八千代市政を考えるブログ

千葉県八千代市では、今どんなことが問題になっているのでしょうか?
身近な疑問、改善できそうなこと、千葉県から見た八千代市など、さまざまな角度から考えてみました。

八千代市長(2017.5月就任)のはっとり友則です。
現在取り組んでいる政策、進捗状況なども併せてご報告していきます。

八千代市少年自然の家(以下、「少年自然の家」)が、令和4年11月に開催された八千代市議会定例会において廃止が決定されました。
今回はその経緯と、その後の子ども達の体験活動についてお話します。


これまでの経緯
少年自然の家は、「自然の探求を行いつつ協力、規律、奉仕の精神を培い豊かな人間関係を深めること」を目的として、昭和49年8月に開所しました。

長年にわたり多くの子ども達に親しまれてきた施設でしたが、建物の老朽化に伴い雨漏り等が生じていたほか、耐震診断の結果、耐震性が不足していることが判明しました。

このため、今後の少年自然の家の運営について、公共施設再配置等推進委員会において協議・検討を行った結果、子どもたちの安全と安心の確保を最優先に考え、令和2年4月1日から少年自然の家を休止とし、宿泊体験学習については他の施設で対応することが決定されました。

なお、その後の検討過程において、施設の改修費と耐震補強費について概算で約16億4千万円の費用が見込まれたほか、休止の間も土地の賃借料などで年に約9百万円の維持費がかかるなど、本市の厳しい財政状況の中では大きな負担となることが判明したことや、県立施設で宿泊体験学習を実施できるめどが立ったことから、同委員会において廃止の方向性が示されました。

千葉県立手賀の丘青少年自然の家を宿泊体験学習の場に
新型コロナウイルス感染症による影響で令和2~3年度は宿泊体験学習を中止していましたが、令和4年5月から再開されました。 場所は、千葉県柏市にある千葉県立手賀の丘青少年自然の家(以下、「手賀の丘青少年自然の家」)です。

この施設は、社会教育、宿泊学習等を目的とした青少年教育のための宿泊研修施設です。
近隣には他にも施設はありますが、八千代市内の小学校からバスで約1時間程度とアクセスが良いことや、設備内容の充実度、少年自然の家と同等以上の活動が同程度の費用で行えることなどの理由から、校長会とも協議したうえで決定しました。

好評だった手賀の丘青少年自然の家での体験学習
手賀の丘青少年自然の家では、自然体験・創作体験・スポーツ体験といった3つの体験を軸に様々な活動を行うことができる環境が整っているほか、手賀沼周辺自然散策や手賀の丘公園でのアスレチックなどでも活動することができます。 

自然体験:
プラネタリウム鑑賞、ウォークラリー、野外炊事、キャンプファイヤー、星空観察、史跡巡りほか

創作体験:
勾玉、焼き板、七宝焼き、はんこ作り、創作うちわ、ピクチャーパズル、プラバンほか

スポーツ体験:
【体育館】綱引き、インディアカ、ドッジビー、長縄、ラート体験※ など
【屋外】グラウンドゴルフ、ディスクゴルフなど

※少年自然の家でラート体験ができるのは、国内で手賀の丘青少年自然の家だけです。日本ラート協会の指導のもと、シーソー遊びや基本的な回転技などを体験することができます。

(体育館でのラート体験)
手賀の丘-4

(野外炊事の様子)
手賀の丘-2

(手賀の丘公園でのアスレチック)
手賀の丘-3

(キャンプファイヤー)
手賀の丘-1

宿泊体験学習を実施した後に行ったアンケートによると、参加した児童からは「アスレチックがたくさんあって楽しかった」、「キャンドルファイヤーでの活動を通して学年の仲が深まった」などの声があり、ほとんどの子どもたちが充実した宿泊体験学習ができたと回答しています。

また、参加した職員からも充実感や学習面、設備面などに関して、ほとんどの項目で肯定的な回答が得られたとともに、保護者からも「子どもがとても楽しい体験学習だったと言って、満足して帰ってきた」、「手賀の丘青少年自然の家は遠くにある印象だったが、子どもがあっという間に着いたと言っていたので、それほど遠くないとわかった」など、概ね好意的な評価をいただきました。

今後に向けて
今回、八千代市少年自然の家は廃止することが決定されましたが、令和4年5月からは千葉県立手賀の丘青少年自然の家を活用することにより、子どもたちにとってより充実した宿泊体験学習が実施できるようになっております。

さらに、少年自然の家を廃止したことにより節減できた財源は、校舎のバリアフリー化や大規模改修などに活用されることにより、教育環境の一層の充実に役立てられます。

今後も、保護者の皆様をはじめ関係者の方々のご協力とご理解を得ながら、子どもたちの豊かな教育環境の整備に向け、さまざまな取り組みを進めてまいります。

(ご参考)
少年自然の家の経緯20230125

今回は、市民の皆さんの関心が特に高いと思われる「地域医療の確保」について、本市の取り組みに関するお話を取り上げたいと思います。


東京女子医科大学附属八千代医療センターについて
ご存じのとおり、八千代市の中核的な医療機関である「東京女子医科大学附属八千代医療センター(以下、医療センター)」は、現在、担当医師の不足により5つの診療科において新規患者の受付を休止しています。
この背景には、少子高齢化に伴う医師の需要増のほか、医学部の定員抑制や医師の業務内容の変化など、さまざまな要因に基づく深刻な医師不足の問題があります。
もちろん医療センターにおいても、以前から医師の募集や登録医の確保に努力していただいているのですが、なかなか改善しない状況が続いておりました。

