林田力 ブログ

書籍や漫画の書評、マンション問題や消費者問題、警察不祥事など。書籍『東急不動産だまし売り裁判 こうして勝った』著者。マンションだまし売り被害者。東急不動産消費者契約法違反訴訟原告。みんなの未来(あした)を守る会代表。マンションだまし売りや迷惑勧誘電話、貧困ビジネス、危険ドラッグのない世界を目指します。

 林田力『東急不動産だまし売り裁判 こうして勝った』(ロゴス社)は東急不動産(販売代理・東急リバブル)から不利益事実を隠して問題物件をだまし売りされた消費者(=原告)が消費者契約法に基づき売買契約を取り消し、裁判(東急不動産消費者契約法違反訴訟、東京地裁平成18年8月30日判決、平成17年(ワ)3018号)で売買代金を取り戻した闘いの記録。

FJネクスト・ガーラ・グランディ木場問題
http://hayariki.x10.mx/
東急不動産で買ってはいけない 被害者が語る「騙し売り」の手口
http://www.mynewsjapan.com/reports/1101

素朴な疑問

中二病ならぬ「社二秒」

若手社員には中二病ならぬ「社二秒」があるそうです。その第1位は「聞いてもいないのに「昨日、徹夜でさ」など寝ていないアピール」です(串守シャモ「イタすぎる若手社員“社二病”の特徴10「俺が新人のときは…」「昨日、徹夜でさ〜」」bizSPA!フレッシュ 2018年11月8日)。昭和のガンバリズムが先祖帰りしたようです。無駄な仕事をなくして長時間労働をなくす働き方改革を支持できる感性は大切です。

ZOZOとプラットフォーム戦略

ファッションECのZOZOがゾゾスーツ配布を軸とするPB戦略を採ることは、プラットフォームについて考えさせられる。プラットフォーマーがコンテンツ提供にのめりこむと虻蜂取らずになるとの批判がある。
「ECプラットフォーマーのZOZOがSPA的なコンテンツ開発にのめり込めば両にらみの戦略になり、投資が分散してアマゾンなどライバルにつけ込む隙を与えることになる」(「ZOZOの迷走に経営者の胆を見る」商業界オンライン2018年11月5日)。
但し、この記事はコンテンツを提供する既存「業界」側の代弁と読むこともできる。
プラットフォーム提供者自身が刺さるキラーコンテンツを出して、プラットフォームを拡大するか、コンテンツ提供は参加者に任せ、インフラの利便性向上に注力するかは、プラットフォームの戦略として考えることである。

高崎線・上野駅から尾久駅

高崎線下りの上野駅から尾久駅です。線路の西側です。山手線のADトレインと並走しました。

こうして店は潰れた 地域土着スーパー「やまと」の教訓

小林久『こうして店は潰れた 地域土着スーパー「やまと」の教訓』(商業界、2018年)は山梨県の老舗スーパーの三代目社長が経営改善や破産の経験を描くノンフィクションである。このスーパーやまとは生ゴミの堆肥化や貧困家庭への食料品支援、障がい者雇用、移動販売車など社会的な活動を色々としていた。

そのために経済合理性優先を批判し、古きよき昭和を懐かしむトーンかと先入観を持ってしまったが、誤りである。逆に社長になってからは癒着や馴れ合いのあった取引先や従業員を切り、赤字店舗を閉鎖するなど経営改善を進めた。高度経済成長期を何をやっても売れた時代と評して、成功体験を持たない。

テレビドラマなどではリストラを進める側が悪玉で主人公サイドは人情で対抗しがちであるが、本書では著者の経営によって公正で公平な職場環境を実現し、従業員のモチベーションも上がった。合理的な経営を進めることと不合理を許さず、社会活動を行うことは同じ方向にある。今の日本の問題は日本大学や相撲協会のような不合理なドン支配だろう。

