八千代市政を考えるブログ

千葉県八千代市では、今どんなことが問題になっているのでしょうか?
身近な疑問、改善できそうなこと、千葉県から見た八千代市など、さまざまな角度から考えてみました。

八千代市長(2017.5月就任)のはっとり友則です。
現在取り組んでいる政策、進捗状況なども併せてご報告していきます。

カテゴリ: インフラ整備

八千代市少年自然の家(以下、「少年自然の家」)が、令和4年11月に開催された八千代市議会定例会において廃止が決定されました。
今回はその経緯と、その後の子ども達の体験活動についてお話します。


これまでの経緯
少年自然の家は、「自然の探求を行いつつ協力、規律、奉仕の精神を培い豊かな人間関係を深めること」を目的として、昭和49年8月に開所しました。

長年にわたり多くの子ども達に親しまれてきた施設でしたが、建物の老朽化に伴い雨漏り等が生じていたほか、耐震診断の結果、耐震性が不足していることが判明しました。

このため、今後の少年自然の家の運営について、公共施設再配置等推進委員会において協議・検討を行った結果、子どもたちの安全と安心の確保を最優先に考え、令和2年4月1日から少年自然の家を休止とし、宿泊体験学習については他の施設で対応することが決定されました。

なお、その後の検討過程において、施設の改修費と耐震補強費について概算で約16億4千万円の費用が見込まれたほか、休止の間も土地の賃借料などで年に約9百万円の維持費がかかるなど、本市の厳しい財政状況の中では大きな負担となることが判明したことや、県立施設で宿泊体験学習を実施できるめどが立ったことから、同委員会において廃止の方向性が示されました。

千葉県立手賀の丘青少年自然の家を宿泊体験学習の場に
新型コロナウイルス感染症による影響で令和2~3年度は宿泊体験学習を中止していましたが、令和4年5月から再開されました。 場所は、千葉県柏市にある千葉県立手賀の丘青少年自然の家(以下、「手賀の丘青少年自然の家」)です。

この施設は、社会教育、宿泊学習等を目的とした青少年教育のための宿泊研修施設です。
近隣には他にも施設はありますが、八千代市内の小学校からバスで約1時間程度とアクセスが良いことや、設備内容の充実度、少年自然の家と同等以上の活動が同程度の費用で行えることなどの理由から、校長会とも協議したうえで決定しました。

好評だった手賀の丘青少年自然の家での体験学習
手賀の丘青少年自然の家では、自然体験・創作体験・スポーツ体験といった3つの体験を軸に様々な活動を行うことができる環境が整っているほか、手賀沼周辺自然散策や手賀の丘公園でのアスレチックなどでも活動することができます。 

自然体験:
プラネタリウム鑑賞、ウォークラリー、野外炊事、キャンプファイヤー、星空観察、史跡巡りほか

創作体験:
勾玉、焼き板、七宝焼き、はんこ作り、創作うちわ、ピクチャーパズル、プラバンほか

スポーツ体験:
【体育館】綱引き、インディアカ、ドッジビー、長縄、ラート体験※ など
【屋外】グラウンドゴルフ、ディスクゴルフなど

※少年自然の家でラート体験ができるのは、国内で手賀の丘青少年自然の家だけです。日本ラート協会の指導のもと、シーソー遊びや基本的な回転技などを体験することができます。

(体育館でのラート体験)
手賀の丘-4

(野外炊事の様子)
手賀の丘-2

(手賀の丘公園でのアスレチック)
手賀の丘-3

(キャンプファイヤー)
手賀の丘-1

宿泊体験学習を実施した後に行ったアンケートによると、参加した児童からは「アスレチックがたくさんあって楽しかった」、「キャンドルファイヤーでの活動を通して学年の仲が深まった」などの声があり、ほとんどの子どもたちが充実した宿泊体験学習ができたと回答しています。

また、参加した職員からも充実感や学習面、設備面などに関して、ほとんどの項目で肯定的な回答が得られたとともに、保護者からも「子どもがとても楽しい体験学習だったと言って、満足して帰ってきた」、「手賀の丘青少年自然の家は遠くにある印象だったが、子どもがあっという間に着いたと言っていたので、それほど遠くないとわかった」など、概ね好意的な評価をいただきました。

今後に向けて
今回、八千代市少年自然の家は廃止することが決定されましたが、令和4年5月からは千葉県立手賀の丘青少年自然の家を活用することにより、子どもたちにとってより充実した宿泊体験学習が実施できるようになっております。

