hasunoha 川口英俊

「Hasunoha」お坊さんがこたえるQ&Aサービス http://hasunoha.jp/ 川口英俊回答のまとめ集

震災復興・原発事故について

問い「災害の意味について」

問い「災害の意味について」
http://hasunoha.jp/questions/1500

【ご質問内容】

お願いします。

災害についてはどのように捉えたらよろしいのでしょうか。意外に同様の質問が見つからなかったので、お願いします。

記憶に刻まれた大震災の数々、この世でいうところの善人も悪人も区別なしに命を落としました。
もし、これが何かの意思によるものならば、無差別テロのようにも思えてしまいます。

明日を信じていた者もいるでしょう。受験、スポーツ、出産。未来を信じて生きていく思い、願いはこんなにも簡単に途切れてしまうのです。家族の未来を願っていた者もいるでしょう。残された者には更なる悲しみが続きます。亡くなった方がた以上に残酷にも思えます。
私たちは乗り越えられる試練しか与えられない。という考えも聞きますが、残された者にとって、これは命が続く限り決して乗り越えられない悲しみに思えてしまいます。

何か意味があるならばお考えを教えて下さい。
それとも、起こる事象には何ら意味がないのでしょうか。加えて、この世の未来を願うことは仏教においては何の意味も持たないのでしょうか。

【拙回答】

「災難に逢う時節には災難に逢うがよく候」

川口英俊でございます。問いへの拙生のお答えでございます。

既に回答も出揃ってはおりますが、以下は一つの参考として頂けましたら幸いに存じます。

実は、かつて「震災天罰論」というとんでもない論がございまして、その批判のために、かなりご質問の内容について考察したことがございます。以下がその内容となりますが、またお手隙の時にでもそれぞれお読み頂けましたらと存じます。

【大震災・空と縁起と】(1-11)
http://goo.gl/IZmwpq

これまでの天罰論に関しましての私見関連考察 【大震災・空と縁起と】(12-47)
http://goo.gl/gPGHG8

天罰論に関しましての私見関連考察、【大震災・空と縁起と】
(48-72)・完結
http://goo.gl/w58ILI

天罰論に関しましての私見関連考察の追記
http://goo.gl/RXoLhO

また、災害に関しましては、下記の拙回答もご参照して頂けましたらと存じます。

問い「自然災害が怖いです」
http://goo.gl/rDTQ7q

『・・自然の脅威には逆らえない・・それを受け入れるのも必要なこと、無常の理趣を認めるべきだと。もちろん、後々に後悔しないためにも防げることであるならば、防ぐことに努力するのは大切なことです。防災・減災にできる限り取り組むべきであります。しかし、どうにもならないことは、本当にどうにもならないのだと受け入れて諦めることも大切なことでございます。・・』

また、災害は、私たちの八苦の一つの「怨憎会苦」にあたると言えるのではないかと思っております。

『・・良寛禅師は、「災難に逢う時節には災難に逢うがよく候 死ぬる時節には死ぬがよく候 是はこれ災難をのがるる妙法にて候 かしこ」と述べられておられます。災難にあっても、しっかりとそれはそれとして現実を受けとめて、冷静にその時にできることをできる限りに対処していくことが肝要となります。いまだ起こってもいないことにあれこれと思い悩んでも詮無きこと、杞憂なることでしかありません。とにかく目の前の現実の一つ一つと真摯に向き合って、なすべきことをなしていかないといけないという次第でございます。・・』

