林田力 だまし売りのない世界へ

マンション問題や警察不祥事、書籍や漫画の書評など。書籍『東急不動産だまし売り裁判 こうして勝った』著者。マンションだまし売り被害者。東急不動産消費者契約法違反訴訟原告。みんなの未来(あした)を守る会代表。江東住まい研究所長。マンションだまし売りや迷惑勧誘電話、貧困ビジネス、危険ドラッグのない世界を目指します。 http://www.hayariki.net さいたま市の話題は林田力@さいたま市桜区ブログ

 林田力『東急不動産だまし売り裁判 こうして勝った』(ロゴス社)は東急不動産(販売代理・東急リバブル)から不利益事実を隠して問題物件をだまし売りされた消費者(=原告)が消費者契約法に基づき売買契約を取り消し、裁判(東急不動産消費者契約法違反訴訟、東京地裁平成18年8月30日判決、平成17年(ワ)3018号)で売買代金を取り戻した闘いの記録。

FJネクスト・ガーラ・グランディ木場問題
http://hayariki.x10.mx/
東急不動産で買ってはいけない 被害者が語る「騙し売り」の手口
http://www.mynewsjapan.com/reports/1101

2018年05月

マンションだまし売り

マンションだまし売りやマンション投資には慰めもなければ安らぎもありません。あるものは感情の対立と警戒と敵意のようなわだかまりだけです。マンション投資の迷惑勧誘電話は人間を冒涜し、悪どく嘲笑します。マンション投資は狭い穴の中に閉じ籠るようなことになります。洪水のように気付いたら周囲が浸水していて脱出できなくなります。

ギャラリーフェイク愛国者のトリック

細野不二彦『ギャラリーフェイク』(ビッグコミックス)は美術界を舞台に繰り広げられる芸術ミステリー漫画である。主人公は贋作・レプリカ専門のアートギャラリー「ギャラリーフェイク」のオーナー藤田玲司である。第2巻は第1話「愛国者のトリック」が印象深い。

藤田は右翼の大物フィクサーの依頼を受ける。フィクサーは日本の宝である雪舟の水墨画の国外流出を阻止しようとする。志は立派なように見えて、行っていることはだましである。大物フィクサーの前でも軽口を慎まない藤田の反骨精神は見事である。中でも藤田の相互主義の論理は注目に値する。

フィクサーは日本の美術品の国外流出を阻止することで愛国者を任じている。一方で自分の邸宅で海外の美術品をコレクションしている。これをフィクサーは自国文化を唯一とする偏狭さはなく、海外文化も評価する心の広さと自賛する。これに対して、藤田は海外の愛国者が自国の美術品が日本に流失していることを知ったら何と思うかと皮肉を述べる。

ここに相互主義の精神がある。美術品の海外流出に反対するならば、海外の美術品を自国に持ち込んではならない。この話にはオチがあるが、相互主義の観点から正当な結末である。フィクサーは同情に値しない。

おさん

山本周五郎『おさん』は時代小説の短編集である。最初の短編「青竹」は井伊直政の家臣の話である。井伊直政は2017年のNHK大河ドラマ『おんな城主直虎』で親近感を持つようになった。

「青竹」では功を誇らず、自分が納得できないものは世間的には褒章になるものでも頑固として受けない武士の清々しさを描く。タイトルの「青竹」は「竹を割ったような性格」という言葉に因む。明治時代以降の立身出世主義へのアンチテーゼである。

この立身出世主義へのアンチテーゼは、経済成長一本槍の戦後昭和レジームを見直す上で必要なものである。戦後昭和の右肩上がりの経済成長は明治時代の追いつけ追い越せの延長線上にあるものだからである。

現代日本の混迷は経済成長一本槍を批判する勢力が再配分ばかりに注目したことである。再配分するためには配分するだけの原資が必要になる。個人の名利を求めるだけの経済成長は悪であるが、再配分するための経済成長は善になる。「お前は再配分のために頑張れ」「頑張れる人間は頑張れ」と個人に頑張りを強要する。それでは立身出世主義を根本的に否定できなくなる。

