クラシックおっかけ日記

指揮者アダム・フィッシャーのおっかけ記録、音楽の話、海外生活など

バイロイト音楽祭のマイスタージンガー

プレミアの翌日、ドイツの新聞のネット版にはバイロイト音楽祭の「ニュルンベルグのマイスタージンガー」の批評がでている。この作品は今までワーグナー家の誰かが演出してきたのだが、今年はユダヤ系オーストラリア人のバリー・コスキーが担当した。

演出の中心はワーグナー家の反ユダヤ主義で、嫌われ者のベックメッサーはベニスの商人に出てくるようなユダヤ人として描かれているらしい。そして第3幕は戦後ナチを裁いたニュルンベルグ裁判。コスキーはバイロイト初のユダヤ人演出家という事で、反ユダヤ主義をかなり意識したのだそうだ。

音楽面ではミヒャエル・フォレのハンス・ザックスの評判が高いようだ。指揮のフィリップ・ジョルダンは祝祭歌劇場の特殊な音響に苦心していたようだが、悪くはなさそう。クラウス・フローリアン・フォクトのワルターとのコンビも良い。フィリップ・ジョルダンの指揮は祝祭歌劇場の音響に苦心していて少数のブーイングがあったみたいだけど、全体的には悪くないとののこと。舞台の写真が見たい方はこちらをどうぞ。

バイロイト音楽祭開幕

本日はバイロイト音楽祭のオープニング。ドイツ連邦が支援している音楽祭ということもあって、夜8時のニュースでも放送されていた。あいにくの雨模様だけど、バイロイト祝祭歌劇場にはメルケル首相やスエーデンの国王夫妻などのVIPがたくさん招待されて、記念撮影に応じていた。

バリー・コスキーの演出は、どうやら作曲家ワーグナーの一家を登場させるもののようで、ワーグナー自身やコジマ・ワーグナーだけでなく、コジマの父のフランツ・リストも登場するみたい。1幕の休憩後のお客さんの反応も悪く無いようで、バイロイト恒例の新作の演出家に対するブーイングは今年は少なそう。

ラジオの生中継はもちろんだけど、ドイツ国内では28日の金曜日に3satでマイスタージンガーの初日の模様は放送される。演出の評判が良いなら、以前に紹介したオンデマンド放送のダウンロードソフト、MediatekViewで録画に挑戦してみようか。

ハーディとメラ

2匹の子猫ハーディーとメラがやってきて数日たった。つくづく思うのだが、子猫というのは思ったよりも騒がしい。大人のネコなら横になってゆったりしているが、子猫は常に動き回る。どちらか一方が玩具を見つけて走り回り、もう一方が追いかける。

最初の数日はそれでも部屋の片隅でレスリングをやっていたのだが、4日目を過ぎると警戒が薄れたようで、ソファに横になっていると足に飛び乗ったり、胸の上を走り抜けたりと音だけでなく邪魔もする。おかげで足や手には引っかき傷がたくさんできてしまった。

遊び疲れると所構わず寝てしまうようで、ソファの下や床の上で寝ていることもある。起きている時は難しいので、寝ている時に取った写真を紹介。トラネコがハーディで白黒のブチネコがメラ。現時点ではどちらも体重が1キロを越えたくらい。
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エルンスト・オッテンザマー死去

ウィーンフィルハーモニーは首席クラリネット奏者、エルンスト・オッテンザマーが心臓発作で死去したと23日に発表した。エルンスト・オッテンザマーは1955年生まれ、ウィーン音大で学び1979年にウィーン国立歌劇場管弦楽団に入団した。以来クラリネットの首席としてオペラ並びにウィーンフィルの演奏会でも活躍し、あわせてウィーン・ヴィルトゾーオなどの室内楽でも演奏した。

長男のダニエル・オッテンザマーはウィーンフィルの首席奏者だし、次男のアンドレアス・オッテンザマーはベルリンフィルの首席奏者。親子2人でクラリネットのアンサンブルも演奏していた。

アダム・フィッシャーとはもちろん旧知の仲で、2014年にダニエル・オッテンザマーがウィーンフィルの定期演奏会のソリストとして出演した時は、リハーサル終了後にお父さんが指揮者控え室にやってきて、伴奏に厳しく注文をつけていた。当時はダニエルはまだお父さんの貫禄には敵わない感じで、さすがにベテランの風格があった。

