間もなく、八千代市長の任期満了を迎えます。
先日は、市長に就任してから「4年間で実現できたこと」について一部をご紹介しましたが、私はまだまだやり残したことを多く抱えております。
公約をひとつでも多く実現したいという思いから、すぐにでも出来ることは早急に着手してきた一方で、長期的な計画を要することを覚悟した上での公約も掲げておりました。特に後者については、この4年で地道に下地を作ってきましたので、まだもう少し、実現へのしっかりとした道筋をつけられるまで責務を全うしたいという思いがあります。
さて、今回は私のTwitterにこちらのコメントを頂きましたので、私が掲げる「今後実現したいこと」について大きく6つに絞ってお話したいと思います。
1.東葉高速鉄道の運賃値下げプラン推進
(4年で達成できなかったこと)
この「東葉高速の運賃値下げ」は、時間がかかることは承知の上で、それでも必ず成し遂げたいと長年掲げてきたことです。この4年間では、市民の皆さんが実感できるような成果にまでつなげることは叶いませんでしたが、以前のブログでご報告したとおり着手を怠ることなく継続課題として向き合ってきたことのひとつです。東葉高速(株)が債務超過を解消した後、私が提案する「東京メトロとの合併」まではさらにいくつかの段階を踏まなければなりませんが、諦めずに何としても実現へ歩を進めていく所存です。
ご参照/
東葉高速線の運賃・定期料金値下げに向けての取り組み
(これから改善に向けて出来ること)
①通学定期の割引率引き上げ
私はさらに割引率を5~10%上げることが出来ると見込んでいます。こちらについては既に提案しており、東葉高速からも「近いうちに実現できそうだ」と回答いただいています。 通学定期が値下げ出来れば、今は費用的なことから時間がかかっても京成線を選択している学生さんが、東葉高速線に切り替えるきっかけにもなり、さらなる利用者増加にもつながることが期待できます。
②経営改善・経営体制の見直しによる値下げ交渉
経営統合の前提となる経営改善に向け、東葉高速に対して主要株主且つ取締役である八千代市長の立場から、自立支援委員会や取締役会において主体的な経営努力に一層取り組むよう要請します。
例えば「試験的な値下げ」はそのひとつです。実は、東葉高速ではこうした試験を過去一度も試したことがありません。試験的な値下げを行い、どの程度乗降客を増やすことが出来るのかを試すということは、将来的な展望を探るうえで不可欠な取り組みです。また、支払いに現金以外の方法を導入し、定期代など多額な支払いをする場合の利用改善を促すといったことも必要と考えます。
③固定金利への借り換え実現を要請
これは以前から提案していることですが、いまだ実現に至っておりません。より具体的に、JRTT(鉄道運輸機構)に主要株主の立場から、超低金利のうちに固定金利への借り換えを行うように働きかける必要があると考えています。
2.京成沿線の駅周辺市街地活性化
(4年で達成できなかったこと)
八千代台・大和田・勝田台駅の周辺活性化については、東葉高速線の運賃値下げと並んで「八千代市を根本から変える」ため、私が掲げた公約のひとつです。そのためのステップとして、まずはこの沿線地域を分断してしまっている線路を高架化(もしくは地下化)する「連続立体交差事業」を進めることを考えていました。連続立体交差事業ありきで、就任後から京成電鉄(株)の社長・会長とも何回かお会いし、事業化への協力を頂けるよう話をしてきたのですが、昨年3月に「国からの補助金が出る可能性が期待出来なくなった」と報告を受け、昨年の9月議会で、無念ではありますが「高架化断念」を表明いたしました(詳しい経緯は下のブログに記録しています)。
ご参照/
八千代台・大和田・勝田台駅周辺活性化の公約について
(これから改善に向けて出来ること)
①再開発事業者との連携
高架化という手段を取ることはできませんでしたが、京成線沿線の開発まで諦めるつもりは毛頭ございません(議会でも申し上げました)。 京成電鉄とは、まちづくり事業へご協力いただく話を引き続きご承諾いただいており、昨年6月から勝田台と八千代台の再開発案の策定を進めるよう調整中です。
②土地の高度利用に伴う県との協議推進
