大阪W選挙の結果を受けて、多くのマスメディアが「今後」の動きを予想し報道している。
正直言うと、結果が非常に分かり易い結果だったので、ほとんどあっていると見る。今さら私が当ブログで分析してもしょうがないレベルで、ほとんどの在阪メディアで分析がなされていたのだが、昨日も松井・吉村両氏に番組に生出演してもらい、色々と話を聞いてきたので、今後の動きを書いておく。
言うまでもなく、これは私の現段階の「予想」でしかない。もちろん、ほぼ当たる自信はあるが、これは「予想」だと思って読んでおいてほしい。

大阪における大阪維新・公明の事実上の連立

大阪の市議会も府議会も、維新だけでは、過半数はない。多くの在阪メディアで指摘されていた通りだ。維新が第1党。そして公明が第2党だ。多く指摘されていた通りで、これからはこの両者が大阪においては「事実上の」連立体制となっていく。理由は簡単で、今回の勝ち方だ。

「圧勝ですね!」
「完勝ですね!」

メディアが松井・吉村氏を称えていたが…まぁそれでもいいのだけれど、選挙の分析っていうのは、何よりもまず「票数」を見なければいけないことを少し忘れている。
忙しかったり、興味がなかったり…色んな人がいる中で、
何人の人が投票所に足を運び、
何人の人が「松井一郎」と書いたのか…
この手間ひまを考える必要がある。で、こちらをご覧いただきたい。
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これは実は、前回の…2011年のW選挙の結果である。松井一郎氏が圧勝?いやいや、そうではない。見てほしいのは「票数」だ。

そして今回の結果がこちらである。
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お分かりだろうか。そう。

票数が変わっていない

のだ。ほとんど同じことが分かるだろう。今回の投票率は、前回よりも10ポイント以上下がっているのである。なのに、松井一郎氏にいれた票数が全くぶれていないのだ。
ちなみに、吉村氏にいれた大阪市内の票数はおよそ60万票。5月の住民投票で「都構想賛成」にいれた票数は69万票。こちらも、ほとんど下がっていないことが分かる。要は…

大阪での「維新人気」は相当なものであり、しかも「固い」と分析できるのだ。

あ、「固い」というのは…組織票のような雰囲気と考えて頂いて、つまり、どんな選挙状況になったとしても、必ず選挙に行ってくれ、しっかりと票を入れてくれる人数のことだ。この分析は、大阪自民も、大阪の公明党も、すでにみんなしている分析となる。

何が言いたいかって?簡単だ。今の段階で、大阪で「維新に逆らうのは自殺行為」だってことだ。

公明はもともと橋下氏とケンカしていただけである。その橋下氏が去る以上、大阪維新とケンカして、来年の参院選をはじめ、その次に行われる衆院選で敵に回られては、議席数が下手をすると壊滅させられてしまう。
そこに来て、そもそも新市長の吉村氏は、大阪市議会議員時代、党の「政調会長」も務め、他の政党との橋渡し役、他の政党との調整役を担ってきた人物だ。

ケンカしまくる橋下氏とは、人間的に真逆のタイプと言っていい。私は、少しだけ冷却期間をおいて、今後は大阪自民とも融和が図られていくものだと思っている。つまり、大阪を前に進めるための自民・維新・公明の事実上の3党連立がなされる動きになっていくのではないか、と想像している。皆さんもよくマニフェストなどを読んでいただきたいのだが、はっきり言って、自民も維新も、大阪を成長させる戦略的には、そこまで違っていないので、合意点は必ず見つけていけるはずなのだ。
でなければ次回の衆院選において、大阪自民の議席数が壊滅するだけのことである。それくらい、今の大阪での維新支持母体は「固い」と分析した方がいいと思う。

大阪都構想の住民投票は3年後にほぼ可決される

昨日、松井・吉村氏に直接聞いたが、大阪都構想の骨子を次に住民の皆さんに問うのは3年後となるそうだ。2018年のことである。
こちらはシンプルだ。
ほぼ通る。
そもそも、朝日新聞の調査ですら、大阪都構想にはもはや「賛成」の方が圧倒的に多くなった。上記したように、大阪維新の特徴は…「言ってることが分かり易すぎるので、一度ついた応援者たちが逃げない」ことにある。と、言うよりも菅官房長官も言ってることだが、「2重行政」は確かに解消した方がいいことは事実。なので、次の住民投票はかなりあっさりと通過するだろう。それまでに、公明党の要求をそこそこ聞き入れる形での設計図造りがなされることになる。その辺りの調整は、吉村氏はプロだ。抜かりなくやれるだろう。橋下氏の陰に隠れて知名度はそこまでない人物だが、侮らなくていい。「橋下徹の右腕」の評価は過大評価でも何でもない新市長だ。