ウィーン国立歌劇場ウィーンフィルはエルンスト・オッテンザマーの死を悼む声明を発表している。

夏の音楽祭シーズン到来

ベルリンでは学校も夏休みに入り、全体的にバケーションムードになりつつある。バイエルン州などはまだ夏休みまで数週間あるけれど、ヨーロッパの多くの街では夏の音楽祭のシーズンが開幕している。

ボーデン湖の水上の大規模な舞台で人気を博しているブレゲンツ音楽祭も先日開幕した。今年の演目は「カルメン」で、スペクタクルな演出が評判になっている。舞台は巨大なトランプのカードをシャッフルしている腕2本で構成されていて、一番高いところは30メートルにも及ぶそうだ。

湖自体を演出に取り込んでいて、第一幕のラストではカルメンは湖に飛び込んで泳いで逃げるし、盗賊に捕まった将校はボートで運ばれ、湖に投げ捨てられる。初日は雷がとどろく大荒れの天気だったみたいだけど、7000人のお客さんは雨合羽を着て鑑賞したとか。

それから21日の金曜日にはザルツブルグ音楽祭が開幕した。初日は恒例の演劇イェーダーマンで、その後コンサートやオペラが始まる。オペラは「皇帝ティトゥスの慈悲」や「ムツェンスク郡のマクベス夫人」「ウォツェック」「アイーダ」などが上演される。

ロンドンのカルチャーマイル

シティ・オブ・ロンドン、バービカン・センター、ギルドホール音楽演劇学校、ロンドン交響楽団とロンドン博物館は「カルチャーマイル」構想を発表した。

これはシティ・オブ・ロンドンの北西部に芸術文化の中心地を作るという構想で、ファーリングドンからムーアゲートまでが「カルチャーマイル」になる。この地域にはバービカン・センターや新しいコンサートホールの予定地があり、加えてアウトドアのカルチャーイベントをシティ・オブ・ロンドンが毎週企画するのだそうだ。

シティのファーリングドン駅とムーアゲート駅は建設中のエリザベス線の停車駅で、来年末に開通するヒースロー空港から30分で到着する。だから新しい聴衆の獲得も期待が出来るとの事。

でも新コンサートホールの建設はサイモン・ラトルとロンドン交響楽団が要望しているのだけれど、豪華すぎると反対する人もいる。Brexit後はヨーロッパの音楽家がイギリスで演奏会を開く場合にビザが必要になり、手続きが面倒になる。良いホールを建設しても、実力のある演奏家が出演しなければ宝の持ち腐れになってしまう。それを考えるとこのカルチャーマイル構想も厳しい現実に対応しているかどうかは不明。

ハーディとメラがやって来た

以前はネコを2匹飼っていた。オス猫のクロは1994年5月生まれで、2013年5月没。雌ネコのタロはおなかの部分に白い毛の混じったトラネコで、1995年から2009年まで一緒に暮らした。

クロが死んでからは喪に服すことも考えてしばらくペットは飼わなかったのだが、今年に入ってから同僚の飼っているメスネコが4匹の子猫を生んだので、そのうちの2匹を引きとる事にした。

この2匹は5月23日生まれで、オスの白の混ざったトラネコと黒と白の雌ネコ。なにしろまだ生後2ヶ月弱なのでとても小さい。最初の数時間は不安でく兄妹ともにビクビクしていたが、すぐに慣れて寄るにはもう走り回ってレスリングをしている。写真を撮ろうと思ったのだが、始終動き回るのでなかなか難しい。そのうち良い写真が撮れたらアップする予定。

2匹の子猫の名前だけれど、ちょうどテレビシリーズ「ゲーム・オブ・スローンズ」の新シーズンが始まったので、その登場人物の名前にしようかと一瞬考えた。でもこの番組は主役級の登場人物もたくさんいるし、物語が進むと重要な人物も殺されてしまうかもしれないので断念。そこでイギリスの人気テレビドラマ「ブロードチャーチ」の主人公の二人の刑事の名前を借用することにした。

この「ブロードチャーチ」はテレビをつけている人の3人に1人が観たという人気シリーズ。アメリカのテレビシリーズは予算も巨大で派手な演出が売りのものが多いけれど、イギリスのシリーズは脚本と役者の演技が優れている。「ブロードチャーチ」はそういう点で秀作。バックの音楽も感情表現を盛り上げる。