そこで、本市としましても、医療センターとの緊密な連携を図りこの問題に対処するため、令和4年10月27日に私が、直接、東京女子医科大学の岩本理事長に面会し、診療体制の正常化に向けて協議をさせていただきました。
理事長からは、現在の状況は本意ではない旨の見解が示され、『医師が補充できるまでの間、応急的な対応として、休止している診療科については総合内科的な受入れ態勢を整備するとともに、専門科の診療は特定の診療日を設定し、新規外来の受入れを再開する』といった対応が考えられるとのお話がありました。
また、医師の補充については、新宿の本院や東京女子医科大学附属足立医療センターとの応援体制の活用について言及されました。併せて市の支援についても要請がありましたので、市としては、今後、医療センターと協議していくこととしております。


地域医療体制の確保について
医療センターはこれまで、八千代市の地域医療を支援する中核病院として、市の医療提供体制の向上を図るとともに、地域の医療機関と連携して急性期医療(=症状の重い病気やケガを抱える患者さんの症状が安定するまでの間を担う医療機能のことを指します)を支えてこられました。「医療センターを中心に地域の医療機関が連携し、それぞれの役割に応じた地域医療体制を構築する」という仕組みによって、限りある医療資源の効率的かつ有効な活用を図ってきたわけです。

しかしながら、昨今の医師不足の問題に加えて、令和6年4月から実施が予定されている「医師の働き方改革」による医師不足の一層の顕在化が懸念されているほか、新型コロナウイルスで浮き彫りとなった新たな感染症への迅速な対応が求められるなど、以前とは異なる課題が発生している状況下にあることを受け、これまでの地域医療のあり方そのものを改めて議論すべき時期に来ていると思われます。
その議論の場として、今後の本市の地域医療のあり方について検討するべく、令和5年度から医療関係者や学識経験者等で構成される協議会の設置を予定しております。
協議会では、地域医療を取り巻く環境の変化や本市の実情を踏まえながら、医療センターが今後果たすべき役割を含め、本市全体の医療水準の更なる向上に向けて、十分にご検討いただきたいと考えております。
なお、検討状況等については、進捗状況を踏まえて、市の広報紙やホームページのほか、このブログでもお知らせしてまいります。

2022年7月のブログでは、西八千代地区の児童生徒増に対応する方針を定めるため、全庁横断的な組織である「対策検討委員会」を指示して立ち上げ、そこで検討が進められていることをお伝えしました。
このたび、対策検討委員会による議論の結果がまとまり、西八千代地区の小中学校等に係る当面の基本的な方針を定めましたのでご報告します。

今回の「西八千代地区における児童生徒の大幅な増加」への対応を考えることは、周辺の学校にも影響を与えることになります。そのため、地区全体の課題として捉えて検討を進めてきたところです。
議論するにあたり、考えられる対応策についてあらゆる可能性を排除することがないようにしました。

さて、具体的な対応策として検討した案は、次のア~エの4点です。
ア.学区変更での対応
イ.学校増築での対応
ウ.学校新設での対応
エ.既存施設活用での対応

これら4つを軸に、案を組み合わせることも含めて検討しました。
検討結果の詳細については、10月19日に八千代市及び市教育委員会のホームページで公開しましたのでご覧いただければと思います。

2022年10月19日
「西八千代地区小中学校等対策の対応方針が定まりました」(市教育委員会ホームページ)
西八千代小中学校報告書表紙


検討を進める中で、児童数のピークを迎える時期が早く、対策が急がれる「小学校」の検討を優先にしました。「中学校」については、今後の状況変化等も踏まえながら柔軟な対応が可能となるように配慮することとし、より適切な結果を導き出せるよう今後も検討を継続するという形に落ち着いたところです。
詳細については公開した「報告書」をお読みいただければと思いますが、ここでは、最終的に定まった当面の対応方針の部分のみ抜粋してご紹介します。


(当面の方針)
● 小学校について
現段階では、地権者の協力が見込める旧遊技施設跡地(大和田新田1100-1付近、約6,700㎡)に校舎を建設することとする。
土地や施設の規模等を踏まえ、より良い教育環境を保障する視点に立ち、新設の小学校として設置するほか、新木戸小学校と一体的な運営(分校)とすることなども含めた検討をする。
また、施設の新築に際しては、将来的な児童数の減少等も見据えた検討を行い、今後、短期間のうちに当該用地の隣接地の地権者など、関係者の協力が得られる見通しが立った場合には、グラウンド面積や校舎の配置等、敷地を最大限に活用するよう検討することとする。
なお、本対応によって生じる学区変更については、地区内の児童の通学に係る負担ができる限り小さくなるように検討することとする。

● 中学校について
現段階では、課題解決に時間を要する選択肢や、状況により結果が左右される選択肢を排除せず、あらゆる可能性について引き続き検討することとする。 
なお、睦中学校の通学区域内にある「高津中学校許可学区」の今後の扱いについては、子供たちの豊かな教育環境を第一に考え、「高津中学校許可学区」の延長も含めて検討するものとする。

● その他
本方針に基づき建設する小学校に在籍の児童を対象とした学童保育及び放課後子ども教室については、実施場所を含めて検討を進めるものとする。


なお、小学校の校舎を建設する位置は、新木戸小学校通学区域内にある以下の場所になります。
西八千代小中_小学校新設場所
(平成30年3月作成 八千代都市計画基本図 一部分利用)