以上、引用ばかりにて誠に申し訳ございませんが、ご参考までにて失礼致します。

川口英俊 合掌

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http://hasunoha.jp/

これまで拙生が回答させて頂きました内容は下記にてまとめて閲覧して頂くことができます。
http://hasunoha.jp/users/16

問い「被災した義父母との同居解消は悪ですか?」

問い「被災した義父母との同居解消は悪ですか?」
http://hasunoha.jp/questions/230

【ご質問内容】

昨年、主人の両親と同居を始めました。
義父母は震災で家を失くしてしまいました、
震災直前あたりに、私達夫婦は自分達の家を買おうと漠然と考えていたところに、震災がありました。震災3週間後に、彼らの自宅跡に立ったとき、それまでは「同居なんてありえない。」と言い放っていた私が、義理母に「家を建てる計画があるけれど、遠方でも構わないなら一緒に住む?」と言いました。
彼らの要望通りに、彼らの部屋を2部屋作り、他は共有しております。その部屋代は彼らが資金を出しています。
とてもいい人達なので、何ら疑いなく同居を開始したのですが、主人は両親が側にからか頼りなくなり、また、同居にあたり生活習慣が違う彼らとの間の細々としたストレスがたまり、ここ一年ずっと不満を抱えております。主人は仕事で週の半分は家を不在にすることから、時々、義父母と息子と食卓を囲むときに「私はなぜ、主人ではなくこの人達と食卓をともにしているのか…」と
疑問に感じるときがあります。共働きをしているので、息子の夕食の準備をしてくださったり感謝もしているゆえに、不満があってもなかなか
本人達に言えなく自分の中にどんどんストレスが溜まっていきます。主人に愚痴れば、彼はもちろん嫌な顔をします。仕事でストレス、自宅で同居のストレスで精神が休まることは、彼らが不在な時のみです。
これから10-20年もこの生活が続くと思うと、「私はずっと心休まらない人生を送らなくてはいけないんだろうか。」と思い辛くなり、主人には2度目の同居解消を打診しました。ところが、彼は若い時に迷惑をかけた恩返しがしたいようで聞く耳がなく、むしろ、被災者を一度呼び寄せておいて、同居が向かなかったからやっぱり別居で。と提案する私を人間として最低な人だといい、離婚まで切り出されました。私は親想いな主人も好きです。しかし、今の環境が私にはとても精神的につらく、
仕事が終わってから、息子に会いたいのに、家に帰りたくない自分がいる時もある程です。やはり同居を解消したい私は人間として
最低なのでしょうか。ただの我儘なのでしょうか。

【拙回答】

バランス関係を保つために

川口英俊でございます。問いへの拙生のお答えとなります。

義父母様との同居を解消なされたいという切実な内容を拝見致しました。

義父母様におかれましては、東日本大震災という未曾有の災害に遭われまして、被災なされましたこと、誠にお見舞い申し上げます。

そして、そのことに対してご同情をなされて、新居への同居をお勧めになられまして、誠に良き孝行の一助をなされましたこと、実に有り難い尊いことでございます。

私たちは様々な関係性の中にて、生かされて生きていくことができる存在でございます。仏教的な難しい言葉で申しますと「縁起」なるありようと申します。この「縁起」なる世界で過ごしていくためには、助け合い、支え合い、分かち合いのバランス関係が大切になるかとは存じます。

より良く過ごしていくためには、このバランス関係をいかにして保てるようにしていくべきかをよくよくに考えていく必要がございます。

今の状態にてりんりん様が我慢し続けて、一方的にストレス・不満を溜めていってしまうこととなれば、仕事もなされていることから、やがて心身共に疲れ果てて、それこそ病気になってしまっては大変こととなります。もちろん、懸念のように離婚ということもあり得て参ります。そうして皆が不幸に陥ってしまっては、元も子もありません。

そこで、できる限り不満は不満としてしっかりと旦那様、そして義父母様にもお伝えしていく中で、改善を図っていくことが望まれるのではないかとは存じます。

中田様のおっしゃるように、少し見方を変えてみる、また、融通を持って余裕を生じさせつつ解消させていくのも一つかと存じます。余暇やレジャー、旅行などの時間を増やしての気分転換も取り入れてみてはどうかと存じます。

義父母様もきっと同居のことは有り難くて十分に感謝されていることかとは存じます。旦那様もそのことは同じではないかとも存じます。ドラマ「半沢直樹」ではないですが、今のご労苦は、「倍返し」で良いこととして先にて返ってくるのではないかとも存じます。もう少し柔軟に考えて、折角なので利用するではないですが、義父母様にもっと甘えて、遠慮なく頼むことは頼んでいっても良いのではないかとも存じます。

