暮らしのノートITO

伊藤昭一ジャーナル★運営「文芸同志会」の郵便振替口座=00190−5-14856★「文芸同志会通信」&「詩人回廊」運営。  

FRB関連のイベントに注目=木村 喜由・JAII理事

P7150001<木村 喜由・日本個人投資家協会(JAII)理事。企業財務分析とテクニカル分析を駆使した的確な市場予測と相場観に定評。1昨年秋以降の世界の大転換事変を金星逆行の星座の動きから、警告していた。日本テクニカルアナリスト協会理事>
    「日本個人投資家協会」理事・ 木村喜由氏は会員向け情報「木村喜由のマーケットインサイト 2021年6月号」を発信した。その後半部を抜粋する。
【インフレ予想を巡って大激戦、波乱含み】
 筆者の想定する今後の物価・景気イメージは、ごく一般的な多数派のものと思うが、最近の市場の動きはこれと正反対である。米長期金利は0.3%も低下し、ハイリスク銘柄や暗号資産が値上がりしている。これは先行きの景気も雇用もインフレもさほど伸びない、低金利継続を前提としないと説明できない動きだ。
 おそらくこれは過去1年余りの相場で荒稼ぎした投機筋が、腕力に任せて常識に反するポジションを拡大させている公算が強い。
 こういう現象は平成バブルの末期やITバブル、リーマンショック以前にも見られた。有頂天になった投資家が経済の常識に反した行動を取ることによってバブルを増幅させ、最後に盛大に散る。一般投資家に見えないところで醜い信用膨張が起きており、それはいつかパチンと弾ける運命になると思っている。
 【FRB関連のイベントに注目】
 バブル相場の最後は、腕力を伴った欲望(バブルにうまく乗った人々)と理性の激突となる。最後は理性が勝つことになっているが、バブルがどこまで膨張するかは終わってみるまで判らない。ただし今回のバブルは、超低金利と超金融緩和、コロナ対策による超財政出動が原因であり、これらが反転すれば破裂する運命にあると見てよい。
 財政は実質的に間もなく止まる。財政赤字は債券の増発となり金利を押し上げ自動ブレーキになる。これまでは全部中央銀行が吸収した。結果的に一から十まで中央銀行の緩和策がバブルを膨らませる原動力だった。だが、経済が正常化すれば金融政策も正常化する。とりわけ6月16日のFOMCのドットチャートと8月のジャクソンホールでの議長講演は非常に重要である。FRBの姿勢に、テーパリングのテの字が匂っただけでも市場は激しく反応しかねない。
 11月には来年2月に任期満了となるFRB議長人事が問題となる。パウエル氏続投の期待は強いが、人脈的には同じハト派ながら民主党に強い人脈があるブレイナード理事(59歳女性)が有望とする見方がある。氏は外交官の娘としてドイツ、ポーランドで育ち自身はオバマ政権の財務次官、夫は前国務次官補を務めた。立場はユダヤ系のブリンケン国務長官、イエレン財務長官に近いと見られる。
 筆者の推測ではバイデン民主党政権は、弱者切り捨て富者優遇の共和党主導の新自由主義に反対で、「大きな政府」に舵を切ろうとしている。焦点は来年11月の中間選挙で、ここで上下院とも優勢を確保すればそれ以後の選挙で長期にわたり共和党(白人男性、キリスト教原理主義が主地盤)が優勢となる可能性は低くなる。一見強引に見える環境重視の積極財政は、低所得者や有色人種を支援し、選挙での支持を取り込む作戦と見ている。
 これはインフレ圧力を高め債券増発に繋がるから、足元の債券やハイリスク銘柄が買われる動きは、経済の長期トレンドに逆行した危険な行動である。逆に言えば今、市場でふん張っているのはバイデン嫌いの共和党勢力と言えるかもしれない。バイデン氏の提案が反対されるほど、好感して相場が上がっている。
 日本も3週間後の東京都議選を皮切り自民党総裁選、衆議院選と選挙一色になる。五輪もコロナ対策もこれを軸に決定がなされるだろう。結果的に菅政権はそこそこ頑張ったのではないかという評価が得られそうな気がしている。(了)
 ★ このレポートは経済環境および投資判断の参考となる情報の提供を目的としたもので、投資勧誘を目的として作成したものではありません。投資の最終決定はご自身の判断でなさるようにお願いいたします。(Japan Association for Individual Investors)