ところで、小学校の校舎の建設については、土地の規模や周辺の小学校の保有教室数等によって建設する校舎の大きさが変わります。また、新設の小学校として設置するのか、新木戸小学校と一体的な運営をする分校とするのか等についても未定であり、詳細については今後も検討が必要となります。
これらについては、八千代市教育委員会内において「庁内検討委員会」を立ち上げるとともに、八千代市通学区域審議会で急ぎ検討を進める予定となっております。

また、先ほども述べましたが、中学校の対応(案)については、今後も「西八千代地区小中学校等対策検討委員会」において検討が継続されることとなっています。

子どもたちの豊かな教育環境を整備する視点に立ち、関係部局で連携させながら今後も引き続き対応してまいります。

今年の3月、東葉高速鉄道の経営状況に関するニュースが流れ、ドキッとされた方が多かったと思います。今回はコロナの影響による見通しと併せて、私の市長2期目に入ってからの取り組み状況について報告したいと思います。


◆長期収支推計のローリング結果について

(2022年3月8日/千葉日報)
「東葉高速鉄道、資金ショートの可能性も 長期債務にコロナ拍車…2028年度にも 千葉県、国や沿線市と支援協議へ」 


上のようなネットニュースや新聞記事をご覧になって、大変動揺された市民の方も多かったと思います。この内容は、令和3(2021)年11月9日に報告されていた「東葉高速自立支援委員会の開催結果について」と同様のものとなっています。
「東葉高速自立支援委員会」は、国交省、千葉県、船橋市、八千代市、鉄道・運輸機構、東京メトロが関係者として2007年に設立されました。東葉高速鉄道の経営改善計画や長期経営計画に係る検証・ローリング、需要拡大策、今後の支援のあり方等について協議を重ね、会社の自立を目指しています。

さて、今回の報告書では、新型コロナウイルス感染症の影響を踏まえて『運輸収入が感染拡大前の水準に対して令和4年度中に100%、95%、90%まで回復する3ケースを、金利動向(高金利・基本・低金利)ごとに推計した結果』が示されています。ちなみに、令和2年度もコロナの状況を踏まえた長期収支推計のローリング結果が報告されましたが、1年前と比べてリモートワークの定着等によって働き方が変化してきたことから、今回は「通勤定期は回復水準が他券種より下回る(5%減)」という想定を加えて推計されています。

その結果、新型コロナウイルス感染症の影響などにより、運輸収支の見通しについては未だ不透明ながらも、運輸収入の回復状況や金利動向等によっては、将来、資金ショートに陥る可能性があることが改めて確認されました。
最も厳しい想定条件である「高金利となり、且つ90%までの回復(通勤定期は85%)」となった場合、令和10(2028)年度に資金ショートするという見通しが示されました。仮に現在のような低金利の状況が続いたとしても、95%までの回復(通勤定期は90%)に留まった場合は令和15(2033)年度で資金ショートする見通しです。
なお、この長期収支推計は、(二次支援策として実施している利子補給以外は)自治体の出資等の支援や繰上償還、運賃改定などを含めて、今後、支援がないものとして推計されています。

この報告を受けて、「東葉高速自立支援委員会」では会社の経営状況や取組状況を注視しながら引き続き検証を重ね、仮に早期に資金ショートの可能性があると見込まれた場合には速やかに支援策の実施に移行できるように、今後の支援のあり方について協議を継続していくこととなりました。


令和4年3月末時点での経営状況について
これまでの取締役会では、次のような説明がありました。

● 令和2年度から続く新型コロナウイルス感染症の影響は令和3年度も収まらず、運輸収入については前年度と比較すると回復傾向であったものの、コロナ前に比べ80%を下回る状況であった。
● このような状況ではあったが、経費節減に努めるとともに増収のための取り組みを進め、令和3年度の収支は前年度と比較すると運輸収入は7.9%増、当期純利益は116.5%増と、増収・増益となった。
● 鉄道の利用を促進するとともに、鉄道以外の収入源を確保するために様々な企画や取り組みを進めている。年末年始の利用促進を目的とした「年末年始おでかけ1日乗車券」や、利用が低調な土休日の需要を掘り起こすため、土休日に利用できる企画乗車券「春の東葉ホリデーパス」を発売した。
● 高架下や駅構内の不動産貸付についても積極的に取り組んでおり、八千代緑が丘駅においては令和4年度から2区画において新たなテナントが入居する予定である。


◆ 東京メトロとの合併に向けた働きかけについて
私は市長に就任する以前から、「東葉高速鉄道の運賃値下げについては、東京地下鉄株式会社との合併が必要である」という結論に至り合併実現を公約として掲げており、2期目就任後も、東京地下鉄株式会社とは意見交換を続けてきました。
具体的には、令和3年7月12日、さらに令和4年2月1日に意見交換を行っています。

本年2月の意見交換では、東京地下鉄株式会社から
● ポストコロナにおける経営の見通しは極めて不透明な状況である
● 有楽町線と南北線の延伸の費用は数千億円にも上ることが見込まれている
● 工事期間の延長やさらなる費用の発生といったリスクも考えると、過度にリスクは負えない
という意向を受けました。

これまでに何度も東京地下鉄株式会社との意見交換を繰り返してまいりましたが、経営統合による運賃の引き下げの実現は、コロナを経て以前と大きく見通しが変わってしまった状況下において困難であるという認識に至り、合併の働きかけをこれ以上は断念せざるを得なくなってしまいました。
長年の取り組み方針が断たれ無念ではありますが、運賃値下げへの思いを取り下げるつもりはありません。今後は、子育て世帯の多く求めている経済的負担の軽減や、東葉高速線の利用促進を図るため、通学定期の割引率の引き上げの実現に全力を挙げていくべく、会社に働きかけを続けてまいります。


