夕刊紙の日刊ゲンダイさんで連載がスタートして、現在抱える連載が6本になってしまい、アップアップしているため、先週はこちらのライブドアブログを1本しか更新できなかった。楽しみにしてくださっている方々には申し訳なく思っているのだが、テレビ出演も重なっており、少しだけご理解を頂きたい。

ただ、今朝発売となった「週刊現代」さんのスクープ記事を見て、思わずコメントを書かずにはいられなくなった。こちらの記事である。

「銀座でバイト」が原因で 「局アナ内定」を取り消された 女子大生が日本テレビを訴えた

こちらの↑ウェブサイトでも簡単な記事紹介が出ているが、本日発売の「週刊現代」さんをぜひ購入して読んでいただきたいのだが、本当に残念なスクープだと言わざるを得ない。また、ある程度、事務所にも所属せずに、大手テレビ局に対しても忌憚なく意見を言う僕のような人間でなければ、この問題に対してはなかなか声を挙げにくいものと思う。なのでハッキリ言うが…

日テレさん、さすがにこれはまずいだろ。多分、早急に対応した方がいいと思う。





内容を簡単に説明しておくと、来年の4月に日テレさんに入社予定だった女子大生さんがいる。しかも採用は「アナウンサー採用」。今でも数百倍と言われる、しかも視聴率1位を独走している日テレさんのアナウンサーに内定をしたのだから、相当に優秀な女の子なのだろう。記事を読むと、大学のミスコンテストにも輝いた経歴を持つらしい。

しかし、そんな女の子が…なんと、日テレさんを相手取って裁判を起こしたのだ。

一人の女子大学生が、大手キー局相手に裁判を起こすなんて、本当に勇気のいったことだと思う。そして、今でもその大きすぎる影響力と将来を思って、不安でいっぱいだろうと思う。

この女子大生は日テレさんで来年入社に向けての訓練(アナウンサー研修)受け始めていた。その中で、昔、3か月ほど(週に1日か2日程)、お母様の知人の紹介を受けたために、銀座の小さなクラブでホステスをした経験があることを人事担当者に打ち明けたという。

最初、人事担当者は「会社として君の事を守る」と言っていたにもかかわらず、その後、「上層部で問題という判断になった」と言われはじめ、何とその後、その女子大生が「日本テレビでアナウンサーとして働きたい」とい思いを伝え続けているにもかかわらず、一方的に

「アナウンサーには高度の清廉性(←清く正しく美しくってことですね)が求められる」

として、内定を破棄してきたというのだ!

「週刊現代」さんはその女子大生の勤めていたクラブも実際に取材。その店内の様子なども写真で紹介しているのだが、一目でまったくいかがわしい店じゃないことが分かる。さすがに、ネット記事を見た段階では、僕も
「いくらなんでも、それはないだろ~、現代さん、飛ばした(大したことない話を大げさに書くこと)んじゃないの?」
と思ったので、さっき、コンビニで「週刊現代」を買ってきたのだが…

本当になんてことのないただのクラブだった。いや、写真見たら驚くレベル。

記事内容をこと細かく僕が書き連ねる訳にもいかないので、詳しい内容は今日発売の「週刊現代」さんを読んでいただくのが一番だと思うのだが…今回の内定取り消しにいたる、細かい経緯を、女子大生の代理人の弁護士さんが明らかにしている。なんとあの夏目三久ちゃんの名前まで出し、
「君や君のの家族が傷つくから」
と言って内定取り消しを迫ってきたらしい。記事の中身が本当だとすると、夏目ちゃんが退社した経緯は「あることないこと書かれて、傷つき、退社という選択肢をした」のだそうだ。

アホか。

夏目ちゃんは「何一つ悪いことをしていないにもかかわらず、不当にひどい扱いを日テレさんにされたから」退社したのだ。少なくとも、僕たちキー局のアナウンサーはみんなそう思っている。
皆さん、もう忘れてるだろうが、かなり昔、週刊誌にくだらない写真が出たのだ。あんなもん、セクハラもいい所の写真だ。しかも今で言えば、ただのリベンジポルノに近い名誉棄損行為に当たる写真である。

そんな写真が出て…何一つ悪くもない夏目ちゃんは…むしろ被害者であるとしか思えない夏目ちゃんは…

あっと言う間に仕事を干され、閑職に追いやられたのだ。もう、昔の話なので書ける話だが、あの時の夏目ちゃんが一体どれほど苦しみ、悲しんだか、同じ職業として良く分かる。
こんな時、会社は守ってくれないのか?
なんで名誉侵害に当たるような行為を週刊誌にされ、家族を傷つけられた挙句、さらに、窓際に追いやられなければいけないのか!
あの当時、僕らキー局のアナウンサーは皆、夏目ちゃんの事を心配し、同時に日テレさんの対応があまりにもアナウンサーに対して冷たいのではないか、と疑問の声が方々であがっていたのだった。

