奥西表と呼ばれる地域があります。東洋のガラパゴスと言われる西表島のさらに奥の地域をさしています。

これこそまさに秘境という名に相応しい場所ではないでしょうか。

そこに現在でも少人数ですが、人々が生活を営んでいる集落があります。「船浮集落」です。

この集落へは、船で渡ることでしかできません。とうぜん車も走っていません。

少し信じ難いかもしれませんが実在する立派な集落なのです。

では今回は、この秘境船浮の現状と、訪れてみたいと思ってしまうような、たまらない魅力をご紹介していきましょう。

おさらいのために詳しくアクセス方法を見ておきましょう。

西表島西部地区の一番西側の集落白浜の白浜港から、船浮集落行の定期船で渡ります。所要時間は10分。お伝えした通りこの方法しか島へは渡ることはできません。

実は西表島とは陸続きになってはいるのでが、道はなく険しすぎるジャングルが行く手を阻んでいるため、徒歩で船浮へ行くものはほとんどいないのが実情です。

地理的な面からみても、陸の孤島といった状態なのです。

人口は50名ほどです。小学校もありますが、生徒がいない間の時期には、廃校ではなく休校という形で現在でも存続しています。

2018年現在は、数名の子供たちが元気に通っているようです。

船浮港に到着し、集落に足を踏み入れてみて最初に感じるのはやはりその静けさであります。

車は一台もなく、数件の宿と飲食店があるのみで、後は古くからの民家が集落の中ほどにあります。そのため極端に人工的な動力音が小さく耳に入ってこない状態となっています。

集落の奥へと進み、森を通り過ぎるとやがて開けたビーチにたどり着きます。ここが「イダの浜」です。

このビーチのおすすめポイントは、振り返ってみても海を見渡しても、一切人工的な建造物が目に入らないということです。

数ある沖縄離島の有名ビーチの中にも、なかなかこのような景色に出会うことはありません。陸の孤島が生み出した価値ある絶景です。

この船浮のイダノ浜は、私の中ではナンバー1の沖縄おすすめビーチです。ぜひ、一度訪れてみてください。

またこの集落は、あの「イリオモテヤマネコ」最初の捕獲地として正式に登録されています。

捕獲の場所には記念碑も建てられていて、このヤマネコの発見は世界中の生物学会から多大な注目を浴びたのです。

集落の南側には、太平洋戦争時代の日本軍の武器庫跡地があり、だれでも自由に中に入ることが可能です。これもまた歴史を肌で感じることができるので、船浮に行った際にはぜひともご覧ください。

これと言って立ち寄るような建物や施設はありません。島民たちが昔ながらの生活を送り、ゆっくりした時が流れているだけです。

まさにそれがこの集落の魅力だと私は思うのです。

道さえもほとんど整備はされていません。観光客を上手にもてなす近代的なたてものはありません。

しかし、集落内には何とも言えない暖かさが心に感じ取ることができる不思議な場所です。

この心に感じるものが、沖縄の古き良き島人(しまんちゅう)の心なのではないでしょうか。