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『闇の守り人』はファンタジー小説である。槍使いのバルサを主人公とする『守り人』シリーズの一作品である。北方のカンバルが舞台である。中央アジアの山岳民族のようなイメージである。
カンバルはバルサの故郷である。バルサの過去が明らかになる。バルサは養父に育てられ、槍を教わった。
バルサが養父から恨まれていたという事実は衝撃であった。恨むことは無理もないが、子どもの側がそれを理解しなければならないということは大変である。
これは子育てのために自分の時間を犠牲にする現代人にも響く話である。よく子どもを虐待する親は自身も子ども時代に虐待の被害者であったとされることがある。同じことを繰り返したら、虐待の連鎖は続いてしまう。だから誰かが断ち切らなければならないとされる。しかし、それを子どもに求めることは酷である。バルサは虐待された訳ではなく、逆に命を張って守られた。だから物語として成立する。
『守り人』シリーズはNHKが綾瀬はるか主演でドラマ化した。『闇の守り人』はドラマでは『精霊の守り人最終章』前半になるが、ドラマ独自のストーリーになっている。