真夏の夜の怖~い話!

「どっこいしょ」
思わず言ってしまった。
ヤバイ、これじゃ本当におばあさんみたいじゃないか。
「そうだよ、あんたはもう立派なおばあさんだよ!」
そんな影の声なんて無視、無視。
能天気な栄子ばあさん(私)は、未だに年寄りの自覚がない。
そんな私に・・・追い討ちをかけるように、
「最近、ちょっと腰が曲がってきてるよ」と夫。
へ~んだ。その言葉はそっくりお返しします。あなただって最近、めっきり年寄りくさくなってるじゃない。
(そう言いたかったけど)
「俺もだけどさ」・・・過ぎ去った若さへの寂しさを感じてなにも言えなかった。
私たちは中学校の同級生。
夫はこの9月で喜寿を迎える。
ということは、私も追っ付けそんな年になるのだなあ。
自分では若いつもりでも、やっぱり年は争えないことをシミジミ実感した。
ほかの人は、「何を今更!」って笑うかも知れない。
現に悪友のK子なんて「あんた、幾つだと思ってるのよ」
「私なんて、身長が2センチも縮んじゃったわよ」
「ばあさんは、ばあさんらしく、悪あがきは見っとも無いわよ」
まったく憎たらしいったらありゃしない!。
私はまだ、「どっこいしょ!の腰曲がりのばあさん」にはなりたくない。
でも・・・やっぱり現実は厳しかった。トホホ。
昨夜のこと。
うちの浴室に全身を写す姿見がある。
いつもはなんとも思わないのに・・・魔がさした(笑い)としか思えない。
なにげなく見た鏡の中に、ぼんやりした顔色のだらしな~い体型の老婆が、いた!
「あ、あんた、ダレ?」
(自分の姿にショックだった!?)
鏡に映っていたのは、まぎれもなく私だった。
ひどい・・・私であって、まるで私ではない(自分ではそう思っている)
この姿にショックを通り越して、ただただ茫然自失。
筑波山麓の四六のガマじゃないけど、あまりの己が姿に、あぶら汗がたら~り、たらり。
「私ってこんななの?」って嘆いたら、
湯船の中から、「でも、おばあちゃん、鏡はウソをつかないよ」と孫のまあや。
う~ん、たしかに。
あまりの言葉にメゲルのも忘れて、感動してしまった。
「でも、おばあちゃんはおばあちゃんだもん。それでいいじゃん」
「私はそれでいいよ」だって。
そうだね。おばあちゃんも「ほうれい線も目じりのシワも勲章にしようかな」
この年になって「ライザップ」みたいな奇跡はかえって気味が悪いもんなあ。
かの小野小町ださえ、
「花の色は移りにけりないたずらに・・・」と嘆いている。
ましてやこの私、美人でも可愛くもないんだから。
それにしても
「鏡の中に映った、ぼんやりした顔色の、だらしな~い体型の老婆」
怖~い・・・自分の姿におびえたてどうするのだ!
(えいこ)

すべて暑さのせいにして・・・。

 暑~い!暑~い!暑い、暑い!
ぐうたら人間の私は、すべて暑さのせいにして、
ウダウダ、グダグダ、頭の中は暑さでグチャグチャだ。
ついついアイスクリームやかき氷を食べ過ぎては、お腹をこわして・・・ピー。
もっともこのところ少々便秘気味なので、
「ピーもいいじゃん!」(尾籠な話でゴメン!)
おかげで便秘解消!なんちゃって、さすが能天気の前向き思考。
とは言え、気温33℃。
やっぱり暑いよ~。
こんな中、出かける人なんているのか!?
けれど、今日は以前から約束していた女友だちとの観劇&ランチの日。
「私たち、いつの間にか立派なおばあさんになりました。老いを自覚くしつつ頑張ろうと思っています。みんなが動けるうちに会いませんか」
集合場所は銀座4丁目三越デパート前10時。
ゆっくり悩んでるヒマはないのだ。
グダグダの体にムチ?打ってお出かけ支度。
「それで行くのか?」
夫が遠慮がちにモソモソ。
「えっ、なんで?夏だし白いパンツ、カッコよくない?」
「そのズボンは止めた方がいいんじゃないか。お尻の線が丸見えだぞ」
ズボンじゃなくてパンツ!まあそんなことはどうでもいいいけど。
私の着るものについて口を出したことのない夫が、
めずらしく言うのだから・・・それほど酷いってこと?
最近太ったからなあー。
「えー、履き替えるのがメンドーくさいなあ」
そうは言っても「お尻の線が丸見え」なのはやっぱりヤバイ。
汗ダクダクのファッションショーのやり直し、ふうー。
バタバタ、ドタドタ、我ながら暑苦しいったらありゃしない。
1時間半後、銀座4丁目三越デパートの前に何ごともなかったように
涼しい顔で到着。
お尻の線丸見えパンツとの落差に思わず笑ってしまう。
「えーちゃん」
「待ったあ」
「ううん、今来たところ」
今日のメンバーは高校時代からの友だちなので、見栄も外聞も気にしない。
「体は生きた分だけ使っているのだから、ガタがきてもしょうがないよね」
「だからって、それに負けたくない」
「老いを自覚しつつ、頑張ろうよ。動けるうちにいっぱい会おう!」
泣き虫だったMちゃん、美人だけどモテなかったAちゃん、お節介でドジなK子、
・・・。
少女から、女になり、妻になり、母になり・・・、
風雪を乗り越えて、
今、立派なおばあさんになった。
顔に刻まれたシワは生きた証で、それなりにみんな輝いていた。
新橋演舞場で浅野ゆう子の花魁高雄太夫にうっとり。
芝居を堪能して、築地まで足をのばし、
かの初競りで大間のまぐろをうん千万でセリ落としたことで有名な「すしざんまい」でまぐろに舌鼓。満腹、満腹。
「やっぱりお寿司は鮪よねえ」
「今度は歌舞伎座にしよう」
なんて大人の会話に思わず笑みがこぼれる。
年をとるのも悪くはないと思った夏の一日だった。
(えいこ)

