サウナにいるみたいにうだるような暑さ。
やっぱり、今日みたいな日は室内で遊んだほうがよさそうだよね?

これって言い訳?と思いながらお誘いしてやってきたいつもの部屋。
お風呂に入る前にエアコンの室温を3℃ほど下げておいたから、お風呂上りでも汗はすぐに引いた。

「こう暑くたって、辛いものとセックスは別腹だよね?」

冷たいシーツの上に飛び込んでそういうと、「どういうこと?」と、首をかしげる彼女を両手を広げてお迎えする。少し高いベットによじ登るときに、ガウンから覗いた太ももがセクシーで。

「こら、なに見てんの?」

慌てて前を合わせる。

「そんな、人をセクハラしたみたいな目で見ないでよ。恋人の太もも見てどこが悪いのさ。だいたい、さっき、マイちゃんのオールヌード見てるんだけど?」
「それとこれとは別です~」

そなの?

「じゃ、今からするのは?」

ローブの紐をしゅるっと外す。
チラリズムもそそるけど、全部脱いだ姿もセクシーだ。

「も、早っ!HANAってムード作りができないコだよね~」
「ムードほしいの?」

ムードか。
どうすればいいんだろう。たしかに、そういうところ大きく欠けてるかもしれない。だいたい、こんなヤリヤリな部屋に入って、いまからすることするのにムードもないと思うのだけど…
それより、今日は、暑いグラウンドを走り回るみたいに、汗を思い切り流したいって言ったら、引かれるかな?


腰のほうに手を回してむき出しのお尻に手をあてた。
さらっとした肌触りが手のひらになじむ。

「マイちゃんって、あんま汗かかないよね?」
「そうかな?」
「さらさらしてるもん」

背中をさわさわ撫でた。
わたしは代謝がよすぎてびしょびしょに掻くから、着替えはいつも持ち歩いている。

「ほんとだ。HANAはしっとり」
「いや?」

人の汗って、ちょっと気持ち悪くない?
べたべたするし…

「なんで。ぜんぜんいやじゃないよ」

そういって背中をすりすり撫でられた。
そのまま、向かいあって抱きしめあうような恰好で、唇を寄せた。少し唇を開けると、彼女の舌がするりと入って、やっぱり少しひんやり感じた。ま、これは、始まる前に冷え冷えの炭酸を飲んだせいなのかもしれない。私の舌はどんな感じなのだろう。自分じゃわからない。
それにしても、人の舌がじぶんの体内に入ってくる感触って、なんで、こんなにドキドキするものなのかな。何度キスしてもそう思う。

歯の一本一本を確認するみたいになぞらえて、上あごのあたりを触れられるとくすぐったくて思わず鼻息が荒くなる。

「…うふっ、んんっ……」

舌先を絡ませて、唾液を摂取するみたいに吸われる。
おかえしにおなじように。つるつるの舌の表面を撫であげ、ベロの根元から引っ張るようにしごくと、彼女がうめき声をあげてる。夢中になって舌を絡ませた。二人で呼吸を荒くしながら密着してキスしてるだけで体温が上昇して、わたしの背中がまた汗ばんできた。

彼女にゆっくりシーツに倒されながら、上あごから、首筋を通り、胸の谷間に滴る汗まで嘗められて…

「ちょっと、しょっぱくないの?」
「ん?塩分摂取にちょうどいいよ」

ふわりと笑われて、照れ臭くなる。
膨らみの先端をぱくんと口に含まれ、「あん」と、はっきり声が出てしまって赤面。

「「あん」だって~」

と、案の定、彼女に揶揄やれた。
油断してたら、つい出ちゃったんだもんしょうがないじゃん。普段はなるだけ我慢してるのに。

「んん、あっ……」

緩やかなカーブに沿って何度も舌で撫でられて、時折思い出したように先端を口内に含まれるから、声が止められなくなりそうで。また聞かせたくなくて、手首を口にあてがうと、その手を掴まれて、シーツに縫い付けられてしまった。