事業計画が固まることで、その次のステップとして計画から試算した数字をもとに、建ぺい率、容積率の緩和を県へ要請することができます。行政の力で、民間が開発しやすい環境を整えていきます。
③利用者の声を反映したまちづくり
駅周辺開発の計画については、何らかの形でご意見を伺う機会を設けて、実際に日々の生活で利用する方々の目線を取り入れたより良いまちづくりへとつなげる必要があると考えております。
(補足)
3/25に「京成電鉄株式会社と包括連携協定」を締結しました。これは持続可能な地域社会の発展のため、まちの魅力の創出・向上、文化・観光の振興のほか、駅周辺の整備等に関して連携をより一層推進することに合意頂くものであり、京成電鉄が自治体と包括協定を結ぶのは今回が初の試みです。
小林社長からは、
「ここ数年、八千代市行政との関係性が薄くなってきたと感じていたところ、服部市長に代わってからまちづくりへの協力関係を求めていただけるようになり、パートナーとして期待されていることが伝わって大変嬉しく思っていた。八千代市とは、京成バラ園や京成電設工業などゆかりがあり、ぜひ強い絆で今後も協力体制を強めていきたい。」
との大変ありがたい言葉をいただきました。
実は、小林社長は東葉高速立ち上げにも携わってこられた方で、八千代市の状況などもよくご存じです。ぜひ京成電鉄さんと八千代市がWin-Winの関係で、より良いまちづくりを進めていきたいと考えています。
3.花と緑と水辺 憩いのまち八千代へ
(4年で達成できなかったこと)
八千代市の新たな観光資源として、新川を中心としたまちづくり計画を進めていることを以前ブログで申し上げましたが、これに関してはまだ道半ばの状態です。ようやく船着き場や一里塚などの整備が進んできましたので、今後はいよいよ活用のステージへ進めていきたいと考えています。
ご参照/
八千代市の貴重な観光資源「新川」活用のために
(これから改善に向けて出来ること)
①新川かわまちづくりのさらなる推進
自然を活かしたアクティビティ(観光船など)が楽しめるように計画しているさまざまな整備、例えば船着き場や一里塚(トイレなど)を完成させるほか、サイクリング道路の整備、八千代中央駅側一帯の県立公園完成に向けて、県との連携が不可欠ですので更なる調整を重ねる必要があります。
②官民連携事業の活性化
新川沿いには、市民が自然とふれあえる貴重なスポットが多く点在していますが、まだまだ観光資源として活かしきれていない状況にあります。平成30年度に行った「官民連携によるサウンディング型市場調査」の結果、潜在的な地域的・商業的ポテンシャルが認められており、民間活力を導入することで十分観光資源として活かすことが可能と考えています。
「県立八千代広域公園」は村上駅から徒歩10分、ふれあい農業で賑わう「道の駅やちよ」は16号道路とアクセスが良く、さらに少年自然の家の周辺は貴重な里山(谷津)に恵まれており、それらを河川を介してつなげることで、遠方からも気軽に楽しめる自然体験スポットとなることが期待できます。
ようやく「阿宗橋一里塚」の基盤整備が完了しましたが、ここはその里山に続く一番近い船着き場です。里山のほかにも貴重な植物園がありますので、この自然環境を今後も大切に保全するのはもちろんのこと、自然と共生できる観光資源として価値を高めるためも、新川かわまちづくりによって人の流れを行政側で整え、「水辺と後背地エリア」を一体化した事業を展開していきたいと考えています。
(最近、ご説明の際にお渡ししているリーフの一部です。)
4.高齢者・障がい者の住みよいまちづくり
(4年で達成できなかったこと)
介護用駐車場の設置や手話言語条例、エレベーター設置など、実現できたことも多い分野ではありますが、まだまださらなるサポートが必要であると感じています。
(これから改善に向けて出来ること)
①バリアフリーの更なる推進
間もなく勝田台駅南口のロータリー整備とエレベーター設置が始まり、ようやく市内各駅いずれもバリアフリー化を進めることが出来ましたが、まだまだ高齢者や障がい者目線で街を見れば、不安な箇所が残されています。そうした声にしっかり耳を傾け、さらなるバリアフリー化に努めたいと考えています。
②免許返納者への援助
