる訳だ。そうやって、国民の予算を使って、利益をバラまいて、選挙で有利にし続けた。

こうやって、世界でも例を見ない「一党独裁政権」の国が育ってきたわけだ(その結果、道路だらけで借金だらけになったけど)。

やってる事は完全な「利益供与」なのだが、政治家の大センセイたちは声を荒げてこう言ってきたのだ。
「ニッポンの発展のために、高速道路が必要なのであります!」
裏を返せば、単に、その工事を発注しなければ、その工事関係者からの票が集まらなくなり、その工事業者からの政治献金(←聞こえはいいけど、合法な感じのワイロ)を集められないってだけの話だ。

でも、日本の政治はそうやって動いてきた。それを選択してきたのは他でもない国民だ。そんな裏側の話くらい、みんなだってとっくの昔に知ってるはずだ。

なんで無駄と思える箱モノが多いのか
なんで無駄な薬を出しまくるお医者さんが儲かるシステムが横行しているのか?
なんでごく一部の大メディアだけが電波利権を独占できるのか?

自民党を押さえておけば、全部守ってくれるからだ。そんな感じで、やりたい放題癒着してきた日本の一部上層部の既得権益軍団は、もう、どうしようもないくらいの力を持ってしまってる。そして、国民の生活にはそこまでの急なひずみは起こらないので、国民もそれをちゃんと支持してきたのが日本のもう一つの真実の姿だ。

責めてる民主党も民主党で、なにカマトトぶってんのって話だ。あなた方の2009年の大うそマニフェスト、利益供与大全集でしょうが。よく言うよってね。




…ちょっと話が大きくなってずれたが、小渕さんの話に戻すと、普通の慣れた会計責任者だったら、うまく帳尻を合わせるはずなのだが、今回の小渕さんの政治資金収支報告書には、ビックリするくらい真正直に、「正確な数字」が書き込まれていた。んなもん書いたら、突っ込まれるに決まってる。しかも、上記したような正確な説明をしちゃうと、利益供与になっちまう。利益供与になったら、議員辞職だ。しかも、数年間、選挙にも出られない。

なので、冒頭にも書いたが、小渕さんはそこは上手くごまかせるように月曜か火曜に説明するはずだ。で、マスコミもそこまで追求しないだろう。と、言うか、政治記者のみんなはとっくの昔に何があったかくらい知ってる。政治記者のみんなの取材力と知識は本当にすごい。この程度、みんな分かってる。その上で、自分たちも追及しきっていないという後ろめたさもあるので、そこまでの大きな話にしないだろう。

早めにエボラ狂想曲に移るはずだ。と、言うか僕ならそうする。

ハッキリ言って、小渕さんがこんな形でつまずいたのはもったいなくてしょうがないが、まだ40歳。経験と思って乗り越えて欲しい。あと、小渕さんや小渕さんの事務所の会計責任者たちには…

このままでいて欲しい。

これからは僕らみたいな古い感覚の人間は駆逐されていくべきだ。僕自身、この予想があってたなら単なる「利益供与」に当たる訳だが、んなもん、みんなやってんじゃん、くらいにしか捉えていない。こんな人間はダメだと思う。これからはネットの普及によってごまかしのきく世の中じゃなくなってくと思う。器用じゃなくてもいいから正直な政治家が増えて欲しいと願う。
今回は勉強不足すぎだったわけだが、でも、ごまかして、器用に、上手くウソをつく政治家にはなって欲しくない。汚れた答弁だけをして、権力に胡坐をかく脂ぎった老害ジジイどもと同じになってほしくない。

「なんでこんなことになっているのか、私にも分からないです」

と答えた小渕優子さんの言葉に、ウソはなかったと見る。今回は一度辞任して出直し、いつの日か永田町を新しく変えてくれる人になって欲しい、と、そう願いたい。

小渕優子さんが今日の経済産業委員会で、自身の問題について話した。話した…と言うか、民主党の近藤議員の追求に答える形で説明した。

まず、昨日の段階の話を振り返っておきたい。

週刊新潮さんが報じたスクープ。他にもいくつかあるので、興味のある方はネットを検索するか新潮を買って読んでいただきたいのだが、僕の昨日のブログで指摘したのは、とにかく、支援者たちを明治座の公演に呼んだのだが…その収支報告書の記載がおかしいって話だ。

実際にかかった金額よりも、かなり安い金額しか支援者たちから集めていない、と書かれていたのだ。

これは「利益供与」の可能性が否定できない事。もし、利益供与であれば、けっこうシャレにならない話で、展開次第では、小渕さんが議席を失いかねない可能性すらあるほどの話である、と書いた。



だが、今日の話で少し変わってきた。



小渕優子さんの今日の説明では…支援者たちからはちゃんと一人一人から1万2000円は集めていたらしい。夕方のスーパーニュースでは実際にFNNの取材陣が支援者に話を聞き、「私も1万2000円払っていた」という証言も放送していた。

