2006年10月02日

卒論やらずにゼミへ

「夏休みの課題だった卒論の途中経過を出してください」

部屋の中に朗々と響く教授の声。その何でもないような声の衝撃波を受け、若干名の子羊達が竦み上がった。言うまでも無く私は竦み上がった子羊達の一人である。うんこ漏らすかと思った。

隣に座るでび君(仮名)と顔を見合わせアイコンタクト。
「やった?」「まさか。お前は?」「やってない」
頼もしき友よ。お前がやってきてたら「ブルータスお前もか」と叫んでいたかもしれない。

「そういえばアイデ君(仮名)が来てませんね?」
やったやらないで狂騒としていたゼミ室が静まり返る。「誰か欠席の理由を聞いている人は?」と教授が聞くが、誰も何も知らない。必然、沈黙が訪れる。

実は、私だけは知っていた。

あんにゃろうメッセで「え?明日ゼミあるの!?卒論やってねぇええ!」と騒いでいたから、まず間違いなく逃亡した。このとてつもない傍証は確信に足る。
ああ言いたい言いたい言いたい。だって吊るし上げられるのはやってきていない我々だ。しかしそれをやってしまうと、誇りなき駄目人間になってしまうようで行動に移せない。そう、私は誇りある駄目人間なのだから。

「じゃあとりあえず持ってきて」

続々と立ち上がるゼミ生達。その顔はどこか誇らしげであり、やっていない奴を見下しているようであり、これから訪れる血の惨劇を楽しみにしているようである。
シュガー君(仮名)が意気揚々と提出しているのを見て殺意ゲージが振り切るかと思ったけど「コピーミスしてるからやり直し」って突き返されたのを見て少しだけ溜飲が下がった。

一通り受け取り終わった教授が「それで……持ってきていない人は?」と見回しもせずこちらを見た
あれ?想定の範囲内ですか?

「はっち君は持ってきた?」と聞かれたので、そこは素直に「すいません忘れてしまいました、てへ」と言う。
しかし次の質問の「じゃあやってはいるの?」がキツイ。というかキワドイ。

どれだけやったっけなぁ、と記憶を穿り返す必要が無い。
その量、僅か二行。
二行しかやっていないと言うべきか、二行だけやったと言うべきか。刹那の逡巡。


「(二行だけ)やってます」


「じゃあ来週までに持ってきて」


ひぃぃぃ。
驚愕に仰け反る私を見たでび君は即座に作戦変更。「すいません、まだあまりやってなくて……」と申し訳なさそうに答えていた。しかしその言葉の裏では「この勝負もらった!」という自信が見え隠れ。してやられた。

教授に「できるだけ早く持ってくるように」と言われたでび君に、さっき尋ねてみた。
「来週持ってく?」「持っていかない」
まあ私がでび君の立場でも、きっと同じようにのんびりやるが。しかしなんだこの不公平な感じは。

世の中狂ってる。

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この記事へのコメント
来週の日記が楽しみ(´▽`)
Posted by めいきょう at 2006年10月02日 04:40
今頃…学校? それとも最終的に追い込まれてる状態?
どっちにしろ、頑張って下さいね(汗汗
Posted by レモン at 2006年10月02日 12:53
人間って追い込まれると「やってます」って言うよね(´・ω・)
じゃあ明日持ってきてって悶絶したことか。結局1日で終わるわけもなく逃げるんだけど(´・ω・)フッ
Posted by (´・ω・`) at 2006年10月02日 13:51
中間発表でそれなりの物ができてなくて発表もまともにできないなら落とされるぞ・・・うちの大学は(´・ω・`)
ま、それでも裏締め切りくらいはありますけどね。

とりあえずがんば。
Posted by きさす at 2006年10月03日 06:18
こんなところにも勝ち組と負け組の縮図が・・・
Posted by うっカリー at 2006年10月07日 03:57