「声、聴きたいよ」
「や、だよ」
「じゃ、声出させちゃう!」

ぱくりとまた乳首を思い切り吸引されて思わず体ごと薄い胸を反らせた。

「…んんんんっ!!!」

ばたんとシーツに落ちると、今度は、執拗なくらいに嘗められて、じぶんのその部分がアイスクリームになったような気分になる。そして、すぐに溶けた。
歯先のぎざぎざなところで甘嚙みされると、泣きそうに気持ちよくて、下腹部が熱くなって太ももをぎゅってこすり合わせてしまう。

「ん~?触ってほしい?」

彼女が真っ赤になった顔を覗いてきた。
こんなときに目を合わせたくないのに。

「うん…」
「うん、だってぇ~」

なんで、今日はそうやって上げ足取るかな?
そんなにうれしそうにしないで。
胸から腹筋のあちこちにキスをちりばめて下へ移動していく。太ももに手をあてがわれて、やんわり両側に広げられると、その部分に視線を感じて思わず顔を反らした。なんど見られても、やっぱり、恥ずかしい気持ちはあった。あまり見られて綺麗な場所じゃないからだと思う。

なのに、彼女は、

「すごいエッチになってる」

と感想を言って、わたしの羞恥心を煽った。
エッチになってるって、なに?
下手な食レポじゃないんだから、感想なんていらないのに。

「マイちゃん、いいから早く!」
「ええ~。でも、早いよ、焦らしプレイとかしたほうがいいのかなって」

あなた、だんだんわたしに似てきてるよね。
ああ、こういうところは、あんまり似てほしくないなあ。

「じゃあ、指と口どっちがいい?」

そういうこと聞くところも、まさに。

「う…。最初は口でしてほしいです。でも、指もほしい…」

ここは、素直に両方欲しがると、その答えに満足そうに笑う。
膝をおなかのほうにぐうっと押されて、大きく脚を開く格好に赤面してる間に脚の間に顔をうずめてぺろんと大きく嘗められた。それから、わざと、粘膜の水音を聞かせるようにぴちゃぴちゃさせて粘膜を擦り、膨らんでしまってる突起を舌先で小刻みに擦られると、お尻を振って悦んでしまう。

「ああ、んんっ、あっ、はあっ………」

足の5本の指が折れ曲がったまま、宙を掻くのが、まるで犬が飼い主さんに撫でられて悦んでいるときみたいだと思うと、恥ずかしさで居たたまれない。油断してたときに、ちゅるんと、突起を思い切り吸い付かれて、そのまま、吸引されてしまったかのように体が持ち上がると、くてっとベットに沈んだ。

しわくちゃのシーツに体を預けながら、「はあ、はあ、はあ」と、100Mを全速力で駆け抜けたみたいに荒い息を吐いてるわたしに、彼女が顔を覗き込んでくる。すっかり発熱した体は暑くて近寄りたくないだろうに、そんなことは微塵もないような涼しい顔をして、

「今日は早かったね?」
「うるさいよ。んも、最後のあれは反則でしょ!」
「えー、ルールとかないでしょ?」

真っ赤になった顔を両手で挟まれてじっと見られて、なんか、今日は負けだな~と思う。さいきん、どんどん強くなっちゃって…

「気持ちよかった?」
「うん」

聞かなくてもわかってるでしょ?

「じゃあ、もっと気持ちよくしてあげる」
「え?」

ぐったりした体をお好み焼きでもひっくり返すようにこてんと反転させられて、うつ伏せにさせられる。しっとりと濡れてる背中に覆いかぶさるようにしながら、キスを散りばめ、だんだん降りていくと腰を引っ張られて四つん這いにさせられた。

「わあ、ちょっと、ヤダよ、この恰好は…!」

わたしは、この体位でするのが、むかしから大の苦手なのだ。
彼女もそれは知っている。

「いいから」
「いいからじゃないってば!ほんとにヤダ。や、なんだって…」

ほかの体勢ならなんでもいいから。これは嫌だ。

「お尻までオイル塗ったみたいにてかてかしてる…」

そう呟きながらお尻を撫でられて、くすぐったくてふかふかの柔らかい羽根枕をぎゅううて掴んだ。軽くお尻のほっぺを割られて視線を感じた。遠慮なく見続けるから、顔が火あぶりになったみたいに熱くて。また、なんか言われたら耳までとろけそう。