どうかりんりん様の状況に改善があることを祈念申し上げます。

川口英俊 合掌

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問い「震災を通じて、私たちにできることとは」

問い「震災を通じて、私たちにできることとは」
http://hasunoha.jp/questions/81

【ご質問内容】

東日本大震災から2年が経ちました。世間では復興復興といつつも、政府はエネルギーの話に切り替え、しまいには増税を論じて、最近ではTPPの加入を急いでいます。義援復興金というお金も別のものに使われ、復興は進んでいるようで本当に苦しい人はまだまだいると思います。

ボランティアという大義名分のもと、出会いを求めて東北でお祭り騒ぎをする愚かな若者。節電を多いに利用して経費が浮いた企業。東京では対岸の火事のごとく、他人事でそれを利用して暗い街を何かのイベントと勘違いした若者が合コン騒ぎ。復興という名を利用し、なおかつ放射能汚染を無視して、購入して東北を助けようとなどとマスコミを動かす企業。それを正義のごとく振る舞い、プロパガンダ的に利用するマスコミ。海外では大きく問題に取り上げられている福島原発の汚染水の処理問題を全く報道しないマスコミと報道規制をする政府。

震災直後、雪の舞う瓦礫の前でお祈りをするお坊さんの写真がありました。家族が無事であるように祈る小ささな子の写真がありました。目の前で家族を亡くし泣き崩れる少女の写真がありました。

心が痛むなか、3.11を迎えて改めて考え、このような世の中で、私たちは何をするべきでしょうか。何ができるのでしょうか。

【拙回答】

真摯に向き合い続けること

川口英俊でございます。問いへの拙生のお答えとなります。

東日本大震災後、皆それぞれにこの事態と大なり小なり真摯に向き合うことになったかとは存じます。しかし、時の流れは無情にも、現実の人間界における欲望・傲慢さ、愚かさといった煩悩がその真摯さを吹き飛ばしつつある中で、震災・原発事故を利用してまで欲望を満たそうとするあさましい所業が見受けられるようになっておりますのは、実に残念なることでございます・・

もちろん、この度の事態に限らず、このようなことは繰り返し繰り返し人間界において多々見受けられることでございます・・このような繰り返し(輪廻)を断つためには・・

拙生も、震災犠牲者の皆様方の三回忌ご供養を迎えた際に、失いつつあった拙いながらの真摯さを改めてほんの少し程度思い出したぐらいであり、誠に恥ずかしく存じております。
http://blog.livedoor.jp/hidetoshi1/archives/52120839.html

あの震災以来、拙生も仏教に携わらせて頂いている者として、では、いかにあるべきか、何ができるのか、何をすべきなのか、苦悩の中、いまだに明確な答えは出ておりません・・

震災以来、拙考致して参りましたことは、ブログ・ツイッターなどにて綴らせて頂いて参りました。下記がその一端となります。特に勝義方便メモ・シリーズは二年経った現在No.8が継続中となっております。

「大震災・空と縁起と」
http://blog.livedoor.jp/hidetoshi1/archives/52009321.html

「勝義方便メモ まとめ1-7」リンク先再掲
http://blog.livedoor.jp/hidetoshi1/archives/52120961.html

二年間苦悩した結果が、いまだこのていたらくですから、そう簡単には明確な答えは出てこないでしょう・・しかし、この苦悩を通じて、少しずつながら今、何を成さねばならないのかがおぼろげながらに見えてきているようには存じております。この「Hasunoha」への参加もその一つの現れとなっているようには思う次第でございます。

今は、とにかく、忘れずに、風化させずにいつまでも真摯に向き合い続けるのが大切なことではないだろうかと存じております。

川口英俊 合掌

「Hasunoha」お坊さんがこたえるQ&Aサービス
http://hasunoha.jp/

これまで拙生が回答させて頂きました内容は下記にてまとめて閲覧して頂くことができます。
http://hasunoha.jp/users/16
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