アダムの祖国ハンガリーはEU加盟国の一つだが、EUが決めた移民の割り当てを拒んだり、言論の自由や司法の独立といったEU共通の価値観に反する政策をとっているので、ブリュッセルから見ると問題が多い。だからEUはハンガリーに制裁を課すかどうかの投票を水曜日に行う。それを前にアダムがガーディアン紙に意見を寄稿している。

グローバル化により各国の直面する問題は単独では解決できなくなっている。各国が協調することが大切なのに、自国を優先するポピュリズムが横行している。すべてのセクションの協調が必要なオーケストラからみると、「アメリカ・ファースト」などはまるで第一ヴァイオリンだけが勝手なテンポで演奏しているようなものだ、という意見を書いている。

アダムはバイロイトでワーグナー、ザルツブルグでモーツァルト、ミラノでヴェルディを演奏しているが、いろいろな国の音楽家と共演している。だから自分と異なる意見を持つものを敵視する不寛容な風潮に反対している。

ハンガリーに対する制裁を許可するEU議会の投票は9月12日に行われる。アダムは賛成することにより、ポピュリズムに毒させているハンガリーを救うようにEU議員に呼び掛けている。これに対してハンガリーのオルバーン首相はストラスブールのEU議会に出席し、ハンガリー政府の政策を擁護し制裁決議に反対するように主張した。