社会的活動をする中では行政とのやり取りが発生する。責任を回避する行政の体質にはうんざりさせられる。ごみ袋有料化では甲府市がレジ袋のゴミ出しを禁止して指定ゴミ袋の販売を開始したとする(79頁)。消費者に負担とコストを押し付ける環境対策である。マイバッグを無料で配布し、そこで儲けようとしなかった著者とは逆である。

著者は癖のある人も含めて多くの人を雇ってきたが、採用時に必ず「変な薬とかやってませんよね」と質問するという(86頁以下)。依存性薬物は人間を蝕むものである。依存性薬物使用者への警戒は正しい。

やまとは安くてボリュームのあるコスパの高い弁当を販売した。著者は「これを食べるべきだ」と売る側が強いることを嫌い、腹いっぱいになる幸せを共有することを目指す(123頁)。価格と品質が比例するという浅ましい拝金主義とは異なる健全な商人精神がある。

やまとはプロサッカーチームのヴァンフォーレ甲府応援企画として対戦相手の本拠地の特産品を使ったドンブリを販売した。私の地元の浦和レッズと対戦する場合が気になるが、「浦和ならキムチで赤くすれば格好はつく」とする(129頁)。浦和の料理の認知が低いことを再確認した。実はOneさいたまの会「聞いてよ市長!さいたま市民政策プレゼンテーション」のアンケートでも「さいたまは食文化で有名なものがないような気がする」と指摘された。

著者は山梨県の教育委員に就任した。そこでは委員報酬を削減したり、委員会の傍聴席を増やしたりした。教育委員会は教育の政治的中立性を確保するために独立性の高い機関になっている。その目的は正しいが、独立性を逆手にとって、主権者住民の目の届かない事務局官僚の牙城となってしまいがちである。お手盛りの報酬や密室の決定になりがちである。報酬を民間感覚に近づけることや情報公開は立派な教育委員会改革になる。

老人たちの裏社会

新郷由起『老人たちの裏社会』(宝島社、2015年)は半グレ・ヤンキー化する暴走老人・不良老人を取り上げた書籍である。人間は誰しも年を取るが、こうはなりたくないものである。その点で何故、暴走老人になってしまうかという観点から読み進めた。
私が感じた大きな原因は孤独である。但し、孤独が悪い訳ではない。むしろ、暴走老人のトラブルは人間関係の中から生じているものが多い。孤独への耐性が乏しいことが原因である。従って孤独を解消しようという解決策は正しくないだろう。関わった人が不幸になる。
これは昭和の集団主義で走ってきた日本社会の問題である。今はゲームでもレジャーでも「おひとりさま」で十分に楽しめるのに勿体無い話である。この点は個人主義が高まった私のようなロスジェネ世代は安心である。逆にロスジェネ世代よりも下の世代の方がコミュニケーション至上主義があり、昭和の集団主義を懐かしむ感覚もあり、危うさを覚える。
第二にバブル時代の成功体験から抜け出せず、その時の感覚のままの言動になってしまうという原因がある。これもロスジェネ世代には無縁である。むしろバブル経済の無駄遣いで資産を食い潰したから自分達が就職氷河期で苦しんだという恨みさえある。
第三にパワハラやセクハラ、モラハラに敏感になるなど受け手の意識の向上もある。この点では暴走老人は最近増えているというよりも、昔から存在していたが周りが我慢させられていただけとの見方も成り立つ。警察不祥事の報道が増えているが、情報公開が増えた結果との分析と共通する。
「ホームレス」の章は「半グレ化する暴走老人」とは様相が異なる。ここは同一テーマと考えない方がよい。人との関わりを避けたいとしてホームレスを選ぶ人は、暴走老人とは異なる。他人に干渉されずに生きる解決策としてホームレスという選択が正しいこととは思わない。たとえば邪魔されずにぐっすり眠ることは、ホームがあった方が実現しやすい。解決策が正しいとは思わないが、孤独を好む気持ちは理解可能である。
ここでは老人達を搾取する貧困ビジネスも取り上げている。暴走老人には同情できないが、私はマンションだまし売り被害者として貧困ビジネスの悪徳商法は許せない。


