P4120003<「女性の日記から学ぶ会」の日記塾に小野友貴枝さんに講演を企画した理由を語る島利栄子会長(右)と紹介をうける講演前の小野友貴枝さん(左)。千葉・八千代台東南公共センターにて、4月12日>
  生活日記を後世に伝える原資料とする 「女性の日記から学ぶ会」(島利栄子会長)は、4月12日、八千代台東南公共センターで、作家の小野友貴枝さんによる「私の人生、私の日記、私の日記出版」をテーマに講演会を開催した。≪参照:作家・小野友貴枝のひろば
 これは同会恒例の「日記塾」の第92回として、小野友貴枝さんが60年間にわたって書き続けてきた日記帳を整理し、今年「夢半ば」日記全4巻を刊行した実績から、どのような心境で日記の刊行を決断したのか、その心境と具体的な手順を学ぼうというもの。
 「女性の日記に学ぶ会」の島利栄子会長は、日本人に身近な日記を媒介として、人をつなぎ世代をつなぐという社会的活動に稼働につながる可能性に意義を見出しているようだ。20年にわたるその活動を評価して、平成28年に八千代市篤行賞を受賞。さらに第5回「水木十五堂賞」(奈良県)を受賞している。
 この賞は、「現代の語り部」として社会貢献した人物に与える賞で、作家・荒俣宏、歌舞伎役者・市川猿之輔も受賞しているという。
 彼女の活動は、学術界でも貴重な資料貢献と認められ、昨年9月には、明治学院大学で開催のシンポジウム「近代日本の日記文化と自己表彰」において、特別対談に参加。「女性の日記から学ぶ会」の20年間の展望や日記資料の活用の意義について語った。また、シンポジウムにおける展示企画に、八千代私立中央図書館で開催した「船中戦後の日記のいろいろ」展のパネル提供協力し、イベントを盛り上げた実績がある。
 島利栄子会長は、今回の企画に、「小野友貴枝さんの「夢半ば」の出版を取り上げたのは、日記に学ぶというと、従来は、亡くなった後に発見されたり、注目されたりするものが多いのだが、元気で執筆活動をするというリアルタイムで読める日記の事例は珍しいこと。同時に、文章が大変上手に表現されている」ことに注目したと語った。
P4120006< 「女性の日記から学ぶ会」で、「私の人生、私の日記、私の日記出版」をテーマに講演する小野友貴枝さん。>
 講演した小野友貴枝さんは、パワーポイントを使って、小学生時代から書き始めた動機について、特殊な家庭事情や学校での教えに忠実であった気持などを回顧して、一種の神がかり的な奇跡的偶然を感じることなどや、文学的視点での日記の役割などを、わかりやすく語った。
P4120005_1<日記という生活に密着して書くということへの関心の高さを示す「女性の日記から学ぶ会」の会場風景。>
 また、会場には日記に学ぶことの有意義さを知る人々が多数集まり、小野さんの幼少期を過ごした真岡鉄道のある同郷の人もいて、一部写真を使わせてほしいという男性や、「夢半ば」は、日記とは思えないほど面白く読んだ、という女性もいて、活発な質問と議論が行われた。