◆ 通学定期の値下げについて
通学定期の値下げについては、以前より取締役会など機会を捉えて会社に働きかけを行っています。
令和3年12月に八千代市議会において早期の割引拡大に向けた積極的な働きかけを求める決議がなされたことを受け、令和3年12月20日や令和4年3月30日の取締役会では『通学定期割引率引き上げについては、私一人の意見のみならず、八千代市議会の総意である』旨を伝えた上で、通学定期の割引率拡大のタイミングについて意見を述べました。
市議会だより写真
「やちよ市議会だより」令和4年2月 99号より
https://www.city.yachiyo.chiba.jp/351000/page100010.html


<2021年12月20日 取締役会にて>
服部:
『今まで度々申し上げてきたことだが、確かに新型コロナウイルスの影響があって、乗客、営業収入が減になっている中にあっても、会社の努力もあるかと思うが、前期も今期も経常利益を計上することができている。私は、飯田社長時代から、通学定期の割引率拡大を主張してきた。通勤定期はある程度会社持ちで、一定部分以上は自分で出しなさいということになっているが、通学定期は100%家計を直撃する。自治体にとってみれば、子育て支援ということで家計にやさしくするため、例えば教育費の無償化など、国を含めて努力してくれてはいるが、通学定期の家計への直撃が大きいので、是非これを下げていただきたいという話をしてきた。
 実は今回の市議会で、議会の総意という形で、会社に対し通学定期の割引率拡大を働きかけるべきだという決議をいただいた。乗客が減っている中でダイヤを減らさなくていいのかなど厳しいご意見が出ている中ではあるが、これまでは私一人で言っていたが、議会の決議という形で上がってきたので、市長としては重く受け止めさせていただき、私一人の意見のみならず、八千代市議会の総意ということも敢えて言わせていただき、会社のご努力を待ちたいと思う。八千代市にとっては、東葉高速鉄道は市の発展のためには欠くことのできない交通ツールであると思っており、まちづくりを進める上で少しでも東葉高速鉄道を使っていただける乗客が増えるよう市としても努力していきたいと考えている。会社の方でも市民還元という観点もあるので、是非ともご検討いただければありがたい。』

(回答要旨)
● 12月の八千代市議会で「東葉高速鉄道の通学定期の割引率引上げの早期実現を求める決議」が決議されたことは、八千代市からお聞きしている。その中で、「通学定期は通勤定期と異なり、その費用の多くが家計の負担となることから、更なる割引率引上げを望む市民の声は切実である」とされているが、まさしく社会的に皆さんが思っていることであり、その意味で、通学定期の割引率が各社とも通勤定期より相当割り引いているというところもあるのだろうと思っている。
● 割引率の拡大によって、沿線の定住の促進や需要の拡大に対して一定の効果があるだろうと思われるが、一方でそれによる減収の影響も小さいものではないと考えている。
● 当社の構造的要因として、未だに2,400億円を超える有利子負債を抱え、その返済が非常に経営を圧迫している中で、減収施策については慎重な検討をする必要がある。
● 自立支援委員会という自立的な経営についてご議論いただいている委員会があるので、その御意見もうかがっていきたいと考えている。
● コロナ禍の状況については、若干明るい兆しが見えていながらも、まだまだ不安要素があるので、今はまずそれを注視して、経費節減、収入の増加策に全力で取り組むべき時期だと考えているので、どうかご理解いただきたい。

服部:
『補足になるが、東葉高速鉄道に対しては、私は市長でありながら取締役の一員でもあるので、市民の思いを会社に伝えるのが一つだが、あまりにも言い過ぎてしまって、会社がおかしくなってしまってはしょうがないので、非常に難しい立場にある。以前も話したと思うが、八千代市における駅勢圏人口もだいぶ頭打ちになってきて、今までは順調に乗客が増えてきたので、収入も増えてきたと思うが、これからだんだんそのカーブも緩やかになっていくので、会社としても積極的な増収策を考えていただきたい。確かに通学定期の割引率を拡大すると、目先の売上は落ちてしまうかもしれないが、長い目で見たとき、通学定期を使った以降は通勤定期を使ってもらえるような形にもなると思うので、八千代市としても定住人口を増やしていくためにも、東葉高速鉄道とは共存共栄をしていきたいと思う。八千代市としてもできる限り協力させてもらうので、これからもよろしくお願いしたい。』


<2022年3月30日 取締役会にて>
服部:
『前回の取締役会で市議会の総意という形で通学定期の割引率拡大を働きかけるべきとの決議をいただいたと話したが、通学定期の割引率拡大実施のタイミングとしては債務超過が解消したタイミングが会社としてもいいのではないかと思う。資料3を見ると今年度の見込みとして約13億円の債務超過額の減少がみられるが、このままのペースで行けば債務超過が解消されるのはどのくらいと見ているか。』

(回答要旨)
● コロナ禍からの回復状況にもよるが、純利益は昨年度決算では約7億円強、今年度の収支見込では約13から14億円程度となる見込みであり来年度は約20億円弱を見込んでいるため、このままのペースでいけば債務超過の解消はあと2年程度だとは考えている。
● コロナ禍前はもう少し早い段階で債務超過の解消があるだろうとされていたが、若干先延ばしになった経緯もあり、今後も債務超過の解消やその先に向けて頑張っていきたい。