「ううううううう……」

この体勢だと、相手が見えないのが不安になる。あげく、あまり人に見せたくない場所まで丸見えになってしまう。怖い。恥ずかしくて死にそう。なんか、子供のころに蟯虫検査のために、母親にこの恰好をさせられたのを思い出して、余計に居たたまれない気持ちになった。

「マイちゃん!」

泣きそうな声で訴えると、その瞬間、指を奥まで突き刺されて、「い…!」と、痛くもないのに、思わず声が漏れた。

「痛くないでしょ?」

やさしく言われて、そんなところで話しかけないでよ。

「ヤダって!」

なんども訴えるけど、ここでやめられてしまっても困るのはじぶんのほう。

「あんっ…やだあ……」

ゆっくり指が抜き差しされて、中からぐじゅぐじゅとぬかるんだ水音が私の耳まで届いた。満たされたかった場所に指をずっぽり埋められて、甘い声を出したくなくて抱え込んだ羽根枕に顔を押し付けてなんとかこらえた。欲しがってた指なのに、いつもと反対向きになってるってだけで、なんだか落ち着かなく、でも、得たいの知れない気持ちよさを感じてしまうのはどうしてなのだろう…

指の動きに合わせて、きつく閉じていたところがいつの間にか柔軟に迎い入れられて、指を一本ずつたされて3本が蠢くと、もう抵抗なんてできなくて、ただただ、その動きに集中した。
指を入れられながら、背中の上に乗ってくる彼女が下でゆさゆさ揺れる胸の先端をきゅうって摘まんで、それから、汗が滴る背骨を嘗められて、同時に一遍に来る愛撫に翻弄される。

「だ、ダメだってば!」
「どれがダメなの?ぜんぶ気持ちいいでしょ?」

こういう行為中の言葉の攻め合いは好きだけど、なにぶん、余裕がなくなっていて。
一度、イった後だけど、その大波はすぐに来て、ダメ押しみたいに刺さった指に内壁の弱い部分を擦られて、そのまま、声なく果てた。


今日のマイちゃんは反則過ぎる。
こんなふうに攻められるなんて。ドエムの血が騒いでしまうじゃないか。少し休んでエアコンの風にあたりながら、反撃のチャンスを虎視眈々と狙う。

その前に、休息タイム。

「水…水取って?」

からからになった喉の渇きを訴えると、彼女がペットボトルの飲みかけの水を渡してくれた。横着してあおむけ体勢のまま飲もうとすると、

「起きて飲まないとこぼすでしょ!」

と、取り上げられてしまう。
むう。それじゃあ、飲ませてよと、視線で訴えると、彼女がすぐに気づいて、「こぼしたらどうするの」とかぶつぶついいながらじぶんの口にそれを含んだ。枕に頭をあずけながら口を開けて待つ。マイちゃんの綺麗な顔が近づいてきて、一瞬躊躇するも、ぽたぽたと水滴が落とされた。

雨水みたいに少量ずつで、そんなんじゃ、ぜんぜん飲んだ気しないんだけどな~。
だから、「もっと!」と視線で訴える。これじゃあ、じぶんで飲んだほうが早い。でも、こっちのほうが断然セクシーだ。マイちゃんの口の中でろ過された水は、ちょっとぬるくておいしかった。

ああ、それにしても。さっきの反撃したいのに、なんか力がでない。
「よいしょ」と、渾身の力で彼女の膝の上に頭をのっけると、唾液を含んだ枕はぽいした。汗で濡れた髪の毛が気持ち悪いだろうに、優しく撫でられた。わたしだけ気持ちよくなったままで。「わたしにもして」って言わず、甘やかしてくれる。こういうところが堪らなく好き。

汗がひくまで。赤くなった顔が戻るまで、もう少し、このままでいさせて?