東京急行電鉄(東急電鉄)が2018年3月27日に発表した中期3カ年経営計画は前提が不明確と疑問視されている。「東京急行電鉄(9005):3.5%安の1667円。27日午後に会社側が公表した2021年3月期までの中期3カ年経営計画について、野村証券では会社計画の生活サービス事業の利益予想の伸びが高く、前提が不明なことから慎重にみていると指摘」(Noriko Tsutsumi「【個別銘柄】半導体関連売り、東急やスルガ銀安い、ニトリHDは上昇」Bloomberg 2018年3月28日)

中期3カ年経営計画は「Make the Sustainable Growth」(持続的な成長を目指して)をスローガンとする。Sustainable(持続可能)は現代的意義のあるキーワードであるが、Growth(成長)にかかっているために自社利益の持続しか関心がないのかとも思える。東急不動産消費者契約法違反訴訟(東急不動産だまし売り裁判)に見られた東急の消費者を犠牲にする体質は変わらないのではないか。

東急田園都市線では停電や発煙などトラブルが相次いだ。この対策が中期3カ年経営計画では注目される。田園都市線の用賀駅(東京都世田谷区)で上り線と下り線をつなぐ線路(渡り線)を増強する。渡り線は折り返し運転を行うためのものである。用賀駅の二子玉川寄りには上り線(渋谷方面)の列車を下り線(中央林間方面)に移す渡り線がある。新たに下り線の列車を上り線に移す渡り線を整備する(草町義和「東急田園都市線で「渡り線」追加 トラブル発生時の折り返し運転を強化」乗りものニュース2018年3月28日)。

これによってトラブル発生時に折り返し運転できる列車の本数を増やせるが、今後もトラブルの続発を前提にしていると見える。用賀駅で下り線を上り線に折り返せるということは、用賀駅より先を切り離すことになる。郊外に住み、都心に遠距離通勤するスタイルを推奨しないということであろうか。東急電鉄は時差Bizライナーの試行でも近距離客と遠距離客の分離を試行している(日本海賊TV『金八アゴラ』「東急田園都市線「時差Bizライナー」は開発優先の終焉」2017年7月21日)。