プラごみの削減で焼却熱発電の減少など課題がある

 「プラスチック資源循環促進法」が4日の参院本会議で成立した。家庭から出る食品トレーやおもちゃなどを市区町村が一括回収する。使い捨てスプーンやストローを多く提供する事業者には、有料化を含めた削減策を義務付ける。2022年4月の施行を目指す。
 新たに分別回収する品目は、バケツや洗面器といったリサイクルしやすい単一素材を想定。政府はガイドラインで具体的な回収品目などを自治体に示すこともある。《参照:プラスチックの資源循環に、24市民団体が9つの提案
 家庭のプラごみについては既に、容器包装リサイクル法(容リ法)で、ペットボトルやプラ製の容器・包装を分別して自治体が回収するよう求められてきた。しかし、容リ法で対象外のプラごみはこれまで可燃ごみとして焼却されたり、不燃ごみとして埋め立てられたりしてきた。
 一方、国内のプラごみ発生量の年間約900万トンのうち、企業などが出す産業廃棄物扱いのごみが約700万トンと8割近くを占める。このため企業ごみの削減に向け、プラ製品の製造事業者には使用済み製品の自主回収を要請する。あわせて分別・リサイクルしやすい環境配慮型の製品設計を求める。
 新法では、家庭ごみと企業ごみの区別なく一体的にプラごみを削減することを目指すが、自治体や企業への要請は努力義務にとどまる。政府が掲げるプラ削減目標を達成できるかは不透明だ。
 例えば、水中に漂う微少プラスチック「マイクロプラスチック」の実態調査を行ったピリカ(東京・渋谷)によると、河川や港湾など国内120地点において、国内のプラゴミ年間流出量は推計157トンだった。人工芝や作物肥料のコーティング用プラスチックを多く検出したという。
 調査は2020年4月〜21年3月に、全国22の自治体・大学と実施。独自の回収装置で水面や川底のプラゴミを採取して成分などを分析した。ゴミになったとみられるプラスチック製品を質量比でみると、人工芝が23.4%、肥料用コーティングが15.0%、発泡スチロールが8.9%だった。玄関マットなどに使われる射出成型で製造されたものが特に多かったという。
 また、食品容器などリサイクルできない汚れのある容器などは、焼却償却処分して、その熱を発電などに利用されている。その総発電量は321万所帯の年間消費量に相当するという。
 実質的なプラスチック製品の非使用と素材転換、生活用容器の回収再利用などが試行されている。しかし、それで温暖化などの地球規模の環境悪化にどれだけ役立つかは、未知数である。
■関連情報=温暖化する世界で日本のCO2排出量の5番目での自衛策

