のびたんの自然歳時記=子どもたちへ自然のおもしろさを語り継ぐ 

今までの『神戸の自然歳時記』のブログや神戸のラジオ局『FMわぃわぃ』に出演した内容を再編集して、『自然はおもしろい 不思議がいっぱい! 西神戸の自然歳時記』を出版したところです。  2013年4月からは、神戸市の北西に位置する兵庫県立三木山森林公園のホームページに、二十四節気毎の季節の話題を掲載しています。神戸市、三木市周辺の身近な生きもの話題、環境学習の様子、「いろんな生き物面白クイズ」などで楽しみながら、季節の移り変りをお楽しみください。  

蝶と親しむイベント

チョウはとても美しい生き物です。また、チョウは植物の受粉を助け、多くの昆虫などのエサになるなど、自然の中で大切な役割も果たしています。しかし、残念なことに開発や環境汚染、殺虫剤の使用などにより、減少している種もあります。

 5月中頃から6月は、アゲハチョウをはじめ身近なチョウを観察することができる季節なので、チョウに関連したイベントを連続して行いましたので、報告いたします。

① 5月30日:五位の池小3年生にチョウの学習支援

 神戸市内の小学校3年生は、理科で「チョウを育てよう」を学習します。近所の長田区五位の池小学校から、「身近な自然観察」に関連した授業のゲストティーチャーとして招かれ、身近にいる「アゲハの一生」をテーマに指導しました。

2週間前から近所の公園などでアゲハの卵や幼虫を採集して家で飼育し、事前に担当の2クラスに届け、児童にチョウの卵や幼虫がどのように変化するか観察してもらいました。

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 (事前にアゲハの幼虫などを届ける)

 授業当日、五位ノ池地区は、高取山(緑が豊か
で風致地区指定)の麓にありチョウの生息条件がよいことを話し、周辺で見られる蝶38種類の標本を見せました。また、アゲハの卵、幼虫(いもむし)、さなぎ、成虫の実物を見ながら「変態」について説明し、アゲハの生き残り作戦の紙芝居をしました。

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(五位ノ池周辺にいる蝶の標本)

 また、クイズでアゲハの生態などを考えてもらったあと、五令幼虫を触ると、驚いて角やくさいにおいを出すことを体験し、生き残るための工夫を学びました。

 50名の児童は、目を輝かせて授業に参加していました。最後に、「今日,チョウについてわかったことを、友達や家族に伝えてください。そうすれば、チョウに関心を持つ人が増えるので。」とお願いしました。

なお、後日担任の先生から、「授業に使ったアゲハは、教室内でそれぞれ名前をつけながら世話をして、すべて成虫になり教室から外へ放し、みんなで見送りました。」と報告があり、うれしく思いました。         

 ② 531日:須磨・天井川で「蝶とともだち」の実施

「蝶とともだち~いろんな蝶と一緒に~」の活動は、国の子どもゆめ基金の助成を受け実施したもので、私が代表を勤める自然観察や遊びの経験豊富なシニアのグループ「シニア種まき隊」が実施しました。
 子ども、親、祖父母の三世代が蝶とふれあい、ともだちになり、生物の多様性を理解させる目的で行いました。場所は、須磨区離宮公園の北東にある天井
川上流で、当日はテングチョウをはじめ、たくさんのチョウが飛んでいました。

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(谷川の合流広場で集合写真)

       
 大人と一緒に採集して大きなカヤの中に放し、「蜜(みつ)」を与えるなどしてチョウとふれあうことができました。
 当日の講師は、離宮公園のバタフライガーデンの管理の代表をされている谷本ご夫妻に依頼しましたが、チョウのヒミツの話やチョウの上手な採集の仕方(チョウは上にしかいかないので、かごは下向きにして入れる)、チョウの扱い方(羽をつかまないこと)なども教えていただき、十分にチョウとともだちになる
ことができました。      

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(大きなカヤの中にチョウを放し観察)

③ 6月1日:長田区五位ノ池町小公園で、「ちょうちょまつり」の開催


 私の住まいに近い公園で、私が公園管理会の代表をしている「美緑花(みりょくか)クラブ」が主催したもので、公園開設1年を記念して、花とチョウに親しんでもらおうと開催しました。事前に読売新聞が紹介記事を掲載したこともあり、約90名の親子が参加し、盛況でした。
 このイベントは、長田区役所の「自然を生かした美しいまちづくり」の募集に「蝶と親しむ」企画を提案して、長田区役所から活動助成をいただき実施しました。このため、長田区役所の担当課長も激励
に来られました。

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(素敵な手作りの看板の前での開会式)

   
 会員により事前に近所で採集したチョウを蚊帳(かや)の中で放し、一緒に入り手に乗せたり、皿にいれた「みつ」を置くとストローのような口を伸ばし飲む様子を見ることができるなど貴重な体験をしました。また、蝶の紙芝居やアートバルーン制作、本物の蝶の標本を見ながら拡大顕微鏡で羽や体を見たり、ぬりえをして掲示板に貼るなど、チョウと親しめる多彩な内容で行いました。      

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(チョウが蜜を吸う様子を見る)

今回、はじめてのイベントでしたが、事前に綿密に準備を行った結果、参加者の皆さんには大変好評で、来年度も是非実施してほしいとの声を聞き、ほっとしています。

 ④ 6月9日:長田区神楽保育園へ出前してチョウと親しむイベント

6月9日JR新長田駅に近い長田区の神楽保育園へ出向き「蝶と親しむ体験教室」の支援をしました。兵庫県の「ひょうご出前環境教室」の依頼によるもので、支援者仲間の茂見さんと2人で、五歳児を対象に行いました。

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園児にチョウのヒミツを話す)   