物語はイングランド南西部の海岸沿いの架空の町ブロードチャーチで起きた殺人事件がテーマ。犯人の謎解きもあるのだけれど、それ以外にも被害者の遺族の悲しみや街の人々の反応など、エモーショナルな作品。その事件を担当するのが他の街からやって来たDIアレック・ハーディと地元のおばさん刑事DSエリー・ミラー。ハーディー自身はアレックと呼ばれるのを好まないし同僚をファーストネームで呼ばないので、シリーズではHardyとMillerと呼ばれている。ただハーディはスコットランド訛が強いので、ほとんど「メラ」にしか聞こえない。だから子猫の名前はハーディとメラにした次第。

スティーヴン・イッサリースの災難

最近は格安の航空会社が増えたし原油価格も安いので航空運賃が安くなった。でも競争が激しいので価格を安くするために荷物の制限は厳しい。だから楽器と一緒に旅をする音楽家はとても苦労している。

昔はヴァイオリンなら手荷物として機内に持ち込めたのだが、最近は特別料金の対象とする航空会社も多い。それに持ち込めるところでもゲートの係員の対応により拒否されることもある。ソリストクラスでも搭乗を拒否されてリハーサルに参加できなかったというトラブルもある。

もっと大きなチェロになると問題は複雑だ。しっかりしたケースに入れて超過荷物として預けたとしても、扱いが悪いと楽器が壊れることもある。高価な楽器になると保険の既定により預けられないから、座席をもうひとつ予約してチェロを機内に持ち込むのが通常だけど、普通の人はそんなことをしないからトラブルになることも多い。

スティーヴン・イッサリースといえば世界的にも人気の高いチェロ奏者だけど、そんな人でもKLM航空からとても酷い扱いをうけ、予約した便に乗れなかったのだとか。イッサリースはロンドンのヒースロー空港からデンマークに行く予定だったのだが、チェックインの際にチェロの予約が無いといわれたのだとか。もちろん予約をしてもらった代理店に確認したものの、係員は「代理店とは話しません」の一点張りで受け付けない。結局予約した便には乗れず、別の航空会社のコペンハーゲン行きの切符を購入するはめになった。

後でわかったことでは、KMLはイッサリースの予約番号を間違えて検索したことが原因で、実際には予約は入っていた。ところがKMLは返金もしないし謝罪にも応じないと業界関係者は怒っている。

飛行機での移動の多い音楽家は本当に大変だ。

今年も警備が厳しいバイロイト音楽祭

バイロイト音楽祭の開幕まであと1週間。現在は関係者を招いたゲネラルプローベの真っ最中。バイロイト音楽祭は本番の公演チケットが限られているので、ゲネプロは舞台や衣装制作などの裏方に公開される。また出演者の知り合いなども招くことが出来るので、招待客はオペラ関係者がたくさんいる。15年以上前に行ったときには、隣には現ベルリン・ドイツオペラの支配人のディトマー・シュヴァルツ氏が座っていた。だから歌手にとっては本番よりも大切で、余程体調が悪くない限り気を抜かない。でも舞台技術としてはまだ十分こなれていない事もあり、舞台装置の取り付けが悪かったり、期待通りに動かないことも無いとは言えない。

それでも祝祭歌劇場はほぼ満員なので、今年も警備は厳重だ。バイロイト市とオーバー・フランケンの警察が出動し、祝祭歌劇場周辺はチケットを持たない一般の立ち入りは制限している。チケットを持ったお客さんも荷物チェックがあるし、だいたいクッションやバッグは持ち込み禁止らしい。

バイロイト祝祭歌劇場の客席はベンチのように硬くいからクッションがないと厳しいという方は、劇場のクロークで貸してくれたと思う。ただ少し古い情報なので詳しい事情は別のサイトなどで確認をお忘れなく。

オペラのドレスコード

一般的にオペラと言えば盛装する場として知られている。確かにザルツブルグ音楽祭やバイロイト音楽祭の初日では、夏なのにロングドレスの女性やタキシード姿の男性もたくさん見かける。通常公演ならそれほどではないが、ウィーンなどでは着物姿の人をみかける。地元の人もやはりそれなりの格好をした人が多い。

でも有名オペラ座は観光客がたくさん来る。立見席などはTシャツにジーンズ姿も見かけるし、街の観光の格好そのままでオペラ座に来る人もいる。まあ座席の種類や公演の内容に合わせて服装も考えるのが良い事は確かだ。