掩体(えんたい)壕群(茂原市)/戦争遺跡探訪=盛丘由樹年

茂原市<茂原の掩体壕その一.。これは資材置き場として使われていたらしいが、今では廃墟の様相を呈している。コンクリートにひび割れが入っており、今にも崩落しそう。2021/3/9。写真:盛丘由樹年>
ぬ亳兇留翅(えんたい)壕(ごう)群(千葉県茂原市)
    新茂原駅の東側の平地に、掩体壕が点在しており、11基ほど残っているという情報(最近の茂原市の公式サイトでは10基になっていた)は前から知っていたが、今回訪れて見て回ることにした。掩体壕なら、東京・府中にあるものなど、いくつかのものを見てきて、これまでの探訪記に記述してきたから、今まで私にはこの探訪を躊躇する気分があった。でも、10以上のものがまとまって残っているのは貴重だろう、と思い直した。
茂原2<茂原の掩体壕その二.。茂原市の「戦争遺跡」として管理されている。案内板が設置されているから、わかりやすい。コンクリート構造の上部は土で覆われ、空から見つけにくい工夫がなされている。例によって不審者が入り込んでいる。>
    茂原市には海軍航空隊の飛行場があった。1941年から田畑をつぶし、民家150戸を押しのけて急遽造成したもので、南北に長い滑走路(1000メートル)を備えていた。
    住民が立ち退きに不平不満をつぶやこうものなら、特高警察がやってきて拘束されたという話がある。非国民扱いされたわけだ。全国各地に造られた飛行場でも、同じ状況だろう。
    ここに配備された軍用機、主に零式艦上戦闘機(ゼロ戦。終戦時には、その五二型73機を含む計85機が連合国側に引き渡された)を隠すための掩体壕が周辺に20基以上作られた。
    新茂原駅周辺の掩体壕群は、飛行場の北部に位置し、その多くは個人所有の土地にある。茂原市で管理されているものが例外的にある。コンクリート造りの強固なもので、解体するにしても手間(てま)隙(ひま)かかるから、残されたものだろう。しかし、個人所有者にとってはジャマな存在になってきた。約80年の時が流れて、風化してきた。管理保存する仕組みがないと、そのうちなくなってしまう。
    当時の日本軍には、戦闘機など軍用機の頭数が根本的に不足していた。たとえそろっていたにしても、燃料がろくになかったし、その質も悪かったので、ほとんど飛ばすことができなかったし、空中では優秀なアメリカ戦闘機に太刀打ちできなかったから(次々に撃ち落された)、なけなしの戦闘機を掩体壕に隠し、連合軍の空襲に耐え忍んでいたわけだろう。
それでも戦功に焦る軍部は、本土決戦になれば、それで「一撃」できるものと考えていた。温存のためであり、すぐに飛ばすものではないから、滑走路からかなり離れたところにも掩体壕は作られた。
本土決戦とは、日本にとって孤立無援の絶望的な戦いになることがわかりそうなものだが……。
3月9日(火)6時に起きて、私は千葉の外房方面に向かった。わが最寄り駅から4本の電車を乗り継いで、新茂原駅に降り立ったのは10時20分になっていた。
なお、新宿駅から特急の「わかしお」があって、茂原へ行くには一番便利なのだが、「贅沢は敵だ」の精神(?)で、ここは遠慮した。
    さて、多くの掩体壕を見て回りたい私は、効率よく見て回れるように、存在場所の把握につとめた。事前に、地図上に大まかな位置をプロットした地図を用意した。
    これはゲーム感覚だ。探索ラリー(スタンプラリーのまねごと)ということにしよう。私なりのルールを挙げると、
・紙の地図を持って歩く
・新茂原駅を基点とし、かつ終点とする
・掩体豪を探し当てたら、写真を撮ること
・地元の人に場所を聞いてもよい
    最初に出会ったのが、「掩体壕 その一」だ。その一とは、私が発見した順番を示すものとする。新興住宅地を抜けた先に、広い空き地の中にあった。かなりの大きさがあるから、遠くからでも一目でわかった。近づいてよく見た。アーチ型のコンクリートの構造物。凸形の広い口をあけている。その口をふさぎように、作り付けの建材による壁があるが、半分壊れている。入り口のドアは開いていた。
    おそらくそれらは、掩体壕を倉庫などに利用するため、戦後に改変されたものだろう。今はその役も終えている。
    一番有名なのが茂原市で管理・保存している「掩体壕その二」であり、地元の人に単に掩体壕と言うと、ここに案内されてしまう。私も比較的容易に探し当てた。
    県道293から横道に入っていくと、円墳型古墳のような盛土が見えてくる。回り込んでみると、立派なコンクリートの正面構造の前に出る。そばに説明の看板が立てられており、一通りの説明がされている。中に入らないようにするための、申し訳程度のロープが張られている。
    県道に戻り、先を行くと、「その三」がある。これは畑の真ん中にあるから、見つけやすい。
    私は、あらかじめプロットした地図(おおざっぱなもの)ではなかなか見つけられなかった。通りがかった人の何人かに聞いたが、指示されたところに見つけられなかったことが大きかった、とぼやいてみたくなる。
    私「この近くに掩体壕がありますか?」
    農作業者「あの信号(はるかむこうに見えていた)の先に、小さいのがあるよ。すぐそばだよ」
    私は急いで行ってみたが、すぐそばにはなかった。近ごろの地方都市では、古い建築物が解体され、更地になっていることはよくあることだが……。
    その後ようやく見つけたものは、個人宅の広い庭の中に「築山」として存在していた。周囲の屋敷林にほとんどさえぎられ、識別が困難なものだった。私も見逃すところだった。それを「その四」とするが、写真の掲載を控える。
    結果的に、この日の私は3時間歩き回って、不本意ながら、4基しか見つけられなかった。比較的大きな構造物だから、簡単に見つけられるだろうと思ったのが間違いだった。でも、発見したときにはそれなりにうれしい。
    車が走りゆく、長い直線道路のわきをとぼとぼと(ときにはせかせかと)歩くのは大変だった。見知らぬ路地に入り込んだりして、疲労と焦りで困憊(こんぱい)した。時間に関して、探索ラリーの制約に入れなかったが、3時間で打ち切った。
    《文芸誌「みなせ」90号「雑事記・戦争遺跡探訪」より抜粋。盛丘由樹年:秦野市在住、フリーライター》