橋下徹氏の今後

「わからない」「ほっといてやれよ」この2語でほぼ終わるのだが、最初の『わからない』の真意だけ少々。
多く解説されているように、これで大阪維新は「橋下徹」というジョーカーを手にしたことは確実だ。いや…ジョーカーが分かりにくいなら…将棋に例えるといい。
今まで盤の上で戦いまくっていた飛車角が…今、手元にある状態と思ってくれればいい。
自由な時に、自由な使い方で、自由な場所における飛車角だと思えばいい。
どこでそれを発射するかはその時の状況による。ま、まずはいったん休憩だ。橋下氏はちょっと消耗しすぎている。休ませなければ、彼自身のためにもならない。個人的には…な~んにも考えないような時間が必要ではないか…と思うが…さすがに周囲がほっとかないか…。

え?引退宣言をしたって??

アホらしい。
大阪のキャスターも低レベルの質問をしているバカがいたが、反省した方がいい。ちゃんと現場に言って取材していないから、そんなくだらない文言が出てくるんだ。キャスターやってるなら、ちゃんと現場で汗をかけ、と言いたくなる。現場に行っていない、当ブログの読者の皆様に解説する。

橋下氏は、「政治家引退宣言」なんてものはしていない。

ここをちゃんと押さえてほしい。彼が5月17日に仕掛けたのはある「トリック」だ。

弁護士や検察をやってる人間は、5月17日の会見を見てみんな分かったろう。私のように高校時代から弁論をやってたり、「話す」訓練を受けてる人間もみんな気付いたことだ。いや、これを解説し始めると、ちょっと長い文章が必要なので、次回に回す。とにかく、橋下氏は「引退宣言」なんてものはしていない。テレビに切り取られた映像を見て、みんなが『誤解している』だけだ。ま、テレビなんで、マスコミなんてそんなものなのだ。

中央の動き

維新の残留組の中の何人かが、今回の結果を受けて「興味がない」とコメントしたり、過去の暴露を始めているようだが、もはやほっとけばいい。次回の衆院選で、国民の審判を受ければいいだけだ。
もともと、かつては一緒に戦っていた同志たち。しかも、人は置いといて「大阪都構想」が前に進みそうなのだ。
普通、歓迎するものだ。なんてしょっぱい連中だろう。ほっとけ。どうせ、審判は下る。
それよりも、安保法案で消耗した安倍政権の動きである。
言うまでもないが安倍総理の1丁目1番地は「憲法改正」だ。本人はやりたい。しかし、安保法案の審議で、ずいぶん消耗したことも事実だ。簡単ではないことも分かっていることだろう。
これを本気でやろうとするかどうかで、かなり今後の動きが変わる。

絶対に憲法改正をするぞ!

となった場合、おおさか維新…と言うよりは、橋下徹というジョーカーを切ることになる。その時には、菅官房長官が動くことになるだろう。おおさか維新としては、その協力の見返りに
・カジノ誘致
・リニアの同時開業
・「副首都の法令制定」
を求めることになるだろう。次回の選挙、おおさか維新がかなりの躍進を遂げることはほぼ間違いない。しかも、かなりの躍進となるだろう。今の野党の体たらくを見ていると、自民が圧勝するのは時間の問題だ。公明は支持母体がしっかりとしている。創価学会だから、最低レベルの票数は確実に取る。そうなると、大阪維新と合わせて、3分の2は…見えない数字ではなくなってくる。

逆に、疲弊しきった自民党が「さすがにちょっと憲法改正までは…」となった場合は、無理にカードを切る必要はないが、自民党ではなく、おおさか維新がその時の情勢で動くかもしれない。橋下氏の回復を待って、動くかどうかを決めるだろう。どの道、おおさか維新は次の選挙で、かなりの攻勢に出る。
個人的には…野党から脱落者が出て、おおさか維新に(と、言うよりも「地方分権」という旗のもと)集まる方がいいと思っているが…これはまだその時の状況を見なければ読めない。

この辺りが、(あくまで現段階での)ざっくりとした予想となる。ま、ほとんどテレビで言われている通りだ。読み飛ばしておいてほしい。