hasunoha 川口英俊

「Hasunoha」お坊さんがこたえるQ&Aサービス http://hasunoha.jp/ 川口英俊回答のまとめ集

後継者問題について

問い「寺院の跡継ぎについて」

問い「寺院の跡継ぎについて」

【ご質問内容】

私は寺院の長女として生まれ、育てられてきました。今は社会人として実家から離れたところで一人暮らしをしております。

少し離れた弟と妹がおり、弟が生まれてからは弟が寺院の跡取りとして育てられています。しかし、その弟が反抗期で、寺院を継ぎたくないと言っています。

私自身、寺院で育ったからと言って特別いい思いをしたこともなく、むしろマイナスにしか感じてこなかったので弟の気持ちはよく分かります。

そのことについて住職である父は、「弟が継がないのであればこの家を出ていかなければならない」「もう俺の代で終わりか」と悲観的な事も言えば、弟に対して強く当たったりもしているようです。

そして、この前父と二人で話し合った際、「兄弟三人、平等に継ぐ可能性がある」「お前だけが先に結婚して跡継ぎ問題から一抜けするのはずるい」というような事を言われました。

しかし、男兄弟がいるにも関わらずどう言う形であれ女が寺院を継ぐというのはあまり受け入れられない気がします。

また、生まれた頃から跡取りだからと父に優遇されてきた弟を見て、苦しい思いをしてきたこの何年間は何だったのかという気持ちにもなります。

何より、歳の離れた兄弟が進路を決めるまで待っていたら、自分の人生がめちゃくちゃになってしまうと思います。

父の代まで続いてきた寺院を、弟に継いで欲しい気持ちは分かります。私と妹にも継ぐ可能性はあると言いつつも、弟に継いで欲しい気持ちが一番だと思います。

ただ、父の弟に対する当たりが強く、それでは嫌われても当然だと思う事も多々あります。弟の気持ちも痛い位に分かります。

このまま穏便に、誰も嫌な思いをする事なく解決できる方法はないのでしょうか。


【拙回答】

仏法への真なる気付きへ向けて

川口英俊でございます。問いへの拙生のお答えでございます。

やはり、僧侶もそうですが、何事も同じで、やる気・モチベーションもない、志もない、嫌々仕方なしにやる・・それでは、寺族、檀家さんや役員・総代さんなど、利害関係人たちともうまくいくはずはありませんし、揉め事・トラブルも多くなってしまうことでしょう・・

また、本人も、ストレスや不満等がうまく処理できずに、内に向かって、鬱屈し過ぎた感情が、やがて鬱病、適応障害などの心の病になる場合もあり得ます・・かなり悪い場合にはストレス発散のための犯罪に走ることもたまに散見されます・・そうなったら誠に悲劇です・・

と、一歩間違えれば、拙生だって・・と振り返りますけれども・・

では、どこで変わっていったのか・・やはり、それは仏法への真なる気付きでありました。

とにかく尊く素晴らしい仏法への気付きがなければ、正直、危なかったでしょうね・・

では、それをどう気付いていくべきか・・は、それぞれにおける機縁次第でしょうし、気付くためには、やはりそれなりの悩み苦しみも必要であるかもしれません。山頂を目指して厳しい山道を辛苦を我慢して耐え忍んで頑張って登らないと、素晴らしい景色とは出逢えないという感じです。

とにかく、真なる仏法への気付きへと向けて、このhasunoha等、先達の皆様からお話をお聴きになられるのも一つであるかとは存じます。悩まれている弟さんにも是非、hasunohaの存在を知らせてあげて、ご利用をお勧めして下さいませ。何か良い一つのきっかけになるかもしれません。

善処を祈念申し上げます。

川口英俊 合掌

問い「人に為に生きる僧侶となるには」

問い「人に為に生きる僧侶となるには」
http://hasunoha.jp/questions/2012

【ご質問内容】

こんにちは。私の実家は江戸時代より続く寺です。小さい頃より家を継ぐのが楽しみで、僧侶になることに今は迷いはありません。現在は大学生活を楽しんでいますが、卒業後は家を継ぐ予定です。僧侶になったからには人の為に生き、悩み苦しむ人の為に身を削る覚悟でいます。その為には辛苦をいとわないつもりです。