菊池寛の海外モダン文学作家案内<ゾ ラ>自然主義作家

☆フランスの文学=ゾ ラ (Emile Zola 1840−1903)
   ゾラは徹底した自然主義者である。彼と同時代にアルフォンズ・ドーデェやゴンクール兄弟がいて、共に自然主義的傾向を辿ったが、ゾラは写実主義を一歩進めて自然科学的方法を創る方法に採用した。
   バルザックが「人間喜劇」という総括的な題名を考えついたのは彼が創作を始めて大分経ってからのことだが、ゾラはルーゴン・マッカールという厖大な作品を作るには相当プランを練り、最初から計画的に書き出したのである。
   テスの決定論的な考え方は19世紀のフランス文学に随分影響を与えているが、ゾラの「ルーゴン・マッカール」にも当時の写実主義と共に哲学的根拠となっている。またクロード・ベルナールの「実験医学研究序説」がゾラの「実験小説」を作る契機になった事は、衆知の事実である。
   また遺伝学についてはゾラは非常な熱心さで、リュカ博士の著書に読み耽ったそうである。かくして、ルーゴン家とマッカール家の縁組によって生ずる人間とその気質、環境、遺伝を微細に描いたのが「ルーゴン・マッカール」の著書である。
   ちょうどフランスの第二帝政時代に起った出来事として、第二帝政時代の社会史、風俗史を形造ろうとしたのはバルザックの試みと同様である。
 ゾラは「ルーゴン家の運命」の序文で云う。
   「私は、一つの家族、一つの小さな集団が、一社会内で如何に行動し、そうして一見した所では非常に異っていながら、分析して見ると相互に緊密に結びついている、と云ったような10人なり20人なりの個人を生み出す為に如何様に開花するか、を説明したいと思う。動力と同じく遺伝もまたその法則をもつ。
    私は、気質と環境と云う二重の問題を説きながら、一人の人間から他の人間えと数学的に繋がっている糸を手繰って行く積りである。しかして、そうした糸を全部掴まえ、かくて一つの社会集団を全部手に入れてしまってから、この集団を歴史の一時代の俳優としてこれを作品に現わすであろう。
    私が研究しようとしているルーゴン・マッカール家、この集団、この家族は、諸々の欲望の氾濫を---- 享楽に飛びかかって行く現代の大きな波濤を-ーー その特徴とする。生理学的には、それは、最初に受けた一つの器官障害の結果として、一家系中に現われる神経質及び多血質に基く種々なる出来事の継起である。歴史的には、それは平民から出発して、当代社会の全般に広がり、あらゆる地位に登る。……かくして、それは、その成員個人の演ずるドラマに依って第二帝政を物語る」(辰野 隆/本田喜代治 共訳)
   この文章でゾラの意図及び野心は窺われると思う。且つルーゴン・マッカールのプランの全貌も了解出来よう。だが彼はこの意図の下に書き出して、相当長い間たいして問題にならなかったが、「居酒屋」「ナナ」が出るに及んで圧倒的な盛名を得た。
   自然主義は文学史的に云っても、文学の一つのジャンルとしても大きな意義がある。且つゾラの作品は決して理論が露骨に顔を出していず、堂々たる小説だから読んでおかなければならない。
★(菊池寛「日本文学案内」モダン日本社。昭和13年1月16日発行。作家になるための必読の書を解説している。その一部を抜粋し、文芸同志会にて現代表記にしたもの。軍国主義国家での文学文化の実情を反映したものである。欲しがりません勝つまではと、全国民植民地化の侵略戦争に賛成をしていた時代の人間が、このような文学精神を発揮していたことは驚異とするしかない)
《参照:「文学人生に役立つとき」(伊藤昭一)の目次と解説
■関連情報=エミール・ゾラ〜出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』