こちらもおすすめです。
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再審理由の判断の遺脱と上告理由の理由不備

再審理由の「判断の遺脱」と上告理由の「理由不備」は異なるものであり、前者は後者よりも広い概念である。
最高裁平成11年6月29日判決・約束手形金請求事件は控訴審判決の「判断の遺脱」が「理由不備」に当たるとして上告された事件である。最高裁判決は「理由不備」には当たらないが、「判断の遺脱」には当たるとした上で、「判決に影響を及ぼすことが明らかな法令の違反がある」として民訴法325条2項で職権破棄した。
「原判決に所論の指摘する判断の遺脱があることは、上告の理由としての理由不備に当たるものでないから、論旨を直ちに採用することはできない。しかし、右判断の遺脱によって、原判決には判決に影響を及ぼすことが明らかな法令の違反があるというべきであるから(民訴法三二五条二項参照)、本件については、原判決を職権で破棄し、更に審理を尽くさせるために事件を原裁判所に差し戻すのが相当である」。
ここから最高裁が「判断の遺脱」と「理由不備」が別であり、前者に該当しても後者に該当しない場合があると考えていることは明らかである。この事件では職権で破棄されたが、職権の場合は必ず行われるものではないため、「判断の遺脱」を理由とした再審は認められなければならない。

音喜多都議が北区長選挙出馬を検討

東京都北区選出の音喜多駿都議会議員が新党「あたらしい党」を立ち上げました。2019年春の北区長選挙への出馬を検討しているとも報道されました(「音喜多都議が東京・北区長選に出馬へ 新党立ち上げも」TOKYO MX 2018年10月12日)。

あたらしい党の基本政策で興味深い内容は「テクノロジー等への規制を緩和し、もう一度成長を目指します」です。前段は音喜多都議らしい主張です。規制緩和によって成長を目指すことも自然です。

興味深い点は「もう一度」とある点です。私にとって新規テクノロジーに積極的な改革路線と、「昭和の高度経済成長の夢をもう一度」は相容れないものと考えています。

あたらしい党の政策の詳細を見ると、「既存の中小企業支援策とスタートアップ推進施策を明確に区別します」「補助金制度のあり方を総点検し、成長を阻害している制度について徹底的な見直しを行います」とあります。ここからは前者中心と判断できます。むしろ護送船団方式のような昭和の産業政策を改革する立場です。

それならば昭和の高度経済成長とは異なる経済成長を目指すと打ち出した方が分かりやすいと思います。「昭和の高度経済成長の夢をもう一度」という人々も取り込みたいということでしょうか。「昭和の高度経済成長の夢をもう一度」と同調すると、地元の北区で言うならば十条駅西口再開発事業のような問題で、昔ながらの土建国家政策と違いを出せるかという課題が生じます。そこに注目します。

移民政策

移民政策は議論がエキサイトしがちなテーマですが、賛成・反対各々のメリット・デメリットを考慮することが公正な議論になります。あまり政治談義では出てこない外国人労働者を活用するメリットを述べたいと思います。

民間企業の労働者として働く立場からすると、21世紀になり、オフショアが活発化したお陰で働きやすくなった面があります。ゼロ年代のオフショアは海外の企業に発注して海外で作業してもらうパターンが普通でした。これはコミュニケーションギャップに苦しみ、失敗したプロジェクトも少なくありません。しかし、テン年代になると逆に海外企業の要員が日本に来て現地との調整をするようになりました(契約も海外企業の日本法人と行い、円建てで取引でき、為替リスクも避けられます)。

民間企業の労働者としてはパワハラ体質や納期意識に欠ける無能公務員体質の日本人達と働き、彼らの尻拭いをさせられるよりは、真っ当な外国人労働者と働いた方がスムーズに価値のある仕事ができます。メンタルヘルスも向上します。無駄な仕事をなくすことによる残業時間削減、働き方改革にも貢献します。