こうなると、また別の話になってくる。

もちろん、最悪の展開というか、小渕さんがバッジを奪われて…という展開にはならない可能性が出てきたが、それであっても、まだ状況は苦しいことに変わらない。
安藤優子キャスターが詳しく解説してくれていたが、明治座は最低人数、1000人で貸しきれるという。確かに新潮さんを読んでも、支援者たちは1000人以上集まっていたようだ。(なんでも毎年恒例のイベントなのだそう)
と、言う事は…小渕優子さんは(仮に1000人ちょうどだったと仮定すると)、一度の明治座の公演で支援者たちから

1000(人)×1万2000円=1200万円の収入

があったこととなる。しかし、新潮さんの記事によれば、実際に2010年分の政治資金収支報告書では、収入の項目に「観劇会」として

372万8000円

しか記載していないというのだ。ここで2通りのケースが考えられる。

【ケース1】
小渕さんの言ったことがウソで、実際に記載通りの372万円しかもらっていなかった場合=これは昨日書いた通りだ。いくらなんでも、1200万円かかる所を、支援者たちから372万円しか集めていなかったのであれば、利益供与を疑われてもしょうがない。これは結構厳しい。小渕さん自身が大臣だけでなく、議員辞職の可能性すら否定できなくなる。

【ケース2】
小渕さんの言ってることが本当で、実際に1200万円集めていたケース=小渕優子さんの事務所には1200万円の収入があったにもかかわらず、収支報告書に372万円しか記載していなかったのであれば、それは事務所による「所得隠し」であり、税金が正しく支払われていないだけでなく、「裏金作り」とみられてもしょうがない行為となる。このケース2の場合、さらに2通りのパターンに分かれる。



【ケース2 aパターン】
小渕さんが主導し、収支報告書にウソの記載をさせていたケース=これはケース1と変わらず、小渕さん、アウトだ。少なくとも、大臣は辞任だろう。が、今までの幾つものケースと照らし合わせても、議員辞職って所まではいかないと考えるのが妥当か。なので、小渕優子さんは大臣を辞任し、安倍内閣の支持率は一定数下がる、と言ったところか。

【ケース2 bパターン】
小渕さんが全く知らない所で、事務所の人間達がこっそり裏金を作っていたケース=この場合、事務所の責任者と会計担当者が…最悪、逮捕される可能性が出て来る(そこまで行くか分からないが…)。このケースに関しては僕もそこまで詳しく分からないが、額面通りの政治資金規正法違反(虚偽記載)か、もしくは公正証書原本不実記載が適用されるのかと想像される。この辺りは弁護士ドットコムではないので詳しくまでは分からないのが不甲斐ない。
問題の小渕さんだが…こちらもさすがに…大臣辞任まではやむを得ないかも知れない…。これに関しては、主導していない以上、小渕さんだけが悪いとも言えないので少々可哀想だが、政治家には責任がある。彼女の政治姿勢を考えても、自ら大臣は辞めるか。




と、言う訳で、残念だが僕は今回…小渕さんは大臣を辞任に追い込まれてしまう公算が高いと見る。彼女の事を当選時から見てきた人間としてはとても残念だが、ここまで来るともうしょうがない流れのはずだ。
僕の書いた昨日のエントリーに対して、
「あんな女、親の七光りの女だ!」
「何がいいのか分かりません」
というご指摘があったが、上手く伝わるか分からないが…彼女は言葉に気持ちが乗っている人だ、という印象を持っている。

逆に言うと、政治家の言葉って、ベテランになればなるほど、とにかく、ウソばっかだ。気持ちのこもっていない、聞いててあきれ返りそうになる返答を平気な顔でする人間が多すぎる。でも、小渕優子さんや小泉進次郎さんの言葉には、ウソがあまりないと僕は感じていた。親の七光り、という気持ちは分かるが、この二人は、僕は自民党の中ではしっかりとした「本物の政治家」と思っているし、応援している。

僕は政治家は正直であるべきだ、と考えている。小渕優子さんは今日も、聞いていて冷や冷やするような返答を真正直にしているが、同時にこれこそ小渕さん、という答弁を繰り返している。

知らぬ
存ぜぬ
忘れました

で片づける議員の多い中、小渕さんははっきりと今日も

「知らなかったですむ話ではないと思っております」

と答えていた。相変わらず正直すぎる、というか、小渕さんらしい返答だ。少しだけ、声が震えていたのが気にかかるが、どうか、応援してくれている支援者のためにも、毅然とした態度を取り、この問題、逃げずに向き合ってほしい。

もし興味のある方はこちらを見てみて頂きたい。ニコ生は本当にすごいと思う。プレミアム登録をすれば、いつでも映像が引き出てくる。今日のこの小渕さんの答弁を聞けば、僕が言ってる意味が少しは伝わるはずだ。

う~む…。
確かにエボラは怖いし、報じる意義はあると思う。そこは別に否定しない。
だが、現在、日本で一番厳しい局面を迎え、重大なニュースは、間違いなく小渕優子さんのニュースではないかと思う。



政治の現場を取材してきた人間としては、僕はまだまだキャリアは浅い。政治の現場のエキスパートたる諸先輩方は20年30年と、平気で永田町を駆け回ってきている。僕は所詮8年か9年しか取材できてない。だが、そんな僕にも、この小渕さんのニュースの重大さはさすがに分かる。これは正直言ってけっこうなピンチだ。