英仏のインド太平洋を重視する過去の権益の事情

 中国によてって、南沙諸島の海域は、実効支配されている状況にある。これに似た状況が、かつての日本の軍部の大東亜共栄圏構想における、太平洋戦争のアジア進出の歴史にあった。その当時は、インド、インドネシア、フィリピン、ベトナムなどは英、仏、蘭の西欧諸国は支配権益をもっていたため、後年に地域の支配権を失うきっかけとなった。
 とくに英国は、チベット、香港などの権益をもっていた。こうした歴史を思い起こしたか、欧州連合(EU)から昨年末に完全離脱したイギリス政府は、外交や安全保障政策で、インド太平洋地域でのプレゼンス(存在感)を高める方針を打ち出してきた。英海軍の最新鋭空母「クイーン・エリザベス」を核とする空母打撃群は今年、インド洋や南シナ海、太平洋を航行し、日本の海上自衛隊などと合同演習を行い、東アジアへの進出に意欲を見せている。
 2月に環太平洋戦略的経済連携協定(TPP)に加盟を申請し、インド太平洋地域での、経済圏に足場を築くことになる。英国の加入が認められれば、TPPが世界の国内総生産(GDP)に占める比率は13%から16%に高まる。
 英国がTPPに加入し欧州とアジアを結ぶ結節点の役割を担うことになれば、他のEU各国も刺激を受ける。さらに、足元では参加に消極的な米国は英国と近く、米国再加盟の可能性も高まる。
 その一方、フランスが今月、日本の陸上で行われた軍事訓練に初めて参加し、九州地方に陸軍を派遣した。海洋進出で台頭する中国をけん制してインド太平洋地域を重視し始めた欧州連合(EU)の中でも、フランスの積極姿勢は突出している。その背景には、同地域内に海外領土を持つ仏特有の事情がある。
 一方、フランスは植民地時代の名残で太平洋にニューカレドニアや仏領ポリネシア、インド洋にレユニオンやマヨットなどの海外領土を多く持ち海洋国家を自任。インド太平洋地域には他国に住む駐在員も合わせ180万人の住民を抱え8千人超の軍隊が展開。米国に次いで世界で二番目に広い約1千万平方キロメートルの排他的経済水域(EEZ)の九割以上をこの地域の海が占める。
 米露冷戦時代には、ムルロア環礁は、近隣のファンガタウファ環礁と同じく、1966年から1996年までフランスの核実験場であった。約200回の大気圏内(1974年まで)および地下核実験(1975年以降)が行われた。そのため、核廃絶を訴える団体による船舶の抗議行動が度々行われている。
 大気圏内核実験を行っていた当時は、フランス太平洋地域原子力当局から実験の開始時間が公表され、船舶が立ち入らないよう警告が行われたような重要軍事基地である。
 一時期は、この地域を放射性物質の廃棄場所にしようとしたが、反対派が現地の住民に、その危険性を教え、現地での反対運動で、とりやめになった。
 こうしたいわくのある地域を重要視することから、2018年年にインド太平洋地域戦略を策定している。フランスにおけるアジアの漁業などの経済圏を拡大する足がかりにもなっている。かつて、日本がアジア太平洋の圧倒的な支配をしたことで、植民地独立の機運を生み、権益を手放した歴史を記憶している筈である。中国が南沙諸島実効支配にどれだけ経費負担をかけていられるかが、内部財政事情の目印になるかも知れない。

刑法性犯罪規定の見直し検討会から(6)性交同意年齢16に

 13歳以上だと、性被害にあっても、判断力のある成人と同じ暴行脅迫要件が適用される。一般社団法人「Spring」の事例報告によると、2007年6月、24歳の男性が14歳の女子中学生に対し、知り合って2日目(付き合った当日)に性交した行為が強姦罪(現強制性交等罪)として起訴された。
 少女が「今日は性交をやめておこう」と発言し、拒絶する態度を示したことから、性交に同意していなかったことは認められた。しかし、加害者が「反抗を著しく困難にする程度の暴行Jを加えたとは認められず、少女が強い抵抗を示さなかったことで、加害者は少女が性交を受け入れたと誤信した疑  いは払拭できないとして、加害者に無罪を言い渡した。(大阪地裁。平成20年6月27日、判決)
 ほかにも、教師と生徒、医者と患者、あるいは宗教指導者と信者の場合、治療や儀式と騙された被害者が性暴力被害に遭うこともある。年齢差のあるきょうだいや、祖父やおじなどの親戚が加害者だと、家族が加害者を守ることもあるし、被害者が責められたり、孤立したりしてしまう。
  国際人権NGOヒューマンライツ・ナウ(HRN) は、法務省の刑事法検討会に関しーー声明「被害の実態に沿った法改正という原点はどこへいったのか? 性犯罪に関する刑事法検討会の取りまとめにあたって」を発信した。前回に続き、その声明に沿って、事例を付加して掲載する。
 3 性交同意年齢
 諸外国で性交同意年齢の引き上げが進められている。検討会でも引き上げの必要性が多くの委員から指摘されたにも関わらず、具体的な引き上げ年齢を示して合意できなかったことに深く失望する。
 HRNは、国際社会の趨勢に即し、日本においても性交同意年齢を16歳へ引き上げること、また子ども同士の性行為に関する懸念があることを踏まえ、諸外国で導入されている年齢差要件についても提案したものの、検討会は具体的な改正について合意に至らなかった。
 一方、検討会では、「性交同意年齢を引き上げるか否かにかかわらず,その年齢には達しているものの,意思決定や判断の能力がなお脆弱といえる若年の者(中間年齢層の者)に対する性的行為について,その特性に応じた対処を検討する必要があることについては,認識が共有された。」とするが、具体的な制度設計が示されていない。
 子どもに関する性被害は極めて深刻な子どもに対する暴力であり、人権侵害である。加害者が監護者にあたらない場合には、13歳以上でも未成年の被害者を、成人と同様の構成要件でしか保護しない現状を放置することは、子どもを性暴力から守る私たちおとなの義務を放棄することにほかならず、早急な対応が必要である。
 以上のように、性交同意年齢の引き上げは急務であり、年齢を16歳に引き上げることを、要求する。
■関連情報=スウェーデンの「性行為同意法」(3)過失レイプの判例