ただ、その様な僧侶となるためには今何をすべきか、勉強をしておくべきか、最近の寺に求められていることは何なのかといったことが自分の中で不明確になりつつあります。

現役の僧侶の皆様、人の為に生きる僧侶となるために今何をし、勉強しておくべきか。そして、今の寺(僧侶)に求められていることは何かご教示頂けないでしょうか。よろしくお願い致します。

【拙回答】

「自利利他」

川口英俊でございます。問いへの拙生のお答えでございます。

素晴らしいお志、尊く、有り難くに存じます。

ただ、「人の為、人の為」と、あまり気負われなくても構わないのではないかとは存じます。

拙生も若いころは、何とか仏教を活かして世の為に、人の為にと、福祉活動、地域社会活動、まちづくり活動、ボランティア・奉仕活動に躍起になっていた頃がございます。

拙プロフィール「これまでの主な活動歴」の項・参照
http://www.hide.vc/profile.html

かなり並行して色々な取り組みに頑張っていました。

しかし・・ある時、ふと壁にぶつかり、一旦、全ての対外活動を休止しました・・

その要因は、簡単に申しますと、「世の為、人の為」ということではなくて、「輪廻に迷い苦しんでいる全ての有情、衆生の為」へと向けて、まずはもっとこの凡俗なる未熟者における自己修養の必要性を実感したというところでございます。

これから仏教を学び進められていかれる中で、仏教には二つの真理として、世俗諦と勝義諦の二諦ということについても学ばれることになるでしょう。

この二諦においては、菩提心(悟りを目指す決意)としての「世俗菩提心」と「勝義菩提心」というものもございます。その後者の菩提心を起こす必要性に迫られるに至ったという感じでございます。

とにかくまずは、己の迷い苦しみ、無明・煩悩を対治することについて取り組まないと、他の者たちの迷い苦しみ、無明・煩悩を対治することも難しいこととなります。そうでなければ、効くかどうかわからないような薬を、他で無責任に試すようなものとなります。確実にその薬が効くという確信を得れる自分をまず確立させることが大切になるのではないかと存じております。そうすれば、自ずと他を利益していけるようになっていくのではないかと存じております。(自利利他)

hasunohaへの参加、お待ち申し上げます。

発菩提心

すべての有情を救済しようという願いによって
仏陀・仏法・僧伽に
悟りの真髄に至るまで
私は帰依いたします

智慧と慈悲を持って精進し
すべての有情を利益するために
私は仏陀の御前に
完全なる菩提心を生起いたします

この虚空が存在する限り
有情が存在する限り
私も存在し続けて
有情の苦しみを滅することができますように

川口英俊 合掌

「Hasunoha」お坊さんがこたえるQ&Aサービス
http://hasunoha.jp/

これまで拙生が回答させて頂きました内容は下記にてまとめて閲覧して頂くことができます。
http://hasunoha.jp/users/16

問い「お寺と親を残して結婚していいですか」

問い「お寺と親を残して結婚していいですか」
http://hasunoha.jp/questions/490

【ご質問内容】

うちからは遠いお寺の長男と結婚しようと思っていますが、跡を継ぐ人がいません。

物心がついたときから、私が跡を継ぐものだと思って、お見合いや婚活をしてきましたがご縁がなくて30代になりました。
今付き合ってる人は、出会ったときからお互いに結婚を意識する人で、私はこのご縁を大切にしたいです。

ただ、跡取りもいないのに、親とお寺の今後を考えると、自分の思いだけで進んでいいものか悩んでいます。
 
ご意見よろしくお願いいたします。

【拙回答】

寺院の後継者問題・・

川口英俊でございます。問いへの拙生のお答えでございます。

寺院の後継者問題・・

本来、仏法は、迷い苦しみある衆生を遍くに済度致していくために扱っていくべきもの・・それが、どこか、時代の変遷を経ていく中で、世俗化著しく形骸化も相俟って、今では寺族、檀信徒、業者、宗派教団といった特定の者たちのための利己的・保身的なもの、悪く言ってしまえば一部の利権的なものとして扱われてしまっていないかどうか・・ますます情報化・多様化の進む社会において、寺院、僧侶、宗派教団を取り巻く状況へと様々に厳しい目が向けられる時代へと突入している中、誠に寺院の運営・管理、檀信徒維持も年々その難しさが増してきているようにも存じます・・

そのような中で、お寺も生き残りへと向けて、超宗派にてこの危機的な閉塞状況の打開を目指して、例えば、「未来の住職塾」( http://www.oteranomirai.or.jp/juku/ ・一般社団法人お寺の未来・代表理事・松本紹圭師)による取り組みが最近では大いに注目を集めています。