僕はこのブログでも何度も書いてきているが、民主党政権後の第2次安倍政権を支持している。苦しい中、よく舞い戻ってきたと思うし、小泉さんの後を継いだ第1次安倍内閣の時よりもずっと冷静で、安定感があると思っていた。
女性閣僚を5人登用したことも賛成だ。確かに批判も多々あるだろうが、こうやって少し強引に人事を動かさないと、何も変わっていかないという事情もあるはずだ。そんな女性閣僚の中でも、

最も総理に近い女性 小渕優子さん。

ほんと、スタイルのいい人でね。テレビで見てると分からないだろうが、背が高くて顔がとても小さい。遠目に見ていると、20代の頃など、まるでモデルさんのようだった。ただ、そんな外見以上に素晴らしいのが、彼女の持つ品格…と言えばいいのか…オーラ…と言えばいいのか…。僕の主観でしかないが、自民党の中でもトップクラスの優秀な政治家の一人だと、少なくとも僕は感じていた。

なのでもちろん、彼女には「日本初の女性総理」になってほしいと心から願っていた。いや、今でも願っている。

だが、今年に入ってから、ライバル紙の文春さんにやられっぱなしだった週刊新潮さんが、今週、ついにブチかました。しかも特大級のやつを。

「小渕優子経産相のデタラメすぎる『政治資金』」

今週発売の新潮さんのこの記事、皆さん、読んだだろうか?確かに細かいこともそこそこ書いてある。親族の経営しているブティックでの買い物など、基本的にアウトなことはいくつか書いてある。
だが、あんまりこんなこと言っちゃいけないが、一つを除いては、ごまかしのきく範囲の事だ。いや、本当にこんな意識じゃいけないのだが、そうは言ってもみんなやってる程度の事だ。

だが、この記事の核心部分である「有権者を招いて、かなり安い金額で明治座の公演を見させていたようだ」というものに関しては…正直言ってかなりヤバい、と言わざるを得ない。

記事を読んでいない方のために簡単に言っておくと、小渕優子さんの支援者の方々がいる訳だ。後援会ってやつだ。その支援者たちを毎年、明治座にご招待していたとのこと。まず、ここまでは何の問題もない。しかし…小渕優子さんの事務所が明治座に

支払った金額は2011年までの2年間で1688万円。
そして、みんなから集めていたお金は…372万円。
差額の1300万円近く、どうしたのって話だ。



政治にある程度明るい人は、もう分かる事だが…繰り返す。正直言って…かなりヤバい事態だ。

これは公選法の中でも最も有名なうちの一つ、221条の案件だ。公職選挙法って言う、選挙におけるルールを決めた法律があって、これがまた、とんでもなく細かく、厳しい。読んでて頭が痛くなるレベルのものだが、そんな難解の公選法の中でも、比較的分かりやすく、子供でも理解できるもっとも有名な条項の一つが221条だ。

公職選挙法221条

要は、買収とかするなよ!ってやつ。

これは、本気で絶対にダメなのだ。カネをばらまいて、「次の選挙、投票してくださいね~」なんてことがまかり通ったら、金持ってる奴しか当選しなくなる。つまり…この記事がもし本当で、この差額の1000万円近くを小渕さんの政治団体が肩代わりしていたとなった場合…

大臣辞任じゃ済まない可能性がある。いや、ホントだ。

過去に何件かは例がある。
大臣が、とかそういう話じゃなくて、「議員辞職」の陰すらちらつく。バッジを外さなきゃ収まらない可能性があるって話なのだ。遅かれ早かれ、どこかから突き上げられる。このままでいくと、裁判になる可能性すらある。そして…

最悪の場合、小渕さんは今後数年間、選挙に出られなくなる可能性すらある。



エボラは分かる。エボラは僕も怖い。
だが、次期総理大臣有力候補の一人と言われ、安倍改造内閣の目玉である女性閣僚の一人、しかも女性初の経産大臣が、大臣辞任を通り越して、議員辞職の可能性まで追い詰められてる。

僕、どう考えても、今トップで扱うべきニュースはこの小渕さんの話だとしか思えない。

応援をしてきたうちの一人として、今は固唾を飲んで小渕さん本人の口からどのような説明がなされるかを見守っている。今後のニュースに注目したい。






久しぶりにおしゃべりについて書きます。と、言うか日本語についてです。

今さら僕が「正しい日本語」についてどーのこーの言うとか、かなりブラックジョークですが、一応は勉強してきたものとして。たまに書き込みで来るんですけど…

「『違和感を感じる』は正確な日本語じゃないんじゃないか!アナウンサーのクセに!」

これはですね、承認してません。この書き込みしてる人が恥ずかしい思いをするだけだからです。



勘違いをされてる方、少なくないんですが、上記した勘違いには2通りの誤解があるようです。

1、「違和感」は「覚える」ものではないのか?

