桜の開花が待ちどうしい春のある日。
今日は循環器内科の診察だ。
常日頃、持病を意識しないで生活してるって言いながらも、この日になるとなんか心が重い。
それだけに主治医の先生の「う~ん」に(ねえ、なんなの?)ドキドキする。
だって、F先生たら検査データを見ながら、(どうしようか・・・)迷っている(ように見える)んだもん。
でも、先生はさきほど、確かに「まあまあ、順調ですね」って言った(よね?)
安心させといて「う~ん」はないんじゃない。
しばらく間があって、
「やっぱり心臓リハビリをしましょう」
えっ、心臓リハビリってなに?
なにしろ歩くのが苦手で、運動音痴の私。
「心臓リハビリとか心肺運動負荷試験(CPX)」検査」とか聞いただけで、忌避反応!
「動脈硬化も進んでるし、心臓が悪くなると腎臓にも影響が出る。人工透析にならない為にも・・・」
と言われれば(内心は渋々)「わかりました」と言うしかない。
帰宅して、夫に「イヤだなあ」言ったら、「誰のため?。ありがたいことだ」って言われちゃった。
「まあ、それはそうだけど・・・」
まずは、心臓リハビリのための「心肺運動負荷試験(CPX)」検査をする。
その検査を受ける前に、説明と承諾書を提出する(まるで手術みたいだ)
「心肺運動負荷試験」っていうのは、身体能力(運動能力)を調べる検査で、
ガスマスクを装着(なんか物々しい)し、吐きだした空気を分析しながらエルゴメーターという自転車ペダルを限界まで漕ぐ。ふうー。
「徐々にペダルが重くなるので足が疲れたり、息が苦しくなったりして検査が続けられなくなったら合図してください」
血圧計やら、心電図などいろいろなコードを体に付けられて、その上にガスマスクで自転車に。
妙な緊張感!
「あのー、お手洗いに行ってもいいですか」
いろいろなコードを引きずってガラガラガラ・・・(私としたことがお恥ずかしい)
なんやかやの検査も無事に終わり、
その結果、「3か月、週1」の心臓リハビリに通うことになった。
この心臓リハビリ、やってみるとこれが思いのほか楽しい運動だった。
お仲間は私と2人のおじさんたちの3人だ。(私よりは若い?かも)
「最初なので、負荷25で、25分にしましょう」とリハビリの先生。
スタート!負荷のかかった自転車ペダルをぐるぐる漕ぐ。
ペダルが重い。まだ10分もたってない。
最初は25分なんてもつかなあと不安だった。
途中で血圧のチェックあり。
ただいま18分経過。あれっ、あんがいイケるかも。
ちょぴり汗ばんで来たので、お隣のおじさんたちは?と見ると、
鼻歌まじりでスイスイと快調に自転車を漕いでいる。
「単調な運動だから、おしゃべりでもしてないとアキちゃうよね」
などと、いろいろ話かけてくる。
「このへんでお水を飲んだ方がいい」とアドバイスもしてくれちゃって。
おばさんと云えども紅一点の私に、おじさんたちはやさしい。
調子にのった私は、右と左におじさんを従えて?快調にルンルン、スイスイ。
心臓リハビリのトレーニングというよりも、気分はスポーツジム。(行ったことはないけど)
そのことを友人に話したら
「スポーツジムは何万もかかるんだから、ラッキーじゃない」
そうなのだ。病院で心臓リハビリと思うから気が重いけど、
スポーツジムに通ってると思えば楽しい。
「お疲れさま。じゃあ、また来週!」
心臓リハビリを終えて、おじさんたちと笑顔で手をふって別れた。
なんか来週の心臓リハビリが楽しみになってきた。
(えいこ)