070914_ZARDPassCard
 坂井さんが逝った後しばらくして「実はライブの予定があって武道館とか押さえていたんですよね」なんて言う話をスタッフから聞いていた。本来であれば今日はZARDのツアーの最終日だったのかもしれない。青山での音楽葬、大阪フェスティバルホールの2日間とそして今日、こんなにも多くのファンの方々に来てもらって感謝の気持ちでいっぱいだ。坂井さんも喜んでいると思う。
 今から思えば、坂井さんが亡くなった直後は悲しみのどん底で身動きすら取れず、組織全体が思考停止状態に陥っていたように思う。音楽葬などのファンの方のために何らかのセレモニーをするとか、ましてやライブの話なんて当初考えもつかなかったくらいだ。スタッフが坂井さんのために、ファンの皆さんのために必死に頑張ったからこの短期間でここまでの事が出来たんだと思う。スタッフの懸命の努力に感謝したい。
 
 今まで経験した事のない様なシステムと雰囲気の中で行われたライブは悲しくもあり、そしてとても暖かいもので我々ミュージシャンもスタッフも感動した。こういう機会を与えてくれたと言うとなんか変だけど、坂井さんと出会わなければ、そしてZARDを支持して下さるファンの皆さんがいなければあり得なかったライブだから...。ファンの皆さん、そして坂井さんに改めて感謝したい。
 でも、「ゆかりのあるアーティスト」の最後が僕で、何かサプライズを期待していた人には申し訳なかったね。ま、僕に限らずゲストが予想と違った人が多くいたかも知れない。事前には凄いゲスト・ヴォーカルの噂もあったし。でもね、「じゃぁ、坂井さんのかわりに誰が歌うんだ?」と考えたときに相応しい人がいるかな?今回は「今はまだ誰が出て来ても”?”なのでは?」と言うのがプロデューサーやスタッフの判断。と言うよりも”思い”だと思う。僕もそう思った。別の色を加えずに一色で、ヴォーカルを坂井さん一人で通した事があのいい雰囲気を生んだのだと思う。

 スタッフに「ライブから遠ざかって5年も経つしそろそろステージに立たないとミュージシャンとしておかしくなってくるから」と相談していたのは今年の始めの頃だったかな。彼は「ZARDの大阪のライブのゲストとかですかね」と言う感じの答えだったと思う。一度は坂井さんとステージに立ってみたかった。それがこんな形になるとはね。やっぱり残念の一言に尽きるなぁ。

 色んな思いがあるけれどまだまだ整理がつかない。またゆっくりと。