この立身出世主義へのアンチテーゼは著者のテーマと言っても良いだろう。他の短編「ゆだん大敵」や「内蔵允留守」にも見られる。ところが、本書収録の短編「葦は見ていた」では立身出世主義になっている。しかも、想い人の本心を知らず、誤解したまま吹っ切れて立身出世主義になったことを立ち直ったと位置づける。色々な人間を描くことも作家の仕事だろう。

高知県警巡査がセクハラを繰り返す

高知県警の20代の男性巡査が女性警察官の脇腹を触るなどのセクハラ行為を繰り返したとして、2018年5月10日付で減給10%(3カ月)の懲戒処分を受けた。男性巡査は2016年夏ごろから今年3月にかけて、県内の同じ警察署に勤める女性警察官に対し、勤務時間中に署内で複数回、脇腹を触ったり、「ハグさせて」と言ったりした。女性警察官は何度も注意していたが、2018年年3月に開かれた署の送別会でも脇腹を触られたため、上司に相談して被害が発覚した(「同僚女性警官にセクハラ繰り返す 高知県警、巡査を処分」朝日新聞2018年5月29日)。
報道では依願退職したとも書かれていない。このような人物が警察官を続けているとは恐ろしい。このような警察官が巡回していたり、一般市民の個人情報を見たりしている実態がある。警察組織の情報公開と外部監査が必要である。

山田芳裕『へうげもの 3』

山田芳裕『へうげもの 3』(モーニングKC)は本能寺の変から山崎の合戦までを描く。作品の面白さはトーンダウンしたと感じた。松永久秀の話を聞かずに平蜘蛛の茶釜に見とれるなど名物狂いが面白かった。

ところが、この巻では古田織部が名物にときめかなくなっている。代わりに路傍の草花や縄文土器にときめているが、過去の名物への熱情に比べると弱い。これは室町時代の伝統的価値観から独立した自己の美意識を形成する過程にあることを示すもので、物語としては必要なものである。

山崎の合戦に至る武将達の描き方はユニークである。徳川家康は義に熱い。黒田官兵衛は多くの場合、本能寺の変を天下取りのチャンスと捉え、羽柴秀吉を焚き付けたと描かれる。ところが、本書では羽柴秀長の方が腹黒く、官兵衛は蚊帳の外である。

秀長は豊臣政権を支えた人物である。豊臣政権の失策は秀長没後から目立つ。そのために秀長は善人に描かれがちであるが、陰謀家としての裏の顔があったために豊臣政権を支えられたのかもしれない。その秀長が亡くなったので豊臣政権は露骨な独裁政治、強権政治になったのかもしれない。『信長協奏曲』でも羽柴兄弟を腹黒く描いている。

Amazonインドの林田力の本

Amazonインドの林田力の本です。
米国発の企業が南米の #アマゾン で、中国発の企業が千夜一夜物語の #アリババ とは面白い。IT経営者は異国趣味が強いのだろうか。
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『崖っぷちホテル』第7話