服部:
『債務超過が解消された段階で通学定期の割引率拡大に向けた動きが出ると考えてもいいか。』

(回答要旨)
● 課題であった債務超過の解消はひとつのタイミングではあると思うが、それでも累積損失として620億円を超える額が残っている。経営に影響を与える機構への債務返済等をこの先も続けていく中で、現時点で具体的にいつ実施するということを述べることは難しい。
● タイミングについては、今後、自立支援委員会等の関係者の意見も聞きながら議論をしていくことになると思う。


◆ 経営安定化に向けた取り組み
東葉高速鉄道の経営安定化に向けた取り組みについては、本年8月に行われました千葉県知事との意見交換において支援を要望したところです。
今後も、国へ鉄道・運輸機構に対する多額の長期債務の縮減や、利払いの軽減などについて働きかけを進める方針です。
twitter20220926-2

東葉高速鉄道が置かれている経営状況を注視しながらも、一日もはやく実現に結び付くよう働きかけを続けてまいります。

保育園の待機児童解消に向けて、平成29年5月市長就任後から定員拡大の施策を進めてきました。
前回、市長就任後~令和2年4月までの3年間の成果として、新設11園、建て替え1園、認定こども園移行等の施策により合計819名分の定員増加を実現し、待機児童を31名まで縮小できたことを報告しましたが、毎年入園申込者数が増加しており、ニーズに対して十分な定員を確保できていない状況となっています。
今回は、令和2年度以降の対応状況と令和4年4月時点での待機児童数、今後の取り組み方針についてお話させていただきます。

(ご参考)
2022年2月6日
保育所新設の成果と今後について



1. 定員拡大に向けて実施したこと

<令和2年4月>
⇒定員…合計220名分の新規枠確保
(0歳児/28名、1・2歳児/95名、満3歳児以上/97名)

(1)認可保育所の新設
【内訳】
①エーワン緑が丘保育園
0歳児(3号認定)/+9名
1・2歳児(3号認定)/+30名
②緑が丘こひつじ保育園
0歳児(3号認定)/+9名
1・2歳児(3号認定)/+20名
満3歳児~(2号認定)/+31名
③緑が丘ひよこ保育園
0歳児(3号認定)/+6名
1・2歳児(3号認定)/+21名
満3歳児~(2号認定)/+33名

(2)認定こども園への移行
【内訳】
①米本幼稚園<幼稚園型認定こども園へ>
満3歳児~(2号認定)/+20名

(3)認可外から小規模保育事業所へ移行
【内訳】
①ことり保育園勝田台園
0歳児(3号認定)/+3名
1・2歳児(3号認定)/+16名

(4)既存施設の利用定員の拡大
【内訳】
①八千代台保育園
0歳児(3号認定)/+6名
1・2歳児(3号認定)/+30名
満3歳児~(2号認定)/+29名

※補足
八千代台西保育園、認定こども園若葉高津保育園、クレヨンキッズ八千代緑が丘園にて、合計43名分(0歳児/5名、1・2歳児/22名、満3歳児以上/16名)の既存定員の減少がありました。
なお、令和2年4月時点での新規枠220名は、この減少分も含めて算出しています。



<令和3年4月>
⇒定員…合計65名分の新規枠確保
(1・2歳児/24名、満3歳児以上/42名)

(1)既存施設の利用定員の拡大
【内訳】
①八千代台西保育園
0歳児(3号認定)/+3名
1・2歳児(3号認定)/+22名
満3歳児~(2号認定)/+22名
①エーワン緑が丘保育園

満3歳児~(2号認定)/+15名

(2)企業主導型保育事業における地域枠の拡大
企業主導型保育事業は、従業員のお子さんへ保育を提供する企業に対して、国が2016年度から始めた助成制度です。定員の2分の1の範囲で、地域に住むお子さんも利用することができる「地域枠」の設定が可能であり、八千代市としても企業主導型保育施設の設置促進を図るため、令和3年度に国の対象外となる備品などに対する市独自の補助制度を創設してバックアップを進めてきました。
【企業主導型保育事業における新規の地域枠】
1・2歳児(3号認定)/+11名
満3歳児~(2号認定)/+5名

※補足
令和3年3月末に小規模保育事業所あいラブKIDsが閉園したことに伴い、合計12名分(0歳児/3名、1・2歳児/9名)の既存定員の減少がありました。さらに、企業主導型保育事業地域枠にて0歳児1名分の枠減少。
令和3年4月時点での新規枠65名は、この減少分も含めて算出しています。
この減少分が増加分を上回ったため、八千代市全体の定員から0歳児(3号認定)が1名分減少しました。


<令和4年4月>
⇒定員…合計91名分の新規枠確保
1・2歳児/1名、満3歳児以上/90名)
(1)認定こども園への移行
【内訳】
①まこと幼稚園<幼稚園型認定こども園へ>
満3歳児~(2号認定)/+70名

(2)既存施設の利用定員の拡大

【内訳】
①クレヨンキッズ八千代緑が丘園
1・2歳児(3号認定)/+1名
②エーワン緑が丘保育園
満3歳児~(2号認定)/+15名
③さくら第二幼稚園
満3歳児~(2号認定)/+5名


2. 令和4年4月時点の保育園待機児童数

令和3年4月までは待機児童数(国基準)を2桁に抑えられていましたが、令和4年4月は再び3桁、119名となりました。

【市内全体の待機児童数(令和4年4月時点)】
※国基準
0歳/5名
1歳/61名
2歳/40名
3歳/13名
4歳/0名
5歳/0名
合計 119名

【待機児童数の推移】
平成30年4月:定員2,636名 / 待機児童数144名
平成31年4月:定員3,033名 / 待機児童数 30名
令和  2年4月:定員3,253名 / 待機児童数 31名
令和  3年4月:定員3,303名 / 待機児童数 48名
令和  4年4月:定員3,394名 / 待機児童数119名