「やっちの免許返納サポートタクシー券」の活用状況を見直し、より効果的な体制づくりが必要と考えています。
③在宅介護のサポート充実
長期入院をされていた方が、退院して在宅へ戻るときに、リハビリなどを目的に介護老人保健施設(老健)を利用し安心してご自宅で過ごせるようにするのですが、この老健が八千代市には3カ所しかありません。そのため、現状では市外の施設を利用しているケースも多く見られています。そこで、市内の老健を増やす後押しをしたいと考えています。
5.仕事と子育て両立支援と教育体制の充実
(4年で達成できなかったこと)
この分野に関しても4年間でかなり力を入れてきましたが、やはりまだまだ改善するべき課題が多く残されています。特に待機児童問題は、年々利用者が増えている地域で対策が追い付いていない状況が見られています。また、待機児童対策に伴う保育園へのサポートは手厚く実施してきた一方で、幼稚園教育に対する支援が手薄であったと感じています。
(これから改善に向けて出来ること)
①保育所施設、学童保育の更なる定員増加
定員不足に地域差が見られるため、ニーズの高い場所へ重点的に対応を急ぐ必要があります。また、従来は数か所の学校から1か所へ移動して利用する実態の多かった学童保育所ですが、安全に利用できる環境づくり(学校敷地内への配置)も移転・新設と並行して行う必要があると考えています。
②幼児教育環境の充実
待機児童解消を目的として八千代市に保育士を確保するため、この4年間で保育士に対する処遇改善加算を市独自に行ってきました。しかしながら、幼稚園との格差が生じており、市内幼稚園教諭の不足につながる恐れがあるため、幼稚園教諭に対しても処遇改善のための補助を行う必要があります。
これに関しては早急に対応するべく、令和3年6月に予算計上する意向を持っています。
③次世代を担う人材育成
●指導体制の確立
学校現場への指導員・相談員を適正に配置し、教員の負担軽減とともに子ども達の指導体制の強化を図ります。また、ICT環境を充実してきた一方で、まだ十分に活用しきれていない面が見られています。新型コロナウイルスやインフルエンザなどによる学級閉鎖時や、不登校児童生徒への活用について学校や市教委と連携を図り、運用の充実を進めていくにあたり、学校間での指導力格差を埋めることが課題のひとつです。こうした指導者教育についても取り組みを深めていきたいと考えています。
●地元企業へのインターンシップ機会拡充
市内の高校生にアンケートしたところ「地元に就職したい」と回答した生徒が5割を超えていることが分かりました。最近の傾向として、都内ではなく地元企業に魅力を感じる若者が多いようです。そこで、商工会議所をはじめ地元企業に協力を仰ぎ、雇用の拡充はもちろんのこと、地元企業の方から仕事に関するまなびの機会を提供いただいたり、インターンシップ(企業での職業体験)の受け入れ体制を整えていきたいと考えています。
この取り組みによって、将来的に地元企業への就職率がアップし、八千代市に若い方々が定住することで活気あふれるまちへとつなげられればこれほど嬉しいことはありません。
6.渋滞解消と交通の利便性アップ
(4年で達成できなかったこと)
新木戸~上高野線(3・4・1号)の全区間開通を目指し、地権者のご協力を得て4年間で順調に用地買収を進めてきましたが、都市計画道路の中には硬直している区間も見られています。慢性的な道路渋滞の解消に向けて、今後も優先度を考慮しながら取り組まなければならない路線が残っています。
(これから改善に向けて出来ること)
①都市計画道路の更なる整備
引き続き、用地買収が完了した区間から順次道路工事に着手し、未開通部分を少しでも減らします。八千代西部線( 3・3・27号)についても令和元年度から千葉県と協議を開始したため、こちらも引き続き取り組みをすすめていきます。
県道の歩道整備や交差点改良については、令和2年7月時点で県道船橋印西線が吉橋47%、桑橋69%(暫定整備済76%)まで進められていますので、こちらについても引き続き完了を目指して推進します。さらに、市道についても不備が見られる箇所については随時対応していく必要があります。
ご参考/
都市計画道路整備プログラムについて(市ホームページ)
②市内主要箇所をつなぐバスと福祉タクシーを併用した交通計画
