天王寺大原作、渡辺みちお画『白竜HADOU(7)』(ニチブンコミックス、2018年)は「報道操作」編が完結する。マスメディアの記事が横並び体質になる背景の一つが明らかになる。この話は権力者が破滅するという勧善懲悪のカタルシスは楽しめなかった。代わりに白竜の振る舞いに情味があり、痺れる。黒須組長の立て方も上手い。このような振る舞いは薬物の売買を禁止する白竜の様な筋の通ったヤクザでなければリアリティーがないだろう。

次は新章「剛野がゆく」編である。王道会理事長・剛野一成が主人公の話である。白竜はチート的な存在であり、剛野理事長の話の方が白竜以上にヤクザ漫画らしい。そのヤクザ的なヤクザである剛野の口からヘッドハンティングという民間企業の言葉が出た。これが面白い。この巻では話の途中で終わっており、続きが気になる。

剛野は最初、理不尽な暴君のキャラクターであった。若頭にも理不尽な振る舞いを重ねて陰で裏切られた。これに対して次の若頭の柳川晶は剛野への忠誠心が篤く、剛野も柳川の言うことは聞いている。強固な関係である。