※(補足)国基準とは?
保育園等に入所の申し込みをして、入所できなかった児童は保留者、いわゆる「市基準の待機児童」となります。このうち、幼稚園の預かり保育など他のサービスを利用している子どもや、育児休業を継続した場合、また特定の施設への入所のみを希望した場合などといった一定の条件に該当するケースを省き、残った子どもが「国基準の待機児童」としてカウントされます。


<待機児童増加の要因について>
1~2歳児について、人口は前年に比べて微減となった一方で、「子育て世帯における女性就業率の上昇」「産休・育休からの職場への早期復帰」といった背景により、人口に対する入所申請者の割合が約4%近く伸びたことが、待機児童が多くなった要因と考えています。

乳幼児人口は減少傾向にある中で、保育所等の申請者数はすべての年齢で増加しています。特に、1歳児は人口が減少しているものの、申請割合が約47%と半数近くが保育所等への入所を希望していることが以下の表から分かります。
【乳幼児人口に対する保育所等の申請者数の推移】
乳幼児人口に対する保育所等の申請者数の推移

国基準の待機児童数は119名(令和4年4月時点)ですが、保留者(市基準の待機児童)は339名です。このうち、幼稚園の預かり保育など他のサービスを利用していたり育児休業を継続されている場合などを除いた人数である190名を整備目標として対策を進めていきます。


3. 今後の対策について

(1)小規模保育事業所の新設
0~2歳児の定員19人以下の小規模保育事業所(市が認可)について、令和5年4月1日開設に向けて7施設分(定員133人分)の補助金を令和4年6月補正予算で措置しました。
今後は、運営事業者の認可の手続きを進めていきます。

(2)既存施設の活用の検討
①公立保育園での対応
令和2年度の段階で懸念が生じていた「八千代台地区の保育園不足問題」を解消するため、八千代台南保育園を特に待機児童の多い1歳・2歳の低年齢児の受け入れに特化します。
なお、近隣の幼稚園である三愛幼稚園、そしてまこと幼稚園(令和4年4月に認定こども園へ移行)の2園と、卒園後の3歳児以降の受け入れに関する連携協定を令和2年11月24日に締結しました。
その他の園についても、受入数の拡充について検討してまいります。
②民間保育園等での対応
本市内で保育園、認定こども園、幼稚園を運営している法人に対し、待機児童の現状を説明しました。今後、定員拡充などの意向を伺って対策につなげていきたいと考えています。

(3)市内保育施設に従事する職員の確保
保育施設を増やしたり受入体制の充実を図るとともに、職員の確保も同時に取り組まなければなりません。
八千代市では、従来から取り組んでいる保育園職員の処遇改善に加えて、令和3年度に勤務する常勤職員への給与改善を実施した市内の民間保育園に対して、一人当たり月額1万円を上限として補助する制度を創設しました。また、八千代市産休育休代替任期付職員名簿登録者を募集するなど、さまざまな形で本市内の保育施設に従事してくださる方の確保に努めています。



4. 新設に伴うリスクについて
今回7施設の新設を進めることとしましたが、八千代市におけるニーズの高まりを見ればもっと必要なのではないか?と思われるかもしれません。
しかし一方で、国内のあちらこちらで受け皿として新設・増設によって確保してきた保育施設が次第に需要のピークを過ぎ、定員割れによる経営難への対応を迫られた自治体の問題がニュースに取り上げられるようになってきています。
この「受け皿の確保」にあたっては、本市としても長期的視点に立ち、今後の新たな施設整備については最小限に抑えながら、公立保育園や幼稚園の預かり保育(認定こども園を含む)のさらなる活用を積極的に進めていきたいと考えています。

(ご参考)
2022年8月3日 NHKニュースより
保育施設で広がる「定員割れ」 預けやすくはなったけれど…


2021年12月3日 朝日新聞より
少子化で定員割れの保育所「多機能化で維持を」厚労省検討会が提言



参考までに、令和3年度に市内への施設設置を希望する「企業主導型保育施設」設置事業者が補助を求めて国へ申請しましたが、残念ながら採択されませんでした。
令和4年度も市として予算措置をしていたのですが、国から『企業主導型保育事業は、定員11万人分の受け皿確保を目指し新規募集を行ってきたが、定員は概ね達成される見込みとなったため、令和4年度の新規募集は行わない。』との意向が示されたため、今後は他の確保策について検討する必要があります。
(ご参考)
内閣府ホームページより
今後の企業主導型保育事業の募集等について


令和4年度は、令和2年度~6年度を計画期間とする「第2期八千代市子ども・子育て支援事業計画」の中間年にあたります。
定員数について必要な量の見込みと実数の乖離について、まずは分析をしっかりと行い、今後の保育ニーズなどを踏まえたうえで「どのように確保していくか?」という方策について検討し、計画の見直しを行ってまいります。

八千代市内の学童保育所について、令和2年度の状況を報告してから2年経ちました。
当時の状況としましては、市長1期目就任後の3年間で定員を260名増やすことができ、入所児童数も増やすことができたものの、特に大和田地区のニーズに対応しきれておらず対策を要するということをお伝えしました。
今回は、その後の整備状況と令和4年4月時点での状況について報告します。