公共交通不便地域を解消し、高齢者の方や妊婦、乳幼児連れの方の利便性向上のための移動サービス実現を目指し、4年間で実態調査を進めてきました。しかしながら、各地域で求められる交通手段やルートが多様化しており、持続可能な公共交通を維持するためには1つの手段(例えばコミュニティバス等)だけでは難しいことが分かりました。そこで、各地域の特徴を考慮した総合交通計画(マスタープラン)の策定を進めています。この計画をもとに福祉タクシーやバスなど複合的に活用し、一日も早い改善を図りたいと考えています。
以上6項目について触れましたが、特に1~3については県との連携が不可欠です。4月に県知事が代わられることで、従来の連携体制が取れなくなるのでは?とご不安に思われる方もいらっしゃるかもしれませんが、次期知事の熊谷氏は本市に隣接する千葉市の前市長です。
当然、この4年間で何度となくやりとりを重ね、いろんな問題を共有してきましたので、連携という面ではむしろ皆さんにご安心いただける点かと思います。
私の一期目の市長としての任期満了まで、まだあと2ヶ月あります。市民の声と向き合い、ひとつでも多くの問題を解決へと導いていけるように邁進してまいります。
何かお気付きのことがありましたら、市役所でも、私のTwitterでも、ホームページのメールでも、また直接お会いしたときにお渡ししたリーフの連絡先でも、何でも結構です。
内容によっては確認のため返信に時間を要したり、あるいはネット上で返信することが難しいものもありますが、必ず目を通しています。
より良い八千代のために、皆さんの貴重な声をお聞かせください。
<市長就任後の4年間の実績はこちら>
先日は、市長に就任してから「4年間で実現できたこと」について一部をご紹介しましたが、私はまだまだやり残したことを多く抱えております。
公約をひとつでも多く実現したいという思いから、すぐにでも出来ることは早急に着手してきた一方で、長期的な計画を要することを覚悟した上での公約も掲げておりました。特に後者については、この4年で地道に下地を作ってきましたので、まだもう少し、実現へのしっかりとした道筋をつけられるまで責務を全うしたいという思いがあります。
さて、今回は私のTwitterにこちらのコメントを頂きましたので、私が掲げる「今後実現したいこと」について大きく6つに絞ってお話したいと思います。
お世話になっております。
— さむ@学びたい (@samgamanabitai) March 16, 2021
20代会社員です。
様々な施策に取り組んで頂きありがとうございます。
ツイート等で達成したことを拝見しました。
そこで下記2点について教えて頂けますでしょうか。
逆にこの4年間で達成できなかったこと
これからの八千代市でさらに改善できること
宜しくお願いします。
1.東葉高速鉄道の運賃値下げプラン推進
(4年で達成できなかったこと)
この「東葉高速の運賃値下げ」は、時間がかかることは承知の上で、それでも必ず成し遂げたいと長年掲げてきたことです。この4年間では、市民の皆さんが実感できるような成果にまでつなげることは叶いませんでしたが、以前のブログでご報告したとおり着手を怠ることなく継続課題として向き合ってきたことのひとつです。東葉高速(株)が債務超過を解消した後、私が提案する「東京メトロとの合併」まではさらにいくつかの段階を踏まなければなりませんが、諦めずに何としても実現へ歩を進めていく所存です。
ご参照/
東葉高速線の運賃・定期料金値下げに向けての取り組み
(これから改善に向けて出来ること)
①通学定期の割引率引き上げ
私はさらに割引率を5~10%上げることが出来ると見込んでいます。こちらについては既に提案しており、東葉高速からも「近いうちに実現できそうだ」と回答いただいています。 通学定期が値下げ出来れば、今は費用的なことから時間がかかっても京成線を選択している学生さんが、東葉高速線に切り替えるきっかけにもなり、さらなる利用者増加にもつながることが期待できます。
②経営改善・経営体制の見直しによる値下げ交渉
経営統合の前提となる経営改善に向け、東葉高速に対して主要株主且つ取締役である八千代市長の立場から、自立支援委員会や取締役会において主体的な経営努力に一層取り組むよう要請します。