この年になっても・・・!

 この年になるまで・・・どの年だ!と言われると困ってしまうのだが、
私はまだあの「ふかひれの姿煮」を食べたことがない。
食い意地の張っている私を知っている友人たちは
「えーっ、信じられない!」
そういうのも無理はない。
恥ずかしながらこの私、
どこそこの「アレが美味しい」と聞けば「食べたーい!」
「お薦めのレストランのランチ」は「ゼッタイに行かなくっちゃ!」
満面の笑みで「まいう~」を連発する石ちゃんの食レポに踊らされて、
(どこが「まいう~」なんだよ!ってだまされたこはあるけど・・・)
性懲りもなく「テレビでやってたの。評判の店、行こうよ!」
年に何回か集まって、女子会ランチする幼友達4人。
「だから、こうなれば食べに行くっきゃない!」
こうなれば・・・と言われても、
何がどうなったのかよくわからないまま、
来週のランチは「ふかひれの姿煮!」に決まった。
「横浜中華街へいこうよ」
「華正楼新館は店内がゴージャスなの。ふかひれの姿煮は時間をかけてゆっくりもどして、煮込む白湯も専用のものを使い正式な手順で作られてる
からおすすめよ」
「うん、いいね、いいね」
そこまではよかったのだけれど・・・、
私の「長嶋茂雄が食べた店のふかひれの姿煮」発言で話がさきに進まなくなった。
「えっ、えー?」
だから何回もいってるじゃない「あの」って。
「長嶋茂雄が食べたって、いつの話よ」って言われてもなあ。
だいぶマエだけど・・・それがなにか?
もしかして、私がふかひれの姿煮を食べたことがないって思った?
残念でした。食べたことあります(そんなに高級じゃなかったけど・・・)
だから私が言ってるのは、「あの」なんだってば。
「で、その店の名前はなんて言うの?」
「それが思い出せないのよ。なんだったっけなあ?」
「聘珍楼?、重慶飯店?」
「ううん、ちがう、ちがう。銀座?赤坂?・・・だったかなあ?」
「もう、どこでもいいじゃない。わかってもそんな高級なお店で私たちには贅沢すぎて無理!」
と、ちょっぴりイラついた顔のWちゃんに却下された。
そりゃあそうだよなあ。
たしか「あの」お値段、2万円だった(高っ!)
やっぱりちょっと贅沢かもなあ。
でも、それを食べた長嶋茂雄の美味しそうな顔と
「どうだまいったか!」みたいに大皿のなかに鎮座するふかひれの姿が・・・。
「わかった、わかった、そのお店の名前を思い出したら行こう」
なんだかんだと言いながら、
「ねえ、芸能人もお忍びでくる行列のできる店だって。ここどう?」
「いいじゃん、飲茶食べ放題、最高!」
と言うことで身分相応に、
私たちの女子会ランチは中華街の「横浜大飯店」になった。
「こうなれば、ワタリカニの四川風炒めも車海老のチリソースも、食べるぞー」
でもなあ・・・(いつかはあの店のあれを食べたいなあ)
この年になっても・・・
まだ、食い意地とミーハー精神があることがちょっと嬉しく、梅雨の空を眺めた。
(えいこ)
プロフィール
記事検索
QRコード
QRコード
  • ライブドアブログ