ゆうきまさみ『機動警察パトレイバー 4』(小学館)は悪夢が現実になる。表紙にはグリフォンが描かれる。南雲隊長の知人の自衛官から限りなく人に近いレイバーという謎が提示される。しかし、グリフォンは神話のグリフォンのイメージにふさわしく趣味的なデザインであり、あまり人間の形に感じられない。

ここがグリフォンの絶好調であった。その後はシャフト・エンタープライズ内の対立があり、警察相手の戦いに全力投球できたとは言い難い。

前巻で内海課長は最後のブロッケンをけしかけた。バドは見物である。バドがいるならば、わざわざ危ない橋を渡って左翼過激派を使わなくても、バドに操縦させれば良いのではないだろうか。捨て駒にするならば過激派であるが、過激派でも逮捕されたら困る点は同じである。逃走用の煙幕やディスク回収用の機動隊の扮装を準備しているのだから、バドに経験値を積ませても良いのではないか。

バドはアシュラシステムでないと能力を発揮できないのだろうか。しかし、ゲームセンターのパトレイバーのゲームは上手であり、通常のレイバーの操縦も人並み以上ではないか。内海課長の芝居好き以外に、わざわざ過激派を使う理由は見当たらない。

泉野明は写真撮影でイングラムを動かした。南雲隊長が私的目的で備品を動かしたことを怒る。漫画では南雲隊長がカリカリし過ぎに描かれているが、警察不祥事が深刻化しているテン年代の終わりに読むと笑えない。警察官が警察のシステムを使って民間人の個人情報を探りだし、犯罪を行う事件が起きている。この私的目的で備品を動かすガバナンスの欠如はグリフォン襲撃時にマイナスになった。