経営コンサルタントの中原氏が建設機械最大手「コマツ」の坂根正弘相談役にインタビューした記事の前編。
読み応えありです。とてもいいと思ったのでシェアします。

日本が少子化でも「ダントツ」で豊かになる道

肝心の「じゃあ少子化ってどうやったら改善できるんだよ」という疑問には全然答えられていないものの、相変わらず東洋経済オンラインはいい記事を書きます。以下、抜粋。



「私たちコマツのかかわっている建設業界でいえば、建設投資額を100としたときに、日本の建設業の総売り上げは300にもなります。100の投資に対して、ゼネコンあり、サブコンあり、一次下請け、二次下請け、三次下請けありと、多くの企業がかかわっていて売り上げが積み上がっているのです。これに対してアメリカの場合はどうかというと、100の投資に対して120の売り上げしかありません。ということは、いかに日本の産業が多重構造になっているかということです」

→コマツの坂根相談役ははっきりと言ってはいないのですが、簡潔に言ってしまえば、日本って「自民党に巨額な献金さえしていればどんどん仕事をもらえる社会」なんです。建設業界はもう何十年も、自民党の大パトロンです。公になっているだけで、どれだけの献金をしているか。その巨額のお小遣いを湯水のように使って、選挙を有利に戦う自民党。
金ももらえれば選挙の時に人出ももらえる。そして票にもなる。
そりゃあ、税金もばらまきます。
アメリカとの違いが数字で明確になっている分かりやすいコメントです。


「コマツは1990年ごろにアメリカの企業と合併会社を作っていて、私がその会社の社長になった際、日本の雇用慣行が足かせになっていることを思い知らされました。当時、日本はバブルで浮かれていましたが、アメリカは深刻な景気後退期にありました。このとき、アメリカ側はルールに従ってユニオンと交渉し、5つ持っていた工場のうち3つの工場を閉鎖、残りの2つは人員削減を断行しました。ところが、私たちのテネシー州の工場は、全従業員に給料の7割分を支払って、工場の草むしりなどを仕事にしてまでも雇用を維持したのです。」
「そのあとアメリカが景気回復し需要が拡大していったときに、「ここで雇用を増やしたら、景気がまた悪くなったときに大変だ」という意見が出てしまったのです。
そこで、その工場だけは人員を増やさず、生産能力も最低限にとどめました。ほかの工場が積極的に投資を進めているときに、その工場の商品は注文に生産が追いつけない部分はタイや日本の工場から持ってきていました。新規の投資をしないので設備も古くなり、労働者は高齢化していって、まさにかつての日本の工場のようになっていきました。
その経験を踏まえて、その工場も今ではアメリカ流に人員整理をするようになりましたが、この話からおわかりいただけるように、日本の雇用慣行をアメリカで適用すると、競争力を失うことが明らかなわけです。」


→これもとても面白い記述です。
アメリカなどで一度でも生活をしたことがある人は分かるでしょうが「甘やかし」と「優しさ」は全く別のものなのです。工員たちを切り捨てないことは、その時は「なんて優しい会社なんだ」となることでしょう。しかし、優しさは甘えを生み、甘えは成長を阻害する大要因となります。

大事なことは「周りはみんな成長している」という点です。この世の中は、みんな頑張っているんです。みんな理不尽なことを乗り越えて、その分強くなっていっているんです。日本の雇用形態は国際的な競争力をそぐことは明白です。
そして、坂根相談役はとても大切なことを続きでおっしゃっています。


「この国が抱えている問題として、日本的な雇用慣行からきた「総花・平均・自前」志向が、企業や大学を弱くしているということです。
「総花・平均・自前」志向が何を引き起こしたかというと、「大学も企業も入るのが難しいところが優秀なところだ」という発想を生みました。そして、優秀なところには平均点が高くないと入れないわけですから、みんなが一芸を伸ばすのではなく、平均点主義になって人と同じことをするようになってしまったのです。」
「欧米に比べて国全体として、ムダな事業や仕事に雇用をたくさん抱えています。その部分を整理することができれば、新たな労働力を生み出すことができます。その過程では苦しい思いをする企業や労働者も出てくるでしょう。しかし、そこをうまく対処できれば、日本が再浮上するチャンスになると確信しています」


→解説の余地もない素晴らしい指摘だと思います。
僕のいたテレビ業界でも全く同じ現象が起きています。
特に僕が務めていた会社は業績的にも視聴率的にももはや取り返しのつかない範囲まで落ちていってしまっていますが、上層部はみんな「高学歴」の連中ばかりです。
偏差値しか高くありません。
平均点しか高くありません。

そんな連中が「面白いもの」なんて作れないんです。つまらないんです、平均軍団だから。
日本には「色んなものを受け入れる」という再教育が必要なんです。

偏差値が低いのね→でも、別の特殊能力があるよね、偏差値だけじゃないしね
コミュニケーション力が低いのね→じゃあ世界で大ヒットするゲーム制作なんてできるかもね
LGBTなんです→僕らは男か女の視点しかないけれど、両方の視点を持てるんだね!

僕、今の霞が関の東大・京大軍団で固められた「自称・頭がいい(と思い込んでるバカたち)」組織を一度、全部解体しなければいけないと考えています。あの一団が、実は日本の最大のガンなのです。

成長のためには「崩すこと」が必要になる時があります。
日本はそれをしたくない人が多すぎるんです。
そこから学んで、次に何をするかだと思います。