昭和の日本的な働き方は、納期意識に欠ける無能公務員体質の人がいても何とかフォローして皆で頑張って目の前の問題を解決することが評価されましたが、フォローさせられる側からすればブラック労働、メンタルヘルス悪化になります。パワハラ体質や無能公務員体質の人をフォローして仕事を進めることが能力というコミュニケーション至上主義的な職場体質はモチベーションを下げ、うつ病を増やす一因です。オフショアは、皆で頑張るという昭和の働き方とは別の選択肢を提供します。

移民政策で強く問題になる点は単純労働の受入や、職のあてがないのに職を求めて流入することの是非です。オフショアに関する人の移動の規制緩和は推進するが、一般的な移民は消極的という論理も成り立ちます。そこは柔軟に考えていますが、反対論の背後にある何が何でも日本人の雇用を守ることが日本人の共通利益という前提は持ちません。

日本人の雇用が外国人に奪われたくないという動機は、政治談議では反映されやすいですが、逆に「パワハラ体質や納期意識に欠ける無能公務員体質の日本人と働くよりは、外国人と働く方が良い」という声は反映されていないと感じます。外国人から日本人の雇用を守ることが全ての日本人の共通利益ではなく、外国人労働者という選択肢が増えることのメリットを政策議論でも反映されることを期待します。この点は伝統的な保守も伝統的な革新も民間労働者感覚を持ちにくいところであり、その反映が改革志向の政治勢力の存在意義になると考えます。

東京03「融通」 / 『第11回東京03単独公演 「正論、異論、口論。」』より

飯塚さんが客で理不尽な店員の対応に遭遇する点ではファミレスのコントと同じですが、ファミレスのコントは御曹司の無法という現実では笑えないところがありましたが、こちらは純粋に笑えます。どうでもいいところに必死になる点が笑いを誘います。

東京03「新オフィス」

東京03「新オフィス」/『第16回東京03単独公演「あるがままの君でいないで」』より
仲間外れネタは現実のいじめ問題などを踏まえると、必ずしも笑えない場合もありますが、東京03のように互いの信頼関係が感じられるグループは安心して笑えます。

プレミアムフライデーは非常識

プレミアムフライデーは、今や有害かつ非常識なものになった。民間に通用しない公務員感覚の押し付けは不幸を生む。わざわざ月末の忙しい時期を早く帰れる日にしようとする公務員感覚が非常識である。プレミアムフライデーが流行らないことは当然である。

プレミアムフライデーは最終週の金曜日という設定であるが、月の最終営業日になることもある。この日に早く帰るようにすることは嫌がらせ以外の何物でもない。しかも2018年9月28日は四半期の〆日である。四半期の毎の情報開示は、より短期的な視点で経営実態を把握することに役立つ。日本企業が国際競争力を持ち、海外の投資家から選ばれるために必要である。この四半期決算の視点は民間感覚を持たない公務員の抜けている要素だろう。

そもそも皆で早く帰るというプレミアムフライデーの発想は、個人の自由で多様な働き方を目指す働き方改革に逆行する。帰りたい時に帰ることが自由である。早く帰ることを強制されることは苦痛である。皆が一緒に帰るように国が指図することは自由な働き方ではない。画一的に管理する公務員の発想である。個々人の需要に応じた柔軟な仕組みが求められている。

ビジョン

ビジョン
自己決定権を何よりも尊重します。だまされること、望まないことや嫌なことを強いられることのない自由な社会にします。
これは隣地建て替えという不利益事実を隠して新築マンションをだまし売りされた被害経験が原点です。

ミッション
最適と考える解決策を押し付ける画一的な姿勢ではなく、複数の選択肢を選択できるようにします。
そして適切な選択ができるようにデメリットも含めた情報公開、説明責任を徹底します。

林田力jimdo
https://hayariki.jimdo.com/
『 #東急不動産だまし売り裁判 』著者。マンションだまし売り被害者。みんなの未来(あした)を守る会代表。#さいたま市桜区 をもっと楽しく。#悪徳商法 マンション投資の #迷惑勧誘電話 #貧困ビジネス 危険ドラッグのない社会を目指します。
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