僕の少子化論についてのブログが、かなりの数の拡散をされていて、皆さんがとても少子化について真剣に考えられていることが分かりました。送られてくるコメントもとても参考になるものも多いし、僕自身勉強になります。

そんな中、少なくない傾向として気づいたことがあります。感覚が間違ってるの、女性の方だね。と、言うか、「女性が今の女性の立ち位置を完全に誤解して」ますよね?すべての女性に声を大にして言いたいんですがね…

「専業主婦や主夫、女がやるもんだ」って勝手に決めつける人、女性に多いよね?勘弁してください。昭和じゃないんだから。

2011年に、厚生労働省が調査した結果があります。家で「専業主夫」をする男は年々急増中。その調査の段階で、全国ですで11万人を超えています(←3年も前に)。
ほかにもある調査会社のデータでは、20代・30代の男性に

「男が専業主夫でも構わない?」というアンケート調査をした結果…

20代の62%が、30代の69%もの男性が…「そう思う」と答えています。女性陣、知ってるの?この常識?

とっくの昔に、僕ら男性陣の中では「常識」となっているこの感覚、これを分かってない女性陣の多さに驚きました。

そこで、「専業主夫」という「仕事」についてちゃんとまとめておきますね。
「家のことは女がやれ」とか勘違いして、偉そうなこと抜かしてるの、棺桶に片足を突っ込んでる老害ジジーどもだけですからね?あいつら、僕ら男性陣も手をこまねいているんです。理解できる頭がないから言っても聞かないし。でも、若い男性陣はもうとっくに新しい価値観を持っているんです。それを理解しておいてください。

「専業主夫」は男がした方が完全に合理的であるという事実

僕自身、哀しいトラブルに巻き込まれたときに、嫁さんが心労がたたって、可哀想にベッドから動けなくなった時があります。その時、ちょうど仕事も全くなかったし…完全に「専業主夫」として働いた時期が2・3か月あります。

朝は5時台に起きて、犬の世話と長男の送り出し。
次男を送り出した後、長女を幼稚園に送っていき、3人の子供の世話をする間隙を縫って、洗濯とアイロンと部屋の掃除を。
お昼ご飯の用意をして、30分ほど一息。そこまでは動き続け。
原稿を少し書いたりして仕事した後、2時50分には幼稚園に長女のお迎え。お友達との約束などを取り付け、次男、長男が帰ってきて、夕食。毎回食べる度に、直後に皿洗い。お風呂に3人の子供を入れ、その間に子供の勉強を見る。9時ごろから子供たちが寝始めるので余裕のある時間なんて、1日に2・3時間あるかどうかです。その時間で原稿とか仕上げてたんだけど…

数か月やって分かりました。これ、男の仕事だわ、って。

あのね、思春期の中学生とか、嫁さんが起こしても起きないんです。「うるせーな」とか言って。でも、僕らが起こしたら一発で起きる。男同士だし。
掃除も、片手で掃除機かけながら、椅子とか、ソファーとか動かすわけ。結構な筋肉が要ります。
買い物もそう。荷物、牛乳とか買ってると結構な重さになります。一つ一つ、男の方が絶対に楽に持てる。
主夫業って、全体的に「単純な筋肉が必要なケースが多い」んです。

対して、会社での仕事ってどうよって話ですが、僕らのテレビの仕事は言うまでもなく、肉体労働を除いて、男性がやっても女性がやっても大して変わらない仕事がほとんどです。外で働くのって、男でも女でもどっちでもいいんです。

それぞれの肉体の特徴を理論的に考えれば、「主夫業」ってのは男性がやった方が合理的ではあるんです。


若い男性陣はとっくに気づいてる

で、そんな当たり前のことに気づき始めたのが男性陣。なんだ?主夫業って選択肢もありじゃんって。で、今激増しているのが「プロ専業主夫」の存在。これ、先月の僕の番組でも特集させてもらったんですが、男性が主夫をすると、すごいですからね?