資産相続の税対策事例から=貸家を建て町の活性化

 親の資産を相続したものの、その後の税対策に、頭を悩ませている人達がいる。今回は、郊外の市街地に広い土地を相続し、その固定資産対策に貸家を建て町の活性化に寄与した事例である。
 大金持ちでもないのに土地持ちになると、負担になることがある。土地を何ら活用していなくても、固定資産税はその年の評価額に沿って掛かってくる。市街化地区に住む人は、土地から収益を得なければ税あ金ばかり払って、課税貧乏になってしまうのである。
 M子さんは、夫、祐一が父親から相続した土地(990屐砲法⇔拈椶靴慎訴賁承舛療效呂髻嫁のM子さんが買った形で、譲り受けていた(264屐法これらを合わせると、1254屬療效呂、何にもせずに放ってああった。
 この30年で、土地評価額は上がり、毎年固定資産税は、100万円支払ってきている。30年で3,000万円である。M子さんは、夫婦共稼であった。だから支払えたようなもので、夫だけの給与収入であれば無理であったろう。
 空き地は、草ばかり生えるので、隣近所から、虫が湧くとか蛇が出るとか苦情がでることもある。そのたびに、近くの土建屋に頼んで、ブルドーザーで耕してもらう。その費用がかかる。
 不動産屋に相談しても、売却話である。両親から相続した、母屋からの地続きの土地を売りたくはない。今生活に困っている訳でも無い。土地の利用は棚上げしたままであった。
 そのうちに、定年で共稼ぎ生活でなくなった。年金暮らになると、税金は厳しい。そこで一念発起、土地の利用、土地から収入を得ることを考えようと計画を錬った。一か月5万円でも稼ぎたい。そこで、通俗的だが貸家を建てようと計画を錬った。多少の蓄財はある。
 しかし、それからの手続きが大変だ。500岼幣紊療效呂漏発の許可が必要だ。この土地は1254屬△襦B量士に依頼する。の鴨井である。申請してから三か月。実際は一月ごろに下りる予定だったが、土地が長年放置してあったので、隣人との境を確認。立ち木を切って平地にする。
 市役所に幾度も行く。開発の許可の件。土地の整地、側溝などの相談。特例を取ったので、建物ができないうちは開発の許可が取れない。街並み条例とか、都市計画のこととか、建物ができて初めて、許可されるものがある。
 市行政は縦割りだから、融通が利かない。そこを様々な努力で、頑張った。そして、銀行から融資を引き出し、ついにモダンな貸家を5軒並べ、地域の活性化に寄与している。
 じつは、事情は、文芸同人誌「みなせ」90号に掲載の小野友貴枝「貸家物語」からその概略を記したに過ぎない。文芸同人誌にも、生活の役に立つものがあるということである。

