2011年06月

グリーンウッド新宿店と格差社会

代々木の賃貸不動産仲介業者・グリーンウッド新宿店に派遣社員が反発している。グリーンウッド新宿店の宣伝コピーが無職と派遣社員を並べているためである。社会的信用が無職と同レベルと言われたに等しいと憤る。格差社会的な光景である。
グリーンウッド新宿店は敷金・礼金0のゼロゼロ物件を紹介するが、契約金などの名目で料金を徴収している。賃貸借契約書に記載なく、退室立ち会い費を徴収したなどとして、宅建業法違反で東京都から業務停止処分を受けた。住まいの貧困に取り組むネットワークからは企業姿勢の不誠実さが批判された。

脱原発派も不安を煽るtwitter拡散情報に警戒

福島第一原発事故では政府発表やマスメディア報道の「Too Little Too Late」が際立った。メルトダウンを二ヶ月後に発表するなど発表まで時間がかかり、危険を伝えようとしない姿勢である。これに対し、脱原発派市民はインターネット上の情報発信で対抗する。これは一定の効果を出しているが、近時は脱原発派市民からもtwitterなどで拡散される情報への警戒が広がっている。
インターネット上の情報、特にツイッター(twitter)のように安易に発信される情報には根拠が脆弱なものが入りやすいことは以前から指摘されてきた。それでも多数の脱原発派市民はtwitterの拡散情報を歓迎した。政府やマスメディアが伝えない情報を入手でき、不確実な情報でも受け手の判断材料を増やす意味ではプラスになるためである。
意図的な虚偽や誇張が入り込むことさえ、政府に不信を抱く人々にとっては問題ではない。政府による圧倒的な危険隠しがなされている状況では、過剰に危険を煽る言説が存在するくらいでバランスが取れる。何よりも批判すべきは真実を伝えない政府である。無責任に危険を煽る情報発信者を叩く暇があるならば、そのエネルギーを政府批判に向けるべきという価値判断があった。
ところが、ここにきて風向きが変わりつつある。典型は脱原発デモの参加者である翻訳者の池田香代子氏の反応である。twitterなどでは福島第一原発4号機が6月14日に白煙と閃光を発したとの情報が拡散した。これに対して、池田氏は白煙が使用済み燃料プールの湯気で、閃光は作業の照明か車のライトという同日の東京電力記者会見での説明に基づき、以下のように呼びかけた。
「あの映像を、なにか起こっているかも、との前提で広め、けれどここまでの情報で異常ではなかったと納得なさった方にお願いです。異常ではなかった、との情報を流してください。」
その上で「作為的にねつ造したうわさを流している人が出てきた」と憂慮を表明する。ここには脱原発派の主張が社会に受け入れられつつあることによる自信と余裕がある。さらに危険を煽る無責任な言説の背後にあるものへの警戒心が生まれている。原発事故は消費者の不安に付け込む悪徳業者にとって飯のタネになる。その種の悪徳業者にとってtwitterのような無責任に情報を拡散できるツールは好都合である。
http://www.hayariki.net/pj6.html
現実にゼロゼロ物件詐欺などで賃借人を食い物にしていると賃借人の団体から批判された不動産業者が被災者の賃貸住宅への受け入れをブログなどで表明した。無断の鍵交換など、その不動産業者に苦しめられた賃借人らからは、震災や原発事故に便乗し、被災者をカモにしていると反発する。原発不安で自主避難民が増えれば儲かるという構図がある。
脱原発運動は「脱原発の一点での結集」を合い言葉に大きな広がりを見せている。しかし、脱原発派の市民が連帯すべきは、放射能汚染の不安を煽る悪徳業者ではなく、そのような悪徳業者の過去の悪事を糾弾する市民運動であるべきである。原発批判者は皆同志というほど単純ではない。情報リテラシーは奥が深い。

