第15回市民選挙研究会が2018年7月25日に東京都新宿区で開催されました。私も参加しました。原則毎月開催する研究会です。
小金井市の監査請求の話が印象に残りました。社会福祉委員の報酬が条例で11000円と規定されているのに、小金井市が10000円しか払っていなかった問題です。小金井市のミスは明らかです。小金井市監査委員は2018年7月18日、不払いで生じた遅延損害金約56万5千円の賠償を現市長と前市長に求めるよう市に勧告しました(河井健「現・前市長への賠償請求勧告」朝日新聞2018年7月20日)。
この問題では小金井市は条例の11000円が誤記で、本来は10000円とすべきであったと説明しています。この論理には危険があります。「本来の正しい報酬が10000円なのだから、10000円の報酬を受け取っていた人は損をしていない」という言い分が出てきかねません。ルール無視の論理です。
私には似たような経験があります。私が購入したマンションは東急コミュニティーに管理を委託していましたが、東急コミュニティーは管理委託契約書通りに業務をしていませんでした。宅配ボックスの定期点検回数は年4回ですが、実際は年1回しか実施していませんでした。ホームセキュリティー業務として各専有部分の侵入警戒を実施することと定めていますが、実際は一戸の専有部分しか侵入警戒を実施していませんでした。
ところが、東急コミュニティーは真相発覚後に契約書の記載が誤りで、実際の点検回数が正しいと正当化しました。東急コミュニティーは管理組合からの管理委託費値下げの依頼も拒否し、逆に管理委託契約書を実態に合わせた修正を求めてきました。管理組合は管理会社を東急コミュニティーから独立系に変更しました(林田力『東急コミュニティー解約記』Amazonキンドル)。
日本では声の大きいものの都合でルールが歪められ、負担や我慢を強いられがちです。ルールと異なる運用がなされたのに、ルールの記述が間違っていたと正当化されるならば、何でもありになってしまいます。小金井市の監査請求でルールを貫徹させたことは喜ばしいことです。