問い「無分別をどう生かしたらいいのか」
http://hasunoha.jp/questions/1262

【ご質問内容】

分別をしない無分別で見た世界こそがあるべきままの世界の姿だと教わりました。

ああその通りだなと思うのですが。

分別をはさまずに無分別だと生活すらできません。
この無分別の知恵を生活に生かすにはどうしたらよいでしょうか?

【拙回答】

「無分別(空)と分別(縁起)」を活かす中道が大切

川口英俊でございます。問いへの拙生のお答えでございます。

「分別をしない無分別で見た世界こそがあるべきままの世界の姿」・・ということですが、確かにこの世界におけるあらゆるモノ・コトというものは、本来的には何ら分別ができないものでございます。

なぜかと申しますと、それらモノ・コトというものには、本来的に、本質的に、実体の無い、つまり、「空」なるものであるからでございます。

実体が無いため、分別するすべがないという方が、正解なのかもしれません。

但し、間違ってはいけないのが、実体が無い、空だからと言っても、何もないという虚無、絶無では決してありません。

現実に拙生やzensyu様も、あるいは目の前にあるモノ・コトたちも、現に存在して、成立しています。

ただ、確かに存在し、成立していても、その有り様の本質は、無実体、無自性、無自相であり、空であるということになります。

更には、一切のモノ・コトは「縁起」※によって成立していると仏教では説明することになります。

この「空と縁起」なる理解を進めることを実際の現実生活、修行、仏道に活かしていくことが求められるものとなります。

「分別をはさまずに無分別だと生活すらできません」・・これは当たり前のことです。何でもかんでも無分別であるとして、正誤も善悪も無いと間違って理解し て、例えば、願誉浄史様も既に出しておられる例でございますが、赤信号も青信号も関係ない、無分別だとして、目の前の信号が赤信号であっても関係ないとし て交差点に突っ込んで見てください。どうでしょうか。最悪車にぶつかって死にますでしょう。これではタダの愚か者です。くれぐれも試さないで下さいね (笑)

「無分別(空)と分別(縁起)」を活かすというのは、一つは迷い苦しみの原因となる、とらわれやかたより、こだわりを無くしながら生きていく、つまり、「中道」のためであるとお考えを頂けましたら良いのではないだろうかと存じております。

※「縁起」の理解では、主に三つの階層が考えられ、第一に、「原因・条件と結果との依存関係」、第二に「部分と全体との依存関係」、第三に、「意識作用・概念作用・思惟分別作用により、仮名・仮説・仮設されることによるという依存関係」がございます。

川口英俊 合掌

hasunohaのご質問で、このzensyu様のご質問はこれまでにも結構本質を突いてこられる内容であるだけに、拙生もご回答させて頂けること、誠に有り難しでございます。

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これまで拙生が回答させて頂きました内容は下記にてまとめて閲覧して頂くことができます。
http://hasunoha.jp/users/16