プラスチックの資源循環に、24市民団体が9つの提案

IMG_2786IMG_2788<多摩川下流域での川ごみ。いずれは海に。地元の町内会の定期清掃もあるが…。写真:文芸同志会>《「海洋プラスチックごみ」日本の取り組むべきこと
  国会で「プラスチックに係る資源循環の促進等に関する法律」が4日に成立した。これは、環境汚染につながるプラスチックごみの削減やリサイクルを促すもの。新たな法律では、大手のスーパーやコンビニ、飲食店などに対し、使い捨てスプーンやストローなどの「有料化」、「代替素材への切り替え」を義務付けている。新法は来年4月に施行される見通し。去年7月には、全ての小売店を対象にプラスチック製のレジ袋の有料化が義務付けられていて、プラスチックごみの削減に向けた動きは世界的なトレンドとなっている。
  これに対して、WWFジャパンなど「プラスチック社会を実現するNGOネットワーク」のメンバー団体と賛同団体の計24団体は、共同提言を行った。
 対策の対象がプラスチック使用製品のライフサイクル全体にまで拡大した点は評価するものの、今後政府として地球規模のプラスチック汚染を包括的に解決するために不可欠な「法的拘束力のある国際協定を早期発足させることに最大限の貢献を行う」とともに、「プラスチック汚染問題全体を包括した基本理念となるような『基本法』を早急に制定し、その下で総量の大幅削減を前提に実効的な対策を導入すること」が必要なことを指摘している。
  そして、日本政府に対し、下記の9項目の提言している、
  1.循環型社会形成推進基本法(循環基本法)に規定された優先順位に基づき、発生するプラスチックを最大限抑制することを最優先した上で、次に代替品を含め長期間利用やリユース等、その次に使用済みプラスチックの水平リサイクルを推進することにより、「熱回収を最小化しつつ、環境への流出を2030年には根絶」できるよう、社会基盤の構築に必要な措置を講ずること。
  2.ワンウェイ(使い捨て)プラスチックについて、「2030年までに製造・利用等を原則禁止」とし、実現に向け「2025年までの削減率、及び、分別回収率の 目標を設定する」こと。その上で、リスクの大きい品目や必要性の低い品目を特定し、優先順位を付けて「製造・利用等禁止や有料化を段階的に導入するために、法改正を含め必要な措置を講ずる」こと。また、デポジット制などによる確実な回収率達成を義務付けること。
  3.プラスチック使用製品につき、自然環境や社会へのリスクを十分防ぎつつ発生抑制と資源循環を促進できるように科学的見地から環境配慮設計の基準を設定し、成分表示や環境負荷、廃棄方法等についての表示を義務付けること。含有される有害化学物質により、人の健康又は生態系に悪影響を発生させることがないよう、材料・添加剤について、ポジティブリスト制の導入等「有害化学物質管理措置を講じる」こと。その上で、環境配慮設計の基準を満たさない「非持続可能な製品は、製造・利用を段階的に禁止」すること。
  4.代替素材の導入に当たっては、拡大目標を取り下げた上で、当該素材の生産のための土地利用転換に伴う環境破壊やリユース・リサイクル可能性などライフサイクル全体での環境負荷、食料との競合等を含む総合的見地から検証を行い、「特に悪影響の大きい代替素材の使用を禁止する」こと。やむを得ず代替素材を導入する際には、明確な基準を設けた上で、「環境への負荷が低い素材が使用されるよう、義務付ける」こと。
  5.製造事業者及び使用事業者に対し、上記の環境配慮設計から、使用済みプラスチック製品の分別回収・リユース・リサイクルまでライフサイクル全般に渡る責任の負担を求める「拡大生産者責任を早期に導入する」こと。市町村によるプラスチック使用製品廃棄物の一括回収の実施に関しては、拡大生産者責任の原則に基づき、「一括回収と再商品化についての費用負担を製造事業者及び使用事業者に求める」こと。
  6.漁具及び農業用の器具等による環境汚染を防止し資源循環を推進するため、拡大生産者責任の原則に基づき、製造事業者や使用事業者への環境配慮設計や流出防止措置の導入を義務付けること。国際的な最良管理手法*6等を参考に、漁具の海洋流出を防止し流出後の環境影響を軽減・回復させるために、漁具マーキング等適切な漁具管理や流出時の報告・回収を義務付け、必要な基盤整備等を行うこと。
.  7.製造・流通・使用過程で生ずる一次マイクロプラスチックの環境への流出の防止のために、マイクロビーズ・マイクロカプセルなど、「意図的に使用されるマイクロプラスチックの製造・利用を早期に禁止する」こと。また、合成ゴムや合成繊維など、発生の量やリスクが特に大きいとされる製品を中心に、環境への影響調査を行いつつ、予防原則の観点から「一次マイクロプラスチック発生抑制対策を早期に導入する」こと。
  8.影響が広範にわたるプラスチック汚染問題の本質的な解決のためには、本法案のような個別法の設定だけでは不十分であるため、「明確な発生抑制目標を有し、プラスチック汚染問題全体を包括した基本理念となるような『基本法』を早急に制定」すること。
  9.日本政府として、国連環境総会において、地球規模のプラスチック汚染を包括的に解決するために不可欠な「明確な国際目標、科学的なモニタリングと報告の体制、及び、プラスチックのライフサイクル全般への包括的な規制を有する、法的拘束力のある国際協定を早期発足させるために、最大限の貢献を行う」こと。
  減プラスチック社会を実現するNGOネットワーク<メンバー団体 (五十音順)>.。特定非営利活動法人 OWS。国際環境NGO グリーンピース・ジャパン。一般社団法人 JEAN。公益財団法人 世界自然保護基金ジャパン(WWFジャパン)。全国川ごみネットワーク特定非営利活動法人 ダイオキシン・環境ホルモン対策国民会議一般財団法人 地球・人間環境フォーラム。公益財団法人 日本自然保護協会。特定非営利活動法人 日本消費者連盟。公益財団法人 日本野鳥の会。特定非営利活動法人 パートナーシップオフィス。特定非営利活動法人 プラスチックフリージャパン。容器包装の3Rを進める全国ネットワーク。一般社団法人 リアル・コンサベーション。<賛同団体 (五十音順)>特定非営利活動法人アーキペラゴRびんプロジェクト。小山の環境を考える市民の会。環境問題を考える会。さがみはら環境問題研究会。認定特定非営利活動法人 スペースふう。Hamaumi−浜松の海を守る会。特定非営利活動法人 プロジェクト保津川奈良エコライフ研究会。山梨マイクロプラスチック削減プロジェクト。

