『銀河英雄伝説Die Neue These』はスペースオペラの名作『銀河英雄伝説』の新作アニメである。キャラクターがイケメンだらけになったことが批判された。私はイケメン化自体は反対しない。『機動戦士ガンダムSEED』はイケメン化しているが、所属組織から離れるという旧時代のガンダムでは考えられない21世紀らしい作品になった。
これに対してDie Neue Theseキャラが冷徹になっており、門閥貴族への憤りが感じられない。それでは単なる立身出世の国盗り物語になってしまう。自由惑星同盟側もキャラクターの魅力である不真面目な皮肉屋ぶりが弱まっている。「給料分の仕事をする」と言ってのけるような。キャゼルヌは完全に真面目で優秀な人になっている。
要塞攻略には様々なハードルがあることを描いたところは新作のリアリティである。しかし、ローゼンリッターが初対面のフレデリカに絡むのは、チンピラ・ヤンキーと同じになってしまう。旧作アニメでは横暴な軍人から民間人ウェイトレスを守ったシェーンコップの振る舞いを見て、ヤンは彼を信頼する。このエピソードは市民を守る軍というヤンの信念を描くものであった。
新作アニメのキャラの中ではオーベルシュタインが旧作の雰囲気を醸し出している。それは体制への憎しみが描かれているからでしょう。新作のラインハルトもヤンも体制への怒りの描写が弱いように感じる。