さらに、少年自然の家を廃止したことにより節減できた財源は、校舎のバリアフリー化や大規模改修などに活用されることにより、教育環境の一層の充実に役立てられます。

今後も、保護者の皆様をはじめ関係者の方々のご協力とご理解を得ながら、子どもたちの豊かな教育環境の整備に向け、さまざまな取り組みを進めてまいります。

(ご参考)
少年自然の家の経緯20230125

2022年7月のブログでは、西八千代地区の児童生徒増に対応する方針を定めるため、全庁横断的な組織である「対策検討委員会」を指示して立ち上げ、そこで検討が進められていることをお伝えしました。
このたび、対策検討委員会による議論の結果がまとまり、西八千代地区の小中学校等に係る当面の基本的な方針を定めましたのでご報告します。

今回の「西八千代地区における児童生徒の大幅な増加」への対応を考えることは、周辺の学校にも影響を与えることになります。そのため、地区全体の課題として捉えて検討を進めてきたところです。
議論するにあたり、考えられる対応策についてあらゆる可能性を排除することがないようにしました。

さて、具体的な対応策として検討した案は、次のア~エの4点です。
ア.学区変更での対応
イ.学校増築での対応
ウ.学校新設での対応
エ.既存施設活用での対応

これら4つを軸に、案を組み合わせることも含めて検討しました。
検討結果の詳細については、10月19日に八千代市及び市教育委員会のホームページで公開しましたのでご覧いただければと思います。

2022年10月19日
「西八千代地区小中学校等対策の対応方針が定まりました」(市教育委員会ホームページ)
西八千代小中学校報告書表紙


検討を進める中で、児童数のピークを迎える時期が早く、対策が急がれる「小学校」の検討を優先にしました。「中学校」については、今後の状況変化等も踏まえながら柔軟な対応が可能となるように配慮することとし、より適切な結果を導き出せるよう今後も検討を継続するという形に落ち着いたところです。
詳細については公開した「報告書」をお読みいただければと思いますが、ここでは、最終的に定まった当面の対応方針の部分のみ抜粋してご紹介します。


(当面の方針)
● 小学校について
現段階では、地権者の協力が見込める旧遊技施設跡地(大和田新田1100-1付近、約6,700㎡)に校舎を建設することとする。
土地や施設の規模等を踏まえ、より良い教育環境を保障する視点に立ち、新設の小学校として設置するほか、新木戸小学校と一体的な運営(分校)とすることなども含めた検討をする。
また、施設の新築に際しては、将来的な児童数の減少等も見据えた検討を行い、今後、短期間のうちに当該用地の隣接地の地権者など、関係者の協力が得られる見通しが立った場合には、グラウンド面積や校舎の配置等、敷地を最大限に活用するよう検討することとする。
なお、本対応によって生じる学区変更については、地区内の児童の通学に係る負担ができる限り小さくなるように検討することとする。

● 中学校について
現段階では、課題解決に時間を要する選択肢や、状況により結果が左右される選択肢を排除せず、あらゆる可能性について引き続き検討することとする。 
なお、睦中学校の通学区域内にある「高津中学校許可学区」の今後の扱いについては、子供たちの豊かな教育環境を第一に考え、「高津中学校許可学区」の延長も含めて検討するものとする。

● その他
本方針に基づき建設する小学校に在籍の児童を対象とした学童保育及び放課後子ども教室については、実施場所を含めて検討を進めるものとする。


なお、小学校の校舎を建設する位置は、新木戸小学校通学区域内にある以下の場所になります。
西八千代小中_小学校新設場所
(平成30年3月作成 八千代都市計画基本図 一部分利用)

ところで、小学校の校舎の建設については、土地の規模や周辺の小学校の保有教室数等によって建設する校舎の大きさが変わります。また、新設の小学校として設置するのか、新木戸小学校と一体的な運営をする分校とするのか等についても未定であり、詳細については今後も検討が必要となります。
これらについては、八千代市教育委員会内において「庁内検討委員会」を立ち上げるとともに、八千代市通学区域審議会で急ぎ検討を進める予定となっております。

また、先ほども述べましたが、中学校の対応(案)については、今後も「西八千代地区小中学校等対策検討委員会」において検討が継続されることとなっています。

子どもたちの豊かな教育環境を整備する視点に立ち、関係部局で連携させながら今後も引き続き対応してまいります。

※2022年4月1日 
お詫び

今回の緑が丘地区の学校新設に関する記事について一部誤りがございましたので、一旦これを削除させていただきます。皆様には心からお詫び申し上げます。
なお、この件につきましては、今後市内部においてあらゆる方策を予断なく検討した上で対応することとしておりますので、具体的な方針等が出た段階で改めて記事を掲載させていただきます。
ご理解のほどよろしくお願いいたします。