資産相続の税対策事例から=空き家の固定資産税など

KIMG0235_11622864235715_2<資料写真で記事には無関係。親の家を相続しても、それが空き家になると、税負担が増え、放置しておくと自治体から処分を迫られることもあり、手間暇かかる負動産になることがある。>
 街角のあちこちで、空き家が目立つようになった。親の資産を相続したものの、その後の税対策に、頭を悩ませている人達がいる。別に大金持ちでもないのに土地持ちになると、負担になることがある。
 隣の県にある親の家と土地と古いアパートを相続した。アパートは、すでに入居者が少なく、空き室が多く、自然に入居者がいなくなるのを待った。後期高齢者のA子さんは、それを空き家のままにして置いた。
 相続には3姉妹だったが、親に住まいと古アパートを。長女のA子さんが、家の敷地の部分を分割し相続し、近隣の空き地はは妹さん二人が分割相続したという。そこは、空き地のままだという。
 すると「空家等対策の推進に関する特別措置法」が施行されたという連絡を、分割相続した妹のひとりがら連絡が来た。
 これは、平成27年5月に施行されたのだという。この法律に基づき、適切に管理されていない空き家(「特定空家等」という)に対しては、市が現地確認を行った上で、所有者の方などに対して必要に応じた指導や勧告、命令等を行うというものだ。さらに、それを放置しておくと、固定資産税が6倍になるという。
 A子さんは、詳しい事情を確かめるため、隣県の役所にいったところ、その家はもうじき猶予期間が過ぎて課税対象物件になるという。そこで、旧い家なので取り壊しにしたいと、申し出て近日に行うと告げたのち、地元の解体業者に依頼をした。それで、250万円位の解体費用がかったという。
 たまたま、その程度の資金は用意できる状況にあったが、遺産をもらって、そんな損をするこなど、考えていなかったので、不動産の相続には、法律が変わるというリスクがあることを知ったという。
 そして、A子さんの相続地もただの更地になった。今は、更地となった空き地の固定資産税10万円以上を払っているという。雑草の処理もあって、思わざる負担だという。近隣の住民から一時的に駐車をさせてほしいという依頼があるという。正式に駐車場につもりはなく、一時的な使用としてなら認めるということにしているという。
 また、よく似た事例が東京新聞6月3日付(朝刊)に、奥野斐記者の体験レポートが掲載されていた。60キロ離れた柏崎にある父親の家の処分がされず、固定資産がかかっている。娘である記者が地元の役所に相談。紹介された建設業協会で、見積もりをとったところ、どの業者も300万円以上だった。それだけでなく、建材のアスベスト使用調査、上下水道、電話線、ガスの状態確認や、仏壇整理の「閉眼供養」まであり、解体は冬を越して春に持ち越されたとある。人口減少のなかで、親の家が使われず余るという状況のひとつの現象であろう。

菊池寛の海外モダン文学作家案内<モーパッサン>短編の名手

☆フランスの文学=モーパッサン(Guy de Maupassant 1850−1893)
 モーパッサンの伯父がフローベルの友であり、母自身も同郷の幼な友達としてフローベルを知っているので、モーパッサンをフローベルの如き立派な文学者にしようと母は彼の教育に努力した。珍しい理解のある母である。
 フローベルもモーパッサンには親身になったらしい。弟子は厳格な師匠に反して相当放蕩もし、道楽に耽ったが、肝腎な戒めだけは守った。そして無類な写実的な作家になった。「脂肪の塊」はゾラの自然主義者達から賞讃され、その後10年間に300近い短編と7つの長篇を書いている。
 短編は秀れてよいから、読むべきである。長篇では「女の一生」「ベラミ」位は読んでおく必要がある。前者は女を、後者は男を主人公にした堂々たる小説である。
★(菊池寛「日本文学案内」モダン日本社。昭和13年1月16日発行。作家になるための必読の書を解説している。その一部を抜粋し、文芸同志会にて現代表記にしたもの。軍国主義国家での文学文化の実情を反映したものである。欲しがりません勝つまではと、全国民植民地化の侵略戦争に賛成をしていた時代の人間が、このような文学精神を発揮していたことは驚異とするしかない)
《参照:「文学人生に役立つとき」(伊藤昭一)の目次と解説
■関連情報=ギ・ド・モーパッサン=出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』
QRコード
QRコード
Archives
  • ライブドアブログ