違います。「違和感」とは「感覚」のことを指します。「なんか変だな~」と「感じる」のです。少し細かく分析してしまうと、「和」という漢字は「平和」にも見て取れるように、「穏やかであること」、「トラブルなどがない状態」を表す漢字です。聖徳太子が「和をもって尊しとなせ(わをもってたっとしとなせ)」と言ったのは有名ですね。はい。この「和の状態」と「違う」「感覚」だから「違和感」です。要は

なんだかしっくりこないよね~

って感覚ですね。そう「感じている」ので「違和感」は「感じる」が正確な表現です。覚えてどうするのってね。何を暗記してんだかって話です。もちろん、間違ったまま市民権を得た表現と言うのは日本語には沢山あります。これに通じるのは

「的を得る(まとをえる)」

という表現ですね。的は「射る」ものです。的を「もらって」も重たいだけです。でも、少なくない日本人が「的を得た表現ですね~」とか言っちゃってるんですけど、誤解です。「的を射た表現」が正しい日本語です。

2、「2重表現」ではないか?

はい、このご指摘も完全な間違いです。
「2重表現」ってのはですね、「消防車の車」とか「夕日の太陽が…」って表現です。要は「かぶっちゃってる表現ですね。「消防車」ってのはその段階で
「火事などを消火に行く『車』」
って言う意味があります。なので、「消防車の車」って言っちゃうと、「火事などを消火に行く車の車」って言ってるのと同じになっちゃうんです。

これを「2重表現」と言います。

で、「違和感を感じる」が2重表現ではないか、というご指摘ですが、一応これは違います。
「違和感」とは「感覚」のことを指します。2重表現とは「意味の重複」の時に使われる指摘なんです。「違和感」は名詞。「感じる」は動詞。先ほど、「違和感とは「なんだかしっくりこないよね~」と言う意味です、と書きましたが、それで言うと、「違和感を感じる」とは

「なんだかしっくりこないよね~と感じる」

と言ってる訳です。普通でしょ?これは2重表現ではないんです。




中には「アナウンサーのクセに正しい日本語を知らないのか」とか書き込みをしてくる人、いたんですけど、どうか安心してください。僕、一応はそこそこ日本語の勉強してきてますから。一応、高校生からやってきてますので、「日本語アクセント辞典」とかあったりするんですけど、そのほぼ全ページを暗記した人間なんて、そんなに多くないと思います。

確かに、僕はいわゆる「間違った日本語」を使う時があります。「『普通に』使ってます」みたいにね。でも、実はそれって、けっこう考えたうえであえて使ってたりします。勉強した上で、あえて、そこの部分にワンポイントだけ「正確ではない」日本語を入れ込むことで文章のメリハリをつけてみたりしてたりします。

改行とかも、意外とこだわってたりするので、分かる人はそんな視点でもブログを楽しんでみてください。





ちなみに、先々週の僕のメルマガで清原さんの「パチンコ営業」を「チンコ営業」と記したのは、ただの誤字です。ホント、失礼しました。誤字は一向に減りません。何故でしょうか(涙)。

ハンドルネーム「いわさん」から、前回のブログ(→「ノーベル賞のニュースに狂喜する報道に感じる違和感 」 )に対してこんな質問が来ていました。


Q,長谷川さんは、日本が、日本企業が、どのように変わる事で、優秀な人が日本を捨てなくなると考えていますか?何が足りていないのか、何を変えなければならないのか、長谷川さんの考えを聞きたいです


このご質問に対する返答は、そもそも2002年当時の様々な議論をしっかりと検証すれば、見い出せる話だったりしますが、改めて。
今回の中村教授のノーベル賞受賞に対し、この結果を見て、なおもグダグダ言ってるアホが少なくないんですが、その代表例がこんな意見なんですが・・

「あの裁判は(←2002年の東京地裁の判決)間違ってる!そんなことを言ったら、会社の金でギャンブルをして、もうかった金を社員が全額持ってってもいいってのかぁ!!」

こういうバカってほっときゃいいんですが、一応、2002年の判決の時の話をもう少し詳しくしときますね。もちろんあの時も、会社側としてはいろんな言い分があったのです。

・中村教授には(世間的に常識的に)十分な報酬を支払ってる、とか
・中村教授の研究のためには会社側も十分なリスクを負っている、とか

今もネット上で少し出てるご意見なんですけど、んな程度の意見、2002年に出尽くしてるんです。あの時の論戦は今はなかなかネット上にも出ていないだろうけれど(もしくは出ててもごく一部の意見だろうけれど)、そういう人、中村教授側の意見をしっかりとみるか、当時の判決文、ちゃんと見て勉強してほしいんですよね。

まず、こういうご意見の人って「前提」が間違えてるんだけれど、多くの日本人が思考停止して完全に勘違いしていることの中に
「労働者は会社に雇っていただいている」
っていう致命的なカンチガイをしている人が少なくないんですよね。労働基準法をちゃんと勉強してほしいんだけれど、労働者と会社の関係性ってのはですね、

・会社は「来てくれ」と頼む。で、労働(労働力)の対価となる「報酬(賃金)」を支払う
・労働者はその会社で「働きたい」という意思を示す。で、賃金の対価として「労働(労働力)」を提供する

これだけです。いや!ほんとに。

ここを間違ってる日本人、多いんだけれど、ちゃんと法律、読みましょう。会社が上で、労働者が下じゃないんです。「会社」側と「労働者」側はイーブンのパートナーなんです。ただのギブandテイクの関係なんです。