公共交通不便地域を解消し、高齢者の方や妊婦、乳幼児連れの方の利便性向上のための移動サービス実現を目指し、実態調査を進めてきました。しかしながら、各地域で求められる交通手段やルートが多様化しており、持続可能な公共交通を維持するためには1つの手段(例えばコミュニティバス等)だけでは難しいことが分かりました。現在、市全体の方向性と地域の特徴を合わせた八千代市版の総合交通計画(マスタープラン)の策定を進めており、この計画をもとに福祉タクシーや小型バスなどを複合的に活用していく考えです。

市内でも、バスの不採算路線カットによって交通弱者地域が多く生じているのが阿蘇・睦地域です。
もえぎ野地区には4月に保品近隣公園がオープンしましたが、このほか給食調理場の新設も予定されています。さらに、このもえぎ野地区の一部をショッピングセンターや物流倉庫が建てられるように用途変更しました。
既に整備されている住宅地や大学については、良好な環境を維持・保全するように、一方、地域の拠点となる商業・業務施設、交通特性を生かした施設を誘導するための地区計画を進めたことによって、交通不便地域に変化をもたらすと考えています。
東洋バスの車両基地ができましたので、今後、商業化が進むことで新たなバス路線が期待できます。


京成大和田駅についても、バスの不採算路線カットの影響を大きく受けています。
以前は多くのバスが発着していたロータリーでしたが、緑が丘方面へのバスもなくなりました。大和田についても交通弱者対策が必要な地域と言えます。

さまざまな可能性を模索しながら、一日も早い改善を図りたいと考えています。

※ご参考
都市計画の決定及び変更(平成31年1月18日)
http://www.city.yachiyo.chiba.jp/140500/page100114.html

保品近隣公園(市ホームページ)
http://www.city.yachiyo.chiba.jp/142500/page000086.html

 国道296号線、県道船橋・印西線(木下街道)など、市内主要幹線道路の慢性的な渋滞解消に向けた都市計画道路の整備を進めています。

新木戸~上高野線(3・4・1号線)については全区間開通を目指し、地権者のご協力を得て4年間で順調に用地買収を進めてきました。用地買収が難航していた区間についても、就任後に現地へ足を運ぶなどして積極的に道路整備を推進。数十年にわたって硬直していた西八千代工区も用地買収を完了しています。用地買収が完了した区間から順次道路工事に着手し、未開通部分を少しでも減らすよう指示しており、早期開通に向けて引き続き取り組んでまいります。
(新木戸~上高野線)
都市計画道路3.4.1
都市計画道路3.4.1-2
都市計画道路3.4.1-3

八千代台・大和田・勝田台線(3・4・12号)も順調に進んでいます。
こちらの計画では千葉市を通るので、用地買収のために千葉市との連携が外せません。
(八千代台・大和田・勝田台線)
都市計画道路3.4.12
都市計画道路3.4.12-2

さらに、八千代西部線( 3・3・27号)についても令和元年度から千葉県と協議を開始したため、こちらも引き続き取り組みをすすめていきます。
都市計画道路3.3.27


県道の歩道整備や交差点改良については、令和2年7月時点で県道船橋印西線が吉橋47%、桑橋69%(暫定整備済76%)まで進められていますので、こちらについても引き続き完了を目指して推進していくほか、さらに市道についても不備が見られる箇所については随時対応してまいります。


296号の慢性的な渋滞解消という意味では、現在計画が進んでいる北千葉道路も気になるところです。
北千葉道路とは、市川市の外環道と成田空港を最短で結ぶことを予定している約43kmの幹線道路です。この道路の完成は296号(成田街道)の慢性的な渋滞の解消、市民の利便性向上など、八千代市にも大きな影響をもたらすと考えられていますが、直接市内を通過しないという理由から、北千葉道路建設促進期成同盟のメンバーに八千代市が入っていないため、現時点では検討に加わる立場を得られておりません。今後のまちづくりにおいて大きな意味を持つこの計画に関与できるように、4/15に表敬訪問した熊谷新知事へ依頼を申し上げたところです。


※ご参考
事業中の路線
http://www.city.yachiyo.chiba.jp/140500/page000034.html

八千代都市計画図閲覧サービス(八千代市ホームページ)
http://www.city.yachiyo.chiba.jp/140500/page000020.html

北千葉道路の概要(千葉県ホームページ)

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