日本テレビ系テレビドラマ『崖っぷちホテル』第7話が2018年5月27日に放送された。佐那(戸田恵梨香)の兄で元総支配人の誠一(佐藤隆太)が登場する。ホテルの筆頭株主になったとすると主張する誠一は自ら総支配人となり、スタッフの配置換えを強行する。さらにホテルを売却して金を得ようとする。
ドラマ的には、あまり感情を露わにしない佐那の激しく怒る顔を観ることができる。また、配置換えされたホテル従業員の普段と違う服装を楽しむことができる。浜辺美波はバイト探しのCMでも様々な制服を着ている。
一方で経営に行き詰ったホテルを建て直すという物語としてはどうだろうか。誠一はホテルの金を持って逐電した人物である。そのような人物が悪びれずに総支配人を主張することは腹立たしい。他人を犠牲にし、他人に負担を押し付けて利益を得る存在であるのに、憎まれないキャラクターとして描かれている点が腹立たしい。但し、マンションだまし売りなど実際の詐欺師も、そのような人物がいるという点ではリアリティーがある。
難しいところは、ホテルの身売りはオーソドックスな経営手法としては妥当な選択になることである。従業員が頑張ってホテルを建て直す方が非現実的であり、宇海(岩田剛典)のような変人でなければ手を出さないだろう。本来身売りは誠一のようなファンキーな人物ではなく、真っ当なビジネスパーソンが主張するものである。
身売りを主張する誠一に佐那は激しく怒るが、佐那の主張は「従業員は頑張っている」というものである。それは従業員の内輪の論理であり、ホテルについて何も知らない誠一のような無責任な人間には批判になっても、真っ当な経営を納得させにくい。それでは身売りが正論になってしまい、対抗できないと考えて、身売りを進めるキャラクターをファンキーにしたのだろうか。
ホテルの従業員の配置換えを宇海はゼネラリスト育成と好意的に評価する。しかし、ホテルの従業員は専門職である。職種別採用している筈であり、あり得ない。元々、浜辺美波もパティシエとして採用されているのに、料理全般を担当している。これはパティシエのキャリアにとって良いことなのだろうか。リストラをしないことも含め、このドラマは昭和の日本的経営に郷愁を抱いているのだろうか。

四日のあやめ

山本周五郎『四日のあやめ』(新潮文庫、1978年)は江戸時代を舞台とした時代小説の短編集である。最初の短編は「ゆだん大敵」である。ここでは武士道を究めるストイックさが描かれる。名人とは、仙人のような存在になる。右肩上がりに拡大する感覚とは正反対である。

ストイックな美しさは料理にも表れている。粗末な食材を使うからこそ美味しい、それこそが食事であるという。「材料が粗末なだけ、それを大切に活かすつつましい心が籠っていて、どんな珍羞も及ばない豊かな深い味を創り出している」(22頁)。食材の価格と味が比例するというような浅ましい拝金主義を否定する。

表題作の「四日のあやめ」は何が正しい選択なのか考えさせられる。六日のあやめは遅すぎて意味がないという、たとえである。四日のあやめは逆に早すぎるということになるだろう。最善手は私闘を防ぐことだろう。私闘に参加しなかったから良かった、良かったとは本来ならない。上位者ならば私闘が起きたことに対する管理責任が問われる。もっとも、それでは夫婦の物語にならない。

「貧窮問答」は御家人の屋敷に奉公する臨時雇の中間の話である。だまされる話かと思いきや意外な結末になった。よくある人情物のように見えながら、意外な結果になる。最後の「榎物語」は恋愛物である。愛の力を描く話を予想させたが、シビアな結末になった。

深川安楽亭

山本周五郎『深川安楽亭』は時代小説の短編集である。表題作「深川安楽亭」は異色の作品である。深川安楽亭は、表向きは飲み屋であるが、実は抜け荷(密貿易)の拠点である。そこにたむろする命知らずの無頼な若者達の命がけの無償の善意を描く。会話文が多く、物語の流れが見えないが、ハードボイルドな雰囲気は強く伝わってくる。

「深川安楽亭」は深川や木場など江東区民には馴染みの地名が登場する。運河が縦横に走っており、水運の拠点であったことをうかがわせる。

最初の短編「内蔵允留守」は中学校の国語の教科書に掲載されていた作品である。道を究めるということが、明治時代の立身出世主義や戦後昭和の右肩上がりの経済成長とは異なることを教えてくれた作品である。中学生の頃に全てを理解できるものではないとしても、それでも衝撃を与えた作品である。学校の授業は無意味ではないと感じさせる。国語という科目名では無味乾燥としたイメージになるが、文学の授業とすれば豊かになるだろう。

