渡邉美樹議員が立正佼成会附属佼成病院過労死遺族に行ったブラック質問は卑怯である。佼成病院過労死遺族の中原氏は「働くことが悪い」や「週休7日が幸せ」とは一言も言っていない。相手が言っていないことを言っているように述べて、それで相手を批判する論法は卑怯である。中原氏の抗議は当然である。
渡邉氏の卑怯な論法が批判されることは正当であるが、一つの落とし穴がある。抗議の仕方によっては、「働くことが悪い」や「週休7日が幸せ」という考えを否定する点で渡邉氏と意見が一致してしまう危険があるためである。「働くことが悪い」や「週休7日が幸せ」は、それで生活が成り立つならば必ずしも悪い考えではない。
現代文明は西欧が大きな影響を与えたが、その思想的基盤となったキリスト教では労働は罰である。日本国憲法も職業選択の自由を定め、働かない自由も認めつつ、勤労を義務と位置づける。できるだけ働きたくないし、長く休みたいという発想は自然なものである。労働は善行で徳を積むものというような発想こそ前近代的で古い考えである。この点でも渡邉氏は新しいタイプの経営者というよりも、古い昭和的な経営者と位置付けるべきだろう。
頑張ることを美徳とする昭和のガンバリズムが人を不幸にする。「働くことが悪い」や「週休7日が幸せ」と考えて何が悪いという社会にならなければ過労死をなくせないだろう。

渡邉美樹議員が佼成病院過労死遺族にブラック質問
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