ミラノのスカラ座では、お客さんが半ズボンやカジュアルなサンダルで入場しようとしたら、すぐ近くのデパートに案内して長ズボンと靴を買ってくるようにお願いするのだそうだ。ミラノと言えば観光地だし暖かいからカジュアルな服装の観光客もたくさん来るからだろう。でもファッションの街だから、劇場の近くには色々なブランドの店が並んでいる。高い服もあるけれど、H&Mのように比較的値段の安い店もあるから、ここで適当な服を買って着用してから客席に入場して欲しいのだとか。

オペラ愛好家としては賛成する人も多そうだけど、次世代の聴衆である若者を呼ぶにはハードルが高くなるかも。

エルブフィルハーモニーのフリーコンサートとホテルの騒ぎ

先週のG20のために警備で忙しかったハンブルグの警官を招待する無料の演奏会がエルブフィルハーモニーで開かれた。これはエルブフィルハーモニーと地元の新聞社の企画で、極左の暴力を抑えて会議を成功させたハンブルグの警察関係者の苦労を称えた。

ところがその数日前、エルブフィルハーモニーの下に入っているホテルに不審な郵便物が届き、騒ぎになった。エルブフィルハーモニーはその運営コストを回収するために、建物の下の部分はウェスティン・ホテルになっているが、ここに3通の差出人不明の手紙が届いた。その中には白い粉が入っていたのでホテルはハンブルグ当局に連絡した。ホテルの郵便室の従業員がその白い粉に接触した可能性が高いので、環境長の専門家も動員する騒ぎになった。

検査の結果、その白い粉は健康には被害は無く単なる砂糖だという事が判明し、ホテルの一般従業員には通知はされなかったが、郵便物はハンブルグ当局に押収された。

ウェスティン・ホテルはエルブフィルハーモニーの14階から19階までを利用し、客室は244室ある。ロビーは8階だけどホールまではエレベータによる直接のアクセスが可能で、その下にはショッピングエリアがある。演奏会を楽しむにはとても良い環境だけど、警備と言う点では問題も多いのかもしれない。

トーンハレ・デュッセルドルフの大成功シーズン

アダム・フィッシャーはデュッセルドルフ交響楽団の首席指揮者だけでなく、コンサートホールであるトーンハレ・デュッセルドルフの芸術アドバイザーも勤めている。そのトーンハレ・デュッセルドルフが2016‐17シーズンの終了に当たり、経営状況の詳細を発表した。

トーンハレは1925‐26シーズンに設立されたのだけれど、今年の集客は過去に例が無いほど好調だったとか。デュッセルドルフ響や客演オーケストラの演奏会は有料入場者数は演奏会あたり平均で1600人、チケット販売率は97パーセントだそうだ。さらにすごいのが室内楽シリーズ。従来は300人の小ホールで行われていた演奏会をメンデルスゾーン・ホールで開いたところ、聴衆の数が倍増したとか。その他音楽だけでなく演劇とのコラボレーションも人気を博したみたい。

オーケストラ公演の入場率が97パーセントというのは、ドイツ国内のオーケストラの中でもかなり優秀な部類に入る。デュッセルドルフ響はいままで知名度が低かったのだけれど、アダム・フィッシャーとのマーラーシリーズの成功もあって、人気が出てきたみたい。もちろん企画も重要だしマーケティングにも力を入れたことが成功の重要な要因だ。

ムーティのテヘラン公演

リッカルド・ムーティ率いるルイジ・ケルビーノ・ユースオーケストラとテヘラン交響楽団のジョイント・コンサートが、地元イタリアのラベンナとがイランの首都テヘランで行われた。これは「友好コンサート」として7月6日にテヘラン、8日にラベンナで開かれ、ジュゼッペ・ヴェルディの作品を演奏した。

テヘランへの外国オーケストラの客演は45年ぶりだそうで、イラン革命前にカラヤンが客演して以来。イランは西欧諸国との関係が悪化してオーケストラが客演する機会は無くなってしまったが、最近政治的にもヨーロッパとイランの関係が改善されてきた。

イスラム教国なので、オーケストラの女性奏者は赤いヒシャブを被っての演奏だったようだけど、イタリアの新聞もテヘランのメディアもともに賞賛し、演奏会は成功裏に終った模様。

英語によるダイジェストと演奏会の写真はシカゴ響のサイトに掲載されている。

ウィーンフィルのコンマス辞任

ちょっと意外なニュース。ウィーンフィルのコンサートマスターは4人いるのだけれど、昨年引退したライナー・キュッヒルの後を引き継いだホセ・マリア・ブルーメンシャインが辞任するらしい。