(ご参考)
2022年2月6日
令和2年4月時点までの学童保育所の整備状況について



1. 定員拡大に向けて実施したこと

令和2年4月
定員増減  +110名
【内訳】
①大和田小学校区
地縁組織集会所を借用しました。(+20名)
②萱田小学校区
学校外施設から萱田小の余裕教室へ移転しました。(+50名)
③新木戸小学校区
新木戸小の余裕教室を活用しました。(+50名)
※その他定員調整等のため-10名分が発生しています。

令和3年4月

定員増減  +165名
【内訳】
①大和田小学校区
小学校敷地内に学童専用施設を建設しました。(+25名)
②大和田南小学校区
小学校敷地内に学童専用施設を建設しました。(+40名)
③みどりが丘小学校区
小学校施設内に学童専用施設を建設しました。(+70名)
④新木戸小学校区
新木戸小の余裕教室を活用しました。(+20名)
その他定員調整等のため-10名分が発生しています。

令和4年4月

定員増減  +45名
【内訳】
①阿蘇米本学園区
学校敷地内に学童専用施設を建設しました。(+20名)
②新木戸小学校区
新木戸小の余裕教室を活用しました。(+35名)
その他定員調整等のため-10名分が発生しています。


2. 令和4年4月時点の学童待機児童数
令和3年4月からの2年間で、さらに定員を210名分確保し、令和4年4月時点での定員を1,795名とすることができました。入所児童数についても、市長就任時の1,278名から1,771名(493名増)まで利用者を伸ばすことができました。
令和3年4月には待機児童を49名まで縮小できたものの、この1~2年で一部の地域でニーズが加速度的に高まっており、今年の待機児童数は再び165名まで増加してしまいました。

 市内全体の待機児童数(令和4年4月時点) 
1年生/4名
2年生/8名
3年生/22名
4年生/78名
5年生/46名
6年生/7名
合計 165名


3. 今後の対策について
以下のとおり地域区分によって待機児童数にバラつきがあるため、各校区に合わせた対策を行ってまいります。

 地域区分ごとの待機児童数と対応予定 
①阿蘇
待機児童数/0名
⇒現時点で新たな計画はありません。

②村上
待機児童数/50名
⇒村上・村上東・村上北小学校区の待機児童対策として、旧村上児童会館が利用可能かどうか調査。定員+50名確保を目指します。

③睦
待機児童数/2名
⇒現時点で新たな計画はありません。

④大和田
待機児童数/38名
⇒大和田西小学校の余裕教室の活用について協議します。

⑤高津・緑が丘
待機児童数/32名
⇒新木戸小学校区の新木戸第二学童について、小学校敷地内に定員200名の学童専用棟を令和6年4月1日開所として新設する予定であり、令和6年には+60名を確保します。
⇒みどりが丘小学校の児童数増加に対応するため、教育委員会との協議を継続して実施します。

⑥八千代台
待機児童数/34名
⇒八千代台小学校内において、夏休み期間中の学童保育を実施します。また、八千代台東学童について、定員増を運営事業者と協議します。

⑦勝田台
待機児童数/9名
⇒現時点で新たな計画はありません。


4. その他
学童保育所とは所管が異なりますが、「放課後子ども教室」の拡充についても令和3年度以降進んでおります。第二期八千代市子ども・子育て支援事業計画において、八千代市にあるすべての小学校・義務教育学校での開設を令和5年度末までに実現することを目標に掲げています。
その進捗と予定について、ご参考までに紹介します。

 放課後子ども教室拡充の進捗と予定 
令和3年度
村上小、勝田台小、新木戸小で新規開設し、市内合計9校で実施。

令和4年度
さらに5校で新規開設を予定。

令和5年度
残り6校の実現に向けて推進。

昨年、令和3年6月11日、道の駅やちよが千葉県で唯一の『防災道の駅』に選定されました。

道の駅は、道路利用者への安全で快適な道路環境の提供と地域振興や安全の寄与を目的としており、
・24時間無料で利用できる駐車場やトイレなどの休憩機能
・道路状況や地域観光、緊急医療などの様々な情報を発信する情報発信機能
・文化教養施設、観光リクエーション施設などの地域振興施設や防災施設による地域連携機能
を基本コンセプトとし、整備されてきました。

『防災道の駅』(=道の駅の新たなコンセプト、道の駅第3ステージ「地方創生・観光を加速する拠点」の目指す姿のひとつ)においては、これらに加えて「大規模災害時などにおける広域的な復旧・復興活動拠点」などの防災拠点機能が付加されることになり、その機能を発揮するために必要となる施設の整備等に対して、国が重点的な支援(交付金による重点支援や国のノウハウを活用した支援)を行なうこととなっています。
道の駅やちよは『防災道の駅』に選定されたことを受け、これらの国の支援や千葉県の協力を受けて新たな整備を進めることになります。

今回は、昨年度、学識経験者や民間有識者の皆様のご協力を得て行いました「防災道の駅やちよ整備検討会」の成果をもとに、整備に向けた基本コンセプトや運用イメージなどを皆さんにご紹介します。
道の駅やちよの在り方-1

なお、今回「道の駅やちよ」が選定された理由として
・国が直轄管理する国道16号沿いにあること
・首都直下地震などの際、人口が集中する東葛~湾岸地域に対する復興・復旧支援拠点になり得ること   
といった点などが評価されたものと考えています。

