林田力 だまし売りのない世界へ

マンション問題や警察不祥事、書籍や漫画の書評など。書籍『東急不動産だまし売り裁判 こうして勝った』著者。マンションだまし売り被害者。東急不動産消費者契約法違反訴訟原告。みんなの未来(あした)を守る会代表。江東住まい研究所長。マンションだまし売りや迷惑勧誘電話、貧困ビジネス、危険ドラッグのない世界を目指します。 http://www.hayariki.net さいたま市の話題は林田力@さいたま市桜区ブログ

 林田力『東急不動産だまし売り裁判 こうして勝った』(ロゴス社)は東急不動産(販売代理・東急リバブル)から不利益事実を隠して問題物件をだまし売りされた消費者(=原告)が消費者契約法に基づき売買契約を取り消し、裁判(東急不動産消費者契約法違反訴訟、東京地裁平成18年8月30日判決、平成17年(ワ)3018号)で売買代金を取り戻した闘いの記録。

FJネクスト・ガーラ・グランディ木場問題
http://hayariki.x10.mx/
東急不動産で買ってはいけない 被害者が語る「騙し売り」の手口
http://www.mynewsjapan.com/reports/1101

あだち充

H2

あだち充『H2』は二組のヒーローとヒロインを描く高校野球漫画である。比呂(ヒーロー)、英雄(ヒーロー)の2人のヒーローがいる。1990年代に『週刊少年サンデー』に連載された。作者は『タッチ』などの野球漫画が有名であるが、本作品の連載前はSF時代劇漫画『七色とうがらし』という異色ジャンルの作品を連載していた。満を持して得意分野の野球漫画を連載したことになる。

『タッチ』は昭和のスポ根作品とは異なるスマートな作品である。これに憧れて野球部に入り、実際との落差を感じた人もいるのではないか。本作品も根性論精神論とは一線を画す。何しろ医師の診断によって主人公達は野球を止めるところから物語は始まる。

さらに注目は悪役の投手が腕に少しの違和感を抱いて降板することである。チームにとっては勝つか負けるかの瀬戸際であり、エースに続投して欲しいところである。しかし、投手は大事をとって降板する。監督にとっては高校野球を勝ち進むことが目的であるが、投手にとっては高校野球が終わりではなく、選手生命は高校卒業後も続く。

真っ当な思考であるが、悪役のエゴ的に描いたところに20世紀の限界を感じる。21世紀の現実は20世紀の漫画を追い越した。2016年夏の甲子園のキーワードはエース温存であった。複数のチームがエース投手を先発させず、温存させる戦術を採ったものの、序盤で大量失点して敗北した。このためにエース温存は失敗戦術と揶揄されがちであるが、選手の肩の負担を軽減するためには大切なことである。ここに昭和の根性論精神論から脱却した時代の変化がある。エース温存で敗退したチームに清々しさを覚える。

虹色とうがらし

あだち充『虹色とうがらし』(少年サンデーコミックス)は別の惑星の江戸時代風の社会を舞台としたSF時代劇漫画である。『週刊少年サンデー』連載作品である。単行本は全11巻。

地球によく似た星の江戸という町に「からくり長屋」がある。そこには六人の兄弟が暮らしていた。そこに七味が加わる。胡麻(長男)、麻次郎(次男)、芥子の坊(三男)、七味(四男)、菜種(長女)、陳皮(五男)、山椒(六男)である。この七人兄弟は、それぞれ母親が違う異母兄弟であり、母親達は全員他界している。

七人兄弟のルーツ探しを主軸としながら、幕府転覆の陰謀が絡む。七人兄弟のルーツ探しは見事に話がまとまった。これに対して陰謀の方は、あっけない幕切れである。連載打ち切りを宣告された作品が強引に風呂敷を畳んだようにも見える。この展開は作者が想定したものだろうか。あくまで主題は七人兄弟であり、陰謀は添え物に過ぎず、七人兄弟の話が完結したから終わらせたのだろうか。

作者は『タッチ』などの野球漫画が有名である。作者にとって本作品は異色なジャンルであるが、江戸っ子的な啖呵やギャグが盛り込まれて面白い作品である。本作品を読むと作者は落語が好きなのかと感じる。時代物も合っているのではないか。
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