2018 さくら道国際ネイチャーラン回想録

ゼッケンNO.50  氏名 服部 隆充


 まず初めに『さくら道国際ネイチャーラン』やはり毎年ドラマがあり、今年も物凄い経験をさせて頂きました。年々、僕を成長させて頂き貴重な体験をさせて頂き本当に感謝してます。有難うございます。
 今年は、ウエイトが例年に比べて10キロ程度減った為、本場所一ヶ月前にスピードは出るし稽古も自分が計画したメニューを殆どこなす事が出来て仕上がり具合が過去4年と比べて格段に良い状態でした。そんな浮かれた思いが、一ヶ月前のある日にギックリ腰になり、その数日後から、腰から臀部にかけてビリビリ電気が走る状態になってしまい一気に暗転しました。初めは、一週間もすれば治るのでは?なんて安易に考え休足してましたが、日にちが経てども症状が一向に好転しない事から不安、イライラが募るようになり、日々なんとか自分自身の心をコントロールしようと試みるも、故障部が良くならない事からストレスは溜まる一方、時には他人に当たってしまう事もありました。遅ればせながら振り返って深く反省してます。症状は改善されないのですが本場所10日前に、一体、走ったらどんな状態になるのかを知る為に、3キロ走+3キロウォークを2日間試してみて、3日目に7キロ走ってみました。3日目は走り出すと、すぐにビリビリ違和感が出ました。状況が全く改善されない事に落胆したのですが、仕方無い悪いなりに本場所に出場し、どうしたら完走出来るのかを探ろう、今出来る準備をシッカリしようと思い直し本場所出場を決意しました。『さくら道国際ネイチャーラン』は、晩年、癌と戦いながらも病院からでも桜を植え続けた佐藤良二さんの意志を引き継いで開催さているのです。動けない身体でもないのだし、作戦をシッカリ立てて挑めば何とか完走出来るのでは?なんて思い出場を決意しました。その後は本場所まで、もう一歩も走らないで挑もうとも腹を括りました。結局、故障後は一ヶ月で13キロのみのラン稽古で本場所に挑む事になりました。本場所までの準備としては、身体の面はストレッチを毎日入念に行い故障部分を伸ばす、解す事に専念しました。作戦面ではチェックポイントの通過時間、何処が頑張り所か?逆に何処で余力を残す為に歩くか?等々のイメージトレーニングもシッカリ頭に叩き込みました。装備面では、腰に負担が掛るウエストポーチを止め小型のリュックを背負いマッサージクリーム等のケアー用品をコンパクトに纏め常に携帯出来るようにして、全てのLエイドに配備する(当日は暑くなる予報だったのでOS1も全てのLエイドに預ける)等々の準備も万全にして当日を迎えました。本場所前にこれだけ戦った『さくら道国際ネイチャーラン』は今回が初めてでした。
 そして本場所当日、名古屋城をスタートして、すぐの歩道橋で、早くも腰にビリビリ違和感が発生しましたが、その時、36時間何とか持ってくれないかなぁ~?いや、36時間この状態で戦うぞと決意を固めました。その後、信号で止まる度に、邪魔にならない所で寝ころんでストレッチをし、適度にマッサージクリームを塗り、一歩一歩『さくら道』を噛みしめ腰に負担を掛けないように慎重に走り美濃辺りまで無事と進みました。その先は、オフィシャルのトレーナーさんのマッサージに8回ぐらいお世話になり、二日目の15時ぐらいに、なんとか兼六園まで10キロ辺りまで辿り着きゴールを確信しました。もう間に合うゴール出来る!と言う感情と、何時、腰が悪くなり走れなくなるのか?の不安から解放され安堵した瞬間でした。その後は一歩も走れなくなりましたが、今までの道のり同様に、しっかり『さくら道』を自分の足で噛みしめて歩いて進み無事と兼六園の佐藤桜に今年も辿りつけました。
 やっぱり『さくら道』は最高だなぁ~。偉大な佐藤良二さんには全く持って及びませんが、こんな状態でも、人間頑張れるんだと教えて頂けたし、また、エイド、応援者と一体感で戦うチーム戦のような雰囲気も例年以上にシッカリと味わえたし、本当に感無量です!
 今年も『さくら道国際ネイチャーラン』に参加させて頂き僕は幸せです。
 最後になりましたが、大会に携わって下さった方々、応援頂いた方々、僕を支えて頂いた方々、僕をゴールまで後押し頂き貴重な体験を今年もさせて頂き感謝してます。本当に有難うございました。