 神楽保育園は、裏庭にビオトープをつくるなど環境教育に熱心で、事前に園内のミカンの木から採集した幼虫から成虫になったアゲハもゲストで参加しました。内容は、アゲハの育ちの様子がわかる写真
 紙芝居「アゲハの一生」の上演、室内に設けた大きな「かや」の中に、近くで捕ったチョウや卵から育てたアゲハの成虫を放し、園児も一緒に入り、チョウに「みつ」を与えるなどのふれあい体験。また、チョウ標本を見ながらのぬりえ。「はらぺこあおむし」の大型絵本の読み聞かせ、緑色のイモムシのぬいぐるみやラストシーンでチョウの人形が登場するなど工夫をこらしました。 

参加した園児には、とても印象に残ったようで、チョウを怖いといっていた子も、最後には「かわいいと」手にのせて観察していました。保育園の園児にも、チョウの理解が深まったようで、今回のような体験型の環境学習は、効果的だと確信でき、これからも推進したいと思っています。

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 (手にとまるチョウを見る園児)



 

ブログ休載のご挨拶

 5年間にわたり、「のびたんの自然歳時記=こどもたちへ自然のおもしろさを語り継ぐ」のブログを、ご覧いただきありがとうございました。四季折々の自然の中の「生き物の様子や不思議」をエッセイーやクイズで紹介してきました。

 昨年4月から本年3月まで、県立三木山森林公園のホームページに掲載した原稿、「自然はおもしろい 不思議がいっぱい! のびたんの三木山自然歳時記」を、ブログに転載してきました。3月21日の「春分」で一巡し、新しい話題を蓄積するため、このブログを休載していますのでご了承ください。

 なお、私は「シニア世代の知恵と経験を若い親子に伝承して、ふれあい交流の機会を設け、自然と親しみ、そのすばらしさを体験支援する「三世代・五感で楽しむ自然体験活動支援『シニア種まき隊』」の代表として、活動を継続しています。(概要は、次の新聞記事参照)

25 読売新聞種まき隊記事


 今年度から、国の「子ども夢基金」からの助成を受けて活動を行います。その初回5月31日に実施予定の「蝶とともだち」の案内チラシが出来ました。協力いただいている下記の「神戸市立地域人材支援センター」のホームページに概要の説明と、案内チラシがダウンロードできますのでお知らせします。

(次をクリックしてください)
http://futabasyo.jp/modules/pico/index.php?content_id=148

なお、シニア種まき隊の昨年度1年間の活動状況を、一般社団法人兵庫県自然保護協会の月報「あしおと」に掲載していますので、ご覧いただきましたら幸いです。

 しばらく、自然環境教育の実践活動に専念するためブログの掲載は休みますが、また、再開させたいと思っていますので、よろしくお願いします。

種まき隊会報報告1
会報2

春分(しゅんぶん) 生き物の話題

3月21日から二十四節気では「春分(しゅんぶん)」です。春分の日は太陽が真東から昇り真西に沈み、「昼と夜の長さが同じになる」といわれていますが、実際は昼の方が、約14分長いとのことです。


 昨年の4月5日の「清明」から、半月ごとに季節の話題を掲載してきましたが、今回の「春分」で一巡し、これで終了いたします。

この季節、三木山森林公園で私の好きな植物は、『サンシュユ』です。

サンシュユ
(葉よりも早く黄色の小花)

 サンシュユは、ミズキ
科の落葉小高木で日本には江戸時代に中国から入り薬用植物として栽培されています。
 早春を代表する花木のひとつで、観賞用として庭木などにも利用されています。        


3月から5月にかけ、若葉に先立ち花弁が4枚の黄色の小花を木一面につけています。なお、葉がつく前に、黄金(こがね)の花をつけることから「ハルコガネバナ」とも呼ばれています。


                  

(とっておきの話題) 六甲山にアセビが多い理由は!


 3月のはじめに六甲山に登ると、山頂はアセビの花盛りで、雪をかぶったように白い花が目立ちます。

 六甲山にアセビが多い理由には、意外なことにネズミが関係しています。昭和のはじめ、六甲山頂付近に多く生えていたミヤコザサが開花結実し、その実をめがけて市内のネズミが集結したそうです。
 そのうち、ササの実がなくなり、ネズミは木々の樹皮を食べて生き延びようとしました。


アセビ六甲
(雪が積もったようなアセビの花)
 
 このとき、食べ残した木が、枝葉にアセボチンという有毒成分を持つアセビで、それが今日の大繁茂のきっかけとなったそうです。
 ネズミは、アセビ以外の木が少なくなり、食糧が不足してほとんどが餓死してしまいました。
 
 六甲山は、花崗岩の風化した酸性土壌で、アセビはこのような環境を好むので、ますます勢力を拡大しています。

いろんな生き物クイズQ&A(12回目 質問と回答)

質問
Q:春の花といえば、桜(サクラ)ですね。毎年、1月頃になると、サクラ(ソメイヨシノ)の開花予想日を発表しますが、何を基準に決めるのでしょう?  

A :
正解は、③の「1月以降の気温の経過や、気温の予測」でした。

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解説:
桜は、花芽の秋から冬にかけての低温と、春先の気温の上昇とともに生育し、開花します。このため、昔の気象庁は、サクラの開花を、2月の気温やつぼみの重さから計算し、予想していました。  

 最近では、1月以降の気温の経過と予測をもとに、開花計算式
を用いて、大型コンピューターではじきだしているので、開花日の予想がよくあたるようになりました。
 
なお、開花とは、花が5~6輪開いた状態のことで、県ごとに桜の標本木が決まっていて、兵庫県は、神戸市立王子動物園内の桜とのことです。


   

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