2001年に訴訟を起こした段階でですね、中村教授の研究と、このノーベル賞を後に取る歴史的な実績によって、中村教授が所属していた会社は1200億円もの純利益を手にしているんです。

1200億円以上よ(←あくまで当時で)!??投資額、わずか数億円で。

ところが中村教授は、会社が研究に対して様々な資金援助をしてくれたことなどもあり、200億円しか請求しなかったんです。
それは,中村教授は金のために裁判をやってたというよりは、後々の日本社会に、後々の若き研究者のために嫌われ役を買って出ただけの側面が強かったので、その金額で十分としたのです。ところが、裁判所が出した結論は、

「会社と労働者の関係はイーブンである」

という、あくまで労働基準法にのっとった普通の判断だったので、

「中村教授の研究結果は604億円の価値(←会社と利益は折半)があります」

と明言したのです。あの裁判の結果が2002年、そこそこ大きなニュースになったのは…あの時代に

「労働者と会社は上下の関係ではない!」

としっかり提示した画期的な名判決だったからなのです。

今なら分かるでしょ?「社畜」という言葉も皆さん、けっこう知ってますよね。会社の奴隷。そう。日本の企業ってバカ丸出しで、本当に「会社が労働者を雇ってやってるんだぁ!」と勘違いしてるハナクソみたいな経営者が少なくないんです。
完全な勘違いです。上下関係なんてものはありません。逆に言うなら、文句あるなら雇わなきゃいいんだし、研究をやりたいって言われても金を出さなきゃいいんだから。雇ってる段階で、経営者の責任でしょ。研究費用出した段階で、彼にかけたんだから。乗ったんだから。文句言うなら、社長さん、自分で青色ダイオード、作ってみろよって話。本来は彼を雇えたことに超感謝してラッキーだと思うべき話なんです。



これはですね、アメリカや海外ではあまりにも当たり前の価値観です。

もちろん、悪い面もあります。アメリカなどでは、イーブンすぎるので、経営者側が「こいつはもういらない!」となったら即時、解雇できます(もちろん、好き放題じゃないけれど)。そのハードルは日本と比べるとあまりにもゆるいものとなっており、リストラはアメリカ社会では日常的に行われています。これは

そんな会社を選んだ労働者が悪い

という自己責任の国ならではの文化となります。

ちなみに、アメリカ企業では企業に対し十分な利益をもたらした社員には、何も言わなくても十分すぎる対価が支払われます。対価を支払う企業もあるし、どちらかというと、多いのはストックオプションの方と聞いています。要は…会社の株をあげるんですよね。これはめちゃ分かりやすいし明確な報酬と言えます。
会社に貢献した。会社の株価が上がりましたってなった段階で、実績を残した従業員はその株を売ればいいわけです。それは時として数十億の利益を生むときもあります。こうして、アメリカでは

実績を作って50歳までにリタイアし、フロリダにコンドミニアムを購入して遊んで暮らします♪

ってセレブが沢山います。その人たちを見ているので、あぁ、自分たちももっと頑張ろう!って、才能のある人たちはもっともっと、と頑張っているのです。そうして一部の天才たちのけん引力によって、会社が成長し、社会が潤っていきます。でも、日本と違ってこういう実績を残した人が辞めた後も延々…

「僕を育ててくださったのは会社でありぃ…」

なんて卑屈なことを繰り返し言う事はまずありません。言うまでもなく「自分の才能と実績」なので、「自分を誇り」に思っているのです。むしろ
「自分を雇えた会社はラッキーだったよね」
くらいの感覚です。そして胸を張って遊びまくって暮らしています。僕がニューヨークに住んだのは、駐在の2年間と自分で行った半年間、合計2年半ですが、周囲にはそんなアメリカ人がごろごろ住んでいる地域にいたので、目から鱗が落ちる思いを何度も経験しました。こういう事をいうと、すぐに

アメリカがすべていい?
日本がすべてダメ?ってことかよ!

って言ってくる面倒くさい人がいるんですが、いえいえ、そんなことはないです。日本は世界最高に「いい国」ですよ?日本は総合的には最高に「いい国」です。でも、それは

「みんな一緒に手をつないで」
「仲良しこよしで歩きましょうね~」

って言ってるから「ぬるま湯」であり、「だらけ切った生活が出来る」から「いい国」と感じるんです。略して言ってますけどね、要は…

「都合の『いい国』」

なんです。だらけたい人にとって。なので、日本社会には基本的に尖がった「天才」は邪魔なんです。天才って尖がりすぎてて仲よしこよしは出来ない人たちだから。

ゼロから1を作る。時代を動かす。

その観点から見ると、トーマス・エジソンを生み、ライト兄弟を生み、ベル博士を生み、ヘンリー・フォードを生み、最近で言えば、グーグルもヤフーもYouTubeもFacebookもアップルも…

全部アメリカ発でしょ?上のはごく一例よ?全部アメリカ発でしょ?