しかし、夏目ちゃんは良かった。

ルックス・品・喋り方…。比類なき実力があったために、日テレさんを退社した後、あのタモリさんの育ての親である、芸能界の重鎮中の重鎮、田辺エージェンシーという事務所に所属することが出来たのだ。社長を務める田辺さんはフジテレビも最も世話になった芸能事務所社長の一人であり、芸能界では人格者として知られる有名な人物だ。

よく、マスコミでバーニング社の周防社長が「芸能界のドン」なんて書き方をする記事も目にするが、もちろん周防社長が大変な実力者であることは相違ない事実なのだが、その周防さんだって、田辺社長に会いに行くときは菓子折りを持っていくことだってあるくらいの人物だ。

夏目ちゃんは元来持っていた実力に加え、その田辺社長の支援を受け、ご存じの通りの見事な復活を遂げる。僕も最近は朝、めざましがおふざけVTRに入っている間、「あさチャン」を見る時間がどんどん増えている。きっと彼女ならこのまま大丈夫だろう。苦しんだ分、これからもどんどん活躍してもらいたい、と切に願う。

話がすっかりそれたが、夏目ちゃんの件でもわかることだが…日テレさん…マスコミとして致命的とも言える、

職業差別があまりにひどくないか?

この記事が本当であり、当該女子大学生とのやり取りが記事の通りであった場合…常識ではこの女子大学生の主張の方が正しいと言わざるを得ない。

銀座のホステスさんは何も汚い存在でも不潔な存在でもない。人にもよるが、彼女たちのトップクラスの方々のトークスキルは、僕たちアナウンサーでも舌を巻くほどのものであり、決して、
「清廉さを欠く」
類のものではない。むしろ、言葉の選び方などは上品な部類であり、特に若いアホなだけの女性アナたちには勉強させたいクラスのものだ。

と、言うか、そもそも週刊誌に名誉侵害とも取れる記事が出た場合、日テレさんが取るべき行動は

社員を守る事なんじゃあないのか?

なんで蓋をしようとする?なんで逃げようとする?「清廉さが求められる」のに、隠し子がいた宮根さんは看板で使い続けるのか?宮根さんのバックに周防社長がいるからそっちは不問?結局、夏目ちゃんも、田辺さんがバックについたから手のひらを返して「バンキシャ!」で使うのか?「清廉さ」が必要なんじゃないのか?

言ってる事とやってる事がグデグデじゃないか。

揺るがない事実を一つ申し上げておくが、日テレさんが内定を出した以上、その女子大学生は他のテレビ局のアナウンサー試験を受けるチャンスを失っている。この子であれば、他の局も受けさえすれば、何社かで受かったはずだが、そのチャンスを失わせている事を忘れてはならない。記事によれば、
「内定取り消しの条件の一つである『虚偽の報告』をした」
というのが今回の内定取り消しの根拠らしいが、バイト歴をすべて書け!とは言われていないはずだと思う。
僕も、昔したバイトの全部なんてフジに報告してない。そもそも、
「ひとつ残らず、数日のものまで、全てのバイト歴を全部言え!」
という一文でもない限り、「虚偽」じゃないだろ?虚偽じゃ。そもそも日テレさん、そんなに「清廉さ」が好きで「銀座のクラブで働く人は清廉じゃない」のであれば、採用条件に最初から書けよ。
「銀座ホステス経験のある人、お断り」って。
それすら書いてないくせに何を言ってるんだか。




結論を書くと、少し、日テレさん、感覚が古すぎるのではないかと思う。
まず、「銀座のホステス」さんを「清廉さを欠く」と女子大学生に対し表現したことに関しては価値観を改めるべきであり、謝罪すべきだ。母親の知人から言われ、断り切れなかったんだろう。アナウンサースキルと関係ないじゃないか。
もちろん、「内定取り消し」という判断は即時撤回すべきだ。世間の理解は到底得られないだろう。

そして、今後についてだが、もし、週刊誌に局に勤めるアナウンサーが傷つくような写真が掲載されたり、名誉を侵害されるような記事が出た場合…

守ってやってほしい、と切に願う。

局に勤めるアナウンサーは局が守ってくれなければ、誰も守ってくれない。局だけしか頼れないのだ。アナウンサーたちは会社の事を愛し、懸命に力になろうと頑張っている。一般社員には分からないだろうが、テレビに出るというのは本当に大変なことだ。好きだからやってるが、尋常じゃない気配りと日常が要求されるのだ。
でも、そんな中、日テレさんのアナウンサーは日テレを、フジのアナウンサーはフジを、健気に、懸命に愛している。縁あって、家族のように一緒に働いているのだ。自分の息子が、娘が、そんな写真や記事が出たらどう思うのか、どうか今後はそんな視点で接してやってほしいと思う。