ブラック企業

『ダンダリン』第2話、名ばかり店長

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ドラマ『ダンダリン 労働基準監督官』第2話「女ナメんな内偵24時! セクハラ社長に唸れ!!」は、名ばかり店長の問題を取り上げる。労働基準監督署の労働条件をめぐる段田凛(竹内結子)と土手山郁夫課長(北村一輝)の口論が、その後の相談事例の予備知識になっている。

今回のブラック企業経営者も同情の余地のない最低人間である。段田凛の暴走を叱責する土手山課長さえも「一人の大人として相手がクズでも殴ったらダメ」と言う始末である。労働者の人権という立場から描くドラマの姿勢に好感が持てる。

ブラック企業と戦う人物と言えば法律を駆使する理知的な人物を連想する。それに比べると段田凛の感情的暴走は現実離れしている。しかし、ブラック企業問題はブラック企業に対する怒りが出発点である。理知的に事件を扱う姿勢は「ブラック企業はどこにでもある」とブラック企業問題を放置することにつながりかねない。感情で暴走する段田凛の性格設定はブラック企業と戦うキャラクターとして意味がある。段田凛のハードな提案に最初に賛成した小宮瑠璃子(トリンドル玲奈)も怒りを抱えている人物であった。
http://hayariki.net/home/23.htm
労働基準監督署も制度的な制約で思うように規制できないことはある。それでも段田凛は「働く人間の権利を守ることが私達の仕事の根っこ」と主張する。仕事をしない理由として法律や制度を持ち出すのではなく、法律の趣旨の実現を目指す。これが公務員に求められていることである。

今回はブラック企業に指南するブラック士業も登場する。ブラック士業はブラック企業も食い物にしていると指摘されるが、ドラマでも描かれる。ブラック士業がブラック企業問題の根源である(林田力『ブラック企業・ブラック士業』「ブラック弁護士法人はブラック企業の指南役」)。ドラマでもブラック士業がラスボス的存在になりそうで、今後の展開に期待したい。

東急ハンズがブラック企業大賞2013にノミネート

東急不動産係長脅迫電話逮捕事件
東急不動産係長脅迫電話逮捕事件 [Kindle版]

東急ハンズが「ブラック企業大賞2013」にノミネートされた。東急ハンズのノミネート理由は東急ハンズ過労死事件である。東急ハンズ心斎橋店のスタッフがパワハラやサービス残業強要で過労死した(林田力『東急不動産係長脅迫電話逮捕事件』「東急ハンズ過労死と東急不動産だまし売り裁判」)。ノミネートによって東急ハンズはワタミなどと肩を並べるブラック企業と評価されたことになる。

東急ハンズのブラック企業ぶりは親会社の東急不動産の体質的なものである。従業員にブラックな企業は消費者にもブラックである。東急不動産は不利益事実を隠して新築マンションをだまし売りした(林田力『東急不動産だまし売り裁判 こうして勝った』ロゴス)。東急不動産ではトラブルになった顧客女性に係長が脅迫電話を繰り返して逮捕される事件も起きた。東急ハンズ過労死事件でも認定されたパワハラ体質が顧客に向けられた事件である。

「ブラック企業大賞2013」はパワハラや長時間勤務など企業から過酷な労働を強いられるブラック企業が社会問題化していることを受けて2012年に創設された。主催はブラック企業大賞企画委員会で、佐々木亮弁護士や首都圏青年ユニオン青年非正規労働センターの河添誠事務局長らがメンバーである。「ブラック企業大賞2013」は過酷な労働をめぐって訴訟が提起された企業を対象に選定し、2013年6月27日に発表された。大賞の発表は2013年8月11日である。
http://www.hayariki.net/10/15.htm

ワタミ渡邉美樹と吉野敏和の隠蔽体質

ブラック企業と批判される渡邉美樹(渡辺美樹)ワタミ会長であるが、隠蔽体質という点にも注目すべきである。カリスマ経営者ともてはやされる渡邉氏であるが、雑誌『週刊金曜日』上で痛烈に批判された(村上力「居酒屋ワタミが事故を隠蔽工作」『週刊金曜日』2010年11月5日号)。

東京都世田谷区の居酒屋「語らい処 坐・和民」三軒茶屋駅前店では2010年9月に20名の発症者を出すノロウイルス食中毒事故を起こして営業停止処分を受けた。しかし、一時閉店を知らせる店頭の張り紙は「設備改修および店内清掃」を理由とし、食中毒の事実に触れなかった。

記事はワタミの隠蔽工作を批判した上で、従業員に渡辺氏の個人崇拝を行っているなどとワタミの企業体質に踏み込む。渡邉氏は「何があってもウソはつかない。それは利益よりも大切だ」と語っていた(「社長の腐敗 「安易な道」を選ぶから不祥事が起こる」日経ベンチャー2007年12月1日)。そのカリスマ経営者の矛盾を暴露した力作記事である。

記事はカリスマ経営者の率いる企業の隠蔽工作ということで話題になったが、行政処分などの都合の悪い事実を隠す体質は日本の問題企業でありふれたものである。

たとえば賃貸仲介不動産業者・グリーンウッド(グリーンウッド新宿店、吉野敏和代表)の事例がある。グリーンウッドは賃貸借契約書に記載なく退室立会費を受領したなどとして宅地建物取引業法違反で東京都から業務停止処分を受けた(東京都都市整備局「宅地建物取引業者に対する行政処分について」2010年6月8日)。業務停止処分期間中はウェブサイト上での物件紹介も禁止される。ところが「住まいの貧困に取り組むネットワーク」によると、グリーンウッドは自社ウェブに以下の表示をしたという。

