真島康雄『脳梗塞・心筋梗塞・高血圧は油が原因』(幻冬舎)は健康の書籍である。タイトルの通り、脳梗塞などは油が原因と主張する。ストレートなタイトルである。

本書は「はじめに」で「人間、本当のことを知らないことがいちばん不安で、辛く、そして悔しいことです」とある(20頁)。これは全てのことに当てはまる。だから情報公開や説明責任が重要になる。

著者は医者であるが、効果のない薬による治療は否定する。その上で油を使わないなど食生活の改善による健康維持を勧める。唐揚げが好きな私は気を付けなければならない話である。一般に肉よりも魚が健康に良いとされる。それに本書も従うが、魚の脂肪も問題とする。鯖など油の多いものばかり食べると問題である。

恐ろしい点は植物油、ココナッツオイルなど健康に良いと思われているものも摂取しない方が良いとの指摘である(138頁)。オーガニックやベジタリアンなど健康志向の人で油をとっている人は少なくなさそうである。

よく塩分の取り過ぎが原因とされるが、本書は塩分が原因ではないとする。「塩分は塩罪ならぬ冤罪だった」と上手いことを言っている(104頁)。

また、本書はパン食、特に菓子パンを問題とする(201頁)。但し、味のついていない食パンは、それほど問題ではないとする。ここでも多くの健康書籍で指摘されるパンよりご飯が当てはまる。医者の書籍と西洋近代医療に否定的な立場からの書籍の主張が重なる点は面白い。著者のような医者が増えれば西洋近代医療批判も少しは減るのではないか。