さて、寺院の後継者問題につきまして、最近下記の問いにもお答えをさせて頂いておりますが、とにかく、お寺の継承へと向けては、何よりも仏法を扱う「志」が大切になるのではないかと存じております。是非、双方のお寺の今後へと向けまして、そのあたりのことも頭の片隅に置いておかれましたらと僭越ながらにも存じております。

あとは、ひかりさんの人生はひかりさんの人生、どうか後悔のないようにご自身の意思でしっかりと歩まれていかれますことも大切であるかと存じます。お幸せを祈念申し上げます。

問い「お寺の後継者がいません。」
http://hasunoha.jp/questions/478

『・・とにかく、仏法を扱うには、やはり何よりもその志が大切になるかと僭越ながらにも存じております。その志を滋養させていけないと、結局は、嫌々に、仕方なしに、適当にとなってしまい、あまり檀家・信徒様のためにならず、先々においても宜しくないのではないかとは存じます。・・』

川口英俊 合掌

「Hasunoha」お坊さんがこたえるQ&Aサービス
http://hasunoha.jp/

これまで拙生が回答させて頂きました内容は下記にてまとめて閲覧して頂くことができます。
http://hasunoha.jp/users/16

問い「お寺の後継者ぎがいません。 」

問い「お寺の後継者ぎがいません。 」
http://hasunoha.jp/questions/478

【ご質問内容】

お寺の後継者について悩んでいます。

私の家は両親と私の3人家族です。
・私が専門尼僧堂に行く→2年の修業が必要で、おりるときは29歳に。結婚は?出産は?そもそも修行に耐えられるのか?
・お坊さんに婿に来てもらう→御縁がない。
・父の代で終わらせる。

些細なことでもかまいません。
御意見をお待ちしております。

【拙回答】

お寺の後継者問題・・

川口英俊でございます。問いへの拙生のお答えでございます。

お寺の後継者問題・・色々と制約を受けられている中で過ごされている信香様のお気持ちの程、お察し申し上げます・・本来、寺院は、当然に仏法への志があって僧侶となった者が入寺するのが望ましいのですが・・なかなかそうもいかない現実・・

寺院の後継者問題は、檀家・信徒の総代会が機能しているのであれば、総代会と宗教法人・責任役員会において正式に論議されるべきことになります。もちろん、その席上で、あくまでも一人の後継候補として、信香様も正直なご自身の意思・考えを述べられる機会が与えられて、色々と建設的に議論に参加されると良いのではないかと存じます。

また、代々世襲で続いているお寺となれば、寺院同士で親戚の法類の方、例えば親戚で僧籍を持つ者、またはこれから僧籍を持つ興味のある者がいれば、その者を先で後継者として招聘するということも模索されてはどうかと存じますし、あるいは、兼務寺として法類の僧侶の方を兼務副住職、あるいは兼務住職、または今はまだ役僧として迎えるなどなされて、壇務・法務をお任せになられていく中で、お父様のご存命の間において後継者問題について更に考えていくということも可能かとは存じます。

とにかく、仏法を扱うには、やはり何よりもその志が大切になるかと僭越ながらにも存じております。その志を滋養させていけないと、結局は、嫌々に、仕方なしに、適当にとなってしまい、あまり檀家・信徒様のためにならず、先々においても宜しくないのではないかとは存じます。

問い「今どうするべきか迷っています。」
http://hasunoha.jp/questions/229

信香様もそのお志を滋養なさられることが可能であれば、寺院に残られるための道、僧侶となるための道を模索なされるのも良いかと存じますし、どうも無理だとなりましたら、後悔のないように、ご自身の人生を、ご自身の意思でしっかりと歩まれていかれましたらと存じております。

また、宗派によって色々と異なるでしょうが、事情によっては、専門僧堂に数年間入らなくても、「安居会」という年一定期間の修行期間を数年繰り返すという制度を利用することで僧籍を取得できる可能性もあるかと存じますので、一度、本山・宗務庁へと問い合わせてみて下さいませ。

川口英俊 合掌

「Hasunoha」お坊さんがこたえるQ&Aサービス
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これまで拙生が回答させて頂きました内容は下記にてまとめて閲覧して頂くことができます。
http://hasunoha.jp/users/16
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