コンサートマスターの試用期間は3年なんだけど、ブルーシャインは1シーズンで辞任という事になった。ただそんなに簡単には代役は見つからないから、辞任してもしばらくは業務を続けるかもしれない。もともとこの人はケルンのWDRオーケストラのコンマスだったのだが、ウィーンフィル辞任後は2018年9月から古巣のオケに戻るらしい。

ウィーンフィルと言えばベルリンと並んで世界一のオーケストラだからドイツの一放送オーケストラに戻るというのはかなり意外。その理由はもちろん発表されていないけど、スケジュールの問題があるのではないかと憶測されている。ウィーンフィルはウィーン国立歌劇場での演奏が1年間に300公演以上ある。それに加えてウィーンフィルとしてのツアーや定期演奏会もかなりの数にのぼり、リハーサルを加えるとコンサートマスターに対する負担は相当高い。音楽家としては室内楽など自由に活動することも重要だから、過剰な仕事量が理由ではないかという憶測が飛んでいる。

ウィーンフィルのコンサートの数は年々増加してきたが、前任の団長はそれには肯定的で、可能ならオーケストラを分割してツアーと定期を同じ時期に行うことも計画していた。実際アダムが指揮した定期演奏会の前日と翌日にはベルリンとザルツブルグでの演奏会があった。でも先日選ばれた新しい執行部は拡大路線を再考し、フィルハーモニーの本来の姿を取り戻すと言っているので、演奏会の数などは見直されるかもしれない。

バイロイト音楽祭の予定ゲスト

7月も10日を過ぎるとオペラ・コンサートのシーズンも終盤を迎え、既に夏休みに入っているところもある。それに従ってクラシック関係のニュースも減り、音楽祭が始まる今月末まで話題が少ない。

バイロイト音楽祭は毎年7月25日から始まるが、今年はバリー・コスキー演出、フィリップ・ジョルダン指揮による「ニュルンベルグのマイスタージンガー」がオープニング演目。通常なら開幕公演にはたくさんの有名人が招待されるので、祝祭歌劇場の周囲はたくさんの野次馬で賑わうのだが、去年は警備が厳重だった。今年も色々なゲストが招待されているのでオープニングの警備は厳しそう。

現在発表されている招待者はメルケル首相をはじめはゼーエンホーファーバイエルン州大統領、シュトイバー元バイエルン州大統領などの政治家が多数。またスウェーデン国王夫妻もやって来る。それ以外にはドイツのスキー選手や歌手、テレビタレント、演出家なども招待されている。

バイエルン放送は例年通りオープニング公演をラジオ中継するし、今年は映像のライブ・ストリーミングがあるみたい。ただし日本から観ることが出来るかどうかはわからない。

マクドナルドとクラシック音楽

ファーストフード・チェーンのマクドナルドは、イギリスのいくつかの店で夕方にクラシック音楽を流すと発表した。マクドナルドの広報によれば、クラシック音楽はお客さんを安心させる効果があり、破壊行為やその他の暴行を減少させるとの事。マクドナルドはリバプールやケンブリッジ、ロンドンなど6都市の店舗で実施するとか。選曲は各店舗に任されており、バッハやモーツァルトが中心だそうだ。

過去にも癒し効果を目的にクラシック音楽を地下鉄の駅など公の場で流すことはあった。またイギリスの都市ではホームレスを遠ざけるためにクラシック音楽を放送しているところもある。

マクドナルドと言えば若者も集まるところがから、これを機会にクラシックを聴く若者も増えるとよいのだが。

ハンブルグG20終了

今日のドイツのニュースはハンブルグで開かれたG20会議で一杯。アメリカを除く19カ国がパリ条約の遵守を約束したし、保護主義に反対する声明も採択された。全体を通してアメリカの自分勝手が目立ったみたいだけど、独裁色を強めるトルコのエルドガン大統領やロシアのブーチン大統領もドイツでは人気が低い。トランプ・プーチン・エルドガンというのが反G20デモのターゲットになっていた。それでも全体的には好評で、ホスト役のメルケル首相にとっても成功といえる。

ただG20を大都市のハンブルグで開いた事は問題視する人もいる。地球規模の公平よりも経済的利益を優先しているとして、たくさんの団体がハンブルグに集まった。今日開かれた平和的なデモ行進には1万人以上が参加したのだとか。