これが中村教授の言う「自由のある国、アメリカ」の揺るぐことのない「結果」なのです。日本は「改良」は上手いけどね。

日本が本気で経済を回復させたい、日本が本気で復活したい!と思っているのなら、子供の数がこんなに減ってるんだから「新しいものを生み出す」ことが大事なんです。でも、その才能は残念ながら日本には合わないんです。村社会が根付いてしまっているので。どちらかというと、上にヘーコラいいながらゴマばかりすってる能無しのアホが住みやすい国ではあります。
でも、今回の中村教授のノーベル賞受賞は、日本の未来のために会社のあり方を学べる、いい機会だと、僕は思うですよね。

もし会社が「ごく一部の天才たち」を手にしたら、彼らに対してはしっかりとリスペクトをして、彼らが会社にもたらした利益は折半するってことを徹底した方がいいと思うんです。時代を動かすレベルの人たちは「特別な」人たちなんだから、ちゃんと遊びまくってセレブな生活を送れるようにしてあげる。だってそれだけ、多くの人たちを幸せにしてるんだから。そうすれば、

「僕は会社の飼い犬(家畜)じゃないんだ」

という事に気付ける。自分を誇りに思える。子供たちを育てるためにも、必死で頑張ろうと努力できる。だって、頑張った分、給料が上がるんだから。半分は会社に取られるけど。でも、自分も潤う。
そうすれば、会社全体にはやる気と活気が出てきます。

これからの日本の会社にはそれがスタンダードになるべきだ、と僕は思います。


今年のノーベル物理学賞を「日本人の研究者」3人が受賞した、と報じている。

テレビや新聞では相変わらずの
「日本人が!」
「日本人としての受賞が!!」
と、長々と嬉々とした番組編成が行われている。

もちろん喜ばしいことだし、素晴らしいニュース。

この放送で良いと思うし、全て悪いとも思わないのだが、以前、錦織圭選手のアメリカでの快挙の時に書いたブログと同じ内容をもう一度ここで書きたいと思う(「錦織選手報道に感じる違和感」)。

3人の受賞者のうちの一人。中村修二博士。

彼は日本のメディアが「日本人としての受賞で!」と騒ぎ立てている中、平然と一人、アメリカはカリフォルニアで淡々とインタビューに答えている。もちろん、英語で。

中村裁判。
青色発光ダイオード裁判。

2001年、日本でも当時少し話題になった裁判だ。本当に大きく話題になったのは2002年9月の事であり、このニュースが伝えられた時、多くの日本人はまだ

「中村は変わり者だ」
「日本の企業には日本の企業の倫理とルールがある!」
「実は勤務態度も悪かったらしいぞ!」

と寝ぼけたことをぬかすコメンテーターも少なくなかった。
2001年。中村修二氏は所属していた企業に対し訴訟を行った。いわゆる「中村裁判」だ。
青色発光ダイオードの発明は「100年に一度くらいしかないレベルの発明」と主張。あまりに巨額の利益がもたらされたにもかかわらず、中村氏が所属していた会社は、中村氏に対して…

2万円

の特別ボーナスしか出さなかった。後にノーベル賞を取る、この研究成果について、だ。この青色発光ダイオードの発明は、特許出願中にその市場がなんと1兆円規模にまで膨らむあまりにも大きな発明だった。にもかかわらず、

2万円

だった。あまりにもひどすぎる!と訴える中村氏に対して、会社側は
「研究費用をねん出したのは会社である」
「会社の中で行われた研究の発明で得た成果は、会社に権利が帰属されるという契約がある!」
と主張。一般論ではわからなくはない話だが、中村氏の発明は「時代を動かすレベル」の発明だった。2001年当時、少しだけ報じられたそのニュースは、2002年9月、大きく報じられることとなる。

東京地裁が下した判決は「中村氏の貢献は604億円の価値がある!」という驚きの判決。

そもそも中村氏はお金のために裁判をしていたのではなかった。後々の研究者のために、礎になれれば、という思いから、嫌われ役を買って出ていた部分が大きかった。なので、中村氏は

「200億円しか」請求していなかった。

200億しか請求していないにもかかわらず、判決は
「いえいえ、あなたの価値は604億円ですよ」
と言ってのけた。これはとても大きなニュースになった。未来の研究者たちの大きな光になる、と中村氏も喜んだ。

しかし、だ。

会社は不服だった。裁判所の判決にも一切納得せずに、控訴。会社は徹底的に争う姿勢を見せ、裁判は泥沼の様相を呈し始める。

中村氏は

諦めた。

何に諦めたのか?会社か?それはもちろんそうだろう。でも、それだけじゃなかった。当時はテレビもマスコミも、会社側が流すネガティブ情報をそのままコメントするキャスターやコメンテーターも少なくなかった。

中村氏は

日本に呆れてしまった。

中村氏は、わずか6億円という、地裁が認めた600億円から100分の一というあまりにも小さすぎる値段での和解に合意(実際には延滞損害金が発生しているので支払われたのは8億円)。そして…この天才科学者は日本から去っていった。

錦織選手の時にも同じことを書いたが、それが全部悪いとは言わない。悪いとは言わないし、それでもいいのだが…

なんで、マスコミは、中村博士のニュースと共に
「日本人が!」
「ニホンジンの快挙が!!!」
と喜べるんだ?