「只今 ホームページ調整中です。物件リストを6月19日には掲載いたしますので、今しばらくお待ち下さい。」

これに対して同ネットワークは「ふざけた記載」と怒りを顕わにする(住まいの貧困に取り組むネットワーク ブログ「シンエイエステートとグリーンウッドに対して東京都が行政処分」2010年6月8日)。

http://housingpoor.blog53.fc2.com/blog-entry-106.html

その後、グリーンウッドは別の免許番号・代表者でアトラス(東京都知事(1)第93815号、中西真琴)としてゼロゼロ物件の営業を続けるという卑怯な態度に出た。当然のことながら、消費者の批判はなくならず、アトラスは遅くとも2013年3月には廃業した。これは消費者運動の勝利である。

東京都の報道発表資料によると、グリーンウッドは資本金0円で、東証一部上場のワタミとは比較にならない。それでも行政処分隠しという点で同レベルの活動をしていることは興味深い。ワタミの隠蔽工作をカリスマ経営故の異常性を捉えるならば視点を誤ることになる。革新的な経営者というよりも、日本企業の醜い点を巧妙に活用したというイメージが近い。都合の悪い事実を隠蔽する醜い日本の悪徳不動産業者と同レベルである。
http://www.hayariki.net/10/8.htm
この視点は立候補者評価としては非常に重要である。渡邉氏にはブラック企業批判がなされているが、カリスマ経営者故の異常性と位置付けてしまうならば、型破りの候補者を求める有権者に逆に魅力的に映ってしまう。反対に隠蔽体質の日本企業と変わらないと位置付けることで、つまらない保守系候補の一人としてカリスマ性を奪うことができる(林田力「都知事選出馬の渡辺美樹・ワタミ会長の経営の評価」PJニュース2011年2月21日)。

ブラック企業とヤンキー

ブラック企業は現代日本の社会問題である。たとえば東急ハンズではサービス残業やパワハラによる過労死が起きた(林田力『東急不動産係長脅迫電話逮捕事件』「東急ハンズ過労死と東急不動産だまし売り裁判」)。このブラック企業と、時代遅れで恥ずかしい習俗のヤンキーは通じている。ブラック企業の精神論とヤンキー的な気合主義は重なる。ブラック企業と指摘される企業の経営者がヤンキーであったという例がある。ブラック企業もヤンキーも社会から絶滅させることが日本を良くする道である。

精神科医の斎藤環氏は日本社会にヤンキー文化が拡大しており、「不気味で嫌な印象を抱きます」と指摘する。以下の対策を述べる。「あくまでも個人の権利を尊重することが最優先事項で、協調性は2番目か3番目に大事であると教育しないと、いつまでたってもヤンキー的な、個人よりも集団を優先する論理がまかり通ってしまう。」(「ヤンキー的な気合主義が蔓延している 精神科医の斎藤環氏に聞く」東洋経済オンライン2013年03月17日)
http://www.hayariki.net/black/10.htm

東急ハンズ過労死と東急不動産だまし売り裁判

東急不動産だまし売り裁判―こうして勝った [単行本]
東急ハンズ過労死裁判と東急不動産だまし売り裁判は東急不動産グループのブラック企業的体質を明らかにした事件である。

突然死した男性従業員(当時30歳)の遺族が提訴した訴訟で、神戸地裁は従業員の過労死を認定し、東急ハンズに7800万円の侵害賠償を命令した。東急ハンズ過労死事件では労働時間が長いだけでなく、パワハラなどの精神的ストレスを認定した。タイムカードを押した後も残業するサービス残業も認定した。東急ハンズはブラック企業そのものである。東急ハンズならぬ東急ブラックまたはブラックハンズである。

東急ハンズはマンションだまし売りで悪名高い東急不動産の子会社である。東急不動産だまし売り裁判は東急リバブル東急不動産が不利益事実を隠して新築マンションをだまし売りした事件である(林田力『東急不動産だまし売り裁判 こうして勝った』ロゴス)。東急リバブル東急不動産が隣地建て替えを説明しなかったために日照が皆無になる屑物件を買わされることになった(林田力『東急不動産だまし売り裁判購入編』Amazon Kindle)。
http://www.hayariki.net/pj6.html
東急ハンズは過労死裁判で「残業を命じていない」など不誠実な言い訳に終始した。これは東急不動産だましうり裁判と重なる。消費者に不誠実な企業は従業員にもブラックである。

東急ハンズ過労死裁判はブログやTwitterなどインターネット上で反響を呼んでいる。東急ハンズがブラック企業であることを知り、「これからは東急ハンズでは買い物をしない」との声が出ている。東急ハンズ不買運動である。東急不動産だまし売り裁判でも裁判を契機として東急リバブル東急不動産不買運動の声が上がった(林田力『東急大井町線高架下立ち退き』「住民反対運動を招く東急電鉄の不誠実」)。

東急ハンズの広報姿勢も批判されている。「東急ハンズ、ウェブサイト見てもTwitterアカウント見ても過労死について触れてすら居ないな。裁判中だから書けないこともあるだろうけど、報道されてることについては何か説明すれば良いのに。まあ、この辺がブラック企業的対応なんだろうけど」。都合の悪い事実を一切説明しない点も不利益事実を隠してマンションをだまし売りした東急不動産だまし売り裁判と同じである。

東急ハンズ過労死裁判がテレビで報道していないことを問題視する見解もある。マスメディアはスポンサーである東急に甘いと指摘する。東急ハンズ過労死裁判の被害者は東急ハンズ心斎橋店の店員であったが、他の店舗の店員の過労死を指摘する声もある。

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