例えば「試験的な値下げ」はそのひとつです。実は、東葉高速ではこうした試験を過去一度も試したことがありません。試験的な値下げを行い、どの程度乗降客を増やすことが出来るのかを試すということは、将来的な展望を探るうえで不可欠な取り組みです。また、支払いに現金以外の方法を導入し、定期代など多額な支払いをする場合の利用改善を促すといったことも必要と考えます。
③固定金利への借り換え実現を要請
これは以前から提案していることですが、いまだ実現に至っておりません。より具体的に、JRTT(鉄道運輸機構)に主要株主の立場から、超低金利のうちに固定金利への借り換えを行うように働きかける必要があると考えています。
2.京成沿線の駅周辺市街地活性化
(4年で達成できなかったこと)
八千代台・大和田・勝田台駅の周辺活性化については、東葉高速線の運賃値下げと並んで「八千代市を根本から変える」ため、私が掲げた公約のひとつです。そのためのステップとして、まずはこの沿線地域を分断してしまっている線路を高架化(もしくは地下化)する「連続立体交差事業」を進めることを考えていました。連続立体交差事業ありきで、就任後から京成電鉄(株)の社長・会長とも何回かお会いし、事業化への協力を頂けるよう話をしてきたのですが、昨年3月に「国からの補助金が出る可能性が期待出来なくなった」と報告を受け、昨年の9月議会で、無念ではありますが「高架化断念」を表明いたしました(詳しい経緯は下のブログに記録しています)。
ご参照/
八千代台・大和田・勝田台駅周辺活性化の公約について
(これから改善に向けて出来ること)
①再開発事業者との連携
高架化という手段を取ることはできませんでしたが、京成線沿線の開発まで諦めるつもりは毛頭ございません(議会でも申し上げました)。 京成電鉄とは、まちづくり事業へご協力いただく話を引き続きご承諾いただいており、昨年6月から勝田台と八千代台の再開発案の策定を進めるよう調整中です。
②土地の高度利用に伴う県との協議推進
事業計画が固まることで、その次のステップとして計画から試算した数字をもとに、建ぺい率、容積率の緩和を県へ要請することができます。行政の力で、民間が開発しやすい環境を整えていきます。
③利用者の声を反映したまちづくり
駅周辺開発の計画については、何らかの形でご意見を伺う機会を設けて、実際に日々の生活で利用する方々の目線を取り入れたより良いまちづくりへとつなげる必要があると考えております。
(補足)
3/25に「京成電鉄株式会社と包括連携協定」を締結しました。これは持続可能な地域社会の発展のため、まちの魅力の創出・向上、文化・観光の振興のほか、駅周辺の整備等に関して連携をより一層推進することに合意頂くものであり、京成電鉄が自治体と包括協定を結ぶのは今回が初の試みです。
小林社長からは、
「ここ数年、八千代市行政との関係性が薄くなってきたと感じていたところ、服部市長に代わってからまちづくりへの協力関係を求めていただけるようになり、パートナーとして期待されていることが伝わって大変嬉しく思っていた。八千代市とは、京成バラ園や京成電設工業などゆかりがあり、ぜひ強い絆で今後も協力体制を強めていきたい。」
との大変ありがたい言葉をいただきました。
実は、小林社長は東葉高速立ち上げにも携わってこられた方で、八千代市の状況などもよくご存じです。ぜひ京成電鉄さんと八千代市がWin-Winの関係で、より良いまちづくりを進めていきたいと考えています。
3.花と緑と水辺 憩いのまち八千代へ
(4年で達成できなかったこと)
八千代市の新たな観光資源として、新川を中心としたまちづくり計画を進めていることを以前ブログで申し上げましたが、これに関してはまだ道半ばの状態です。ようやく船着き場や一里塚などの整備が進んできましたので、今後はいよいよ活用のステージへ進めていきたいと考えています。
ご参照/
八千代市の貴重な観光資源「新川」活用のために
(これから改善に向けて出来ること)
①新川かわまちづくりのさらなる推進
自然を活かしたアクティビティ(観光船など)が楽しめるように計画しているさまざまな整備、例えば船着き場や一里塚(トイレなど)を完成させるほか、サイクリング道路の整備、八千代中央駅側一帯の県立公園完成に向けて、県との連携が不可欠ですので更なる調整を重ねる必要があります。
