徒然なるままに欧州・ドイツ特許実務

ドイツで働く日本人弁理士が、欧州・ドイツ特許実務に役立ちそうな情報を徒然なるままに書き記していきます。雑文・乱文にご容赦下さい。

日本企業のお客様を有する海外代理人の多くは定期的に日本に出張し、お客様を表敬訪問しています。しかしながらこの表敬訪問は特段の用もないのにお客様の時間を奪うという側面もあるため、私個人としては良かれと思ってやっている表敬訪問がむしろお客様の迷惑になっているのではと懸念することもあります。

そこで海外代理人の表敬訪問を受ける立場にある方々から実際の声が聴ければと思い、「海外代理人による表敬訪問の好ましい頻度」という名のアンケートを作成してみました。回答期間は本日より30日です。自分が好ましいと思う頻度をチェック下さい。

特に企業の知財部に所属されている方からの声が聴ければと思います。ご協力のほどよろしくお願いいたします。




欧州特許庁ではProblem Solution Approach というアプローチに基づき進歩性が評価されます。

このProblem Solution Approachは:

 1.「Closest Prior Art(主文献)」の特定
 2.  解決すべき「技術的課題」の確定
 3.「closest prior art」 及び技術的課題から着手して、当業者がクレームされた発明をしたであろうか否かの検討 (Could-Would Approach)

という3つのステップから成るのですが(GL G-VII, 5)、第1ステップで認定される「Closest Prior Art」はその後のステップにも大きな影響を及ぼすことからどの文献をClosest Prior Artとするかは進歩性を評価する上で大変重要になります。

欧州特許庁のガイドラインによればClosest Prior Artとは,

「単一の引用例において開示された複数の特徴の組合せであり,発明に到達するための最良の出発点を構成するものである。Closest Prior Artを選択するときに最初に考慮すべきことは,その発明と類似する,又は少なくともクレームされた発明と同一若しくは非常に近い関係を有する技術分野に属する目的若しくは効果に注目することである。実際のところ,Closest Prior Artは通常,クレームされた発明に類似する用途に対応しており,その発明に到達するために最小限の構造的若しくは機能的な変更を要求するものである(T606/89参照)。」

とされています(GL-VII, 5.1)。

つまりClosest Prior Art の選択ではクレームされた発明の構成だけでなく、発明の技術分野、課題、用途および効果といったクレームに記載されていない事項も考慮されます。したがって例えば新規性を否定しうる文献であるからといって必ずしもClosest Prior Artとなるわけではありません。

このため審査官が技術分野、課題、用途または効果が明らかに異なる文献をClosest Prior Artとして引用している場合は、Closest Prior Artの選択が適切でないことを指摘することも進歩性を主張する上で有効です。

この度、弁理士春秋会主催の研修で私長谷川が講師を務めさせて頂くことになりました。 研修の概要は以下の通りです。

 テーマ: 「今さら聞けない欧州特許実務~欧州向けクレームドラフトを学ぶ」
  日時: 平成30年2月22日(木曜日)18:30~20:30
  会場: (東京)日本弁理士会 B1-AB会議室(地下)
      (名古屋)日本弁理士会 東海支部会議室

詳細は以下のURLをご参照下さい。
http://www.shunju.gr.jp/information/info01/2018/01/post_114.html

欧州特許庁における権利化業務にご興味のある方は是非ともご参加下さい。受講者の皆様にとって有意義な情報および時間を提供できるよう努めますのでよろしくお願い致します。


2月の私長谷川の日本での出没予報です。

2月
 16日(金) 大阪 弊所セミナー講師
 17日(土) 岡山 弁理士会中国支部 研修講師

 19日(月) 大阪 顧客訪問
 20日(火) 大阪 顧客訪問
 21日(水) 東京 顧客訪問
 22日(木) 東京 顧客訪問; 春秋会 研修講師
 23日(金) 東京 顧客訪問; 弊所セミナー講師

 26日(月) 東京 顧客訪問
 27日(火) 大阪 顧客訪問

打ち合わせの日程等にご参照下さい。

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