「被災者に手を差し伸べる自治体に」保坂展人世田谷区長が抱負

保坂展人・世田谷区長の就任2か月目の6月25日に開催された集会「たがやそう、世田谷?保坂のぶと区長就任報告会」で、「世田谷電力」構想が打ち上げられた。脱原発を訴えて区長選挙を制した保坂氏であったが、原発立地自治体でない世田谷区長に何ができるのかというシニカルな見方も少なくなかった。石原慎太郎・東京都知事からは「できっこない」と酷評された脱原発であるが、具体的なイメージが見えてきた。
集会は「保坂展人と元気印の会」及び「たがやせ世田谷区民の会」の主催で、会場は世田谷区成城の砧区民会館・成城ホールである。収容キャパシティ400人の会場で立ち見が出るほどの参加者が集まった。
保坂区長からは区長就任2か月間の報告と新しい世田谷区政への抱負が語られた。就任2か月間の報告はスライドを交えての報告である。就任後二ヶ月はあっという間に過ぎた。区長選挙は有力な支持団体など後ろ盾がない中でのゼロからの出発であったが、それが逆に世田谷区政の地殻変動を起こす原動力になった。熊本哲之前区長からは「前例に拘らず、大胆にやっていただきたい」と言われた。
福島第一原発事故は自治体が住民を守る最後の砦であることを再確認した。その最終責任を負う立場が首長である。これを言うと叱られるかもしれないが、原発事故の避難マニュアルは存在しない。重大事故は起こる筈がないという前提であった。
世田谷区は区独自の放射線量測定を早期に打ち出したものの、測定器の到着が遅れていると説明した。大気の測定だけでなく、プールの測定や学校給食の産地表示も検討中とする。区立小中学校の学校給食は太子堂調理場で調理する学校と、自校で調理する学校に分かれる。そのための産地表示も複雑になるが、給食便りへの記載を考えている。牛乳については区内の学校は一括で購入しているため、検査する予定とした。
http://npn.co.jp/article/detail/98903754/
東京電力に対しては節電に対応するために区内の電力使用量のデータ開示を要請中である。東京電力は23区全体の前日分のデータ開示は可能と回答したが、当日のデータ公開を引き続き求める。リアルタイムのデータ開示により、過度の自粛を避けられる上、区民に警報を流して需要を抑制する効果も期待できるとする。
浜岡原発は停止したが、それで終わりにすべきではない。老朽化した原発から停止して欲しい。しかも、原発は運転停止すれば安全ではなく、使用済み核燃料の問題が残る。もう一回考え直そうと発言していきたい。想像力が大事である。福島第一原発事故は国難であると共に民難である。国民が苦しんでいる。体を動かし、被災者に手をさしのべる自治体にしたいと述べた。
区長選時の推薦人であった早稲田大学建築学科教授の石山修武氏、国際医療福祉大学大学院教授氏の大熊由紀子氏、社会学者の宮台真司氏が登壇し、保坂区政に提言した。大熊氏は高齢者を寝たきりにしてしまいがちな日本の医療・福祉制度の問題点を指摘した。半身不随になっても、残った右半身で社会的な活動が可能である。年をとっても、障害をもっても、温もりのある世田谷区政の先頭に立っていただきたいと述べた。
会場からの質問では二子玉川再開発や下北沢の道路建設、京王線の高架化、外環道など大型開発の見直しを求める声が目立った。保坂区長は住民参加の街づくりになるような方策を考えていると応じた。ユニークな質問として「電気の購入先を他の電力会社に変更できないか」というものがあった。
この問題意識には保坂区長の立候補時の推薦人である社会学者の宮台氏が応じた。遅れて到着した宮台氏はエネルギー政策の転換について本質的な指摘をした。統一地方選挙は脱原発を前面に出して当選した首長や議員は少なく、保坂氏はレアケースである。これはヨーロッパとは全く異なる。ドイツでは反原発を掲げる緑の党が選挙で躍進し、イタリアは国民投票で原発反対が圧倒した。
日欧の落差を説明するキーワードはスローフード運動である。スローフードの定着がヨーロッパで脱原発が進行した要因である。日本ではスローフードにオーガニックなどのイメージがあるが、本質は全く異なる。
スローフードは顔の見える範囲で食料品を販売し、購入する運動である。顔の見える相手との取引だからこそ、生産者は安全性に気を付け、消費者は高くても買う。その結果、自立的な経済圏が保たれる。ところが日本ではスローフードが大企業のマーケティング戦略に悪用され、ロハスと混同されている。ここに日本人の勘違いがある。
エネルギー政策の転換も同じである。エネルギー政策の転換は共同体自治の問題であって、電源の種類の問題ではない。官僚も太陽光発電など自然エネルギーを供給する独占企業や天下り法人を作ることを考えているだろう。それでは、これまでの電力供給独占体制と変わらない。上からの統制ではなく、消費者が電力会社や発電所、発電方式を選択できるようにすることが必要である。世田谷で電力会社を立ち上げるようなことがあっていい。
日本人の政治意識は統制と依存である。これに対して世界は自治と参加の方向で動いている。統制と依存の社会でも便利さや快適さは享受できるが、自分で自分をコントロールできず、絆も生じない。自治と参加には、ぬくもりや幸福、尊厳がある。
世田谷には可能性がある。世田谷区では他の区に比べて3月に子どもを疎開させた家庭が目立った。子どもを疎開させたということは、預け先があることを意味する。金持ちであっても、人的なつながりがなければ疎開させられない。つまり世田谷区民は人的資本が豊かであることを意味する。最後に宮台氏は保坂区長に「来期も務めて、成功モデルを作ってほしい」とエールを送った。
http://www.pjnews.net/news/794/20110626_1
世田谷区で電力会社を立ち上げるとの提言に保坂区長は「世田谷電力ができると面白い」と応じた。新しい仕組みを待っているのではなく、区民各々が様々な形で行動することを期待した。また、人口80万人の世田谷区は電力の消費地であるが、ソーラーパネルを乗せられる屋根の数は多いとして、発電地帯としての可能性をアピールした。
最後に主催者挨拶として、「たがやせ世田谷区民の会」副代表の金子秀人氏が保坂区政誕生による変化を紹介した。成城では緑豊かな邸宅「山縣邸」で開発問題が起きている。緑地の保全を求める運動の住民が区長室にアポイントを取ったところ、保坂区長との区長室での面会と現地視察が実現した。これまでの世田谷区の行政では考えられなかった動きである。
区長のレスポンスに発奮した住民運動は成城学園前の駅頭で署名運動を開始した。その署名を受けて今度は区長が開発業者と面会する予定である。このように区民と区長が互いに影響し合う変化が出てきていると述べた。(林田力)
--
『東急不動産だまし売り裁判 こうして勝った』
http://hayariki.net/
http://book.geocities.jp/hedomura/