次の短編「蜜柑」は徳川御三家の紀州和歌山藩が舞台である。蜜柑は和歌山の名産であるが、紀州藩が育成した産業であった。紀州藩は時代劇では幕府転覆を企む悪役として描かれることもあるが、ここでは南海の鎮の面目躍如である。そして「内蔵允留守」ほどではないが、華々しい活躍よりも地味なところに価値を見出だす。この立身出世主義へのアンチテーゼは著者の他の短編「ゆだん大敵」や「青竹」にも見られる。

江東区有明で広告宣伝EXPO

江東区有明の東京ビッグサイトで第3回 広告宣伝EXPOが2018年7月4日(水)から6日(金)まで開催されます。動画、WEB制作、グラフィックデザイン、AR、VRコンテンツ、ロゴ、キャラクター制作、企業書籍、コミック制作、社内報、プレスリリース作成などが出展されます。メーカー、小売り・飲食業など広告主と直接商談の場です。
#江東区 #亀戸 #門前仲町 #越中島 #東陽町 #南砂町 #豊洲

食戟のソーマ

附田祐斗原作、佐伯俊作画『食戟のソーマ』(集英社)はグルメ漫画である。地上げ屋を撃退する第1話が引き込まれる。主人公は下町の料理屋「ゆきひら」の店主の息子・幸平創真である。地上げ屋が店を潰そうと嫌がらせするが、創真は料理で撃退する。

地上げ屋は平和な日常生活を破壊する悪役として適任である。『シドウ 最後の晩餐料理人』第1巻にも地上げ不動産業者社長に復讐する話がある。フジテレビ系ドラマ『ハングリー!』でも立ち退き問題が描かれた。

創真の料理は高級料理ではなく、ありふれた食材を利用する。食材の値段と味が比例するという拝金主義の浅ましさとは真逆である。この浅ましさは成金的な地上げ屋のキャラクターに合っている。本当の意味で味を分からず、無駄に高い価格の食事を有難がっているのだろう。この点でも主人公と地上げ屋は対照的な存在である。

その後も主人公は食材の値段と味が比例するという浅ましい拝金主義を嘲笑していく。玉子を使った料理対決ではスーパーで購入した玉子を使う。グルメ漫画の草分けと言えば『美味しんぼ』であるが、その序盤でも主人公が食の権威を扱き下ろしている。第2話「味で勝負!!」では「中味じゃなく名前を有難がってるだけなんじゃないの?」と言い放つ。また、お笑いトリオ・ロバートの傑作コント「プロフェッショナル」でもシェフが「高級食材で美味しいものは誰でも作れる」と指摘する。

本作品のタイトル前半の食戟(しょくげき)は主人公が通う学園で行われる料理対決である。タイトル後半のソーマは主人公の名前の読みである。本作品は週刊少年ジャンプ連載作品である。料理をバトルとして描くところが少年漫画らしい。もう一つ少年漫画らしい点として無駄にお色気シーンがあることである。美味しい料理を味わったキャラクターは空想の中で服が脱げていく。

つながれつながれいのち

鈴木共子『つながれつながれいのち』(青娥書房、2017年)は暴走車が起こした交通事故で息子を失った母親の詩集である。息子を失うという理不尽や不条理への怒りを赤裸々に描いている。日本社会は被害者に抑制を求める風潮があるが、これが自然な感覚である。不条理な目に遭ったら泣き寝入りしてはいけない。
終盤には加害者に「精いっぱい生きて」と語りかける詩もある(100頁)。過去を水に流すことを美徳とする日本社会は、この種の和解をもてはやしがちである。そこばかり注目する向きも出そうであるが、それは本書の意図とは異なるだろう。「許すことは出来ない」と書いている(98頁)。
本書にはテロの死者と交通事故の死者を比べる詩がある(24頁)。テロや自然災害など一つの原因で多数の被害者が生じる場合は同情されやすい。これに対して交通事故被害のような個別的な被害は当事者限りのものと済ませられがちである。私はマンションだまし売り被害者であり、同時に多数生じる被害者の救済運動との落差や孤独感は大いに共感できる。
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