②官民連携事業の活性化
新川沿いには、市民が自然とふれあえる貴重なスポットが多く点在していますが、まだまだ観光資源として活かしきれていない状況にあります。平成30年度に行った「官民連携によるサウンディング型市場調査」の結果、潜在的な地域的・商業的ポテンシャルが認められており、民間活力を導入することで十分観光資源として活かすことが可能と考えています。
「県立八千代広域公園」は村上駅から徒歩10分、ふれあい農業で賑わう「道の駅やちよ」は16号道路とアクセスが良く、さらに少年自然の家の周辺は貴重な里山(谷津)に恵まれており、それらを河川を介してつなげることで、遠方からも気軽に楽しめる自然体験スポットとなることが期待できます。
ようやく「阿宗橋一里塚」の基盤整備が完了しましたが、ここはその里山に続く一番近い船着き場です。里山のほかにも貴重な植物園がありますので、この自然環境を今後も大切に保全するのはもちろんのこと、自然と共生できる観光資源として価値を高めるためも、新川かわまちづくりによって人の流れを行政側で整え、「水辺と後背地エリア」を一体化した事業を展開していきたいと考えています。
(最近、ご説明の際にお渡ししているリーフの一部です。)
4.高齢者・障がい者の住みよいまちづくり
(4年で達成できなかったこと)
介護用駐車場の設置や手話言語条例、エレベーター設置など、実現できたことも多い分野ではありますが、まだまださらなるサポートが必要であると感じています。
(これから改善に向けて出来ること)
①バリアフリーの更なる推進
間もなく勝田台駅南口のロータリー整備とエレベーター設置が始まり、ようやく市内各駅いずれもバリアフリー化を進めることが出来ましたが、まだまだ高齢者や障がい者目線で街を見れば、不安な箇所が残されています。そうした声にしっかり耳を傾け、さらなるバリアフリー化に努めたいと考えています。
②免許返納者への援助
「やっちの免許返納サポートタクシー券」の活用状況を見直し、より効果的な体制づくりが必要と考えています。
③在宅介護のサポート充実
長期入院をされていた方が、退院して在宅へ戻るときに、リハビリなどを目的に介護老人保健施設(老健)を利用し安心してご自宅で過ごせるようにするのですが、この老健が八千代市には3カ所しかありません。そのため、現状では市外の施設を利用しているケースも多く見られています。そこで、市内の老健を増やす後押しをしたいと考えています。
5.仕事と子育て両立支援と教育体制の充実
(4年で達成できなかったこと)
この分野に関しても4年間でかなり力を入れてきましたが、やはりまだまだ改善するべき課題が多く残されています。特に待機児童問題は、年々利用者が増えている地域で対策が追い付いていない状況が見られています。また、待機児童対策に伴う保育園へのサポートは手厚く実施してきた一方で、幼稚園教育に対する支援が手薄であったと感じています。
(これから改善に向けて出来ること)
①保育所施設、学童保育の更なる定員増加
定員不足に地域差が見られるため、ニーズの高い場所へ重点的に対応を急ぐ必要があります。また、従来は数か所の学校から1か所へ移動して利用する実態の多かった学童保育所ですが、安全に利用できる環境づくり(学校敷地内への配置)も移転・新設と並行して行う必要があると考えています。
②幼児教育環境の充実
待機児童解消を目的として八千代市に保育士を確保するため、この4年間で保育士に対する処遇改善加算を市独自に行ってきました。しかしながら、幼稚園との格差が生じており、市内幼稚園教諭の不足につながる恐れがあるため、幼稚園教諭に対しても処遇改善のための補助を行う必要があります。
これに関しては早急に対応するべく、令和3年6月に予算計上する意向を持っています。
③次世代を担う人材育成
●指導体制の確立
学校現場への指導員・相談員を適正に配置し、教員の負担軽減とともに子ども達の指導体制の強化を図ります。また、ICT環境を充実してきた一方で、まだ十分に活用しきれていない面が見られています。新型コロナウイルスやインフルエンザなどによる学級閉鎖時や、不登校児童生徒への活用について学校や市教委と連携を図り、運用の充実を進めていくにあたり、学校間での指導力格差を埋めることが課題のひとつです。こうした指導者教育についても取り組みを深めていきたいと考えています。