東急不動産だまし売り裁判判決言渡5周年

2011年8月30日は東急不動産だまし売り裁判(平成17年(ワ)3018号)の判決言い渡し5周年です。これまで消費者の皆様に最新ニュースや不動産トラブル情報などを提供して参りました。今日まで皆様からの御支援を頂き、お陰様で5周年を迎えます。今後ともご愛読を賜りますようお願い申し上げます。
http://www.hayariki.net/tokyu/

脱原発とスローフード

保坂展人。区長選挙はゼロからの出発であったが、それが逆に地殻変動を起こすきっかけとなった。
スライドを交えて説明した。就任後二ヶ月はあっという間に過ぎた。熊本前区長から、前例に拘らず、大胆にやっていただきたいと言われた。
自治体が住民を守る最後の砦である。首長は責任を負う立場である。これをいえば起こられるかもしれないが、原発事故の避難マニュアルは存在しない。重大事故は起こるはずがないという前提であった。
浜岡原発は停止したが、それにとどまらず、老朽化した原発から停止してほしい。停止すれば安全ではなく、使用済み核燃料の問題が起こる。もう一回考えようと言っていきたい。想像力が大事である。福島第一原発事故は国難であると共に民難である。体を動かし、被災者に手をさしのべる自治体にしたい。
宮台。脱原発で当選した議員は、ほとんどいない。ドイツとは全く異なる動き。キーワードはスローフード運動である。このスローフードが定着していたから、自然エネルギーの転換に進んだ。日本のスローフードにはオーガニックなどのイメージがあるが、全く異なる。スローフードは顔の見える範囲で食品を販売し、購入する運動である。顔の見える相手との取引だからこそ、生産者は安全性に気を付け、消費者は高くても買う。その結果、自立的な経済圏が保たれる。ところが日本では大企業のマーケティング戦略に悪用され、ロハスと混同されている。ここに日本人の勘違いがある。
エネルギー政策の転換も同じである。エネルギー政策の転換は共同体自治の問題であって、電源の種類の問題ではない。太陽光発電など自然エネルギーは官僚も天下り法人を作って独占的に供給するというようなことを考えるだろう。消費者が電力会社を選択し、どの発電方式で作ったかを選ぶことが必要。世田谷で電力会社を立ち上げるようなことがあっていい。
日本人の政治意識は統制と依存である。これに対して世界は自治と参加の方向で動いている。統制と依存の社会でも便利さや快適さは享受できるが、自分で自分をコントロールできず、絆も生じない。自治と参加には、ぬくもりや幸福、尊厳がある。
世田谷はよい町と考えている。世田谷区では他の区に比べて3月に子どもを疎開させた家庭が多かった。子供を疎開させられるということは疎開先があるということである。いくら金があっても人的つながりがなければ疎開させられない。これは世田谷区民に人的資本があることを意味する。来期も務めて、成功モデルを作ってほしい。
http://hayariki.net/
保坂区長。世田谷電力ができると面白い。
月別アーカイブ
記事検索
livedoor プロフィール
タグクラウド
livedoor × FLO:Q
QRコード
QRコード
  • ライブドアブログ