あの時のブログにも、くだらない僕への批判や悪口を懸命に書いて来た人たちは少なくなかったが、もう一度全く同じことを書きたい。あの時、「素直に喜べ」と書いてきた全ての人にもう一度問う。

わずか13歳で、日本を離れた錦織選手。彼は日本を離れたからあの実力を手に入れた、と僕は指摘した。もちろん「一般の人は喜んでいい」と思う。国籍は日本だし。でも「マスコミはバカ騒ぎしてればいい」のか?サッカーのワールドカップの時と同じように、単に騒げば気が済むのか?その裏側にあるものを全部無視して気持ちいい放送だけをしていていいのか?
中村博士も同じだ。喜んでりゃそれでいいのか?中継繋いで「今のお気持ちは?」でいいのか?

なんで、彼らが日本を捨てたんだ?

日本のシステムが…
日本の教育環境が…
日本的な会社の仕組みが…

天才の力を失わせ、天才の芽を摘み、天才たちのやる気を失わせる仕組みだから…

彼らは日本から出ていったんじゃないのだろうか?
一部の「老害ジジィ」や学校の「先輩」という「単なる年上なだけの人間」たちが、「年功序列」という完全に狂いまくったシステムをかさに、くだらないことを言い続けてくるから、本当に才能のある人間は、出ていくしかないんじゃないだろうか。
会社のシステムもそう。なんで韓国のサムスンやLGがあれだけ急な勢いで勢力を伸ばせたのか…日本の優秀な技術者を引き抜きまくったからだ。裏を返せば、日本の会社は才能があろうがなかろうが、「部下の功績を一部の上司が全部ひとり占めする」システムがありすぎるので、本当に才能のある人間は「自分を正当に認めてくれる国へ」出ていくんじゃないだろうか。

なんでそれを報じないのだろう。マスメディアはもっと日本の会社の「闇」を報じるべきなんじゃないかと、切に思う。

もちろん素晴らしいニュースだ。素晴らしいニュースだから、まずは喜んでもいいとは思う。が、僕は今回のブログでも、喜ぶのと同時に、僕たち日本人は本来は反省すべき点もあるんじゃないか、ともう一度訴える。

何が悪いのか?
何がおかしいのか?

ちなみに多くのアホマスコミが「日本人3人が受賞!」という大バカ報道を繰り返しているが、完全な間違いである、という事をここで指摘しておきたい。
中村博士はすでに「アメリカ国籍を取得」している。正式に日本国籍を放棄はしていないが、しっかりしろよ、大マスコミ、と言いたい。中村博士がどんな思いとともに、日本を捨てたのか、もっと酌んであげるべきだ。

今回のニュースは
「日本人2人と、日本国籍も持つアメリカ人1人」の計3人が受賞したニュース
だと報じるべきだと、少なくとも僕は思っている。

メディアを信用し過ぎない姿勢を身につけましょうね、と書き綴っていたところ、こんな質問が来ました。

「じゃあ、どうやって見分ければいいんですか?」

お気持ちは分かるんですが、基本的にはそれは自分でもつけるものだと思います。僕の場合は大学でメディアリテラシーを専攻していたので、メディアの成り立ちから社会的影響力、アメリカで横行しているメディア戦略などを勉強していたので、ハナから日本のメディアに対してもそういう目で見る癖をつけていました。
なので、テレビも新聞も「最初から信じ過ぎずに一歩引いた目で見る方がずっと役に立つし楽しい」という事を提唱し続けています。僕の本にもその理由や具体的な事例がたくさん書いてあります。
思うに、朝日新聞の誤報に怒ってる人たちって、結局、「依存」してたんだと思います。その「自分の信じていた対象」が実は「大ウソつきだった」と分かっちゃったので、ギャースカ怒ってるんですけれど、多分その本当の正体って、「だまされてたカッコ悪い自分に対するいらだち」なんじゃないかって思います。

だって、冷静に考えれば、朝日、取らなきゃいいだけだし。

で、なんでこんなに簡単に日本人は情報を信じ切っちゃうのかって話なんですが、それは恐らく教育の問題のはずなんですけれど、それはまたおいおい書いていくとして、まずはですね…人から「いい人」って言われてるそこのあなた、

「それっぽい」言動

に気をつけるようにしましょう。これなら明日からできる事ですから。





僕たちアナウンサーの基本訓練の一つで、「5秒まとめ」「15秒まとめ」「1分まとめ」ってのがあるんですけれど、どんな訓練かっていうと、

1、ニュース原稿を下読みするんです。と、言うか新聞記事が多いんですけれど、その日の1面に乗ってたような大き目なニュースの記事を読み込みます。
2、で、その記事内容を皆さんの前に行ってまずは5秒でまとめるんですよね。
3、次に15秒で、その後1分でフリートークをしたり。

神戸市長田区の事件では…

・神戸市で6歳の女の子が誘拐され殺害されました。(←5秒バージョン)
・神戸市長田区で6歳の女の子が誘拐され、殺害される事件がありました。逮捕されたのは近くに住む○○容疑者43歳で、遺体を遺棄した袋の中に入っていた診察券などから身元が判明したという事です(←15秒バージョン)

で、1分バージョンでは、少しだけ自分の意見を入れながら話さないと時間が持ちませんから、今回の事件を受けて
・女の子を持つ父親としてはどう思うのか?とか、
・逮捕された容疑者は知的障害がある、と伝えられたので、刑法39条問題について、とか
何かしらの自分の意見を交えてその事件を紹介する、とかね。





