なぜならば、ゲームセンター(特にビデオゲームコーナー)は、売り上げの悪い機械を転がしておく余裕なんてこれっぽっちもないからだ。

 現役の店員ならば、その感覚は誰だって持っている。株式会社アイエヌエイチが配信していたネットラジオ「違いのわかるラジオ」でも、その辺の事情が忌憚なく語られていた。聞いたSTGプレイヤーも多かろう。
株式会社アイエヌエイチ Blog

違いのわかるラジオ第24回配信開始しました。
ゲストは新宿歌舞伎町のダメな大人のワンダーランド、『新宿ゲーセン・ミカド』に住み着く「ミカドの神様」さんと、
【リアルやいばのよろいを装備する男】「ちぬゾウ」さんです。

・AMショー座談会をお送りする予定でしたが……
●とてもじゃないけど配信できる内容にならなかった!
・そんなわけで2時間たっぷりトークした後に緊急再収録
・イマドキのゲーセン事情をアレやコレや雑談してみました
・格ゲーとシューティング
・製品としてのクオリティ
・SDガンダム
・ゲーセンがゲームを入れ替える理由
・肘→PK→流影脚禁止
・終わってからじゃ遅い
・ゴルフ


 内容について転載してよいものかどうか解らんので、主旨だけを書くが、要するにゲーセンは「インカムの悪い台は無くすしかない」ので、そうならないためには、ジャンルそのものが「稼げるゲーム」へと変化せねばならないつーことだ。

 弾幕系に限らず、STGはお客の回転効率も悪くインカムを稼ぎづらい。でも「インカムの稼げる」ようにしたものを現在のSTGゲーマーはボロクソに貶すのだな。

 曰く、「初心者置いてけぼり」であるとか(お前が初心者なのか?お前が下手なだけじゃないのか?)、「初見殺しはヒドイ」だとか(そこはもう一度チャレンジしろよ)。

 いや、そもそも自分ひとりでプレイするゲームだろ。対戦格闘のプレイヤーなんか、お前の1万倍は辛い思いをしてるぞ。STGなんてぬるいジャンルに逃げてるのに、それでもまだそんな泣き言を言うかお前は。

 初見殺し、いいじゃないか。も一回やれば死なないぞ。(覚えてればね)初心者がやられてるのを尻目に、君が上手くなって抜けてれば、ひょっとしたら尊敬の眼差しで見てもらえるかもしれないぞ。

 でもね、君たちが「自分たちに合わせてゲームをぬるくしてくれ」と望んでいると、結局は「STGはインカムが稼げない」と烙印を押されて、ゲーセンからなくなっちゃうんだよ。

 もうね、「大復活」のクソっぷりがもたらしたSTGの評判の落としようは、筆舌に尽くしがたいものがある。伝統ある「首領蜂」シリーズの続編で、おそらくもっともインカムを稼いだ「怒首領蜂」には及ばないものの、「虫姫さま」ぐらいは稼いでくれるだろうとゲーセン店員はみな期待しておったわけだよ。

 ところがでてきたのは、ゆとり仕様の激ヌルゲームですわ。稼働率が多少上がっても、回転率が激烈に悪いので、インカムは雀の涙ほど。本音を言えば「撤去したい」が、基板台ぐらいは回収したいから引くに引けない。

 そんなゲームのどこを褒めてあげればいいの?

 熟練したSTGプレイヤーが、難度の高い「パワーモード」で遊んで、例えプレイ時間が短くなるリスクを負ったとしても、その分「チャレンジしがいのある」ゲームプレイを選択してくれていれば、まだ自分を納得させようという気にもなるさね。しかし、「ボムスタイル」でチンタラやってる連中しかおらんというのであれば「こういうお客相手に作られたゲームは、もうゲーセンには置けんわ」と思われても仕方がない。

 ごめんけど、XBOX360でも買って、家でやってくれ。ケツイも大往生もデススマイルズも斑鳩もオトメディウスでもライデンファイターズでもなんでもあるぞ。



 悪いけど、1日1万(100プレイ)稼げない機械は、ゲームセンターには置けないんだよ。他のゲームのお客さんの方が、STGプレイヤーの5倍以上のお金落としてくれるんだもん。

 んでなあ、STGを外すと「もうゲーセンは終わった」とか言いやがるんだよ。アホか、こちとら「ゲーセンを終わらせたくないからSTGを外す」んだよ!

 もうね、STGが遊べるのは都内の「新宿南口ゲームワールド」と「歌舞伎町MIKADO」と「秋葉原HEY」があればもういらんやろ、という気持ちになることもある。(タイトーは政令指定都市の基幹店にSTGコーナーを充実させる方針を採っていたが)MIKADOはともかく、タイトー系の、他に坪単価の高いフロアを持ってる店舗に、お情けで置かれるようなポジションに、STGが居るということを自覚してほしい。

 現在のように、激ヌルで1回のゲームプレイが冗長なゲームは、プレイヤーとしては「長く遊べて嬉しい」かもしれない。STGのプレイヤーは、「より長く遊ぶ」ために腕を磨いてきたからね。それが美徳とされてきた。その気持ちは、わかるよ。

 でもね、大人(社会人)になると、そんなゲームは遊んでられなくなるし、誰もが「長く遊ぶ」ようになっちゃうと、ゲーセンはやっていけないんだよ。

 15年以上前、グラディウスIIのハイスコアで熊本と福岡のプレイヤーが鎬を削っていたけれど、あまりにもインカムが悪いので「スコアラーは1週するごとにコインを追加する」というハウスルールをスコアラーの間で作って、ゲームを延命させようとしたんだよ。

 そこまでやれとは言わないけれど、君たちが「もっとゲームを初心者に優しくしてくれ」「(ループゲー全盛で1コインでいつまでも遊べたときのように)もっと長く遊ばせてくれ」と望むたびに、STGがゲームセンターから消えるリスクは高くなるんだよ。

 初見殺しでバンバン死んで、1面ボスでゲームオーバーになっても、それが「STGのあるべき姿」なんだよ。本当はね。

 どうせなら、STGプレイヤーはそういうゲームを望んでくれ。高難度のゲームにチャレンジして、あっという間に100円を失うリスクに躊躇わないでおくれ。「弾幕STG」というぬるま湯につかり続ける虚しさに気付いておくれ。でないともう、ゲーセンはSTGを置いとけないんだよ。



 と、書きながら「違いのわかるラジオ」の30回を聞いていたが、CRT筐体ならブラストとイーグレットIIIじゃろ、とおもた。イーグレットシリーズは、レバーの固定金具が三和とセイミツと共通なので(だから、HEYはセイミツレバーにほぼ統一できてるわけだよ)、その辺考えるとイーグレットIIIかな。
追記
VEWLIX(ビューリックス)はFPD採用筐体だから「びっくり、(モニターが)薄い!」だよ。と聞いた。ホントかどうかは知らんど。