僕の番組で取材したのが都内に住む「プロ専業主夫」のAさん。奥さんは銀行でバリバリ働いています。
Aさんは朝、起きて朝食の用意。朝はヨーグルトなど、乳製品多めの食事。
「朝はお通じがよくなるように、乳酸菌や食物繊維を増やしますね。女性は便秘気味の方が多いので」とAさん。
駅までは当然、運転手として送ります。その間は…
「質問を多めにします。『今日の予定は?』とか。いくつかの優しい質問をして頭の回転を上げてあげると、仕事に向けていいウォーミングアップになるのです」
奥さんを送り出した後は家のことや子供のことをバッチリやります。Aさんがいるので、奥さんは当然育児休業などをほとんど取らずに職場に復帰しています。なので会社のポジションや信頼は全然変わっていません。
夜、残業を終えて帰ってきた奥様を車で駅まで迎えに行きます。
「帰り道は聞き役に徹します。疲れてたら何も聞かないし、テンションが上がっていた場合、うんうん、とうなづいて聞いてあげることが大事です」
当然、お食事、風呂の準備は整っています。そして、奥さんがぶっ倒れてソファーに寝ころべば、すかさず、マッサージが始まります。ここでも、握力など、筋力がある男性の良さが発揮されます。
奥さんがそのまま寝てしまった場合、抱っこして、ベッドまで連れて行ってあげます。その筋肉も、男性ならではのものです。

Aさんは言います。
「昔は『ヒモ』なんて呼ばれて蔑視されていたけれど、僕はサポートの方が向いてる。完璧にサポートして奥さんにベストコンディションで働いてもらえれば、生活面も給料面も全く問題ないです。恥ずかしいどころか、誇らしい生き方だと思っています」
奥さんはインタビューに対し
「この人なしじゃ生きていけません。本当に結婚してよかったと思っています」
と断言しました。

要はAさん、会社でいえば、秘書室とかに勤めてるタイプな人なわけです。そもそも人と争うというよりはサポートが好きな人。そして、自分のサポートで、奥さんがベストのコンディションを発揮できれば、それをもって幸せだと感じる人なんです。
そして僕ら男性陣は、結構社会でもまれている人が多いから、「やる!」となったら手を抜かない人も多い。僕も主夫業をやってるとき、家の中、ずっとピカピカにしてました。やる以上は手は抜かない。仕事も家のことも同じです。

Aさんの家ではAさんがそこまで完璧にやれるので、何も家賃の高い都心に住む必要がなかった。家は広めでも、比較的安い家賃の物件に住めています。だって、ちゃんと支えてくれるので。経済効率もかなり高まっているのです。
このAさんの生き方は全く恥ずかしいものでも何でもなく、むしろクールで見事な生き方なのです。それを若い男性陣はとっくの昔にわかっていて、なので、上記したような男性の意識調査結果が出ているのです。



分かっていないのは女性の方です。



専業主婦は女性がやるもの?んなもん、むしろ男性陣の意識の中ではとっくの昔に少数派です。自分の周りにいる昭和の時代の感覚の時代遅れの男の言うことをすべての男の基準だと勘違いしないでいただきたいんです。

僕は少子化対策においては、「子供を産む気のない男女」にいくら投資しても効果は薄いと思っているんです。それなら、「家庭が好き」「子供が好き」って夫婦に投下した方が効果はあると思うんですね。使えるお金のパイは限られているんだから。

もう一度同じことを言いますね?

専業主婦であっても主夫であってもかまわないから、子供をもっと欲しい!って言ってる夫婦に金銭的な優遇措置をとることは少子化対策に結構な効果を発揮します。

でも、日本では、「働く女性の妨げになるわぁ!」とヒステリックに叫ぶおばちゃんが多すぎるので無理です。僕はこないだのブログで、そう書いたのです。ちゃんと読み解けてない人、少しいたみたいですけど話題になってる分にはありがたいですね。みんなで考えられたら一番です。