詳しくは、以前のブログをご参照ください。

(ご参考)
http://blog.livedoor.jp/hattoritomonori/archives/29446889.html



【整備に向けた基本コンセプト】
『防災道の駅』として整備するにあたって、当初は国土交通省(千葉国道事務所)、千葉県、八千代市の3者で検討調整していましたが、更に広い視点や知識をもってより深い検討をするべく、昨年11月に学識経験者を会長とした民間有識者と行政による「防災道の駅やちよ整備検討会」を設置し、検討を行いました。検討会では、主に整備の基礎となるコンセプトなどについてさまざまなご意見をいただきました。

整備にあたっては、防災機能の強化を図るだけではなく、道の駅やちよの特性(強み)を活かし、「平常時の賑わいと災害時の円滑な機能移転を目指し整備を行なうことが肝要」との考えから、開設からすでに25年が経ち施設の老朽化や手狭感、機能不足が散見されるようになったふるさとステーションについても重要な課題のひとつとなりました。

ふるさとステーションの屋根は開閉できる構造となっているのですが、パッキンの劣化などによる雨漏りが発生しており屋根の改修が必要となっていますが、その際に太陽光発電を設置するなど、あわせて電源の多様化を検討・促したらどうか?といったご意見もありました。また、現在の施設におけるトイレの基数不足や機能不足についても、防災の観点からも課題とされました。

こうした災害時のみに役立つ施設整備ではなく、平常時の賑わいや活性化にも寄与するような施設整備の在り方や整備要領を含め、本検討会で検討・議論をいただき、検討会成果として本年3月に策定したのが「防災道の駅やちよ整備コンセプト」と「防災道の駅やちよ整備計画」です。

“何を目指して整備するか”という目標を、メッセージとして共有することを目的に作成した整備コンセプトを「行ってみよう道の駅 ~農と遊びと防災と~」としました。単なる防災設備の整備ではなく、新たな施設整備を契機とした道の駅やちよの更なる賑わい創出を併せて整備をすすめていく方針です。
道の駅やちよの在り方-2


 【災害時における「道の駅やちよ」の在り方】
過去の大規模地震や災害などから、災害時に求められる次のような機能を網羅するようにします。

<想定されるニーズ>
①道路や道の駅利用者、周辺住民などの避難場所としての機能(耐震化、備蓄品、無停電、トイレなど)
②施設内に避難した人(道路・施設利用者、被災者)に対する必要な物資(飲食品、日用品など)の支援
③給水拠点(断水時)などの機能
④変化する道路状況や災害被害状況などの提供
⑤警察等の復旧活動部隊の活動拠点

これらを実現するための機能に加えて、平常時の賑わいを考慮した機能整備を図ります。
具体的に、「道の駅やちよ」を次のように運用するイメージです。

 ふるさとステーション側 
災害時は、主に道路利用者や地域住民を対象とした地域的な拠点として運用する。

道の駅やちよの在り方-3

必要となる整備
・無停電化(目標:令和5年度)
⇒リニューアルの電源多様化を前提に整備を進める。
移動可能な発電機の複数整備(優先:トイレ、事務室、浄化槽、照明(LED)等)

・情報提供施設整備(目標:令和5年度~6年度)
⇒千葉国道事務所との調整。リニューアルと併せて整備(MCA無線の導入除く)を行う。
道路情報などのリアルタイム提供施設、情報を取得するための無料Wi-Fiと携帯充電場所の整備、非常用無線機(MCA無線機の導入)

・災害時に必要となる防災資材備蓄(目標:令和5年度)
⇒避難者や道の駅運用に必要な備蓄資材や地域の防災資材(パーテーションや簡易ベッドなど)を備蓄する。

・防災トイレ(目標:令和5年度)
⇒リニューアルと併せた整備手法等、千葉国道事務所との調整を図る。
老朽化対策、基数及び機能不足対策(新たなトイレ等の設置)

・貯水タンク(目標:令和5年度)
⇒リニューアルと調整(リニューアルの中で併せ整備する場合は別途検討)。
貯水槽の防災・機能強化(当面は、備蓄ペットボトルなどで対応)

・現行施設のリニューアルによる機能の強化(目標:令和6年度)
⇒電源の多様化、直売所の拡大や食堂の改修、建物内の機能再配置、給排水設備、防災トイレ(基数、機能強化、24時間)、貯水タンク(貯水槽の耐震強化)など

・駐車場の整備(目標:令和6年度以降)
⇒緊急発着所の指定、アスファルト化


 農業交流センター側 
災害時は、自衛隊・消防・警察等の復旧活動部隊を対象とした広域的な拠点として運用する。

道の駅やちよの在り方-4

必要となる整備
・無停電化(目標:令和5年度又は6年度)
⇒ふるさとステーション側で整備した発電機を活用し、リニューアルの電源多様化との連携を図る。

・トイレの改修(目標:令和5年度)
⇒トイレの24時間化及び不足機能(授乳室など)の整備

・国道16号とのアクセス経路(目標:令和6年度以降、千葉国道事務所との連携)

・駐車場整備(目標:令和6年度以降、千葉国道事務所との連携)

・ドッグラン等の施設整備(目標:令和6年度)
⇒増加する車中泊やペット避難希望者への対応(可能性の追求)


【将来イメージ】
これらの整備を通じて、将来的に次のような運用へと結びついていく構想を持っています。
今回の「防災道の駅」への選定を大きなチャンスと捉え、道の駅やちよが八千代市民の皆さんはもちろんのこと、市外からも多くの方々に楽しんでいただける憩いの場として、そして緊急時の拠り所としてより良いものとなるよう、ハード及びソフトの両面から順次整備を推進してまいります。

<平常時の運用イメージ>
道の駅やちよの在り方-5

<災害時の運用イメージ>
道の駅やちよの在り方-6

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