それよりも問題なのが金曜日の夜の暴動。抗議団体が過激化して、スーパーマーケットや銀行などを襲ったようだ。警官隊との衝突もあって100人以上の警官が負傷したというニュースも流れている。大都市ではなく、警備が簡単な小都市で開くべきという意見も多かったのだが、「ドイツの日常を見せる」という事でハンブルグになった。その結果ドイツ北部の街の警官をハンブルグに集める厳戒態勢で、市民生活にも影響が出た。

2019年は日本で開催されるようなので、その時の警備は東京オリンピックのリハーサルになるかも。

ハンブルグG20と日本EU貿易協定

最近のドイツにとっアジアと言えば中国で日本が話題になることは少ないのだけれど、今日のニュースには安陪首相が登場していた。というのも明日から始まるハンブルグでのG20に合わせて発表するために、4年がかりのヨーロッパと日本の経済協定の交渉が大詰めを迎えていて、ギリギリで合意に至ったから。ブリュッセルを訪ねた安陪首相とEU理事会のトスク理事長、EU委員会のユンケル委員長の3人が共同記者会見に臨み、合意を発表した。

イギリスのEU離脱とトランプ大統領登場で保護主義が台頭しそうな雰囲気だけど、各国首脳が集うG20の前に日本とEUが合意できたのは朗報。今後はしょうゆや日本酒、日本産の自動車、EU産ではワインやチーズなどが何年かかけて関税を撤廃する。最近日本のお酒は人気があるから、日本酒安くなると喜ぶ人はおおいだろう。

明日かハンブルグで始まるG20サミットだけど、それに反対するデモもたくさんあって、ハンブルグは厳重警備で大変らしい。反グローバリズムを主張する国際団体G20 Welcome to Hellというデモが市内であり、過激化したグループが警察の衝突したらしい。この週末にもドイツ国内で最大規模の抗議集会をハンブルグで開くらしく、ハンブルグの警察はとても警戒している。

ベルリンのパンダ・フィーバー

出勤する時にベルリン・ツォーロジッシャー・ガルテンからSバーンに乗るのだが、今日の朝ホームからヴィルヘルム祈念教会の方を見ると青いライトをつけた警察の車やバイクが集団で走っている。その場所は昨年12月にテロがあった場所なので、また何かがあったのかちょっと心配だったのだが、警察の車はゆっくりと移動していて特定の事件があったようには見えなかった。

後で考えてみたら、今日はベルリン動物園でパンダを公開する式典があり、メルケル首相と中国の習主席が主席したらしい。だから朝から警察は動物園の回り警護していたのか。G20は金曜日だけど、習主席は一足早くドイツに来て、ベルリンを訪問した。

中国から来たパンダは4歳のメスのメンメンと7歳のオスのジャオ・クィンで、15年間の貸与。費用は1年間に100万ドルだそうで、その他パンダ舎の建設に400万ユーロかかっているから動物園としては出費は大きい。でもドイツ国内には他にパンダはいないから、ドイツ国内からたくさんのお客さんが見込める。

でも動物園の前には「パンダ外交よりも人権」と書いたプラカードをもった人権擁護団体がパンダのコスチュームを着て抗議したようで、皆が賛成しているわけではない。それでも明日から公開されるパンダの人気は高く、ぬいぐるみなど関連グッズの売り上げも好調だ。

ベルリン動物園は数年前は白熊のクヌートが大人気だったけれど、今年は2頭のパンダで盛り上がりそう。

ムジークフェスト・ベルリン

郵便ポストを開けてたらムジークフェスト・ベルリンのプログラムが入っていた。毎年夏に行われる音楽祭だけど、今年は8月31日から9月18日まで。テーマはモンティヴェルディ450。ガードナー指揮のイングリッシュ・ソロイストの演奏で「オルフェオ」「ユリシーズの帰還」「ポッペアの戴冠」を演奏する。

オーケストラの演奏会はガッティ指揮のコンツェルトヘボウ、ムジカ・アテルナ合唱団とオーケストラ、スカラ・フィルハーモニア、SWRオーケストラなどのゲスト・アンサンブルに加えて、ベルリンフィル、コンツェルトハウス管、ベルリン・ドイツ響、ベルリン・ドイツオペラ・オーケストラなどの地元楽団が出演する。

詳しいプログラムはこちらをどうぞ。
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