●地元企業へのインターンシップ機会拡充
市内の高校生にアンケートしたところ「地元に就職したい」と回答した生徒が5割を超えていることが分かりました。最近の傾向として、都内ではなく地元企業に魅力を感じる若者が多いようです。そこで、商工会議所をはじめ地元企業に協力を仰ぎ、雇用の拡充はもちろんのこと、地元企業の方から仕事に関するまなびの機会を提供いただいたり、インターンシップ(企業での職業体験)の受け入れ体制を整えていきたいと考えています。
この取り組みによって、将来的に地元企業への就職率がアップし、八千代市に若い方々が定住することで活気あふれるまちへとつなげられればこれほど嬉しいことはありません。
6.渋滞解消と交通の利便性アップ
(4年で達成できなかったこと)
新木戸~上高野線(3・4・1号)の全区間開通を目指し、地権者のご協力を得て4年間で順調に用地買収を進めてきましたが、都市計画道路の中には硬直している区間も見られています。慢性的な道路渋滞の解消に向けて、今後も優先度を考慮しながら取り組まなければならない路線が残っています。
(これから改善に向けて出来ること)
①都市計画道路の更なる整備
引き続き、用地買収が完了した区間から順次道路工事に着手し、未開通部分を少しでも減らします。八千代西部線( 3・3・27号)についても令和元年度から千葉県と協議を開始したため、こちらも引き続き取り組みをすすめていきます。
県道の歩道整備や交差点改良については、令和2年7月時点で県道船橋印西線が吉橋47%、桑橋69%(暫定整備済76%)まで進められていますので、こちらについても引き続き完了を目指して推進します。さらに、市道についても不備が見られる箇所については随時対応していく必要があります。
ご参考/
都市計画道路整備プログラムについて(市ホームページ)
②市内主要箇所をつなぐバスと福祉タクシーを併用した交通計画
公共交通不便地域を解消し、高齢者の方や妊婦、乳幼児連れの方の利便性向上のための移動サービス実現を目指し、4年間で実態調査を進めてきました。しかしながら、各地域で求められる交通手段やルートが多様化しており、持続可能な公共交通を維持するためには1つの手段(例えばコミュニティバス等)だけでは難しいことが分かりました。そこで、各地域の特徴を考慮した総合交通計画(マスタープラン)の策定を進めています。この計画をもとに福祉タクシーやバスなど複合的に活用し、一日も早い改善を図りたいと考えています。
以上6項目について触れましたが、特に1~3については県との連携が不可欠です。4月に県知事が代わられることで、従来の連携体制が取れなくなるのでは?とご不安に思われる方もいらっしゃるかもしれませんが、次期知事の熊谷氏は本市に隣接する千葉市の前市長です。
当然、この4年間で何度となくやりとりを重ね、いろんな問題を共有してきましたので、連携という面ではむしろ皆さんにご安心いただける点かと思います。
私の一期目の市長としての任期満了まで、まだあと2ヶ月あります。市民の声と向き合い、ひとつでも多くの問題を解決へと導いていけるように邁進してまいります。
何かお気付きのことがありましたら、市役所でも、私のTwitterでも、ホームページのメールでも、また直接お会いしたときにお渡ししたリーフの連絡先でも、何でも結構です。
内容によっては確認のため返信に時間を要したり、あるいはネット上で返信することが難しいものもありますが、必ず目を通しています。
より良い八千代のために、皆さんの貴重な声をお聞かせください。
<市長就任後の4年間の実績はこちら>
八千代市長として2017年5月に就任し、間もなく4年になります。先日「どんなことを実現してきたか?」とのご質問にお答えする機会があり、過去の取り組みを整理したのでブログで紹介しました。任期満了まであと3カ月、引き続きしっかりとかじ取りを担って参ります。#八千代市https://t.co/FG7vlFMM6m
— はっとり友則(八千代市長) (@hattori0623) February 9, 2021