こういう訓練を政治のニュースなどにも活用していくと、「読み解く力」がとてもつくようになります。というか、読み解けないと5秒バージョンも1分バージョンもなかなか出来ないんですよね。皆さんもやってみます?そこそこ難しいですよ?政治のやつとか。政治系の1分バージョンってなかなか知識が必要でね。最近の若いアナウンサー、この訓練、あんまりやってないけど。で、この訓練をやってると気付けることが沢山あります。例えば…

A 分かりやすい言葉を使って話していても…
B 難しい言葉やデータを使って話していても…

実は、言葉のセレクトが違うだけで、意外と大差のない話ってあるんです。これによって皆さん、けっこう気持ちいいほど騙されちゃったりします。特に日本人は。理由としては語彙が多すぎて「言葉の持つ力」に騙されるからなんですけれど、とにかく、「それっぽくしゃべる人」の話に騙されない方がいいと思うですよね。

ライブドアのブロゴスさんに僕のブログを転載するって話になった時にブロゴスの当時の担当の方にも何度も言ったんです。
「僕のブログ、アメブロ的な書き方をするので、合わないと思いますよ」って。
でも、ブロゴスの方も、僕みたいな書き方をする人の意見も欲しいって口説いてくださったので、現在、こんな感じでちょっと雰囲気に合わない書き方をしています。もともとの古くからのブロゴスファンの方には

「なんだ?このふざけた書き方は?」

って思った方もいらっしゃるかもしれないんですけれど、これはあえて、こういう書き方をしているんです。
難しそうな書き方をして、偉そうな言い回しをしていると、人間、それっぽく聞こえちゃうから不思議なんですけれど、例えば…ブロゴスとか見てると原発関連の話とかで

「現在の福島は…!」

とか熱く語ってるブログとかあるんですよね?ものすごい数のデータとか出して。
で、僕、すでに100回近く福島に行ってた人間として言えることがあって、そもそも原発の問題で

「福島は…」

って言ってる人って、そもそも何も分かってないです。断言しときますけど。絶対その人、

福島、行ったことない人です。

ネット叩いて、適当なデータを見つけてきて、上から目線であーだこーだと論じてる自分に酔ってるだけの人です。あのね、これは以前、「スリーマイルの真実」というブログの時にも書いたんですけれど、

福島、めちゃ広いですから。

福島と郡山なんて、もうね、別の県ですよ、あれは。実際にテレビの支局も「郡山支局」ってのが別にあるくらいです。あの広すぎる「福島」をひっくるめて話し始めてる段階で、全然その人、土地勘ないし、分かってないのがまるわかりなんです。これは福島に住んでる人ならみんな分かるはず。で、そんな人に限って

もう福島は人の住める土地じゃないんですよ!

とか知ったかぶりで語ってるんです。
そもそも最低限の現場を取材もせずに、人々の話も聞かずにネット上の情報を表面だけ見て論じてる人の文章って…

ブラジルに一度も行ったことのない人の語る『ブラジル経済の今後について』

という論文と一緒です。お前、知らないだろってね。でも、そういう人に限って偉そうにそれっぽく言うんだって。ホントに。

ブロゴス上にも、いまだにネット叩いて、そこに書かれたことを信じ込んで、なんも知らんまま僕の悪口書いて満足してるバカも何人もいるでしょ。何か言いたいことあれば、僕に話くらい聞きに来ればいいのにね。その人たち、いまだに僕が「会社で問題をおこして辞めさせられた」とか、2ちゃんねるレベルの話を本気で信じてる連中なんだと思うんです。それで勝手に僕を批判する文章を書いて喜んでるんだと思うけれど、こういう人が冤罪事件で被害を拡大させるんだろうね。僕は人様に恥ずかしいと思われるような行動は一度も取っとらんわ。そもそも、「辞めさせられて」なんかいないわ。

話を戻しますが、政治家とかでも「それっぽい話し方」をする人は大勢います。代表的な例が
「遺憾に思います」
ってやつね。
僕も仕事柄、政治家の飲み仲間が何人もいますが、彼らと飲んでいても「遺憾ですよね~」なんて言葉使い、一度も聞いたことありません。カメラの回ってない所だと、ベテラン議員もそんな喋り方しません。
要は「政治家っぽい言葉を使ってる」自分が大好きなだけで、一言で訳しちゃうと「ダメよ~ダメダメ」って言ってるだけです。
「この度の中国の声明に対しては政府として遺憾に思う所存で…」
ってのは要は、
「中国ってば、超やな感じ~」
って言ってるのと、何にも変わらないんです。なのに、日本人は単語とか、しゃべり方とかで、上の言い方だとすっかり信じますし、下の言い方だと「アホだ、こいつは」という偏見で見るんです。




これをやめましょう。




ちゃんと内容を見る癖をつけるんです。
全体的な意味合いをとらえるんです。
そうすれば、「実はたいしたことない」話が日本には蔓延していることが分かってきます。

ね?結局、色々と書いてますけど、今日の僕のブログも、この↑3行だけ読めば十分でしょ?実は文章ってそんな程度のものだったりします。

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